蒼い炎

海棠 楓

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クラスメイト

第33話

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 翌日。
 真司が登校すると樹の姿はまだなく、小林が飛んできた。
「な、な、真司、樹の彼女の友達紹介してもらって、3・3でコンパとかいいと思わない?」
 小林の頭の中ではすでにかなりいろんなことができあがっているらしく、顔がウハウハだった。
 確かに、と真司は考えた。ここで女の子と付き合えれば、この先こんなに辛く苦しい思いをしなくて済むかもしれない。
 そんな話をしていたら、タイミングよく樹が登校してきた。
「おーい樹ー!」
 嬉々として小林が呼ぶと、振り返った樹の顔は死んでいた。

「ふられた?! 昨日の話ってソレだったんか……」
 小林もさすがにテンションを下げた。が、それも一瞬のこと。
「せっかくお前の彼女に友達紹介してもらおうと思ってたのにー!!」
 樹が何をしたというのだ。
「真司、お前妹とか姉ちゃんいない?」
「いるけど中二だよ」
「あっそうだ、樹、お前兄ちゃんいたよな、兄ちゃんの彼女の友達とか……」
 調子付いて小林がそんな話を持ち出すと、樹の顔色が変わった。
「んなのいねーよ! 第一兄貴は行方不明で……」
 そこまで言って樹は我に返った。
「……ごめん」
「い、いいよ、こっちこそしつこくてゴメンな」

 口ではそう言いつつも小林は、もちろん真司も、内心驚きを隠せなかった。あの樹があんなに取り乱すなんて。
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