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カイリの両親

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…ここはカイリの両親の執務室。
カイリの国の王なんだから、もっとお堅い人だと思っていたけれど…
なんで、私が可愛がられているのでしょうか~~!!!??
いや、確かに小さい時に、一回だけ会ったことがあるけど、どうしてこんなに親しくしてくれるのでしょうか…?
とソフィアが考えていると、カイリのお母様が、
「ねぇ、ソフィアちゃん?」
「は、はい!?」
「ソフィアちゃんは、こんなうちのカイリで本当に良いのかしら??」
と地味にカイリが傷付きそうな事を言うので、思わず笑ってしまった。
「お、お母さん…」
実際にカイリはあたふたしていた。
そこに追い打ちをかけるように、カイリのお父様は、
「いや、本当にそうだ。お父さんはな、心配で心配で…」
…めちゃくちゃ良い親ですわ。
「もちろん、お母さんたちはカイリの婚約には賛成なのだけど…
カイリがソフィアちゃんを小さい頃から好きだったことも知っているわよ?」
「…え」
カイリが?私を小さい頃から?好きだった?
私がカイリを見ると、下を向いていた。
「それは…言わないって約束だったじゃないですか…」
「カイリが…?私を?」
「…だから、それは…本当だけど、。」
「可愛い…」
ソフィアが思わず呟いた
周りを見ると、カイリの両親が、ニコニコしていた。
「「微笑ましいわ~~~」」
という目でカイリの両親が見ていた。
恥ずかしさで死にそうになった…。
けど、とりあえず悪い人ではなさそうだ。何より、カイリにとっても愛情があったことが直ぐに分かる。
カイリが咳払いして、
「お母さん、お父さん…、とりあえず、挨拶は済ませたから、また来るね。」
「あぁ、いつでも来なさい。」
「待ってるわよ~~!!」
私は頭を下げて、カイリと一緒に部屋を出て行った。
(…良いな、両親との距離感っていうか…羨ましい。)
「どうだった?俺の両親」
「何というか…凄い嬉しかった。歓迎してくれて。」
「でしょ。絶対反対はしないから、安心して?」
「ありがとう。こんな色々な事…」
…とりあえず、カイリのおかげで、何とかなりそうだ。
(有り難いな、)

「ソフィア、明日は少し、王子達や貴族が行く、パーティーに行かないか?」
…パーティー?と困惑していると
「いや、ソフィアが嫌なら別にいいんだが…」
「私は大丈夫です!
パーティーとは…どのようなものでしょうか?」
カイリは説明を忘れてた、というように
「貴族たちが集まる、パーティーだ。
今まで婚約者がいないと行けなかったが、今はソフィアがいる。
少し、挨拶しに行きたいんだ。」
「そういうことなら…わかりました。」
「ありがとう。
でも無理はしないでね?」
とカイリが顔を近づけてきた。
「ッ~~近いです!!」
照れていると、
「さっきのお返し。」
余計に照れる…

…明日は、パーティーか。
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