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本編
68:お互い報連相は大事にしよう
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「さて、あとは資料と生産物の名義をどうするかですねぇ。私からはそれぞれ別のものにすることをお勧めします。同じにしてしまうとそれだけトウノさんに辿りつきやすくなりますからねぇ」
「それはまぁ、もっともだな。しかし2つか……」
「何か希望はございますか?」
1つだけで良いだろうとタカを括ってたので、1つ分しか決めて無かったんだが……まぁ、1つ目を決める時に探してた辞典から適当に決めよう。うーん、僕のプレイヤーネームとも、1つ目の偽名とも印象が異なるのはこれか。よし、決めた。
「資料の方は『ヤスピス』、生産の方は『ハスペ』で頼む」
「ふぅむ、それならば響きがバラバラなので問題無いですかねぇ。ちなみにどうしてそう命名したか聞いても?」
「かまわない。と言っても割と単純なんだが……」
命名方法について、僕のユニーク称号【森碧】の由来が鉱物のジャスパーにあるということを思い出し、現実世界のジャスパーの色んな呼び方を調べて適当そうなものをピックアップしただけだと説明する。
「なるほど……しかし、それだと他の異人からはトウノさんに繋がってしまいませんか?」
「『ヤスピス』と『ハスペ』の関連性については誰かが気づくかもしれないが、僕が【森碧】と呼ばれているかつ、この称号の由来がジャスパーだということに繋がることはほとんど無いだろうから問題無いと思う」
この世界に『ジャスパー』というキャラクターが何処かにいるかも、と思われる程度だろう。……まぁ、資料作りをしていたのを知っている、フレンドのあぬ丸と鍋の蓋は気づくかもしれないが無闇に広めたりしないだろう……多分。
あとは僕にこのユニーク称号をつけたユヌの職業ギルドの職員達からが一番辿り着きやすいとは思うが、そこはギルやカーラが上手くやってくれるんじゃないだろうか。ジェフとも連携してそうだし。
「ふむふむ、であれば問題無さそうですね。こちらで手続きをさせていただきましょう」
「よろしく頼む」
「ああ、あと鎮め札はとくに素材がいらないとのことでしたが、飴玉の素材は我が商業ギルドが定期的にお届けしましょう」
「それはありがたい」
もう素材の在庫がほとんど無かったからな。ユヌでかなり余裕を持って用意していたというのに。……全部あの黒山羊のせいだな。
しかし、名前か……。
「つかぬことを聞くが、ギルがギルバートならジェフはジェフリーだったりするのだろうか?」
「ええ、その通りですよ」
「間違っていたらすまないが……もしかして[鎮めの結界石]の製作者だったりするだろうか……?」
「おやおや、バレてしまいましたか。トウノさんに隠し事は出来ませんねぇ」
言う割には笑みを少し深めて肩を竦めるくらいで、大して気にしていないように見えた。
そして、やはりあのアイテムを作った“ジェフリー”というのはジェフで合っていたらしい。
「ということは《錬金術》によって製作したということも?」
「まぁ……」
「ふふふ、素晴らしい性能の情報取得系統の技能をお持ちですね。この早さでランクCになるのも納得です」
小さく息を吐くと、笑みを少しだけ苦笑に変える。
「まぁ、昔とっていた杵柄というやつです。弟と故郷の為に一肌脱いでみました。それにほとんどは膨大な量の鎮め札ありきでしたしねぇ」
「だから鎮め札のことを知ってたのか」
「ええ、そういうことです」
「それにしても、鎮め札999枚を錬金するとは中々豪快というか、なんというか……」
《解析》で表示された時の衝撃たるや中々だった。
「錬金系統は中々懐が広いというか、言ってしまえば大雑把なんですよねぇ。弟に頼まれた時に冗談であるだけ欲しいと言ったら、本当にあるだけ大量に送られてきて久しぶりに驚かされてしまいましたよ」
「そ、そうか……」
まぁ、いくら生み出したか数えきれないくらい生産したからな……あの時は。しかし、それが出来てしまうくらい労力やコストがかからなすぎることが異常なのだが。
「でもまぁ、そのおかげで防衛戦に役立つ物を作れましたねぇ。それに素材をあんなに潤沢に使えることもそうそう無いので年甲斐も無く少々はしゃぎ過ぎてしまいました」
そう言うと、ジェフは悪戯っぽく笑った。
「さて、雑談はここまでにしましょうか。最後にトウノさんは『レディ・ブルイヤールの図書館』に通う為にしばらくドゥトワに滞在されると聞いています。そこで、僭越ながらこちらで借家を用意させていただきました」
「……借家?」
宿ではなく?
