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第34話 静かな古城の朝-別視点-
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「おかしい……」
そう思ったのは、朝になってからどれほど経ってもリアが姿を現さなかったからだ。
昨日の朝は確か自分より先に起きていたが、あれは偶然だったのだろうか?
どうやら部屋にまで本を持って帰って読み込んでいた様子だったから、疲れて寝ている可能性も考えてわざわざ起こすことも悪いかと思い放置をしていた。
しかし昼も近い時間になってくると、流石にどうしたものかと悩むようになってきた。
もうそろそろ起こしても良いのではないのか……起こすか。
「リア、まだ寝ているのか?」
しかし女性の部屋にいきなり立ち入るというのは躊躇われるため、とりあえず扉をノックしながら声を掛け反応を待つ。
反応は…………ない。
「おーい、そろそろ昼になるのだが……!」
再びノックをしながら先程よりも少し大きめの声を掛ける。
やはりなんの反応もない……。
………………。
「入るぞ……?」
思い切って扉を開けて部屋に入る。
そしてまず目に飛び込んで来たのは、ひと気のない静かな部屋だった。
最初はベッドに目をやったが、そこにリアの姿はない。寝ているわけではなさそうだ。
更に部屋全体を見回してみたが、この部屋に人影らしいものは全くと言っていいほど見当たらない。
「リア…………」
その場に立ち尽くして考えたところ、すぐにある一つの考えが頭に浮かんだ。
まさか……逃げ出したのか…………?
その可能性を考えなかったわけではない……むしろ何度も考えていたくらいだが……。
………………。
……そもそも彼女の存在自体が何かの拍子にみた夢だったのではないか?
美しく心優しい少女が突然に目の前に現れて自分に手を差し伸べてくれる。そんな自体が、まず都合が良過ぎたのだ……。
きっとそういう夢や幻を見ていたのだ……そう考えた方が納得がいく。
鬱々と暗く重く塗りつぶされていくような意識のなかで、ふと机の上に積まれた本とその隣にある紙が目に入った。
紙か……何か書かれているようだが……。
他に気になるものもないため、近付いてみる。
そして覗き込んだ紙には美しい筆跡でこう書かれていた。
-----------------------------------------------------------------
アルフォンス様 および お城の方々へ
少し用事が出来たため外へ出掛けます。
遅くならないように昼までには戻るつもりですが、
もし多少遅くなったとしても危険な場所に行く予定ではないため、
心配なさる必要はございません。
勝手ではありますが、どうぞよろしくお願いいたします。
リア
-----------------------------------------------------------------
…………。
…………出掛けた?
そうか、出掛けたのか……。
他のどんな文面よりも『戻るつもり』……その一文を目にしただけで、心がすっと軽くなったような感覚になった。
自然にほっとひと息つき、心を落ち着けた所でふと思う。
しかし一人で外出したというのは……果たして大丈夫だろうか……。
確かにリアは元々一人旅をしていて、ここまで一人できたわけだが……彼女は一見したところ、可憐でか弱そうな少女だ。
たぶん大丈夫だろうとは、頭で分かっていてどうにも心配だった。
よく考えると、そもそも彼女はどうやってここまで来たんだ?
この辺りは、そこそこ危険生物が生息しているはず……決まった正規のルートを通ってればある程度は安全だが、彼女は初対面で道に迷ったと言っていたので、おそらく正規ルートは通っていない。そうなると結構大変なことになるはずなのだが……魔術師というのは、その程度のことならどうにか出来るものなのか?
そんな疑問と心配がぐるぐる頭を巡っているといつのまにか、玄関口の方まで歩いて着いてしまっていた。
いっそ後を追いかけようか……?
