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第1話
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「今年のは誕生日は一緒に祝ってくれる?」
やっぱり来たな、とアヤはため息をついた。そろそろ来ると思っていた。一緒にお祝いぐらいしてあげたいのはやまやまだが、どうにも生まれた日が悪い。リョウの誕生日は九月二十日。俗に言うシルバーウィークというやつに含まれてしまう。レジャー業界にとってはかき入れ時であり、アヤが勤めるホテルだって例外ではない。昨年はケーキを送るのみとなってしまった。
今年は春先から夏、つまりもっとかき入れ時のゴールデンにウィークや海水浴シーズンに大打撃を食らってしまっている。ここから巻き返さなければいけないと奮起しているところだった。
「一日だけ休み取れたけど」
こうなることは安易に予想できていたアヤ、あらかじめ休みの申請はしておいた。ただし一日だけだし、その前後は結構過酷な勤務スケジュールとなってしまったが、
「やったあ! もー俺めっちゃ愛されてるやん」
電話の向こうから聞こえる弾む声に、それもやむなしと思うアヤだった。
「で? で? 何する? どこ行く?」
ハッハッと息を弾ませる犬のような興奮ぶりでリョウが矢継ぎ早に尋ねて来る。問題はそこ。アヤにデートプランを練る能力は備わっていない。経験値もない。さて困った、でいつも思考は停止する。
「リョウの誕生日なんだし、リョウが決めれば」
優しいことを言っているようだが、要は丸投げである。だがリョウはにやりと口端を上げた。そう言われるのは想定済みだ。
「そう言うと思って、完璧なプラン立てといたから! よろしくね」
画像が送られてくる。何事かと見れば――
朝は映画(アヤチョイス)
昼は遊園地(絶叫マシン含む)
夜は海沿いの高速をドライブ
クルーズディナーでお祝い
「枕草子かよ」
アヤの顔が青ざめる。
「な? 完璧やろ?」
「一日でこなすプランじゃないだろこれ」
「そう? 四つしかないやん!」
翌日からは六連勤。気が遠くなってきた。
「……わかった。けどリョウがこっち来て」
「ラジャー!! めっちゃ楽しみにしてる! 超おめかししていくから」
それはつまり、アヤにもおめかしして来いということなのか。ますます気が重くなるアヤだった。
やっぱり来たな、とアヤはため息をついた。そろそろ来ると思っていた。一緒にお祝いぐらいしてあげたいのはやまやまだが、どうにも生まれた日が悪い。リョウの誕生日は九月二十日。俗に言うシルバーウィークというやつに含まれてしまう。レジャー業界にとってはかき入れ時であり、アヤが勤めるホテルだって例外ではない。昨年はケーキを送るのみとなってしまった。
今年は春先から夏、つまりもっとかき入れ時のゴールデンにウィークや海水浴シーズンに大打撃を食らってしまっている。ここから巻き返さなければいけないと奮起しているところだった。
「一日だけ休み取れたけど」
こうなることは安易に予想できていたアヤ、あらかじめ休みの申請はしておいた。ただし一日だけだし、その前後は結構過酷な勤務スケジュールとなってしまったが、
「やったあ! もー俺めっちゃ愛されてるやん」
電話の向こうから聞こえる弾む声に、それもやむなしと思うアヤだった。
「で? で? 何する? どこ行く?」
ハッハッと息を弾ませる犬のような興奮ぶりでリョウが矢継ぎ早に尋ねて来る。問題はそこ。アヤにデートプランを練る能力は備わっていない。経験値もない。さて困った、でいつも思考は停止する。
「リョウの誕生日なんだし、リョウが決めれば」
優しいことを言っているようだが、要は丸投げである。だがリョウはにやりと口端を上げた。そう言われるのは想定済みだ。
「そう言うと思って、完璧なプラン立てといたから! よろしくね」
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