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第1話 現状把握はティータイムと共に
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美味しいお茶と甘い甘いお菓子をお茶請けに浮遊する本を見ながら現実逃避。
「何デスかーこれ!!」
「デストラクション・オブ・ザ・バイブルです。陛下」
ロマスグレーな老紳士の執事、アドリューが答えてくれました。まさに、アドリュー!私がデザインしたキャラクターその者。
アプリゲーム《リビングデッド・シュガー・ガールズ》で、私のアバター<クイーン・オブ・ザ・シュガー>に仕える男性キャラクターの総監督、執事長アドリューとは彼のことデス!……。
アプリゲーム《リビングデッド・シュガー・ガールズ》についてお話しましょう。
ゲームのデザインコンセプトは、ファンシー&プリティーゾンビ子が人間社会に潜入して悪い人間を罠にかけ、捕食するという斬新なものになっています。そのため、グロテスクな描写が多くあるため修整されていた。しかし、ファンシーでキュートなデザインとグロテスクな描写を上手く融合できたため、洋ゲーのようなメルヘンチックなゲームに昇華された。
このゲームはガラケー、スマートフォンでプレイできる2Dゲームで、自分のアバターや僕、拠点とペットなどの育成、衣装や武器とアイテムなどの作製ができる。また、そのアバターやアイテムのデザインに自分で描いたイラストを使用することができる特徴がある。
まぁ、元々のキャラクターデザインのクオリティーが高いため、ほとんどのプレイヤーはその機能を使うことはなかったと思う。
ただ、自分がデザインしたキャラクターだと、最初のステータスがでたらめに高くなったり、特別な能力やスキルが付いてくるという公式チートなのデス!!
私のアバターだった<クイーン・オブ・ザ・シュガー>も私がデザインしたキャラクターで、下級、中級、上級アンデットには必ずある生物を捕食しないと増えるゲージ、【イーターゲージ】が下級アンデットなのに無く代わりに【シュガーゲージ】と【シュガーマスター】という能力を持っていた。そのため、魔物や人を捕食する必要がなく人間に長く擬装して、生産活動や冒険者ギルドのクエストを主にやっていた。
完全に別のゲームだった。お金や素材、経験値は安定して入手できたけど。
ちなみに、<デストラクション・オブ・ザ・バイブル>とはプレイヤーが操作する書籍型メインメニューのことで、表紙から背表紙と裏表紙にかけて一つの銀の髑髏のレリーフが装飾されていて、本を開くと緑色の火の玉が複数、アバターの回りを浮遊する。また、本を見開らくとページに血文字のような字で項目が書かれている。
私がこのゲームを知ったのは丁度2年前、各社スマートフォンのレビューが記事にされている雑誌のアプリゲームの特集だった。スマートフォンを買い替えようと、情報収集していて書店で立ち読みしていた時にたまたま目に留まった。
私の友人がホラー、スプラッター、ゾンビなどの創作物が好きでよくそういう系のDVDを薦められていた。私もそういう系は嫌いではなかったので、映画にもよく付き合った。
今度は、このアプリゲームを薦められると私は確信した。案の定、スマホを買い換えた次の日にメールで、ゲームの招待コードともに『いっしょにあそぼうよー』とオバケ風に誘われた。
そうして、2年後、私は自分のアバター<クイーン・オブ・ザ・シュガー>になっていた。
痛みや不快感は無いけれど、天井砂糖子の記憶と<クイーン・オブ・ザ・シュガー>の記憶が有って少し混乱していた。けれど、時間が経つにつれ記憶が整理され、ここがどこで何をすれば良いのかがわかった。取りあえず、メイドさんを呼んでお茶にして各僕に念話で指示を出した。あと、ゲームとの違いを確認するためにメインメニューを開こうと念じたら、大判の禍々しい本が飛び出してきて驚いてしまった。
「陛下、城の周辺をシンメトリーの姉弟に調査させたところ、城は魔物が多く生息する樹海の中心にある模様です」
「そう……。城の生産設備と防衛機能に関しては?」
「問題ありません。城の全機能正常に稼働しております」
「生きている人間は近くにいる?」
「いいえ。城周辺、樹海内には確認できませんでした。しかし、城から北東に9kmほどの樹海の外に荷馬車が通行していると思われる道を確認しております」
「そう……」
アドリューの報告を聞いて不思議に思った。私がゲームのときに城を設置して居たのは湖の近くだった。場所は変わっているが、僕達や城の設備、機能はゲームと同じ。ただ、現実になった。2Dのイラストが3Dのものになったという変化がどう影響してくるのか、わからない。お茶やお菓子、飲食ができるのも変化の一つだ。自分が生きているのか死んでいるのかも曖昧だ。
ともかく、情報が必要だ。城に居ても安全とは限らない。そもそも《リビングデッド・シュガー・ガールズ》に特定のマップや国などは設定されてなかったはず。基本は、ランダムに決まった町に潜入して悪い人間を探して捕食する流れしかなく、ストーリーは死者同士についてのものだった。
私の場合は、多少生きた人とのストーリーもあったが町の人とか村人とキャラクター名がなく、キャラ絵も使いまわしの良い人間だった。
「どうしたものかしら……」
「冒険に出掛けられてはどうですか?城周辺では入手できない素材もありますし、魔物も我々の脅威にはなりません」
「…素材……。そうね、いつもの様に魔物や人と戯れるのも良いでしょう」
私の生産者としての魂が絶叫した!。素材がない、それは可及的速やかに探しに行かなければならない。さらに、生産した物を卸す所も探さなければ稼げない。お金がないと素材が買えない。
私は<クイーン・オブ・ザ・シュガー>、この城の主であり骸の女王。また、トップクラフターでもある私は城を出て冒険の旅。もとい、素材探しに行くことに決めました。
レッツ、ゴー、ギャザリング!!