しかし、いつ頃ここを出て一体何処にいったのか全く検討もつかないとなると……。
悩みながら玄関を眺めていると、ゆっくりとその扉が開いた。
するとそこから姿を現したのは、ちょうど思いを巡らせていたリアであった。
「あっ、アルフォンス様おはようございます……って、もう早くもありませんかね」
入ってくると同時に私の存在に気付いたらしいリアは、すぐさまこちらに声を掛けてきた。
大丈夫だとは思っていたが無事だったか……。
「…………もしかして私の書き置きを、見ていらっしゃいませんか?」
リアは返事もせずに黙り込んでいる私が、外出のことを知らず驚いているとでも思ったのだろう。ややバツの悪そうな様子で、そんなことを聞いてきた。
まぁ、確かに何も知らずに玄関から入ってるくる彼女を見たら確かに驚いたかも知れないが……今は、どんなこと以上に何事もないリアの姿が見れたのがただただ嬉しかった。
「あのアルフォンス様……?」
外出してきたという今のリアは、やはりローブを深く被っており顔などロクに見えないのだが……。
戸惑い困ったように首を傾げる仕草や、その言葉の一つ一つがとても可愛らしく感じられて……ついふらっと。
いつの間にか彼女のことを抱き締めしてしまっていた。
「えっ……」
リアは思っていた以上に小さくて、暖かくて、細くて、柔らかくて……そして優しい匂いがした。
ああ心地良い……。
「あの、ええーと、えー……どうかされましたか?」
彼女の心地良さに浸って一切考えること止めていた頭へ、これ以上ないほど困惑したリアの声が届いた。
ま、まずい……!! 今まで一番まずい!!
今更ながらそう思って身体を離した私は慌てて言い訳をひねり出した。
「ああ……それが少しめまいがしてふらついてしまってな、悪かった……」
自分で口にしながら本当にこの言い訳が通じるかどうか非常不安であったが、この言葉を聞いた瞬間リアから滲んでいた困惑が綺麗に消え去った。
「なんだ、そうでしたか……それなら休める場所まで私が肩をお貸ししましょうか?」
通じるどころか、私のことを気遣い出したではないか……!!
いや、信じるのか!? ここで素直に信じるのは非常にまずい気がするぞ……!?
嘘をついた側でなければ、諭すレベルの事案だぞ……!!
そしてなんと言っても、リアから向けられている純粋な善意が今の私には苦しすぎる……。
「いや、もう平気なので必要ない……」
リアの善意と自分のついた嘘がいたたまれず、私は彼女にそっと背を向けた。
「そうですか?」
「ああ……」
そうしてそこでようやく冷静になり始めた頭で、先程の行動を思い返して考えた。
ああーっ!? 何をしてるんだ私は……!!
彼女がいくら寛容な性格だと言っても流石にあれはない……!!
下手にこんなことしたら嫌われるぞ……!?
今のところ、希望的観測では!! 彼女から嫌悪感を持たれている様子は無いというのに、色々一気に台無しではないか!?
ど、どうすれば…………!!
そんなことを考えて頭を抱え込んでいると、リアがこちらへと回り込み顔を覗き込んで来た。
「そんなに頭を抱えられて、やはりまだ体調が優れないのではありませんか?」
「平気だ、本当に平気だ……!!」
ち、近い……!! 確かに先程は私から抱きしめてしまったが……それでもこれは!!
リアから距離を取るために、私は思わず後退った。
彼女はしばらく黙ってこちらを見つめていたが、途中で諦めたように首を振って口を開いた。
「……分かりました、そういうことにしておきます」
『分かりました』という言葉に安堵する一方で『そういうことにしておきます』という言葉に先程の嘘を思い出してドキっとしてしまった。
ち、違うよな? バレたわけではあるまいな!?
内心で焦る私を他所に、リアの方はのん気な声でこんなことを言い出した。
「それでは帰ってきて早々で申し訳ないのですが、私はほぼ徹夜なのでそのまま少し休みますねー」
話題が変わったことに安心しながらも、彼女が発した単語の一つが気になって思わず繰り返してしまった。
「徹夜……?」
「ええ、夜中に思いつきで飛び出してしまったものですから」
「………………」
夜中に……思いつきで…………。
よく考えるとリアは初めて会った日も、夜の森をうろついていて嵐に遭
っていたな……そうか、思いつきで動く性格なんだな……。
「とりあえず一時間位は休ませて頂きますが、その後には少しやりたいことがあるので予定を開けて置いて頂けると幸いです」
「私のか……?」
「ええ、そうです。それと適当に使える部屋も見繕っておいて頂けると助かります」
「それは構わないが……」
「よかった、ではお願いします!! それではまた後で!!」
「いや、もう少し詳しく……」
私が更に質問をしようとした時には、彼女は勢いよく歩き去ってしまっている真っ最中だった。
おそらくリアの耳には言葉がもう届いていなかったのだろうな……。
それにしても走っているわけでもないのに移動速度がやたらと早いな……。
一体どういう仕組みなのだろうか……?
