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2章
外道の考え(ライネ視点)
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※ストーカー系が苦手な方には少しショッキングな回になってます。そして、彼はかなり自意識過剰ですので、一見カナリエ→ライネの好意があるように書かれてます。
飛ばしても一応読めるよう調整するつもりなので、無理せず飛ばしていただいて大丈夫です。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「お前らには、我がヴェルディアが返り咲くための歯車になってもらうんだからなぁ…!」
カインの下卑た叫び声に辟易とする。
彼の協力者である僕としては、同列に見られることすらいい迷惑だ。
(あぁカナリエ…今こそ僕はこんな下衆と組んでいるが、我慢してくれ。君と僕の未来のためだ)
カナリエ=リュードリアとは、王都学院で出会った。
彼が高等部に入学する年の入学式。上級生として式に参加した僕は、新入生代表として壇上に上がったカナリエを見て、なんて見目麗しい男だと感嘆した。
すると彼は僕の視線に気付き、ほんのりと頬を染め微笑んだのだ。僕はそんなカナリエのいじらしい気持ちに気付き、その瞬間僕と彼の未来は決まった。
入学式の後、僕はカナリエにその事を伝えようとした。しかしカナリエは緊張していたのか、固まった表情で僕を見つめるばかり。
そんなところも愛らしいと更に距離を詰めようとすると、それをシア=アリエスタが邪魔した。
その後もあの害虫はずっと僕らの邪魔をし続けた。おそらく、アリエスタは僕のカナリエに横恋慕しようとしていたのだ。色々趣向を変えてカナリエと二人きりになろうとしたが、全て邪魔してくる。陰湿で惨めで、自分勝手な男だ。
そして悲劇は起こった。アリエスタの妨害を受けている間に、カナリエに婚約者が出来てしまったのだ。王家と公爵家の縁談を伯爵家ごときが潰すなんて出来るはずもなく、僕とカナリエの仲が引き裂かれそうになった。
だから僕は、カインと今回の作戦を考える際、シア=アリエスタを使おうと進言した。
カナリエは優しくて愚かだから、何も知らぬまま友人のアリエスタの無実を証明しようと動くだろう。その隙に、砂竜国のシリアス様の部屋に仕掛けたような転移魔法陣を、カナリエの寮の自室に仕掛ける。
上手くいけばついでにレオス王子まで処分できるかもしれないし、完璧な計画だった。
その前にカナリエが国を出るとは予想外だったが、行き先が砂竜国だったのが不幸中の幸いだった。
連れ去るときの砂竜王とレオス王子の表情は、傑作だった。僕のカナリエを一時でも隣に置こうとし、彼を傷つけた罰だ。
(可哀想なカナリエ…レオスに「番だ」と宣言されたとき目が潤んでいた。僕という想い人がいるのに、王子の番になってしまうだなんて…)
今もその怖さが抜けないのか、震えている。先程は急に連れてこられて困惑していたようだが、じきに事情を説明する。そのときには安心して喜んでくれるだろう。
(まぁしかし、今はまだその時ではないな)
目の前には、シリアス様のことを案じ憤慨するカナリエと、ニタァと笑うカイン。
「ヴェルディアの再興…?それが僕らとどう関係するというんだ!」
「カナリエ、安心して?君の身は傷つけないからね」
「先輩はさっきから何言ってるんですか…?!」
「あっはっは!相変わらず気持ち悪い奴だなぁライネ!しかしまぁ…お前は黙っててくれるか」
愉快そうに笑ったかと思えば、途端に冷たい殺気を放ってくる。相変わらず恐ろしい男だ。僕は大人しく口を閉じた。
「どう関係するか…だったか?カナリエ=リュードリア、俺はお前の力が欲しいんだよ。そしてシリアス…お前の血が欲しい」
飛ばしても一応読めるよう調整するつもりなので、無理せず飛ばしていただいて大丈夫です。
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「お前らには、我がヴェルディアが返り咲くための歯車になってもらうんだからなぁ…!」
カインの下卑た叫び声に辟易とする。
彼の協力者である僕としては、同列に見られることすらいい迷惑だ。
(あぁカナリエ…今こそ僕はこんな下衆と組んでいるが、我慢してくれ。君と僕の未来のためだ)
カナリエ=リュードリアとは、王都学院で出会った。
彼が高等部に入学する年の入学式。上級生として式に参加した僕は、新入生代表として壇上に上がったカナリエを見て、なんて見目麗しい男だと感嘆した。
すると彼は僕の視線に気付き、ほんのりと頬を染め微笑んだのだ。僕はそんなカナリエのいじらしい気持ちに気付き、その瞬間僕と彼の未来は決まった。
入学式の後、僕はカナリエにその事を伝えようとした。しかしカナリエは緊張していたのか、固まった表情で僕を見つめるばかり。
そんなところも愛らしいと更に距離を詰めようとすると、それをシア=アリエスタが邪魔した。
その後もあの害虫はずっと僕らの邪魔をし続けた。おそらく、アリエスタは僕のカナリエに横恋慕しようとしていたのだ。色々趣向を変えてカナリエと二人きりになろうとしたが、全て邪魔してくる。陰湿で惨めで、自分勝手な男だ。
そして悲劇は起こった。アリエスタの妨害を受けている間に、カナリエに婚約者が出来てしまったのだ。王家と公爵家の縁談を伯爵家ごときが潰すなんて出来るはずもなく、僕とカナリエの仲が引き裂かれそうになった。
だから僕は、カインと今回の作戦を考える際、シア=アリエスタを使おうと進言した。
カナリエは優しくて愚かだから、何も知らぬまま友人のアリエスタの無実を証明しようと動くだろう。その隙に、砂竜国のシリアス様の部屋に仕掛けたような転移魔法陣を、カナリエの寮の自室に仕掛ける。
上手くいけばついでにレオス王子まで処分できるかもしれないし、完璧な計画だった。
その前にカナリエが国を出るとは予想外だったが、行き先が砂竜国だったのが不幸中の幸いだった。
連れ去るときの砂竜王とレオス王子の表情は、傑作だった。僕のカナリエを一時でも隣に置こうとし、彼を傷つけた罰だ。
(可哀想なカナリエ…レオスに「番だ」と宣言されたとき目が潤んでいた。僕という想い人がいるのに、王子の番になってしまうだなんて…)
今もその怖さが抜けないのか、震えている。先程は急に連れてこられて困惑していたようだが、じきに事情を説明する。そのときには安心して喜んでくれるだろう。
(まぁしかし、今はまだその時ではないな)
目の前には、シリアス様のことを案じ憤慨するカナリエと、ニタァと笑うカイン。
「ヴェルディアの再興…?それが僕らとどう関係するというんだ!」
「カナリエ、安心して?君の身は傷つけないからね」
「先輩はさっきから何言ってるんですか…?!」
「あっはっは!相変わらず気持ち悪い奴だなぁライネ!しかしまぁ…お前は黙っててくれるか」
愉快そうに笑ったかと思えば、途端に冷たい殺気を放ってくる。相変わらず恐ろしい男だ。僕は大人しく口を閉じた。
「どう関係するか…だったか?カナリエ=リュードリア、俺はお前の力が欲しいんだよ。そしてシリアス…お前の血が欲しい」
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