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「.....お姉さまの婚約者、お姉さまにはもったいないですわ!!
......私がもらってもよろしくて?」
......大歓迎ですわ!
あの傲慢な婚約者に、私もうんざりしていたんですの。
...私は大歓迎ですが...。
妹は、あんな婚約者で...大丈夫なのですかね?
あんな...自分の思い通りにならなかったら暴力をふるってくるような人。
顔だけは良いんですけどね、顔だけは!
「...ですが、私の婚約者はやめといたほうが...。
私としてはうれしいのですけど...。」
義妹がフンッとしながら、
「あはは、婚約者を奪われたくないからって必死ですわね。
ですけど、今更何を言ったって醜いだけですわよ?きゃはは!」
「......婚約者の事をせめて知ってからでもいいんですよ?」
「あはは、お姉さまは馬鹿ですね!!
顔が良い人は性格も良いって知っていました?」
......もう駄目ね。
私は義妹に呆れました。
何を言っても聞かないと思い、放置することにしました。
...まぁ、義妹には少しうんざりしていたし、ちょっと痛い目見てもらっても...いいですよね?
_____
「ちょっとお姉さま!!!
あの人、なんとかしてちょうだい!!」
義妹が私の家を訪ねて来た。
「.....あの人、とは?」
......まぁ、大方予想はつくけれど。
「お姉さまの婚約者よ!!
なんなんですか!?あの人!
私の腕は痣まみれよ!?」
......うわぁ。
少し可哀想ね。
「...ですが、自分が蒔いた種でしょう? なら、私にはどうしようもありませんね。」
義妹は駄々をこね、
「なにそれ、意味分かんない!!!
ねえ、お姉さまが今すぐにあの人と婚約しなおして!!!」
「.....いやいや、冗談もほどほどにしてくださいね?
だから私は最初にやめといたほうが良いと......。
貴方が忠告を聞かなかったのだから、自分で婚約破棄するなりなんなりしてください!」
義妹はぷんっと突っぱねて、
「...なんで、こうなるのよ!?!?」
ととうとう泣き出してしまいました。
......ですが、私はその義妹に同情できるほど優しくは無いので。
家から追い出しました。
後のことは、知りません。
...まぁ、押しかけてくることはなくなったので、多分どうにかなったんじゃないかと。
......少し痛い目みさせすぎましたかね?
でも、義妹にはこのぐらい痛い目みさせないと、意味がないと思っていたので、まぁ結果的には良かったんじゃないですかね?
...ですが、人のものを取ると、こんなに痛い目見るんですね。
私も気をつけよーっと。
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