33 / 33
最終話 夏の陽炎
しおりを挟む
桃が屋敷を去ってから一週間が経とうとしている。
あれから、何の連絡もない。
「……」
圭一郎は真っ昼間から、自室のデスクに突っ伏してうだうだしている。
ちなみにこの一週間、出社していない。そんな気力が湧いていないからだ。
「坊っちゃま、何かお食べになりませんと。そんなに憔悴されては皆が心配しております」
執事長の富澤が和洋中のおかずを取り揃えてワゴンを引いてきた。
ああ、前はこれは桃がやっていたっけ。
可愛かったなあ……
「坊っちゃま!せめて果物と牛乳だけでも!」
「ああ、うん……」
目の前に置かれるバナナとミルク。圭一郎は仕方なくバナナの皮を剥く。
しかしそれを一口食べる前に、けたたましい電話の音が鳴った。
「チッ、山内か……」
十分おきにかかってくる電話のなんと面倒くさいこと。渋々出ては秘書の怒号を聞かされる。あいつも十分おきに怒って大変だなあ、と圭一郎はどこか他人事だった。
「坊っちゃま、いい加減に会社に行ったらどうです?」
「ああ……そうなんだが、なんだか気力がわかないんだ。きっと俺は病気になってしまったのかも」
「病気なことは病気でしょう。桃様欠乏症ですな」
富澤はシラーとして圭一郎が剥き途中のバナナを引ったくり、果物ナイフで一口サイズにカットしてまた目の前に戻した。ご丁寧に楊枝がさされたバナナの切り身を圭一郎は弱々しげに口に運ぶ。
「ところで富澤、茨村組長はあれからどうなったんだ?その……亡くなったのか?」
桃を帰した最大の理由の人物について、圭一郎はずっと気になっているのになんの情報ももたらされずに一週間も経つ。そのストレスもあって、圭一郎は元気を出せなくなっていた。
「それが……私にもさっぱり。貫井様に毎日お電話を差し上げているのですが、一向にお出にならないのです」
「忙しいのだとすると、やはり葬式を出しているんだろうな。ああいう大きな組織の葬儀はかなり大変だろう」
「ですなあ……」
ところで富澤は貫井遊馬と共謀していたことをあっさり打ち明けた。
今回の件の真実は、概ね先日貫井が圭一郎に言った通りだった。
体を悪くした茨村組長が桃の将来を心配して、湊家に戻そうと考えたことに端を発する。そう決めた組長がまず連絡を取ったのが、執事長の富澤だったのだ。その後組からの連絡係として貫井を引き合わせた。二人は話し合いで桃をメイドとして屋敷に送ることにした。
一見素っ頓狂な案ではあるが、実は湊家が六条家を追い出したのは財界の有名な出来事であり、六条家令嬢がそのまま出戻れば当然好奇の目に晒される。加えて、桃は茨村組で育ったこともあり、当時の性格は一変、活発で迂闊な女の子になっていた。
まずは目立ってしまわないように、「茨村桃」として、使用人として湊家に迎え入れる必要があった。そして二人が期待したのが圭一郎の動向である。
圭一郎は二人の思惑通り、成長した桃にゾッコンラブになった。そこまでは良かった。だが、桃が迂闊にも自分の素性を早めにバラし、圭一郎は圭一郎で頭に血が上って桃を部屋に軟禁する始末。
拗れてしまった事態に貫井遊馬が動く。圭一郎への恋敵宣言である。そこへ茨村組長危篤の知らせ。二人の計画はあっという間に空中分解してしまった。
「いやあ、二人ものお子様を操ってまとめようとするなど、私共の思い上がりでございました」
圭一郎に全てを自白した富澤は最後にそう結んだ。
二十八にもなって「お子様」扱いもどうかと思うが、圭一郎は反論できなかった。桃が来てからというもの、圭一郎は多分あの頃の──別れた当時の十五歳に戻ってしまっていたのだろう。桃にもそう言われたし。
「とにかく、坊っちゃまは明日こそ出社なさるべきです」
「ええ……ヤダなあ、怖いなあ」
休み続けた罪の意識で、更に行けなくなる。圭一郎は負のスパイラルに陥っていた。
「十分おきに恐怖の電話が鳴り続ける生活をお望みで?」
富澤がそう言い終わらないうちに、また電話が鳴った。圭一郎は受話器を取ってすぐに切る。電話の向こうで山内が真っ赤になって怒る姿が目に浮かんだ。
「わかった、今から出社する……」
「それがようございます。さすが坊っちゃまでございます」
それから更に一週間。
圭一郎は長期休暇のツケを払うように、ほぼ不眠不休で働くことになった。
「坊っちゃまぁ!大変でございます!!」
圭一郎がボロ雑巾のようになって帰宅すると、富澤が血相を変えて部屋に入ってきた。
「富澤ァ……大声はやめてくれ。徹夜の体に響く」
「も、もも、申し訳ありません!ですが、大変なのでございます!」
圭一郎はくたくたの体をどうにか起こして聞いた。
「どうした?」
「も、もももも!いえ、新しいメイド志望の方が……!」
「すぐ通せ!」
春の既視感。
夏に起こったのなら、それは陽炎か?
