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Meets04 毒舌師範
16 チョー気持ちいい夜
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「1、2、3!」
「にゃあ!」
「1、2、3!」
「うにゃあ!」
ジンの掛け声に合わせてミチルは蹴りの練習をさせられている。
目標は、ジン同様、蹴りで音速を超えること。
だが、その腑抜けた掛け声からも、ミチルがそれを習得するのは絶望的だ。
「ぬるいぞ、シウレン! もっと鋭く! 空気を切り裂くように!」
「無茶言うな! こちとら三年間帰宅部だぞ!」
ミチルの体力はすでに限界。何度やってもミチルの蹴りにはトンボがとまる。
そんな無駄な修行を始めて、はや三日。初日と今日で比べても、一切上達がみられない。
「うぬぅ……大会は明日だと言うのに、困った事になった」
何故、ジンが急に武道大会にこだわっているかと言うと。
大会の優勝者には、都に行って、皇帝の御前試合をするという名誉が与えられる。
ジンは、例の腕輪の逸話が偽りである仮説を皇帝に進言するために、なんとしても都に行きたいのである。
「こうなればせめて今夜の稽古で、気の扱いだけでも完璧にしなければ」
「イヤだあ! 毎晩毎晩、あんなイヤラシ……痛いマッサージ、もうヤだあ!」
日中のしごきに加えて、夜はジンからイヤラシ……じゃなくて、イタ気持ちいいマッサージを受け続けるミチル。
体中を揉みほぐされて、毎晩ミチルは昇天している。もっとも、そのおかげで血流が良くなり、日中の激しい稽古の疲れを明日に持ち込まずに済んでいるのだが。
「今夜は最後の仕上げだな。貴様の×××××に太い×××を……」
「ギャアアア! そんなことしてみろ、絶対××してやるからなあ!」
ジンから伝授されたのは、今のところ、伏せ字の使い方だけのミチルであった。
「はあはあ……もう、他のお弟子さんがやったらいいじゃないですかぁ……」
ジンがミチルに付きっきりで稽古をしている、この三日間。ミチルにとっては正に針のむしろ。
ミチルは変わらず、ジンの居室に繋がる中庭で練習をしている。そこにジンから放置された弟子達が代わるがわる覗きに来て、ミチルに冷たい視線を投げつけるのだ。
爺さん(スノードロップ)から冷たい視線を浴びたと思ったら、今度は不特定多数の少年達から冷たい視線を浴びる。
爺さんの視線は、そばにイケメン達がいたからそれに甘えられた。
だがここではドS師範が睨みつけて、全然甘やかしてくれない。もっとも、ジンに甘えたら即ぱっくんちょの刑だろうから、それも良くない。
そんな訳で、ミチルは八方塞がり。ジェイ、アニー、エリオットとはぐれて一週間近い。
みんな、今頃どうしてるかな……
オレはイケメン欠乏症だよ……
「確かに、儂の弟子なら大会でもいいセンはいくだろう」
「それなら……」
「だが儂は、シウレン、貴様に優勝して欲しいのだ!」
ここまでのオレの体たらくを見て、よくもまだそんな事を言えるものだ。先生の愛が重いです。
ミチルは過剰な期待と、過剰な稽古でとうとう膝をつく。
「もう、むりぃ……しんじゃうよぉ……」
「たわけ、そういう言葉は床の上で言うものだ」
「なんでもエロ変換してんじゃねえ!」
そんなミチルの叫びとともに、日が暮れた。
「あ……」
体に熱いものが注がれている。
「ああ……」
ミチルは今夜も、ジンからの熱いほとばしりを受けていた。
「どうだ、シウレン……」
「ああ、先生ぇ……」
ヤバい。今夜はマジでヤバい。
ミチルはジンが完全に「本気」であると実感する。
その手の熱さが、これまでと全く違ううねりで、ミチルの体をかき混ぜていた。
「ああっ! こんなの、おかしくなっちゃう!」
念の為断っておくと、これはそういう意図は全くない表現である。
「いいぞ、シウレン……なかなか上手になったではないか」
「あう、ううっ!」
そういう表現では全く、全然、ない。
「最後の仕上げだ、いくぞ……受け止めろ、シウレン!」
「ああ──ッ!」
「……っ!」
ミチルは視界がチカチカ瞬いた。お腹の、奥の奥が熱い。
「やった……ついに、やったぞシウレン」
ジンは達成感に満ちた声で、ミチルの体から手を離す。
「……へ?」
ミチルはよくわからないまま、うつ伏せになっていた上体を起こし、無意識に腹をさすった。
なんだか、ある一点が熱い感じがする。
「成功だ。貴様の丹田に、今、気が溜まっている」
「あ、そ、そうなんです……か?」
「来い。そこに立って蹴ってみろ」
ジンはミチルの腕を引いて、冷たい床の上に立たせた。
「いくぞ! 1、2……」
「はいっ!」
ビュン!
ミチルの回し蹴りは、これまでとは全く違う鋭さで空を切る。
「ウッソ、体が軽い!」
蹴りを繰り出したミチル自身も、その変化に驚いた。
ちょっと達人ぽい!
「いいぞ、その感覚を忘れるな!」
「はい!」
修行の成果が出るって、チョー気持ちいい!
「明日の大会は、シウレンが優勝をもらったな!」
「それは無理!!」
いよいよ、明日は武道大会……!
