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本編最終話〜私達の最適解〜※
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「うーちゃんやっぱ待って! シャワーしてからじゃないと嫌」
近づく唇に掌を当てて制止すると、彼は「待てない」と言いながら私の指先にキスを落とした。
柔らかく官能的な唇に、一瞬そのまま全てを預けてしまいそうになったけど、まだなんとか理性は残されている。
どうせ委ねるならば、一番綺麗な身体を愛して欲しい。
「でも今日はお出掛けして汗かいたし、それにうーちゃんがシャワーしてる間に家に連絡しておくから、ね?」
「分かった。でも一分一秒も無駄にしたくないからすぐ済ませる」
短く息を吐いたうーちゃんは、仕方ないと言いたげな、半分諦めに近い表情をしている。
でも、『済ませる』の"す"あたりですでにバスルームへと歩みを進めていたから、結局は私の気持ちを汲んでくれたのだろう。
それにしても、は、早い。
いつものんびりしてるのに、そんなに早く動けるんだ。
それだけすぐにエッチな事したいって事!?
やだ、考えるだけで下着が汚れちゃう。
よし、今のうちに家に急いで電話だ。
*
「華奈ちゃん次どうぞ」
宣言通り数分でうーちゃんは戻って来た。
下半身をバスタオルで覆ったお色気ムンムンスタイルで。
髪も濡れていないから、本当に身体だけ洗って出てきた模様。
「家、大丈夫だった?」
「うん。うーちゃんとドライブするから少し遅くなるって言ったら、家の鍵持ってるか確認されただけで他には何も言われなかったよ」
人攫いうーちゃんの癖に、親からの信用は絶大だ。
「俺すごい信用されてるね。今から信用失くすような事するのに」
何かまたサラッとすごい事言われた気がする。
「華奈ちゃんもシャワーしてきて」
シャワーから出ると、ベッドで待つうーちゃんに速攻でバスタオルをひん剥かれた。
「あ、待って!」
「こんなにいやらしい下着身につけて、誰に見せるつもりだったの?」
バスタオルの下に一応履いておいたショーツ。
総レースの大人なデザインで、色は黒のTバック。
でも、これは誰に見せるとかじゃなくて、履き心地が良いから気に入って履いてきただけなのに。
せっかく仲直り出来たのに、またお説教されるのは嫌。
なんか良い言い訳ないかな。
「こ、これは……いつものお気に入りだから」
うーちゃんは「ふぅん」と興味なさそうに言いながら、内腿とショーツの間――際どい部分に、ちゅぅぅと音を立てながら吸い付いた。
チクッと降り注ぐ甘い痛みと、くすぐったさと快感の狭間で身体がビクッと跳ねる。
じわりじわり敏感な部分に近づく唇は、あろう事かショーツの隙間から舌をぬるりと侵入させた。
ざらついた生ぬるい舌先は、まるで生き物のように這う。
「ダメ……やっ……」
「ダメって言いながら、さっきから腰がビクビク動いているよ?」
悔しいけど、うーちゃんの言う通り。
背中を仰け反らせ、つま先は力が入り丸まる。
止めて欲しいと言いながら、唇からこぼれるのは媚びるような甘い声。
「中も可愛がってあげないとね」
触れた指先がスルスルとショーツを下ろしていくと、太腿の間に彼は顔を埋め、縦の線を舌先で上下になぞり始めた。
片手でお尻をさすり、空いた手で敏感な芽を摘む、艶かしい手つきと共に。
「あっ……うーちゃん……それ舐め、ちゃ、ダメ……」
「何で? 美味しいよ?」
ペロリ、唇を舐める仕草がやけに色っぽい。
でもやだ、そんなの……大好きな人にそんなところは口にして欲しくない。
今まで何度も拒否してきた場所、いつもは大人しく引いてくれるのに、どうして今日は言う事聞いてくれないの?