圭一郎は逸る胸を押さえながら、部屋の扉が開かれるのを待った。
「湊家使用人、及び旦那様のお世話係志望の茨村桃です」
「も……」
大きくて黒い瞳、緩く編んだ豊かな黒髪、真珠のように白い肌。
そこにいたのは紛れもなく、圭一郎の愛しい桃だった。
「ただいま戻りました。兄さま」
その笑顔は、昔のまま。
「桃……」
圭一郎は駆け寄って抱きしめたい衝動に駆られたけれど、踏み止まった。
「桃、大変だっただろう……お祖父様とお別れはできたのか?」
「はい。元気でおやりと。いつでも里帰りしておいでって」
「……え?」
「え?」
またも二人で見合わせて首を傾げてしまった。
「茨村組長は……その……」
「お爺ちゃまならすっかり元気になりましたけど」
「えええっ!?」
驚いたのは圭一郎だけではなかった。横に立つ富澤も驚愕でのけ反っていた。
「富澤、どういう事だ!?」
「だって、組長の容体が急変したって!」
狼狽える二人に、桃はコロコロと笑って答えた。
「よくわかんないけど、お爺ちゃま、急に元気になったんですって!悪い細胞もすっかり消えたって、お医者様が不思議がっていました!」
急変……急に変わること。
何もそれは悪い事を指すだけではない。
「そんなんアリかあ!」
圭一郎が叫ぶ声を、桃はにっこり聞き流してペコリとお辞儀する。
「そういう訳で、またメイドとしてお仕えしますのでよろしくお願いします!」
「桃ちゃん……?なんでまだメイドやるの?」
もう、そんな必要はないのに。
すぐにでも結納とかしたいのに!
そんな圭一郎の思惑を綺麗に無視して、桃は実にイイ顔で拳を握る。
「あたし、コック長に弟子入りしたんです!いつかとっても美味しいお料理を作って兄さまに差し上げるの!」
その花嫁修行は永遠に終わらないのでは……?
そんな事は口が裂けても言えない富澤であった。
「旦那様、いかがいたしますか?」
圭一郎はガックリ肩を落としたが、すぐに奮起して高らかに宣言する。
「採用に決まってるだろっ!!」
「よろしくお願いします!」
可愛い小鳥は自由に飛び回るようになった。
元婚約者がメイドをやめないんだけど俺はどうしたらいい!!
完
=================================
最後までご愛読いただきありがとうございました!
また別の作品でお会いできますように…♡
あれから、何の連絡もない。
「……」
圭一郎は真っ昼間から、自室のデスクに突っ伏してうだうだしている。
ちなみにこの一週間、出社していない。そんな気力が湧いていないからだ。
「坊っちゃま、何かお食べになりませんと。そんなに憔悴されては皆が心配しております」
執事長の富澤が和洋中のおかずを取り揃えてワゴンを引いてきた。
ああ、前はこれは桃がやっていたっけ。
可愛かったなあ……
「坊っちゃま!せめて果物と牛乳だけでも!」
「ああ、うん……」
目の前に置かれるバナナとミルク。圭一郎は仕方なくバナナの皮を剥く。
しかしそれを一口食べる前に、けたたましい電話の音が鳴った。
「チッ、山内か……」
十分おきにかかってくる電話のなんと面倒くさいこと。渋々出ては秘書の怒号を聞かされる。あいつも十分おきに怒って大変だなあ、と圭一郎はどこか他人事だった。
「坊っちゃま、いい加減に会社に行ったらどうです?」
「ああ……そうなんだが、なんだか気力がわかないんだ。きっと俺は病気になってしまったのかも」
「病気なことは病気でしょう。桃様欠乏症ですな」
富澤はシラーとして圭一郎が剥き途中のバナナを引ったくり、果物ナイフで一口サイズにカットしてまた目の前に戻した。ご丁寧に楊枝がさされたバナナの切り身を圭一郎は弱々しげに口に運ぶ。
「ところで富澤、茨村組長はあれからどうなったんだ?その……亡くなったのか?」
桃を帰した最大の理由の人物について、圭一郎はずっと気になっているのになんの情報ももたらされずに一週間も経つ。そのストレスもあって、圭一郎は元気を出せなくなっていた。
「それが……私にもさっぱり。貫井様に毎日お電話を差し上げているのですが、一向にお出にならないのです」
「忙しいのだとすると、やはり葬式を出しているんだろうな。ああいう大きな組織の葬儀はかなり大変だろう」
「ですなあ……」
ところで富澤は貫井遊馬と共謀していたことをあっさり打ち明けた。