「ええ、そこの鉄銹の大剣使い殿からの要望で」
「えっ」
いつの間に……? と、僕は隣にいるバラムを見る。それに気づいたバラムが目だけでこちらを見る。
「……はぁ。借家は、まぁ、資金が許すなら良いが、せめて事前に教えてくれ」
僕も気をつけないといけないとは思うが、バラムだって報連相が割と抜けがちだと思う。
バラム自身もそう思ったのか、少しバツが悪そうにしながら「分かった」と言ってきた。
「家賃ですが、今は大剣使い殿が払われていますがどうされますか?」
「さっき契約した諸々の報酬から出せるだろうか?」
「年単位で借りてもお釣りが来ることになると思いますよ」
えっ。
「そ、そんなに……?」
「ええ、私の見立てでは鎮め札も飴玉も相当売れると踏んでいますので」
飴玉はともかく鎮め札は使い方が限定的な上、最初にある程度行き渡ったらそんなに売れると思えないんだが…………ジェフが言うと何かそうなってしまう気がする。
「うぅん……そうしたら、1番短い期間の支払いはバラムのままで、その後は僕の収入次第で折半か、僕2、バラム1にしたい。それで良いだろうか?」
最後はバラムにも同意を求める。バラムの収入は知らないが、僕の都合でドゥトワに滞在するので出来るなら僕の支払いを多くしたい。
「…………ああ、それでかまわん」
「それでは、借家の契約はそのように更新しておきましょう。では、他に疑問点などが無ければ早速借家を案内しますが……ああ、図書館への行き方もそこでお教えします」
「うぅん…………あ、ここにも資料室ってあったりするんだろうか?」
「ええ、ございますよ。ユヌと共通するものも多いですがねぇ。職員に声をかけたら案内するように話を通しておきましょう」
「ああ、助かる。……いつになるか分からないが」
「ふふ、かまいませんよ」
僕がこのゲームをプレイする目的はこれだからな。この序盤の町でもこんなに読み物があるとは、楽しみが尽きることがなさそうで素晴らしいことだ。
「他は今はとくに思いつかないな……」
「そうですか。では案内しましょう」
「……ジェフがか?」
「ええ」
さも当然というようにジェフは頷く。
「忙しくないのか?」
職業ギルドのサブマスターのギルを見ていると、ギルドの幹部というのは中々忙しそうなイメージがある。
「そこそこ忙しくはさせてもらっていますが、今日の最優先事項はトウノさん達ですので、そのように調整していますから問題ありませんよ」
「……」
何となく顔も名前も知らない、このギルドにもいるだろうサブマスターの力無い微笑みが浮かんだ。……ま、まぁ、ジェフならそのあたりの補填のバランスも上手いことしているのだろう。
「それに、その借家も図書館も案内出来る者が限られていましてねぇ、私がまとめて案内してしまうのが手っ取り早いんですよ」
と、言いながら執務室の扉を開けて促してきたので、僕とバラムも立ち上がって執務室を後にする。
ジェフの後について行く形で、来た時とは違う経路、裏口から商業ギルドを出る。
結構時間が経っていたのか、日が暮れかけていて辺りが薄暗くなっていた。
「ここからはあまりよそ見をせず、私の後にしっかりついて来てくださいね」
「? 分かった」
ジェフの指示の意図は分からなかったが、真剣な様子だったので、頷く。
裏道をさらに表通りから離れるように歩いていくことしばらく、ジェフの指示の意味を少しずつ理解していく。
大して複雑な道を歩いているわけでは無いのに、妙にぼうっとするというか、しっかり意識しないと何故かジェフの背中を見失ってしまいそうな感覚に陥る。
気づけば、周囲も霧が立ち込めていて単純に視界が悪い。
何とか拳を強く握るなどして意識を保っていると、急速に辺りの霧と頭にかかった靄のようなものが晴れていく。
それと同時にジェフが立ち止まり、振り返る。
「こちらがトウノさん達にお貸しする家です」
そこには、裏道の建物群の雰囲気から外れた、グリーンの芝生が敷き詰められ、素朴だがよく手入れされた草木などに囲まれた2階建ての民家がぽつんと佇んでいた。
「それはまぁ、もっともだな。しかし2つか……」
「何か希望はございますか?」