ヤダヤダと駄々っ子のように首を振り拒否を続けると、私の太腿を押さえつけるようにして更に大股に開く。
「華奈ちゃんだって、いつも俺の舐めてるよ?」
「うーちゃん……の、は汚くないからいいの……でも、私のはっダメぇ」
快感に飲み込まれ息も絶え絶えだ。
「華奈ちゃんはどこも汚くないよ」
「うーちゃん意地悪しないで……お願い。あ、あぁ……まって、まって……んぁぁっ!!」
多分、一番敏感なところを舌先で抉られている。
今までだって、充分気持ちいい事はしてきた。
それでも与えられた事のない未知の刺激に、悲鳴のような声まで出る始末。
「や、それやだ……ん、んんっ」
「そんな事言いながら、華奈ちゃんの腰はさっきから動きっぱなしだけど?」
「そこでしゃべったら……んっ」
すでに敏感になったところに、更に息が吹きかかると、もう何も考えられなくなってしまう。
じゅるじゅるといやらしい音を立て、熟れた果実を貪り食うような舌遣い。
「あっ、やっ、だめ、だめぇ」
「可愛い。ヒクヒクしてる。欲しい?」
「ほしい、ほしいのっ。うーちゃんの……いますぐっ」
快感でふわふわする中、うーちゃんが履いていたチノパンのポケットに手を入れるのが見えた。
いつの間にここに持ってきたの?
それに何でポケットそこ?
もしかしてゴム?
そんなところに入ってたんだぁ。
うーちゃん準備いい。
「一緒にたくさん気持ち良くなろうね、華奈ちゃん」
ハラリ。
うーちゃんのバスタオルがずり落ちる。
と思ったら――
あぁ……奥にググググって入ってくる……。
いつもの固くて大きいやつ。
早く動いて欲しい。
たくさん中を激しくズンズン突き刺して。
おっぱいもいっぱい可愛がってね。
「大好きだよ。俺はずっと幼稚園の頃から華奈ちゃんしか見ていない」
ゾクゾクゾクゾク。
ずっと欲しかった言葉に、身体の一番敏感で深いところがキュウと締まる。
ぐっと質量を増す彼自身を締め付け、トロトロに溶けきった愛液は、それを決して逃すものかと、まとわりつくように絡みつく。
これ、きっと私の本能がうーちゃんを求めてるんだ。
もうどうしようもないくらいに。
「うーちゃん、すき。だいすきなうーちゃんにめちゃくちゃにしてほしいの」
細くても、ちゃんと男の子らしい造形の首元に腕を伸ばす。
こんな時にも汗一つ滲まない、うーちゃんの喉仏がゴクリと音を立てた。
「ん、ん……んっ! はぁっ、はぁぁん!!」
激しくぶつかる肌の音に紛れるのは、ズプズプと音を立てる粘着質な水音。
スプリングのよく跳ねるベッドに、首に回した腕はいつの間にか解け、視界は揺れる揺れる揺れる――
部屋に響く艶かしい声はもうどちらのものか分からない。
「俺がどれだけ華奈ちゃんを好きか分かった? ねぇ? 華奈?」
一度引き抜かれたモノが、これ以上ないほど最奥を抉った時――
脳内までぐわんぐわん揺れて、とうとう目の前が真っ白になった。
*
瞼の裏に感じる眩しさに、少しずつ目が覚めていく。
「あれ? わたし、寝てた?」
「二十分くらいね」
「ごめんね。時間大丈夫?」
「あと一時間半あるから大丈夫だよ。それより身体は? 辛くない?」
「多分大丈夫。途中から訳わからなくなっちゃっただけで辛くはないよ」
「気持ち良かったって事?」
「うん。いつも気持ちいいけど、さっきのはちょっと変って言うか……うまく言えないけど」
「それは俺も同じ。いつもとはちょっと次元が違ったよね」
また『次元』とか難しい事言ってる。
すぐ私がよく分からない事言い出すんだから。
それにしても、うーちゃんの肌の匂いと温もりが最高過ぎる。
片時も離れたくないくらい。
「そんなに胸を押し付けて、もうシたくなった?」
「違うの。うーちゃんにくっつきたいだけ」
胸が潰れて形が変わるほど力強く抱きついた。
「ところで華奈ちゃん、今日は佐々木と何してきたの? 変な事はされてないよね?」
頭上に響く落ち着いた声――
顔を上げると、冷静な声とは裏腹に不安に揺らぐ瞳が映し出された。
うーちゃんヤキモチ?
それとも、心配の方?
この顔は……ヤキモチぽい。
でも大丈夫だよ、安心するような答えしか、私は用意していないから。
「佐々木君とは、映画見てご飯食べただけだよ」
「本当に?」
「うんほんと」
キスされそうになったけど、これは言わない方が絶対良いやーつ。
うーちゃんは怒ると本当に怖いから。
それも今日やっと学習しました。
「もう二度と、俺以外の男と二人で出掛けないって約束出来る?」
「分かった! 約束する!」
「破ったら、どうなるか分かってるよね?」
やだ。
またあの蔑んだような目……。
どうしてだろう?