「にゃあ!」
「1、2、3!」
「うにゃあ!」
ジンの掛け声に合わせてミチルは蹴りの練習をさせられている。
目標は、ジン同様、蹴りで音速を超えること。
だが、その腑抜けた掛け声からも、ミチルがそれを習得するのは絶望的だ。
「ぬるいぞ、シウレン! もっと鋭く! 空気を切り裂くように!」
「無茶言うな! こちとら三年間帰宅部だぞ!」
ミチルの体力はすでに限界。何度やってもミチルの蹴りにはトンボがとまる。
そんな無駄な修行を始めて、はや三日。初日と今日で比べても、一切上達がみられない。
「うぬぅ……大会は明日だと言うのに、困った事になった」
何故、ジンが急に武道大会にこだわっているかと言うと。
大会の優勝者には、都に行って、皇帝の御前試合をするという名誉が与えられる。
ジンは、例の腕輪の逸話が偽りである仮説を皇帝に進言するために、なんとしても都に行きたいのである。
「こうなればせめて今夜の稽古で、気の扱いだけでも完璧にしなければ」
「イヤだあ! 毎晩毎晩、あんなイヤラシ……痛いマッサージ、もうヤだあ!」
日中のしごきに加えて、夜はジンからイヤラシ……じゃなくて、イタ気持ちいいマッサージを受け続けるミチル。
体中を揉みほぐされて、毎晩ミチルは昇天している。もっとも、そのおかげで血流が良くなり、日中の激しい稽古の疲れを明日に持ち込まずに済んでいるのだが。
「今夜は最後の仕上げだな。貴様の×××××に太い×××を……」
「ギャアアア! そんなことしてみろ、絶対××してやるからなあ!」
ジンから伝授されたのは、今のところ、伏せ字の使い方だけのミチルであった。
「はあはあ……もう、他のお弟子さんがやったらいいじゃないですかぁ……」
ジンがミチルに付きっきりで稽古をしている、この三日間。ミチルにとっては正に針のむしろ。
ミチルは変わらず、ジンの居室に繋がる中庭で練習をしている。そこにジンから放置された弟子達が代わるがわる覗きに来て、ミチルに冷たい視線を投げつけるのだ。
爺さん(スノードロップ)から冷たい視線を浴びたと思ったら、今度は不特定多数の少年達から冷たい視線を浴びる。
爺さんの視線は、そばにイケメン達がいたからそれに甘えられた。
だがここではドS師範が睨みつけて、全然甘やかしてくれない。もっとも、ジンに甘えたら即ぱっくんちょの刑だろうから、それも良くない。
そんな訳で、ミチルは八方塞がり。ジェイ、アニー、エリオットとはぐれて一週間近い。
みんな、今頃どうしてるかな……
オレはイケメン欠乏症だよ……
「確かに、儂の弟子なら大会でもいいセンはいくだろう」
「それなら……」
「だが儂は、シウレン、貴様に優勝して欲しいのだ!」
ここまでのオレの体たらくを見て、よくもまだそんな事を言えるものだ。先生の愛が重いです。
ミチルは過剰な期待と、過剰な稽古でとうとう膝をつく。
「もう、むりぃ……しんじゃうよぉ……」
「たわけ、そういう言葉は床の上で言うものだ」
「なんでもエロ変換してんじゃねえ!」
そんなミチルの叫びとともに、日が暮れた。
「あ……」
体に熱いものが注がれている。
「ああ……」
ミチルは今夜も、ジンからの熱いほとばしりを受けていた。
「どうだ、シウレン……」
「ああ、先生ぇ……」
ヤバい。今夜はマジでヤバい。
ミチルはジンが完全に「本気」であると実感する。
その手の熱さが、これまでと全く違ううねりで、ミチルの体をかき混ぜていた。
「ああっ! こんなの、おかしくなっちゃう!」
念の為断っておくと、これはそういう意図は全くない表現である。
「いいぞ、シウレン……なかなか上手になったではないか」
「あう、ううっ!」
そういう表現では全く、全然、ない。
「最後の仕上げだ、いくぞ……受け止めろ、シウレン!」
「ああ──ッ!」
「……っ!」
ミチルは視界がチカチカ瞬いた。お腹の、奥の奥が熱い。
「やった……ついに、やったぞシウレン」
ジンは達成感に満ちた声で、ミチルの体から手を離す。
「……へ?」
ミチルはよくわからないまま、うつ伏せになっていた上体を起こし、無意識に腹をさすった。
なんだか、ある一点が熱い感じがする。
「成功だ。貴様の丹田に、今、気が溜まっている」
「あ、そ、そうなんです……か?」
「来い。そこに立って蹴ってみろ」
ジンはミチルの腕を引いて、冷たい床の上に立たせた。
「いくぞ! 1、2……」
「はいっ!」
ビュン!
ミチルの回し蹴りは、これまでとは全く違う鋭さで空を切る。
「ウッソ、体が軽い!」
蹴りを繰り出したミチル自身も、その変化に驚いた。
ちょっと達人ぽい!
「いいぞ、その感覚を忘れるな!」
「はい!」
修行の成果が出るって、チョー気持ちいい!
「明日の大会は、シウレンが優勝をもらったな!」
「それは無理!!」
いよいよ、明日は武道大会……!
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