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第1章
第3話 友達
しおりを挟む「あ!教室ここだね!」
私とキュトアちゃんは無事、自分たちの教室までたどり着いた。
入ってみるとやはり個性豊かな魔獣族たちで溢れかえっている。
「ミヨコちゃん!体育館集合まで私の席にいなよ!結構席離れちゃったね…」
「う、うん!ありがとう!そうする!」
「そ、そう言えばキュトアちゃんはなんでこの学校を選んだの?」
私は一番疑問に思っている質問を投げかけてみた。
「ん~とね!人間になりたいから!」
「えっ、人間に?」
私は斜め上の回答にびっくりした。
「うん!人間界で人間として暮らしたいんだ!だって、楽しそうだもん!耳も尻尾もいらないの。普通の人間の女の子になりたいんだぁ!」
なんだかとても純粋な回答……。
人間界に行きたいと思っている魔獣族は"変人"なんて。誰が言い始めたのだろう。
ひょっとしてこの思想は私の村だけなのかな?
「ここを卒業すれば人間になれるって聞いてね!そういうミヨコちゃんはどうして人間界に行きたいの?」
ドキッ
やっぱりそうなるよね…。うぅ、純粋な目標を言われてからじゃ言いづらいな……汗
「わ、私……、小さい頃は人間界で暮らしてて……。」
「えっ!!??」
キュトアちゃんはびっくりして立ち上がった。
「わわわ、しー!!」
キュトアちゃんは、はっとして周りを見ると、声にびっくりした教室にいる新入生たちが目を丸くしてこっちを見ていた。
「あ、す、すいませんでしたぁ~汗」
キュトアちゃんはそう言って静かに座った。
「え、ミヨコちゃん人間界にいたの?家族と?ノラとして?」
「うん、なんでかは分からない…。私が8歳のときに人間界でお父さんとお母さんとはぐれちゃってね。だから、人間界に行って2人を探したいの。それがこの学校に入学した理由で……。」
キュトアちゃんの人間界に行きたい理由とのギャップに、私は恐る恐るキュトアちゃんを見た。
すると、
「うっ、うぅ、そうだったんだぁ……」
なんとキュトアちゃんはその場で泣いていた。
「え、えぇ!?キュトアどうしたn……」
するとキュトアちゃんは私の手をガッと掴んだ。
「困ったことがあったら言ってね!力になるから!あたし!」
「キュトアちゃん……」
凄く嬉しい……。こういうふうに言われたのは初めてだった。
村の人たちは口を揃えて気の毒に…と、もう会えないのだという同情を示された。
私は、そんな同情はいらなかった。
まだ会える希望が欲しかった。
そうやって、声をかけて欲しかったんだよ。
「ありがとう……。嬉しい。」
この学校に来てよかった。
そして、キュトアちゃんに会えたのも。
ピンポンパンポーン
「新入生の皆さんおはようございます。これから体育館にて入学式が行われます。生徒の皆さんは体育館へ集まってください。」
「だって!ミヨコちゃん!行こっか!」
「うん!」
私は零れそうになる涙を拭きとり、キュトアちゃんと一緒に体育館へ向かった。
4話に続く。
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