1つだけで良いだろうとタカを括ってたので、1つ分しか決めて無かったんだが……まぁ、1つ目を決める時に探してた辞典から適当に決めよう。うーん、僕のプレイヤーネームとも、1つ目の偽名とも印象が異なるのはこれか。よし、決めた。
「資料の方は『ヤスピス』、生産の方は『ハスペ』で頼む」
「ふぅむ、それならば響きがバラバラなので問題無いですかねぇ。ちなみにどうしてそう命名したか聞いても?」
「かまわない。と言っても割と単純なんだが……」
命名方法について、僕のユニーク称号【森碧】の由来が鉱物のジャスパーにあるということを思い出し、現実世界のジャスパーの色んな呼び方を調べて適当そうなものをピックアップしただけだと説明する。
「なるほど……しかし、それだと他の異人からはトウノさんに繋がってしまいませんか?」
「『ヤスピス』と『ハスペ』の関連性については誰かが気づくかもしれないが、僕が【森碧】と呼ばれているかつ、この称号の由来がジャスパーだということに繋がることはほとんど無いだろうから問題無いと思う」
この世界に『ジャスパー』というキャラクターが何処かにいるかも、と思われる程度だろう。……まぁ、資料作りをしていたのを知っている、フレンドのあぬ丸と鍋の蓋は気づくかもしれないが無闇に広めたりしないだろう……多分。
あとは僕にこのユニーク称号をつけたユヌの職業ギルドの職員達からが一番辿り着きやすいとは思うが、そこはギルやカーラが上手くやってくれるんじゃないだろうか。ジェフとも連携してそうだし。
「ふむふむ、であれば問題無さそうですね。こちらで手続きをさせていただきましょう」
「よろしく頼む」
「ああ、あと鎮め札はとくに素材がいらないとのことでしたが、飴玉の素材は我が商業ギルドが定期的にお届けしましょう」
「それはありがたい」
もう素材の在庫がほとんど無かったからな。ユヌでかなり余裕を持って用意していたというのに。……全部あの黒山羊のせいだな。
しかし、名前か……。
「つかぬことを聞くが、ギルがギルバートならジェフはジェフリーだったりするのだろうか?」
「ええ、その通りですよ」
「間違っていたらすまないが……もしかして[鎮めの結界石]の製作者だったりするだろうか……?」
「おやおや、バレてしまいましたか。トウノさんに隠し事は出来ませんねぇ」
言う割には笑みを少し深めて肩を竦めるくらいで、大して気にしていないように見えた。
そして、やはりあのアイテムを作った“ジェフリー”というのはジェフで合っていたらしい。
「ということは《錬金術》によって製作したということも?」
「まぁ……」
「ふふふ、素晴らしい性能の情報取得系統の技能をお持ちですね。この早さでランクCになるのも納得です」
小さく息を吐くと、笑みを少しだけ苦笑に変える。
「まぁ、昔とっていた杵柄というやつです。弟と故郷の為に一肌脱いでみました。それにほとんどは膨大な量の鎮め札ありきでしたしねぇ」
「だから鎮め札のことを知ってたのか」
「ええ、そういうことです」
「それにしても、鎮め札999枚を錬金するとは中々豪快というか、なんというか……」
《解析》で表示された時の衝撃たるや中々だった。
「錬金系統は中々懐が広いというか、言ってしまえば大雑把なんですよねぇ。弟に頼まれた時に冗談であるだけ欲しいと言ったら、本当にあるだけ大量に送られてきて久しぶりに驚かされてしまいましたよ」
「そ、そうか……」
まぁ、いくら生み出したか数えきれないくらい生産したからな……あの時は。しかし、それが出来てしまうくらい労力やコストがかからなすぎることが異常なのだが。
「でもまぁ、そのおかげで防衛戦に役立つ物を作れましたねぇ。それに素材をあんなに潤沢に使えることもそうそう無いので年甲斐も無く少々はしゃぎ過ぎてしまいました」
そう言うと、ジェフは悪戯っぽく笑った。
「さて、雑談はここまでにしましょうか。最後にトウノさんは『レディ・ブルイヤールの図書館』に通う為にしばらくドゥトワに滞在されると聞いています。そこで、僭越ながらこちらで借家を用意させていただきました」
「……借家?」
宿ではなく?
