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5章
38話「一度スジエルに戻る事も視野に入れよう」
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世界樹の元にいたフェランド達は元の場所に戻ろうとまた異空間を通って行く。ルプスとヴォルグが先を歩き、ジェイドはミリーアと何かを話しながら歩き、最後尾にフェランドとガイアが並んでいた。
静かに歩いていたフェランドは隣のガイアの手をそっと握り締める。ガイアもその手を握り返してそっと言葉を口にする。
「俺達、未来あるのかねぇ……」
「そう思うよね……。俺も流石に不安になってきている。ねぇ、ガイア……俺の命で全てが終わるのであれば……その時は……」
「一緒に終わればいい」
「ガイア……」
「結局俺はお前と一緒にいなきゃダメらしい。だから、お前がいない世界は俺にはあまりにも生きている価値はない」
「……ありがとう」
「1人で死ぬ恐怖よりも、2人で死ぬ希望の方が幸せだろう?」
「あぁ、そうだね……うん。怖くない」
フェランドの横顔を見ていたガイアも綺麗な微笑みを浮かべる。2人一緒ならどんな事も乗り越えて、受け入れて、進んでいけると信じている。
2人を最後に異空間から出た6人は空を見上げる。まだそんなに時間が経っている訳ではないと、ミリーアから聞かされて5人は時間の流れが世界樹の元とこの世界のでは異なっている事に気付く。
ルプスとヴォルグは旅立ちの準備に取り掛かると一旦離脱。ジェイドは残ったミリーアとフェランドとガイアに振り向き今後の流れを確認する為に2人を見上げる。
「どうするの? 今後の流れを決めておかないと行動にも移せないよ」
「まずはスジエルに一度戻る事を考えている。アガルダの行動も気にはなるが、スジエルの方にも色々と情報は集まっているかもしれないからな」
「そう言えばスジエルにもアガルダの軍団が迫っている可能性もあるから気にはなっていた。それに今後の動きはスジエルに戻ってから決めてもいいかもしれないね」
「なら僕も旅立ちの準備してくるよ。ミリーア、長老の元に行くけれど来るかい?」
「えぇ、少しご挨拶するから連れて行って。フェランド、ガイアも今の内に準備を整えておいてね」
「分かった。それじゃ入口で落ち合おう」
ジェイドとミリーアと別れてフェランドとガイアは、少し人狼とエルフの里を歩いて入口へと向かう。里の中も今は穏やかだけれども、これが有事の際には慌しいんだろうなと考える。
そして、入口に向かっていると後方からルプス達の事を聞いた人狼達から呼び止められた。フェランドとガイアを囲んだ人狼達は全員がルプスとヴォルグを頼む、とお願いしてきてフェランドとガイアの肩を叩いて立ち去っていく。
「ジェイドもだけれど、ルプスとヴォルグも里の人達に大事な存在なんだね」
「そうだろうな。俺達に待ってくれている人々がいる様に、あの面々にも待っている人達がいるんだ。だから、生きて帰ってこないといけないのも事実なんだ」
「俺達は負けれない。世界樹が審判を下す事もそうだけれど、俺達はきっと大事な役目があるんだと思うんだよ。ガイアもそう思わない?」
「そうだな。大事な役目を理解した上で俺達は色々とそれを果たす事を考えなきゃいけないんだろう。運命の騎士とは言ったもんだな」
ガイアの言葉にフェランドも微笑みを浮かべる。きっと自分とガイアは生粋の騎士としての性格を持っている、そんな印象をフェランドは受けていた。
入口に到着して待っている間に草の上に腰を下ろしたフェランドは空を見上げていた。その空は綺麗な青空で雲も無く綺麗な空だった。
ガイアは入口に招かれていたハイクとディークを撫でながら仲間達を待っている。ガイアの長い茶色の髪の毛が風に揺れて、つい視線を向けてしまう。
「どうした?」
「んーん。なんでもない」
「お前が俺の事を見ている時は二択しかないんだけれどな」
「それってどういう二択なんだい?」
「1つは単純に寂しいから見ている時か、もう1つは何かを伝えたい事がある時かのどちらかだ」
「うーん、綺麗だなって思って見ていただけなんだよね」
「綺麗?」
「ガイアの髪の毛が綺麗だなって思ったんだ」
フェランドの言葉にキョトンとしているガイアの顔に、フェランドはクスクス笑って聞こえてくる仲間達の声を聞いてそちらに顔を向ける。ジェイドとヴォルグがじゃれ合いながら馬を引いて来て、ルプスは肩に乗っているミリーアを落とさない様に歩きながら馬を引いている姿が見えた。
全員が揃うと多くの人狼とエルフが見送りに来てくれて、フェランドとガイアは深く一礼して感謝を示す。ルプス達が手を振って出る準備を整えると馬に飛び乗りフェランド達の真横に並ぶ。
「それじゃ行こうか」
「行こうぜ」
