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本編
08:指名依頼
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「あ、そうだ。うちの娘がアンタが起きたらギルドに顔を出して欲しいって言ってたよ。あの子も心配してたから元気な顔見せてやんな」
「はい、そうします。ご馳走様でした、今日のご飯も美味しかったです」
僕が食べ終わった頃を見計らって女将さんが声をかけてきてくれた。
どうやら行き倒れを阻止してくれたカーラさんがギルドで待っているらしい。すごくお世話になってしまったので何かお礼も考えていかねば。
「こちらこそ綺麗に残さず食べてくれてどうもねぇ! あ、そうだ宿代だけど、もう引き払うかい? まだこの町にいるんなら連泊の方が安くなるんだけど」
「本当ですか、払えそうなら是非連泊したいです」
「そうかいそうかい!うちの子によりゃあ、アンタはまだ一銭も使ってないはずだから連泊代を払えるって言ってたよぉ!」
「……確かに一銭も使ってないですね」
カーラさんの洞察力がちょっと怖い。ギルドで異人に慣れ、実家の宿屋での人間観察の賜物だろうか。しかも、ちゃっかり実家の顧客も増やしてるな?
まぁ、この宿屋の温かくて落ち着く雰囲気がすっかり気に入っているので、連泊出来るのは僕としてもとてもありがたいのだが。
女将さんに連泊代を払い、サービス内容や注意事項を改めて説明してもらった。
「うちは傭兵や冒険者が泊まることが多いから、昨日の奴みたいなむさっ苦しいのしかいないんだけど、そこはごめんねぇ。粗暴だけど気のいい奴らばかりだから」
「はい、とくに気にならないので大丈夫です」
「よし、いい子だ! そういやまだ名前聞いてなかったねぇ。アタシはローザってんだ、よろしくねぇ」
女将さん、ローザさんの言葉にそう言えば機会を逃して名乗っていなかったなと気づく。
「僕はトウノって言います。よろしくお願いします」
「トウノか! なんだか不思議な響きだねぇ。あとアタシにもここの奴らにも丁寧な言葉遣いはいらないよ! それが流儀ってもんさ! ほら!」
「えっと……、分かっ、た」
「徐々に慣れなねぇ! ほら、娘んとこに行って来な!」
ぎこちなく言葉を崩した僕にローザは柔らかく笑いながら、送り出してくれた。
宿を出た僕は、昨日の道順の記憶があやふやだった為、マップを開いてギルドの場所を確認してから進む。と言っても、ギルドへ向かう道以外はほとんど侵入不可なのである意味分かりやすい。
行きは真っ暗でほとんど見えなかった町並みが、今はよく見える。大通りと比べるととても生活感があるなという印象だ。
大通りは異人の為のアクセスが良いプレイしやすそうな町という印象だったが、こうやって区分けすることで異人が大量に流れ込むことによるトラブルを未然に防いでいるように見える。観光地とその他の居住区というイメージだろうか?
そんなことをつらつらと考えているうちにギルドに着いたので、中に入って目的の人物を探す。
「あ! トウノさん!」
ふと名前を呼ばれた方を向くと、資料を抱えたカーラさんがいた。
「一昨日は大変お世話になりました。良い宿も紹介していただいて……」
「良いんですよ、顔色も良くなったようで安心しました」
僕は気持ち急ぎめにカーラさんの元に行きお世話になった礼を伝えると、カーラさんも朗らかな笑顔で応じてくれた。
「あ、そうだ。何かお礼が出来ないかと思ってたんですが、僕に出来ることってありますか?」
「実のところ、その言葉を待っておりました!トウノさんに是非やって貰いたいことがあるんです!」
カーラさんにお礼のお伺いを立てたら、食い気味に僕にやって欲しいことがあるという。
「こんな場所で話すのもなんなので、あちらのカウンターへどうぞ。あ、それとこの世界は平民同士では誰に対しても丁寧な言葉遣いは不要ですよ?私達受付担当の者はトラブル回避でこの言葉遣いにしているだけですので」
「……さっき女将さ…ローザにもそう言われた。善処、する……」
「ふふ、すぐ慣れますよ」
デジャヴかな?というやり取りをしながらカウンターへ移動する。
「では早速、当ギルドからトウノさんへ指名依頼をさせていただきたいのですが、指名依頼の説明は必要ですか?」
「4日前に君から説明を受けたので大丈夫だと思う。強制ではないが、なるべく受けて欲しくて、通常の依頼に比べて報酬が上乗せされる、だったかな」