「ええ、そこの鉄銹の大剣使い殿からの要望で」
「えっ」
いつの間に……? と、僕は隣にいるバラムを見る。それに気づいたバラムが目だけでこちらを見る。
「……はぁ。借家は、まぁ、資金が許すなら良いが、せめて事前に教えてくれ」
僕も気をつけないといけないとは思うが、バラムだって報連相が割と抜けがちだと思う。
バラム自身もそう思ったのか、少しバツが悪そうにしながら「分かった」と言ってきた。
「家賃ですが、今は大剣使い殿が払われていますがどうされますか?」
「さっき契約した諸々の報酬から出せるだろうか?」
「年単位で借りてもお釣りが来ることになると思いますよ」
えっ。
「そ、そんなに……?」
「ええ、私の見立てでは鎮め札も飴玉も相当売れると踏んでいますので」
飴玉はともかく鎮め札は使い方が限定的な上、最初にある程度行き渡ったらそんなに売れると思えないんだが…………ジェフが言うと何かそうなってしまう気がする。
「うぅん……そうしたら、1番短い期間の支払いはバラムのままで、その後は僕の収入次第で折半か、僕2、バラム1にしたい。それで良いだろうか?」
最後はバラムにも同意を求める。バラムの収入は知らないが、僕の都合でドゥトワに滞在するので出来るなら僕の支払いを多くしたい。
「…………ああ、それでかまわん」
「それでは、借家の契約はそのように更新しておきましょう。では、他に疑問点などが無ければ早速借家を案内しますが……ああ、図書館への行き方もそこでお教えします」
「うぅん…………あ、ここにも資料室ってあったりするんだろうか?」
「ええ、ございますよ。ユヌと共通するものも多いですがねぇ。職員に声をかけたら案内するように話を通しておきましょう」
「ああ、助かる。……いつになるか分からないが」
「ふふ、かまいませんよ」
僕がこのゲームをプレイする目的はこれだからな。この序盤の町でもこんなに読み物があるとは、楽しみが尽きることがなさそうで素晴らしいことだ。
「他は今はとくに思いつかないな……」
「そうですか。では案内しましょう」
「……ジェフがか?」
「ええ」
さも当然というようにジェフは頷く。
「忙しくないのか?」
職業ギルドのサブマスターのギルを見ていると、ギルドの幹部というのは中々忙しそうなイメージがある。
「そこそこ忙しくはさせてもらっていますが、今日の最優先事項はトウノさん達ですので、そのように調整していますから問題ありませんよ」
「……」
何となく顔も名前も知らない、このギルドにもいるだろうサブマスターの力無い微笑みが浮かんだ。……ま、まぁ、ジェフならそのあたりの補填のバランスも上手いことしているのだろう。
「それに、その借家も図書館も案内出来る者が限られていましてねぇ、私がまとめて案内してしまうのが手っ取り早いんですよ」
と、言いながら執務室の扉を開けて促してきたので、僕とバラムも立ち上がって執務室を後にする。
ジェフの後について行く形で、来た時とは違う経路、裏口から商業ギルドを出る。
結構時間が経っていたのか、日が暮れかけていて辺りが薄暗くなっていた。
「ここからはあまりよそ見をせず、私の後にしっかりついて来てくださいね」
「? 分かった」
ジェフの指示の意図は分からなかったが、真剣な様子だったので、頷く。
裏道をさらに表通りから離れるように歩いていくことしばらく、ジェフの指示の意味を少しずつ理解していく。
大して複雑な道を歩いているわけでは無いのに、妙にぼうっとするというか、しっかり意識しないと何故かジェフの背中を見失ってしまいそうな感覚に陥る。
気づけば、周囲も霧が立ち込めていて単純に視界が悪い。
何とか拳を強く握るなどして意識を保っていると、急速に辺りの霧と頭にかかった靄のようなものが晴れていく。
それと同時にジェフが立ち止まり、振り返る。
「こちらがトウノさん達にお貸しする家です」
そこには、裏道の建物群の雰囲気から外れた、グリーンの芝生が敷き詰められ、素朴だがよく手入れされた草木などに囲まれた2階建ての民家がぽつんと佇んでいた。
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