フェランドとガイアもディークとハイクに飛び乗り里の入口から、オルガスタン大陸に出ると一気に空気が変わったと感じる。その空気の中には暗黒の力を感じさせる空気もしっかりと感じられていた。
全員でスジエルを目指して移動を始めるとまずルプスとヴォルグが、空気に敏感に感じている事を口にする。フェランドもそれには同意するが、それだけ人狼が感じる空気が繊細なんだろうなと考えてしまう。
「空気の中に闇を感じるな」
「それだけじゃない、マナを侵食する程の闇の力を感じる……」
「まだこの地域はアガルダの力はそんなに及んでないとは思うが、空気にそれだけ感じるならいよいよなんだろうな」
「人狼だから感じる、って事なのかな?」
「それもあるとはあるんだけれど、ルプスとヴォルグは闇に対しての免疫が高いと考えていいと思う。人狼もそれなりに闇対性が高い方だから」
ジェイドの説明にフェランドもガイアも納得する。そして、異変を察知したのはルプスだった。
ルプスが耳をピクピクさせて何かの音を聞こうとしているのをヴォルグも同じ様にして、耳をピクピクさせて物音を聞き分けている状態になった。ジェイドがその様子を見て風の精霊を召喚すると、ルプスとヴォルグに向けて風の流れを発生させて音を聞き取りやすくしてあげていたが、それでルプスが一気に愛用の武器であるハンマーの2本を両手に構えた。
「モンスターが近くにいる! それも大量!」
「フェランド! ヴォルグ! ジェイド! 構えろ!」
「数のおおよそは掴めないヴォルグ?」
「……大まかでいいなら、50は下らない!」
「50……、出来るだけ仕留めないと国境に連れて行くと危ない。仕留めるよ皆!」
フェランドとガイアが剣を引き抜き姿を見せたモンスター達に向かってハイク達を向かわせる。遅れてジェイド達もモンスターに向かって走り込む。
モンスター達はフェランドとガイアを中心に襲い掛かっていく。1体ずつ確実に仕留めていく様に、白銀の剣を振り抜くフェランドはすぐにモンスター達のリーダー格を探し始める。
ガイアとヴォルグがフェランドの左右に展開し、ルプスとジェイドはフェランドの背後の範囲を守る様に展開して、モンスターを蹴散らしていく。フェランドの右目に微かに入る存在に気付く。
「あいつか!」
「見付けたか? 道は切り開くから行け!」
「ジェイド! 姉さん!」
「風よ! 切り裂け!!」
「大地の怒りと共に飲み込まれなさい!」
フェランドの行く手を切り開く様にガイアがモンスター達を切り裂いていき、ヴォルグがジェイドとルプスの魔法を援護にしてフェランドに襲い掛かってくるモンスターを吹っ飛ばす様に、大剣を振り回して援護する。
フェランドはガイアとヴォルグの援護を受けて切り開かれた道を通って、リーダー格のモンスターにハイクから飛び降りて切り掛かる。リーダー格と思われるモンスターも伊達に他のモンスターを率いているだけもあってフェランドの攻撃を真正面から受け止める。
「はぁぁぁぁ!!」
『ギギギッ!!』
「伊達にリーダーじゃないな! 負けるかっ!」
『ギォォォォ!!』
「くっ……力が強いっ!」
「フェランド! はぁぁ!!」
ガイアの剣がリーダー格のモンスターを捉える。それで腹部に深く傷が切り込まれて体液が溢れ流れて出ているが、モンスターは躊躇わずにガイアに反撃を行う。
フェランドとガイアの2人を相手にしていながら、一切引かないモンスターの強さにフェランドとガイアも苦戦を強いられていた。ルプスとヴォルグとジェイドは他の雑魚モンスターを相手している為に援軍にはなれない。
ガイアの剣がモンスターの左目に突き刺さる。その痛みに暴れ始めるモンスターの動きを見極めていたフェランドは心臓付近を狙って剣を突き刺す。
『ウガァァァァ!!』
「まだ死なないか!?」
「こいつ異常過ぎる!! フェランド、一旦距離を取れ!」
『ギガガガガ!』
「まだ動くのかよ!?」
「魔力で強化されている……? フェランド、あれをやるぞ!」
「っ、分かった!」
ガイアの隣に立つフェランドは剣を正面に立たせて深呼吸する。そして、同時に剣に光を帯びさせていく。
ガイアは正面に構えて剣に光を帯びさせてからフェランドと同じタイミングで剣を振り翳す。フェランドとガイアの同時の剣撃攻撃。
光の刃が剣から放たれてモンスターの身体にガイアの分も合わさって×の様に身体に傷を付ける。そこにフェランドの攻撃で刃に乗った光を切り込む様にして傷口に更なる追撃を仕掛ける。
『ウゴゴゴゴッ……ガハッ!』
「はぁ……はぁ……やった、か?」
「流石に、これだけの力を使わないと倒せないのは……くっ」
「ガイア! 大丈夫か?」
「フェランド! ガイア!」
「ミリーア、ガイアの体力を回復してくれるかい? 俺が守るから」
「分かったわ。ルプス達の方も落ち着いたみたい」