「そういえば私が説明させていただきましたね。はい、その認識で大丈夫です。では依頼内容についてですが、トウノさんにはこのギルドに集まった情報のまとめと資料化をお願いしたいんです」
カーラが言うには、この数日急激に増加した異人と活発な依頼消化によってギルドに報告される情報が増えた。それ自体は喜ばしいことなのだが、その情報をまとめる人手が圧倒的に不足しているとのことだった。
ギルドとしては、異人が増えたことによる周囲の環境変化を一刻も早く把握したいようなのだが、上手くいっていないとのこと。
「依頼内容とギルドの逼迫感は理解出来たと思うが、何故僕に指名依頼を?」
「登録していただいた際に、今回の問題解決に必要な技能を持たれていることが分かったからですね。《分析》と《筆記》か《記録》をお持ちじゃないとツラい物量になるかと思いますので」
確かに僕は《分析》と《記録》を持っている。まだ使用したことは無いが。あとこれらの技能が無いとツラい物量とは?……まぁ、流れ込んだ異人の人数を考えるとお察しというやつか。
「実のところ、トウノさんの職業は聞いたことがないものだったのですが、ギルドの記録をひっくり返したらそもそもギルド創立時にそういった情報をまとめる仕事をされていたのが編纂士という職業だったようで!これはもうアークトゥリアのお導きなんじゃないかと!」
「まだ〈下級〉で〈見習い〉なんだけど、それは……」
「必要な技能があれば、そう難しい依頼では無いので大丈夫ですよ。経験値が美味しい仕事とでも思ってください。あ! あとゴールドの報酬も多めに出すので懐も潤って、宿屋にもっと長く泊まれますよ」
「それなら否やはないな」
そもそも読み物にたくさん触れられそうな気配に断る気は全く無かったのだが、カーラはさらにこちらのモチベーションを的確に上げてきた。人助けとこちらの満足感を上げながら実家の継続利用顧客を増やした手腕と良い、このギルド職員、中々やりおる……。
〈職業ギルド指名クエストを受注しました〉
〈チュートリアルクエスト【職業ギルドでクエストを受注してみよう】をクリアしました〉
「はい、そうします。ご馳走様でした、今日のご飯も美味しかったです」
僕が食べ終わった頃を見計らって女将さんが声をかけてきてくれた。
どうやら行き倒れを阻止してくれたカーラさんがギルドで待っているらしい。すごくお世話になってしまったので何かお礼も考えていかねば。
「こちらこそ綺麗に残さず食べてくれてどうもねぇ! あ、そうだ宿代だけど、もう引き払うかい? まだこの町にいるんなら連泊の方が安くなるんだけど」
「本当ですか、払えそうなら是非連泊したいです」
「そうかいそうかい!うちの子によりゃあ、アンタはまだ一銭も使ってないはずだから連泊代を払えるって言ってたよぉ!」
「……確かに一銭も使ってないですね」
カーラさんの洞察力がちょっと怖い。ギルドで異人に慣れ、実家の宿屋での人間観察の賜物だろうか。しかも、ちゃっかり実家の顧客も増やしてるな?
まぁ、この宿屋の温かくて落ち着く雰囲気がすっかり気に入っているので、連泊出来るのは僕としてもとてもありがたいのだが。
女将さんに連泊代を払い、サービス内容や注意事項を改めて説明してもらった。
「うちは傭兵や冒険者が泊まることが多いから、昨日の奴みたいなむさっ苦しいのしかいないんだけど、そこはごめんねぇ。粗暴だけど気のいい奴らばかりだから」
「はい、とくに気にならないので大丈夫です」
「よし、いい子だ! そういやまだ名前聞いてなかったねぇ。アタシはローザってんだ、よろしくねぇ」
女将さん、ローザさんの言葉にそう言えば機会を逃して名乗っていなかったなと気づく。
「僕はトウノって言います。よろしくお願いします」
「トウノか! なんだか不思議な響きだねぇ。あとアタシにもここの奴らにも丁寧な言葉遣いはいらないよ! それが流儀ってもんさ! ほら!」
「えっと……、分かっ、た」
「徐々に慣れなねぇ! ほら、娘んとこに行って来な!」
ぎこちなく言葉を崩した僕にローザは柔らかく笑いながら、送り出してくれた。
宿を出た僕は、昨日の道順の記憶があやふやだった為、マップを開いてギルドの場所を確認してから進む。と言っても、ギルドへ向かう道以外はほとんど侵入不可なのである意味分かりやすい。
行きは真っ暗でほとんど見えなかった町並みが、今はよく見える。大通りと比べるととても生活感があるなという印象だ。
大通りは異人の為のアクセスが良いプレイしやすそうな町という印象だったが、こうやって区分けすることで異人が大量に流れ込むことによるトラブルを未然に防いでいるように見える。観光地とその他の居住区というイメージだろうか?