「何デスかーこれ!!」
「デストラクション・オブ・ザ・バイブルです。陛下」
ロマスグレーな老紳士の執事、アドリューが答えてくれました。まさに、アドリュー!私がデザインしたキャラクターその者。
アプリゲーム《リビングデッド・シュガー・ガールズ》で、私のアバター<クイーン・オブ・ザ・シュガー>に仕える男性キャラクターの総監督、執事長アドリューとは彼のことデス!……。
アプリゲーム《リビングデッド・シュガー・ガールズ》についてお話しましょう。
ゲームのデザインコンセプトは、ファンシー&プリティーゾンビ子が人間社会に潜入して悪い人間を罠にかけ、捕食するという斬新なものになっています。そのため、グロテスクな描写が多くあるため修整されていた。しかし、ファンシーでキュートなデザインとグロテスクな描写を上手く融合できたため、洋ゲーのようなメルヘンチックなゲームに昇華された。
このゲームはガラケー、スマートフォンでプレイできる2Dゲームで、自分のアバターや僕、拠点とペットなどの育成、衣装や武器とアイテムなどの作製ができる。また、そのアバターやアイテムのデザインに自分で描いたイラストを使用することができる特徴がある。
まぁ、元々のキャラクターデザインのクオリティーが高いため、ほとんどのプレイヤーはその機能を使うことはなかったと思う。
ただ、自分がデザインしたキャラクターだと、最初のステータスがでたらめに高くなったり、特別な能力やスキルが付いてくるという公式チートなのデス!!
私のアバターだった<クイーン・オブ・ザ・シュガー>も私がデザインしたキャラクターで、下級、中級、上級アンデットには必ずある生物を捕食しないと増えるゲージ、【イーターゲージ】が下級アンデットなのに無く代わりに【シュガーゲージ】と【シュガーマスター】という能力を持っていた。そのため、魔物や人を捕食する必要がなく人間に長く擬装して、生産活動や冒険者ギルドのクエストを主にやっていた。
完全に別のゲームだった。お金や素材、経験値は安定して入手できたけど。
ちなみに、<デストラクション・オブ・ザ・バイブル>とはプレイヤーが操作する書籍型メインメニューのことで、表紙から背表紙と裏表紙にかけて一つの銀の髑髏のレリーフが装飾されていて、本を開くと緑色の火の玉が複数、アバターの回りを浮遊する。また、本を見開らくとページに血文字のような字で項目が書かれている。
私がこのゲームを知ったのは丁度2年前、各社スマートフォンのレビューが記事にされている雑誌のアプリゲームの特集だった。スマートフォンを買い替えようと、情報収集していて書店で立ち読みしていた時にたまたま目に留まった。
私の友人がホラー、スプラッター、ゾンビなどの創作物が好きでよくそういう系のDVDを薦められていた。私もそういう系は嫌いではなかったので、映画にもよく付き合った。
今度は、このアプリゲームを薦められると私は確信した。案の定、スマホを買い換えた次の日にメールで、ゲームの招待コードともに『いっしょにあそぼうよー』とオバケ風に誘われた。
そうして、2年後、私は自分のアバター<クイーン・オブ・ザ・シュガー>になっていた。
痛みや不快感は無いけれど、天井砂糖子の記憶と<クイーン・オブ・ザ・シュガー>の記憶が有って少し混乱していた。けれど、時間が経つにつれ記憶が整理され、ここがどこで何をすれば良いのかがわかった。取りあえず、メイドさんを呼んでお茶にして各僕に念話で指示を出した。あと、ゲームとの違いを確認するためにメインメニューを開こうと念じたら、大判の禍々しい本が飛び出してきて驚いてしまった。
「陛下、城の周辺をシンメトリーの姉弟に調査させたところ、城は魔物が多く生息する樹海の中心にある模様です」
「そう……。城の生産設備と防衛機能に関しては?」
「問題ありません。城の全機能正常に稼働しております」
「生きている人間は近くにいる?」
「いいえ。城周辺、樹海内には確認できませんでした。しかし、城から北東に9kmほどの樹海の外に荷馬車が通行していると思われる道を確認しております」
「そう……」
アドリューの報告を聞いて不思議に思った。私がゲームのときに城を設置して居たのは湖の近くだった。場所は変わっているが、僕達や城の設備、機能はゲームと同じ。ただ、現実になった。2Dのイラストが3Dのものになったという変化がどう影響してくるのか、わからない。お茶やお菓子、飲食ができるのも変化の一つだ。自分が生きているのか死んでいるのかも曖昧だ。
ともかく、情報が必要だ。城に居ても安全とは限らない。そもそも《リビングデッド・シュガー・ガールズ》に特定のマップや国などは設定されてなかったはず。基本は、ランダムに決まった町に潜入して悪い人間を探して捕食する流れしかなく、ストーリーは死者同士についてのものだった。
私の場合は、多少生きた人とのストーリーもあったが町の人とか村人とキャラクター名がなく、キャラ絵も使いまわしの良い人間だった。
「どうしたものかしら……」
「冒険に出掛けられてはどうですか?城周辺では入手できない素材もありますし、魔物も我々の脅威にはなりません」
「…素材……。そうね、いつもの様に魔物や人と戯れるのも良いでしょう」
私の生産者としての魂が絶叫した!。素材がない、それは可及的速やかに探しに行かなければならない。さらに、生産した物を卸す所も探さなければ稼げない。お金がないと素材が買えない。
私は<クイーン・オブ・ザ・シュガー>、この城の主であり骸の女王。また、トップクラフターでもある私は城を出て冒険の旅。もとい、素材探しに行くことに決めました。
レッツ、ゴー、ギャザリング!!
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