今回の件の真実は、概ね先日貫井が圭一郎に言った通りだった。
体を悪くした茨村組長が桃の将来を心配して、湊家に戻そうと考えたことに端を発する。そう決めた組長がまず連絡を取ったのが、執事長の富澤だったのだ。その後組からの連絡係として貫井を引き合わせた。二人は話し合いで桃をメイドとして屋敷に送ることにした。
一見素っ頓狂な案ではあるが、実は湊家が六条家を追い出したのは財界の有名な出来事であり、六条家令嬢がそのまま出戻れば当然好奇の目に晒される。加えて、桃は茨村組で育ったこともあり、当時の性格は一変、活発で迂闊な女の子になっていた。
まずは目立ってしまわないように、「茨村桃」として、使用人として湊家に迎え入れる必要があった。そして二人が期待したのが圭一郎の動向である。
圭一郎は二人の思惑通り、成長した桃にゾッコンラブになった。そこまでは良かった。だが、桃が迂闊にも自分の素性を早めにバラし、圭一郎は圭一郎で頭に血が上って桃を部屋に軟禁する始末。
拗れてしまった事態に貫井遊馬が動く。圭一郎への恋敵宣言である。そこへ茨村組長危篤の知らせ。二人の計画はあっという間に空中分解してしまった。
「いやあ、二人ものお子様を操ってまとめようとするなど、私共の思い上がりでございました」
圭一郎に全てを自白した富澤は最後にそう結んだ。
二十八にもなって「お子様」扱いもどうかと思うが、圭一郎は反論できなかった。桃が来てからというもの、圭一郎は多分あの頃の──別れた当時の十五歳に戻ってしまっていたのだろう。桃にもそう言われたし。
「とにかく、坊っちゃまは明日こそ出社なさるべきです」
「ええ……ヤダなあ、怖いなあ」
休み続けた罪の意識で、更に行けなくなる。圭一郎は負のスパイラルに陥っていた。
「十分おきに恐怖の電話が鳴り続ける生活をお望みで?」
富澤がそう言い終わらないうちに、また電話が鳴った。圭一郎は受話器を取ってすぐに切る。電話の向こうで山内が真っ赤になって怒る姿が目に浮かんだ。
「わかった、今から出社する……」
「それがようございます。さすが坊っちゃまでございます」
それから更に一週間。
圭一郎は長期休暇のツケを払うように、ほぼ不眠不休で働くことになった。
「坊っちゃまぁ!大変でございます!!」
圭一郎がボロ雑巾のようになって帰宅すると、富澤が血相を変えて部屋に入ってきた。
「富澤ァ……大声はやめてくれ。徹夜の体に響く」
「も、もも、申し訳ありません!ですが、大変なのでございます!」
圭一郎はくたくたの体をどうにか起こして聞いた。
「どうした?」
「も、もももも!いえ、新しいメイド志望の方が……!」
「すぐ通せ!」
春の既視感。
夏に起こったのなら、それは陽炎か?
圭一郎は逸る胸を押さえながら、部屋の扉が開かれるのを待った。
「湊家使用人、及び旦那様のお世話係志望の茨村桃です」
「も……」
大きくて黒い瞳、緩く編んだ豊かな黒髪、真珠のように白い肌。
そこにいたのは紛れもなく、圭一郎の愛しい桃だった。
「ただいま戻りました。兄さま」
その笑顔は、昔のまま。
「桃……」
圭一郎は駆け寄って抱きしめたい衝動に駆られたけれど、踏み止まった。
「桃、大変だっただろう……お祖父様とお別れはできたのか?」
「はい。元気でおやりと。いつでも里帰りしておいでって」
「……え?」
「え?」
またも二人で見合わせて首を傾げてしまった。
「茨村組長は……その……」
「お爺ちゃまならすっかり元気になりましたけど」
「えええっ!?」
驚いたのは圭一郎だけではなかった。横に立つ富澤も驚愕でのけ反っていた。
「富澤、どういう事だ!?」
「だって、組長の容体が急変したって!」
狼狽える二人に、桃はコロコロと笑って答えた。
「よくわかんないけど、お爺ちゃま、急に元気になったんですって!悪い細胞もすっかり消えたって、お医者様が不思議がっていました!」
急変……急に変わること。
何もそれは悪い事を指すだけではない。
「そんなんアリかあ!」
圭一郎が叫ぶ声を、桃はにっこり聞き流してペコリとお辞儀する。
「そういう訳で、またメイドとしてお仕えしますのでよろしくお願いします!」
「桃ちゃん……?なんでまだメイドやるの?」
もう、そんな必要はないのに。
すぐにでも結納とかしたいのに!