そんなことをつらつらと考えているうちにギルドに着いたので、中に入って目的の人物を探す。
「あ! トウノさん!」
ふと名前を呼ばれた方を向くと、資料を抱えたカーラさんがいた。
「一昨日は大変お世話になりました。良い宿も紹介していただいて……」
「良いんですよ、顔色も良くなったようで安心しました」
僕は気持ち急ぎめにカーラさんの元に行きお世話になった礼を伝えると、カーラさんも朗らかな笑顔で応じてくれた。
「あ、そうだ。何かお礼が出来ないかと思ってたんですが、僕に出来ることってありますか?」
「実のところ、その言葉を待っておりました!トウノさんに是非やって貰いたいことがあるんです!」
カーラさんにお礼のお伺いを立てたら、食い気味に僕にやって欲しいことがあるという。
「こんな場所で話すのもなんなので、あちらのカウンターへどうぞ。あ、それとこの世界は平民同士では誰に対しても丁寧な言葉遣いは不要ですよ?私達受付担当の者はトラブル回避でこの言葉遣いにしているだけですので」
「……さっき女将さ…ローザにもそう言われた。善処、する……」
「ふふ、すぐ慣れますよ」
デジャヴかな?というやり取りをしながらカウンターへ移動する。
「では早速、当ギルドからトウノさんへ指名依頼をさせていただきたいのですが、指名依頼の説明は必要ですか?」
「4日前に君から説明を受けたので大丈夫だと思う。強制ではないが、なるべく受けて欲しくて、通常の依頼に比べて報酬が上乗せされる、だったかな」
「そういえば私が説明させていただきましたね。はい、その認識で大丈夫です。では依頼内容についてですが、トウノさんにはこのギルドに集まった情報のまとめと資料化をお願いしたいんです」
カーラが言うには、この数日急激に増加した異人と活発な依頼消化によってギルドに報告される情報が増えた。それ自体は喜ばしいことなのだが、その情報をまとめる人手が圧倒的に不足しているとのことだった。
ギルドとしては、異人が増えたことによる周囲の環境変化を一刻も早く把握したいようなのだが、上手くいっていないとのこと。
「依頼内容とギルドの逼迫感は理解出来たと思うが、何故僕に指名依頼を?」
「登録していただいた際に、今回の問題解決に必要な技能を持たれていることが分かったからですね。《分析》と《筆記》か《記録》をお持ちじゃないとツラい物量になるかと思いますので」
確かに僕は《分析》と《記録》を持っている。まだ使用したことは無いが。あとこれらの技能が無いとツラい物量とは?……まぁ、流れ込んだ異人の人数を考えるとお察しというやつか。
「実のところ、トウノさんの職業は聞いたことがないものだったのですが、ギルドの記録をひっくり返したらそもそもギルド創立時にそういった情報をまとめる仕事をされていたのが編纂士という職業だったようで!これはもうアークトゥリアのお導きなんじゃないかと!」
「まだ〈下級〉で〈見習い〉なんだけど、それは……」
「必要な技能があれば、そう難しい依頼では無いので大丈夫ですよ。経験値が美味しい仕事とでも思ってください。あ! あとゴールドの報酬も多めに出すので懐も潤って、宿屋にもっと長く泊まれますよ」
「それなら否やはないな」
そもそも読み物にたくさん触れられそうな気配に断る気は全く無かったのだが、カーラはさらにこちらのモチベーションを的確に上げてきた。人助けとこちらの満足感を上げながら実家の継続利用顧客を増やした手腕と良い、このギルド職員、中々やりおる……。
〈職業ギルド指名クエストを受注しました〉
〈チュートリアルクエスト【職業ギルドでクエストを受注してみよう】をクリアしました〉
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