背中がゾクゾクして、またあそこがじんわりしてきちゃった。
「はい、うーちゃんの言う事はちゃんと聞きます!」
「よく出来ました」と言いながら、子供を宥めるように優しく頭を撫でてくれるうーちゃんにまたウットリ。
結局、その後は時間ギリギリまで死ぬほど愛されました。
二人でシャワーを浴びて、身体を洗いっこしてる内に二回戦に突入。
服に着替えて、イチャイチャしてる最中に三回戦に突入。
着衣のままするのは初めてだったけど、アレ、相当エッチな感じ。
だって、テレビ台に手をついたまま背後うしろから激しく突かれるなんて初めてしたもの。
所謂、立ちバックってやつ。
薄らテレビ画面に写る情事の様子に、私とうーちゃんの盛り上がりも最高潮を見せたから。
うーちゃんが付けてくれた赤いシルシが、ありとあらゆるところに、いっぱい咲いている。
『これで、俺が華奈ちゃんの事をどれだけ本気で好きか証明出来た?』
うん、これでやっと証明出来ました。
身体中のキスマークが、私はうーちゃんのものって教えてくれるみたい。
家に着いたのは夜の九時半近く。
うーちゃんは、遅くまで連れ回した事を親に『自分の責任です』と言って頭を下げてくれた。
『もう大学生だし、詩君と一緒なら安心だから大丈夫よ』
お母さんそんな事言ってたけど、何をしてきたか知ったら、果たして同じ事を言えるのだろうか。
襟ぐりの深い胸元を見られないように、玄関入ったらすぐに階段を駆け上がって自室に逃げ込もう。
「うーちゃんおやすみなさい。また明日も会いに行っていい?」
「明日は忙しいからダメ」
しゅん。
またいつもの塩対応だ。
優しかったり、激しかったり、ヤキモチ妬いたり、うーちゃんは忙しくて難解だ。
「水曜日ならいいよ」
「分かった! 行く前に連絡するね! それからうーちゃん、これからは彼氏彼女って事でいい?」
「やだ」
何でだよ!?
どうしてそこで甘くならないの、この猫背金縁眼鏡野郎は。
それに、他に言いようがないでしょーが!
でも、大好きな人の前だもの、そんな風に思ってる事は微塵も出しません。
あくまでも可愛くおねだり。
「でも、これからはうーちゃんの事『彼氏』って、みんなに堂々と言いたい。それでもダメ?」
「うーん? じゃあ、可愛い顔でお願いしてみて?」
「うーちゃんお願い! 何でも言う事聞くからいい?」
上目遣いでうーちゃんの腕に自慢のおっぱいを押し付けてみる。
ちょっとおバカぽいけど、うーちゃんの前だけならいいの。
「分かった。華奈ちゃんがそうしたいならいいよ。でも、どうせなら『婚約者』って言っておけば?』
「婚約者って言っていいの? ありがとう、うーちゃん。大好き」
「その代わり、何でも言う事聞くって言葉忘れないでね」
口の端を軽く上げて笑うその姿に、また心臓が撃ち抜かれた。
何されるんだろう……何でもいいや、うーちゃんになら。
私、もう身も心も骨抜きにされてるかもしれない。
これはしばらく後に知った話なんだけど、どうやらウチの親、そしてうーちゃんのご両親には、とっくの昔に私と結婚したいって話が通してあったみたい。
その為に良い大学に入って(県内一択なのは私と離れたくないからだって)卒業したらいつまでにいくら貯めて、何歳に籍を入れて何歳に家を建ててって、人生設計まですでに彼の中では計算されているらしい。
うーちゃん同い年だよね?
