不定期エッセイ キッドさんといっしょ。

ダイナマイト・キッド

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【夢日記】夢の中で友達が出来た

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夜勤明け、用事を済ませてお風呂入ってメシ食って原稿書いてたら限界を迎えたようでコテっと寝ていた。慣れない夜勤で覚える事たくさん、よっぽど脳が疲れていたのか物凄い濃くてはっきりした夢を見た。例えるならば
MOTHER2のサマーズで、最後の材料をありったけブチ込んだギンギン全開のマジックケーキをいきなりモリモリにキメちゃったネスたちがランマの夢を見てプーが仲間になる時
ぐらいの、明晰夢とでも言うのか。いやあれはもう、むしろ
夢世界での記憶
とでもいうべき映像だった。

初めは何処か知らない山んなかで、裏手に大きな川の流れている巨大な施設の中にいた。ダムか発電所か、病院か……そういう堅牢で薄暗くて古い建物のなかで、大勢の子供たちが走り回っている。裏庭にエンジ色の遊歩道が敷かれていて、植え込みや階段、スロープを縦横無尽に走り回って鬼ごっこをしている。その向こうは薄晴れの青空、下には川と砂利の河原が広がっているのが手すりの付いた柵越しに見える。
私もそこで子供たちに混じって駆けずり回っていて、幾ら走っても疲れないので
もしかしたら夢かコレは
と、その時点でチラっと気付いていた。でも、それはすぐに消えた。

子供に追い掛け回されるうちに色んな記憶がギュンギュンと脳裏を走って、コンクリートミキサーにかけてブチまけられたように目の前にドバーっと広がった。それが何の記憶なのか、本当に自分の記憶なのか、夢の中にいる自分が夢の中でだけ覚えていた記憶なのか、今はもうハッキリしない。
夢を見ているときに、夢の中でだけ持っている記憶ってない?
あっコレ前にも夢で見た!
とか
あっここは前にも夢で来たな
とか。私それがメキシコであって、商店街の、いつも行かない方の出口に行った時にズバーっと浮かび上がってきてビックリしたことがあるんだけれども。

で、こっからよ。
私の前に、一人の青年がニコニコしながら立っていた。背丈は175センチぐらい。中肉色白の、それなりに整った顔の好青年だった。丸っこい眼鏡をかけてて、白いワイシャツに黒のスラックス、黒い髪の毛を短く整えている、清潔感ただよう
理想の営業マン
って感じの彼は私の依頼主だった。私も彼の笑顔を見て上機嫌で
「どうだい、童心に帰るってやつは味わえたかい?」(原文ママ)
と彼に話しかけた。彼は大喜びで、如何に自分が子供たちとコミュニケーションを取れたか、子供たちが優しくて楽しそうだったかを語ってくれた。
そして彼はこう言った
「僕は○○学園(聞き取れたし理解も出来たが、なんて言ったかは判別が出来なかった。夢の中ではよくあるハナシ)で育ったから友達と遊んだことも無かったんだ」
「ああ、あのエリートを養成するっていう学校か」
「うん。でも、いざ辞めちゃうとなんにも残らなくって」
「それで、今日は沢山遊べたってわけか」
「ああ、おかげで友達も出来たし」
「また遊ぼうな」
「うん、またな!」
そして彼と、スマホらしき何かでなんやかんやして連絡先を交換した。会社名だか個人名だかわからない名前で、彼が私の電話番号を自分の端末に登録した場面を、わりとしっかり覚えている。でも、私の事をなんていう名前で登録したのか、だけがスッポリと抜け落ちたように思い出せない。
名も知らぬ好青年と一緒に麓のバス停から、山の上に佇む巨大な建物を見上げて話しているうちに、古いバスがやって来た。
どうやって麓まで降りたのか、あそこが一体どこなのか、雨が降っていたらしくアスファルトが濡れていた、バスはボンネットのグンと突き出したホントに古いバスだった、なんだか色んなことがおぼろげになって、やがて彼をバスに残して私が先に降りた。海沿いの曲がりくねった道に立って、霞んだカーブの向こうに去り行くバスに手を振って、雨の中を歩きながら
「ああ、駅まで歩かなきゃなあ、濡れちゃうなあ」
と思ったところで、実にアッサリと目が覚めた。フッと開いた目が自室の見慣れた天井を映した瞬間に
「なんだ夢だったのか」
と、思わず口を突いて出た。そのぐらい、夢らしいっちゃ夢らしい、でも夢にしちゃハッキリとした質量を感じるくらい濃密な夢だった。
これがMOTHER2なら、私の部屋に眼鏡をかけた色白の好青年が飛び込んできて友達になってくれるところだが、今もってその様子はない。あのバス、何処まで走って行ったんだろうな。
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