空晴ラビット 1

やました

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第1章

第7話 朝食

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「ミヨコ…!」

暗闇の中で誰かが私を呼んでる。


「お母さん……!お父さん!」

暗闇の先に両親の姿が見えた。

「待って!おいていかないで!お母さん!お父さん!!」

両親は私の必死の呼びかけに答えることなく、前を歩いていく。

なんで?どうして行っちゃうの?待って!おいていかないで!




はっ!


目を開けると、私の部屋の天井が見えた。

……夢か。

私はほっとして寝返りをうった。


……!?

「きゃああ!」

「あはは、びっくりした?すごい顔!」

そこには天使の羽の生えた男、ラティモアがいた。

昨日から突然現れ、仕方なく泊めたのだ。


「な、何してるんですか!?ここ私の部屋……!」

私は恥ずかしさのあまり布団で顔を隠した。

「だって中々起きてこないから……今日も普通に学校でしょ?」

「え……?あぁ!!」

時計を見ると家を出る30分前だった。
ご飯の支度!お弁当!とても間に合わない……!

クスクスッ

するとラティモアはアタフタする私を見て再び笑った。

「そんなに慌てなくてもご飯とお弁当の用意は出来てるから着替えてきな、台所は勝手に借りたけどね。」

「……ふぇ??」

そう言ってラティモアは部屋を出ていった。
なんでご飯とお弁当のことで焦ってたのが分かったんだろう。
……と、とりあえず着替えよう。

ミヨコは制服に着替えて台所へ出た。

すると……

綺麗に焦げ目のついたパン、色とりどりの野菜サラダ、スクランブルエッグにウインナー、デザートにプリンも置かれている。

「口に合うか分からないけど…。あ、ジャムはどうする?色々種類あるよ!」

「え、これ……どうしたんですか?」

美味しそう……。でも家にはない食材が使われてる。

「あぁ、ちょっと天界から拝借してきただけさ。作ったの俺だから味は保証しないけど。泊めてくれたお礼!遠慮なく食べてね!」

ラティモアはそう言って笑った。
彼の手には見慣れない絆創膏が貼られている。

「……ありがとうございます。」

きっと、料理は初めてだったんだと思う。洗面台に焦げたフライパンが見えた。
なんだかとても微笑ましい。


「いただきます!」

私は手を合わせて元気よくそういった。

誰かが作ってくれた朝ごはんは、久しぶりだった。


8話へ続く






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