人生何周目? ってくらいすごいんだけど。
『でも華奈ちゃん、人生は計算通りにはいかない事もあるんだよ。だからうまくいかない時は
、二人で一緒に考えようね」
はい、うーちゃん。
そんな風に柔軟な考えを持つところも素敵。
うーちゃんの考えに、全面的に賛成です。
いつまでもどこまでも、小判鮫のようについて行くから、末永くよろしくね。
私の大好きなうーちゃん。
あなたを見ていると、とめどなくピンク色の欲望が溢れてきちゃうの。
あんな事して、こんな事して、うーちゃんとしたい事がたくさん。
それに、行きたいところもたくさんあるんだよ。
これから先もずっと一緒だから、焦らず少しずつ、二人で愛を育んでいこうね。
近づく唇に掌を当てて制止すると、彼は「待てない」と言いながら私の指先にキスを落とした。
柔らかく官能的な唇に、一瞬そのまま全てを預けてしまいそうになったけど、まだなんとか理性は残されている。
どうせ委ねるならば、一番綺麗な身体を愛して欲しい。
「でも今日はお出掛けして汗かいたし、それにうーちゃんがシャワーしてる間に家に連絡しておくから、ね?」
「分かった。でも一分一秒も無駄にしたくないからすぐ済ませる」
短く息を吐いたうーちゃんは、仕方ないと言いたげな、半分諦めに近い表情をしている。
でも、『済ませる』の"す"あたりですでにバスルームへと歩みを進めていたから、結局は私の気持ちを汲んでくれたのだろう。
それにしても、は、早い。
いつものんびりしてるのに、そんなに早く動けるんだ。
それだけすぐにエッチな事したいって事!?
やだ、考えるだけで下着が汚れちゃう。
よし、今のうちに家に急いで電話だ。
*
「華奈ちゃん次どうぞ」
宣言通り数分でうーちゃんは戻って来た。
下半身をバスタオルで覆ったお色気ムンムンスタイルで。
髪も濡れていないから、本当に身体だけ洗って出てきた模様。
「家、大丈夫だった?」
「うん。うーちゃんとドライブするから少し遅くなるって言ったら、家の鍵持ってるか確認されただけで他には何も言われなかったよ」
人攫いうーちゃんの癖に、親からの信用は絶大だ。
「俺すごい信用されてるね。今から信用失くすような事するのに」
何かまたサラッとすごい事言われた気がする。
「華奈ちゃんもシャワーしてきて」
シャワーから出ると、ベッドで待つうーちゃんに速攻でバスタオルをひん剥かれた。
「あ、待って!」
「こんなにいやらしい下着身につけて、誰に見せるつもりだったの?」
バスタオルの下に一応履いておいたショーツ。
総レースの大人なデザインで、色は黒のTバック。
でも、これは誰に見せるとかじゃなくて、履き心地が良いから気に入って履いてきただけなのに。
せっかく仲直り出来たのに、またお説教されるのは嫌。
なんか良い言い訳ないかな。
「こ、これは……いつものお気に入りだから」
うーちゃんは「ふぅん」と興味なさそうに言いながら、内腿とショーツの間――際どい部分に、ちゅぅぅと音を立てながら吸い付いた。
チクッと降り注ぐ甘い痛みと、くすぐったさと快感の狭間で身体がビクッと跳ねる。
じわりじわり敏感な部分に近づく唇は、あろう事かショーツの隙間から舌をぬるりと侵入させた。
ざらついた生ぬるい舌先は、まるで生き物のように這う。
「ダメ……やっ……」
「ダメって言いながら、さっきから腰がビクビク動いているよ?」
悔しいけど、うーちゃんの言う通り。
背中を仰け反らせ、つま先は力が入り丸まる。
止めて欲しいと言いながら、唇からこぼれるのは媚びるような甘い声。
「中も可愛がってあげないとね」
触れた指先がスルスルとショーツを下ろしていくと、太腿の間に彼は顔を埋め、縦の線を舌先で上下になぞり始めた。
片手でお尻をさすり、空いた手で敏感な芽を摘む、艶かしい手つきと共に。
「あっ……うーちゃん……それ舐め、ちゃ、ダメ……」
「何で? 美味しいよ?」
ペロリ、唇を舐める仕草がやけに色っぽい。
でもやだ、そんなの……大好きな人にそんなところは口にして欲しくない。
今まで何度も拒否してきた場所、いつもは大人しく引いてくれるのに、どうして今日は言う事聞いてくれないの?