まぁ、詳しく内容についてはその時に聞いても遅くはないか……出来れば前もって知りたかったが仕方あるまい。
しかしまだ出会ってからそんなに経っていないのに次から次へと、今度は何をするつもりなのだろうか……。
そう思ったのは、朝になってからどれほど経ってもリアが姿を現さなかったからだ。
昨日の朝は確か自分より先に起きていたが、あれは偶然だったのだろうか?
どうやら部屋にまで本を持って帰って読み込んでいた様子だったから、疲れて寝ている可能性も考えてわざわざ起こすことも悪いかと思い放置をしていた。
しかし昼も近い時間になってくると、流石にどうしたものかと悩むようになってきた。
もうそろそろ起こしても良いのではないのか……起こすか。
「リア、まだ寝ているのか?」
しかし女性の部屋にいきなり立ち入るというのは躊躇われるため、とりあえず扉をノックしながら声を掛け反応を待つ。
反応は…………ない。
「おーい、そろそろ昼になるのだが……!」
再びノックをしながら先程よりも少し大きめの声を掛ける。
やはりなんの反応もない……。
………………。
「入るぞ……?」
思い切って扉を開けて部屋に入る。
そしてまず目に飛び込んで来たのは、ひと気のない静かな部屋だった。
最初はベッドに目をやったが、そこにリアの姿はない。寝ているわけではなさそうだ。
更に部屋全体を見回してみたが、この部屋に人影らしいものは全くと言っていいほど見当たらない。
「リア…………」
その場に立ち尽くして考えたところ、すぐにある一つの考えが頭に浮かんだ。
まさか……逃げ出したのか…………?
その可能性を考えなかったわけではない……むしろ何度も考えていたくらいだが……。
………………。
……そもそも彼女の存在自体が何かの拍子にみた夢だったのではないか?
美しく心優しい少女が突然に目の前に現れて自分に手を差し伸べてくれる。そんな自体が、まず都合が良過ぎたのだ……。
きっとそういう夢や幻を見ていたのだ……そう考えた方が納得がいく。
鬱々と暗く重く塗りつぶされていくような意識のなかで、ふと机の上に積まれた本とその隣にある紙が目に入った。
紙か……何か書かれているようだが……。
他に気になるものもないため、近付いてみる。
そして覗き込んだ紙には美しい筆跡でこう書かれていた。
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アルフォンス様 および お城の方々へ
少し用事が出来たため外へ出掛けます。
遅くならないように昼までには戻るつもりですが、
もし多少遅くなったとしても危険な場所に行く予定ではないため、
心配なさる必要はございません。
勝手ではありますが、どうぞよろしくお願いいたします。
リア
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…………。
…………出掛けた?
そうか、出掛けたのか……。
他のどんな文面よりも『戻るつもり』……その一文を目にしただけで、心がすっと軽くなったような感覚になった。
自然にほっとひと息つき、心を落ち着けた所でふと思う。
しかし一人で外出したというのは……果たして大丈夫だろうか……。
確かにリアは元々一人旅をしていて、ここまで一人できたわけだが……彼女は一見したところ、可憐でか弱そうな少女だ。
たぶん大丈夫だろうとは、頭で分かっていてどうにも心配だった。
よく考えると、そもそも彼女はどうやってここまで来たんだ?
この辺りは、そこそこ危険生物が生息しているはず……決まった正規のルートを通ってればある程度は安全だが、彼女は初対面で道に迷ったと言っていたので、おそらく正規ルートは通っていない。そうなると結構大変なことになるはずなのだが……魔術師というのは、その程度のことならどうにか出来るものなのか?
そんな疑問と心配がぐるぐる頭を巡っているといつのまにか、玄関口の方まで歩いて着いてしまっていた。
いっそ後を追いかけようか……?