そんな圭一郎の思惑を綺麗に無視して、桃は実にイイ顔で拳を握る。
「あたし、コック長に弟子入りしたんです!いつかとっても美味しいお料理を作って兄さまに差し上げるの!」
その花嫁修行は永遠に終わらないのでは……?
そんな事は口が裂けても言えない富澤であった。
「旦那様、いかがいたしますか?」
圭一郎はガックリ肩を落としたが、すぐに奮起して高らかに宣言する。
「採用に決まってるだろっ!!」
「よろしくお願いします!」
可愛い小鳥は自由に飛び回るようになった。
元婚約者がメイドをやめないんだけど俺はどうしたらいい!!
完
=================================
最後までご愛読いただきありがとうございました!
また別の作品でお会いできますように…♡
1
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
そんなに妹が好きなら死んであげます。
克全
恋愛
「アルファポリス」「カクヨム」「小説家になろう」に同時投稿しています。
『思い詰めて毒を飲んだら周りが動き出しました』
フィアル公爵家の長女オードリーは、父や母、弟や妹に苛め抜かれていた。
それどころか婚約者であるはずのジェイムズ第一王子や国王王妃にも邪魔者扱いにされていた。
そもそもオードリーはフィアル公爵家の娘ではない。
イルフランド王国を救った大恩人、大賢者ルーパスの娘だ。
異世界に逃げた大魔王を追って勇者と共にこの世界を去った大賢者ルーパス。
何の音沙汰もない勇者達が死んだと思った王達は……
アルバートの屈辱
プラネットプラント
恋愛
妻の姉に恋をして妻を蔑ろにするアルバートとそんな夫を愛するのを諦めてしまった妻の話。
『詰んでる不憫系悪役令嬢はチャラ男騎士として生活しています』の10年ほど前の話ですが、ほぼ無関係なので単体で読めます。
完結 「愛が重い」と言われたので尽くすのを全部止めたところ
音爽(ネソウ)
恋愛
アルミロ・ルファーノ伯爵令息は身体が弱くいつも臥せっていた。財があっても自由がないと嘆く。
だが、そんな彼を幼少期から知る婚約者ニーナ・ガーナインは献身的につくした。
相思相愛で結ばれたはずが健気に尽くす彼女を疎ましく感じる相手。
どんな無茶な要望にも応えていたはずが裏切られることになる。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
短編【シークレットベビー】契約結婚の初夜の後でいきなり離縁されたのでお腹の子はひとりで立派に育てます 〜銀の仮面の侯爵と秘密の愛し子〜
美咲アリス
恋愛
レティシアは義母と妹からのいじめから逃げるために契約結婚をする。結婚相手は醜い傷跡を銀の仮面で隠した侯爵のクラウスだ。「どんなに恐ろしいお方かしら⋯⋯」震えながら初夜をむかえるがクラウスは想像以上に甘い初体験を与えてくれた。「私たち、うまくやっていけるかもしれないわ」小さな希望を持つレティシア。だけどなぜかいきなり離縁をされてしまって⋯⋯?
悪役令嬢まさかの『家出』
にとこん。
恋愛
王国の侯爵令嬢ルゥナ=フェリシェは、些細なすれ違いから突発的に家出をする。本人にとっては軽いお散歩のつもりだったが、方向音痴の彼女はそのまま隣国の帝国に迷い込み、なぜか牢獄に収監される羽目に。しかし無自覚な怪力と天然ぶりで脱獄してしまい、道に迷うたびに騒動を巻き起こす。
一方、婚約破棄を告げようとした王子レオニスは、当日にルゥナが失踪したことで騒然。王宮も侯爵家も大混乱となり、レオニス自身が捜索に出るが、恐らく最後まで彼女とは一度も出会えない。
ルゥナは道に迷っただけなのに、なぜか人助けを繰り返し、帝国の各地で英雄視されていく。そして気づけば彼女を慕う男たちが集まり始め、逆ハーレムの中心に。だが本人は一切自覚がなく、むしろ全員の好意に対して煙たがっている。
帰るつもりもなく、目的もなく、ただ好奇心のままに彷徨う“無害で最強な天然令嬢”による、帝国大騒動ギャグ恋愛コメディ、ここに開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
ていくみーさん、いつもお世話になっております!読んでいただき、ありがとうございました!
冒頭の3話くらいは真面目な雰囲気を頑張って出したんですが、次第に仮面が剥がれて申し訳です(笑)
でも気に入っていただけて嬉しいです!
ロリコンイケメンが暴走するのが大好きなので、今後も圭一郎くんにはおバカでいてもらいます(*^ω^*)
モブの名前が芸人さんなのは、自己満の趣味なんですが、私自身も楽しんで書いております。
また読んでいただけたら嬉しいです。感想ありがとうございました!