ヤダヤダと駄々っ子のように首を振り拒否を続けると、私の太腿を押さえつけるようにして更に大股に開く。
「華奈ちゃんだって、いつも俺の舐めてるよ?」
「うーちゃん……の、は汚くないからいいの……でも、私のはっダメぇ」
快感に飲み込まれ息も絶え絶えだ。
「華奈ちゃんはどこも汚くないよ」
「うーちゃん意地悪しないで……お願い。あ、あぁ……まって、まって……んぁぁっ!!」
多分、一番敏感なところを舌先で抉られている。
今までだって、充分気持ちいい事はしてきた。
それでも与えられた事のない未知の刺激に、悲鳴のような声まで出る始末。
「や、それやだ……ん、んんっ」
「そんな事言いながら、華奈ちゃんの腰はさっきから動きっぱなしだけど?」
「そこでしゃべったら……んっ」
すでに敏感になったところに、更に息が吹きかかると、もう何も考えられなくなってしまう。
じゅるじゅるといやらしい音を立て、熟れた果実を貪り食うような舌遣い。
「あっ、やっ、だめ、だめぇ」
「可愛い。ヒクヒクしてる。欲しい?」
「ほしい、ほしいのっ。うーちゃんの……いますぐっ」
快感でふわふわする中、うーちゃんが履いていたチノパンのポケットに手を入れるのが見えた。
いつの間にここに持ってきたの?
それに何でポケットそこ?
もしかしてゴム?
そんなところに入ってたんだぁ。
うーちゃん準備いい。
「一緒にたくさん気持ち良くなろうね、華奈ちゃん」
ハラリ。
うーちゃんのバスタオルがずり落ちる。
と思ったら――
あぁ……奥にググググって入ってくる……。
いつもの固くて大きいやつ。
早く動いて欲しい。
たくさん中を激しくズンズン突き刺して。
おっぱいもいっぱい可愛がってね。
「大好きだよ。俺はずっと幼稚園の頃から華奈ちゃんしか見ていない」
ゾクゾクゾクゾク。
ずっと欲しかった言葉に、身体の一番敏感で深いところがキュウと締まる。
ぐっと質量を増す彼自身を締め付け、トロトロに溶けきった愛液は、それを決して逃すものかと、まとわりつくように絡みつく。
これ、きっと私の本能がうーちゃんを求めてるんだ。
もうどうしようもないくらいに。
「うーちゃん、すき。だいすきなうーちゃんにめちゃくちゃにしてほしいの」
細くても、ちゃんと男の子らしい造形の首元に腕を伸ばす。
こんな時にも汗一つ滲まない、うーちゃんの喉仏がゴクリと音を立てた。
「ん、ん……んっ! はぁっ、はぁぁん!!」
激しくぶつかる肌の音に紛れるのは、ズプズプと音を立てる粘着質な水音。
スプリングのよく跳ねるベッドに、首に回した腕はいつの間にか解け、視界は揺れる揺れる揺れる――
部屋に響く艶かしい声はもうどちらのものか分からない。
「俺がどれだけ華奈ちゃんを好きか分かった? ねぇ? 華奈?」
一度引き抜かれたモノが、これ以上ないほど最奥を抉った時――
脳内までぐわんぐわん揺れて、とうとう目の前が真っ白になった。
*
瞼の裏に感じる眩しさに、少しずつ目が覚めていく。
「あれ? わたし、寝てた?」
「二十分くらいね」
「ごめんね。時間大丈夫?」
「あと一時間半あるから大丈夫だよ。それより身体は? 辛くない?」
「多分大丈夫。途中から訳わからなくなっちゃっただけで辛くはないよ」
「気持ち良かったって事?」
「うん。いつも気持ちいいけど、さっきのはちょっと変って言うか……うまく言えないけど」
「それは俺も同じ。いつもとはちょっと次元が違ったよね」
また『次元』とか難しい事言ってる。
すぐ私がよく分からない事言い出すんだから。
それにしても、うーちゃんの肌の匂いと温もりが最高過ぎる。
片時も離れたくないくらい。
「そんなに胸を押し付けて、もうシたくなった?」
「違うの。うーちゃんにくっつきたいだけ」
胸が潰れて形が変わるほど力強く抱きついた。
「ところで華奈ちゃん、今日は佐々木と何してきたの? 変な事はされてないよね?」
頭上に響く落ち着いた声――
顔を上げると、冷静な声とは裏腹に不安に揺らぐ瞳が映し出された。
うーちゃんヤキモチ?
それとも、心配の方?
この顔は……ヤキモチぽい。
でも大丈夫だよ、安心するような答えしか、私は用意していないから。
「佐々木君とは、映画見てご飯食べただけだよ」
「本当に?」
「うんほんと」
キスされそうになったけど、これは言わない方が絶対良いやーつ。
うーちゃんは怒ると本当に怖いから。
それも今日やっと学習しました。
「もう二度と、俺以外の男と二人で出掛けないって約束出来る?」
「分かった! 約束する!」
「破ったら、どうなるか分かってるよね?」
やだ。
またあの蔑んだような目……。
どうしてだろう?