しかし、いつ頃ここを出て一体何処にいったのか全く検討もつかないとなると……。
悩みながら玄関を眺めていると、ゆっくりとその扉が開いた。
するとそこから姿を現したのは、ちょうど思いを巡らせていたリアであった。
「あっ、アルフォンス様おはようございます……って、もう早くもありませんかね」
入ってくると同時に私の存在に気付いたらしいリアは、すぐさまこちらに声を掛けてきた。
大丈夫だとは思っていたが無事だったか……。
「…………もしかして私の書き置きを、見ていらっしゃいませんか?」
リアは返事もせずに黙り込んでいる私が、外出のことを知らず驚いているとでも思ったのだろう。ややバツの悪そうな様子で、そんなことを聞いてきた。
まぁ、確かに何も知らずに玄関から入ってるくる彼女を見たら確かに驚いたかも知れないが……今は、どんなこと以上に何事もないリアの姿が見れたのがただただ嬉しかった。
「あのアルフォンス様……?」
外出してきたという今のリアは、やはりローブを深く被っており顔などロクに見えないのだが……。
戸惑い困ったように首を傾げる仕草や、その言葉の一つ一つがとても可愛らしく感じられて……ついふらっと。
いつの間にか彼女のことを抱き締めしてしまっていた。
「えっ……」
リアは思っていた以上に小さくて、暖かくて、細くて、柔らかくて……そして優しい匂いがした。
ああ心地良い……。
「あの、ええーと、えー……どうかされましたか?」
彼女の心地良さに浸って一切考えること止めていた頭へ、これ以上ないほど困惑したリアの声が届いた。
ま、まずい……!! 今まで一番まずい!!
今更ながらそう思って身体を離した私は慌てて言い訳をひねり出した。
「ああ……それが少しめまいがしてふらついてしまってな、悪かった……」
自分で口にしながら本当にこの言い訳が通じるかどうか非常不安であったが、この言葉を聞いた瞬間リアから滲んでいた困惑が綺麗に消え去った。
「なんだ、そうでしたか……それなら休める場所まで私が肩をお貸ししましょうか?」
通じるどころか、私のことを気遣い出したではないか……!!
いや、信じるのか!? ここで素直に信じるのは非常にまずい気がするぞ……!?
嘘をついた側でなければ、諭すレベルの事案だぞ……!!
そしてなんと言っても、リアから向けられている純粋な善意が今の私には苦しすぎる……。
「いや、もう平気なので必要ない……」
リアの善意と自分のついた嘘がいたたまれず、私は彼女にそっと背を向けた。
「そうですか?」
「ああ……」
そうしてそこでようやく冷静になり始めた頭で、先程の行動を思い返して考えた。
ああーっ!? 何をしてるんだ私は……!!
彼女がいくら寛容な性格だと言っても流石にあれはない……!!
下手にこんなことしたら嫌われるぞ……!?
今のところ、希望的観測では!! 彼女から嫌悪感を持たれている様子は無いというのに、色々一気に台無しではないか!?
ど、どうすれば…………!!
そんなことを考えて頭を抱え込んでいると、リアがこちらへと回り込み顔を覗き込んで来た。
「そんなに頭を抱えられて、やはりまだ体調が優れないのではありませんか?」
「平気だ、本当に平気だ……!!」
ち、近い……!! 確かに先程は私から抱きしめてしまったが……それでもこれは!!
リアから距離を取るために、私は思わず後退った。
彼女はしばらく黙ってこちらを見つめていたが、途中で諦めたように首を振って口を開いた。
「……分かりました、そういうことにしておきます」
『分かりました』という言葉に安堵する一方で『そういうことにしておきます』という言葉に先程の嘘を思い出してドキっとしてしまった。
ち、違うよな? バレたわけではあるまいな!?
内心で焦る私を他所に、リアの方はのん気な声でこんなことを言い出した。
「それでは帰ってきて早々で申し訳ないのですが、私はほぼ徹夜なのでそのまま少し休みますねー」
話題が変わったことに安心しながらも、彼女が発した単語の一つが気になって思わず繰り返してしまった。
「徹夜……?」
「ええ、夜中に思いつきで飛び出してしまったものですから」
「………………」
夜中に……思いつきで…………。
よく考えるとリアは初めて会った日も、夜の森をうろついていて嵐に遭
っていたな……そうか、思いつきで動く性格なんだな……。
「とりあえず一時間位は休ませて頂きますが、その後には少しやりたいことがあるので予定を開けて置いて頂けると幸いです」
「私のか……?」
「ええ、そうです。それと適当に使える部屋も見繕っておいて頂けると助かります」
「それは構わないが……」
「よかった、ではお願いします!! それではまた後で!!」
「いや、もう少し詳しく……」
私が更に質問をしようとした時には、彼女は勢いよく歩き去ってしまっている真っ最中だった。
おそらくリアの耳には言葉がもう届いていなかったのだろうな……。
それにしても走っているわけでもないのに移動速度がやたらと早いな……。
一体どういう仕組みなのだろうか……?
まぁ、詳しく内容についてはその時に聞いても遅くはないか……出来れば前もって知りたかったが仕方あるまい。
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