背中がゾクゾクして、またあそこがじんわりしてきちゃった。
「はい、うーちゃんの言う事はちゃんと聞きます!」
「よく出来ました」と言いながら、子供を宥めるように優しく頭を撫でてくれるうーちゃんにまたウットリ。
結局、その後は時間ギリギリまで死ぬほど愛されました。
二人でシャワーを浴びて、身体を洗いっこしてる内に二回戦に突入。
服に着替えて、イチャイチャしてる最中に三回戦に突入。
着衣のままするのは初めてだったけど、アレ、相当エッチな感じ。
だって、テレビ台に手をついたまま背後うしろから激しく突かれるなんて初めてしたもの。
所謂、立ちバックってやつ。
薄らテレビ画面に写る情事の様子に、私とうーちゃんの盛り上がりも最高潮を見せたから。
うーちゃんが付けてくれた赤いシルシが、ありとあらゆるところに、いっぱい咲いている。
『これで、俺が華奈ちゃんの事をどれだけ本気で好きか証明出来た?』
うん、これでやっと証明出来ました。
身体中のキスマークが、私はうーちゃんのものって教えてくれるみたい。
家に着いたのは夜の九時半近く。
うーちゃんは、遅くまで連れ回した事を親に『自分の責任です』と言って頭を下げてくれた。
『もう大学生だし、詩君と一緒なら安心だから大丈夫よ』
お母さんそんな事言ってたけど、何をしてきたか知ったら、果たして同じ事を言えるのだろうか。
襟ぐりの深い胸元を見られないように、玄関入ったらすぐに階段を駆け上がって自室に逃げ込もう。
「うーちゃんおやすみなさい。また明日も会いに行っていい?」
「明日は忙しいからダメ」
しゅん。
またいつもの塩対応だ。
優しかったり、激しかったり、ヤキモチ妬いたり、うーちゃんは忙しくて難解だ。
「水曜日ならいいよ」
「分かった! 行く前に連絡するね! それからうーちゃん、これからは彼氏彼女って事でいい?」
「やだ」
何でだよ!?
どうしてそこで甘くならないの、この猫背金縁眼鏡野郎は。
それに、他に言いようがないでしょーが!
でも、大好きな人の前だもの、そんな風に思ってる事は微塵も出しません。
あくまでも可愛くおねだり。
「でも、これからはうーちゃんの事『彼氏』って、みんなに堂々と言いたい。それでもダメ?」
「うーん? じゃあ、可愛い顔でお願いしてみて?」
「うーちゃんお願い! 何でも言う事聞くからいい?」
上目遣いでうーちゃんの腕に自慢のおっぱいを押し付けてみる。
ちょっとおバカぽいけど、うーちゃんの前だけならいいの。
「分かった。華奈ちゃんがそうしたいならいいよ。でも、どうせなら『婚約者』って言っておけば?』
「婚約者って言っていいの? ありがとう、うーちゃん。大好き」
「その代わり、何でも言う事聞くって言葉忘れないでね」
口の端を軽く上げて笑うその姿に、また心臓が撃ち抜かれた。
何されるんだろう……何でもいいや、うーちゃんになら。
私、もう身も心も骨抜きにされてるかもしれない。
これはしばらく後に知った話なんだけど、どうやらウチの親、そしてうーちゃんのご両親には、とっくの昔に私と結婚したいって話が通してあったみたい。
その為に良い大学に入って(県内一択なのは私と離れたくないからだって)卒業したらいつまでにいくら貯めて、何歳に籍を入れて何歳に家を建ててって、人生設計まですでに彼の中では計算されているらしい。
うーちゃん同い年だよね?
人生何周目? ってくらいすごいんだけど。
『でも華奈ちゃん、人生は計算通りにはいかない事もあるんだよ。だからうまくいかない時は
、二人で一緒に考えようね」
はい、うーちゃん。
そんな風に柔軟な考えを持つところも素敵。
うーちゃんの考えに、全面的に賛成です。
いつまでもどこまでも、小判鮫のようについて行くから、末永くよろしくね。
私の大好きなうーちゃん。
あなたを見ていると、とめどなくピンク色の欲望が溢れてきちゃうの。
あんな事して、こんな事して、うーちゃんとしたい事がたくさん。
それに、行きたいところもたくさんあるんだよ。
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