ミリーアの回復魔法が詠唱を始まるとガイアは地面に座り込んで肩で息をしている。フェランドはルプス達を見やってこちらに合流をしに移動してる事を確認した。
こんなにも強いモンスターが普通に襲い掛かってきている事実にフェランドは内心で冷や汗を浮かばせる。自分達のレベルが低いのもあるんだろうとスジエルに戻ったら徹底的に鍛錬をしなくては、と考えるのであった。
ガイアとミリーアの方に視線を向けようとした矢先、フェランドの足元に黒い渦が発生する。フェランドが異変に気付いた時には足から腰まで急激に吸い込まれていた。
「うわっ!?」
「フェランド!!」
「フェランド!! まさか……アガルダ!?」
ガイアとミリーアの声にルプス達も急いで駆け付けてフェランドの手を握ろうとした矢先、フェランドの身体は黒い渦に飲み込まれて消えてしまった。一体何が起きたのか? それは誰一人も理解が追い付かないままその場に立ち尽くすのみであった――――。
静かに歩いていたフェランドは隣のガイアの手をそっと握り締める。ガイアもその手を握り返してそっと言葉を口にする。
「俺達、未来あるのかねぇ……」
「そう思うよね……。俺も流石に不安になってきている。ねぇ、ガイア……俺の命で全てが終わるのであれば……その時は……」
「一緒に終わればいい」
「ガイア……」
「結局俺はお前と一緒にいなきゃダメらしい。だから、お前がいない世界は俺にはあまりにも生きている価値はない」
「……ありがとう」
「1人で死ぬ恐怖よりも、2人で死ぬ希望の方が幸せだろう?」
「あぁ、そうだね……うん。怖くない」
フェランドの横顔を見ていたガイアも綺麗な微笑みを浮かべる。2人一緒ならどんな事も乗り越えて、受け入れて、進んでいけると信じている。
2人を最後に異空間から出た6人は空を見上げる。まだそんなに時間が経っている訳ではないと、ミリーアから聞かされて5人は時間の流れが世界樹の元とこの世界のでは異なっている事に気付く。
ルプスとヴォルグは旅立ちの準備に取り掛かると一旦離脱。ジェイドは残ったミリーアとフェランドとガイアに振り向き今後の流れを確認する為に2人を見上げる。
「どうするの? 今後の流れを決めておかないと行動にも移せないよ」
「まずはスジエルに一度戻る事を考えている。アガルダの行動も気にはなるが、スジエルの方にも色々と情報は集まっているかもしれないからな」
「そう言えばスジエルにもアガルダの軍団が迫っている可能性もあるから気にはなっていた。それに今後の動きはスジエルに戻ってから決めてもいいかもしれないね」
「なら僕も旅立ちの準備してくるよ。ミリーア、長老の元に行くけれど来るかい?」
「えぇ、少しご挨拶するから連れて行って。フェランド、ガイアも今の内に準備を整えておいてね」
「分かった。それじゃ入口で落ち合おう」
ジェイドとミリーアと別れてフェランドとガイアは、少し人狼とエルフの里を歩いて入口へと向かう。里の中も今は穏やかだけれども、これが有事の際には慌しいんだろうなと考える。
そして、入口に向かっていると後方からルプス達の事を聞いた人狼達から呼び止められた。フェランドとガイアを囲んだ人狼達は全員がルプスとヴォルグを頼む、とお願いしてきてフェランドとガイアの肩を叩いて立ち去っていく。
「ジェイドもだけれど、ルプスとヴォルグも里の人達に大事な存在なんだね」
「そうだろうな。俺達に待ってくれている人々がいる様に、あの面々にも待っている人達がいるんだ。だから、生きて帰ってこないといけないのも事実なんだ」
「俺達は負けれない。世界樹が審判を下す事もそうだけれど、俺達はきっと大事な役目があるんだと思うんだよ。ガイアもそう思わない?」
「そうだな。大事な役目を理解した上で俺達は色々とそれを果たす事を考えなきゃいけないんだろう。運命の騎士とは言ったもんだな」
ガイアの言葉にフェランドも微笑みを浮かべる。きっと自分とガイアは生粋の騎士としての性格を持っている、そんな印象をフェランドは受けていた。
入口に到着して待っている間に草の上に腰を下ろしたフェランドは空を見上げていた。その空は綺麗な青空で雲も無く綺麗な空だった。
ガイアは入口に招かれていたハイクとディークを撫でながら仲間達を待っている。ガイアの長い茶色の髪の毛が風に揺れて、つい視線を向けてしまう。
「どうした?」
「んーん。なんでもない」
「お前が俺の事を見ている時は二択しかないんだけれどな」
「それってどういう二択なんだい?」
「1つは単純に寂しいから見ている時か、もう1つは何かを伝えたい事がある時かのどちらかだ」
「うーん、綺麗だなって思って見ていただけなんだよね」
「綺麗?」
「ガイアの髪の毛が綺麗だなって思ったんだ」
フェランドの言葉にキョトンとしているガイアの顔に、フェランドはクスクス笑って聞こえてくる仲間達の声を聞いてそちらに顔を向ける。ジェイドとヴォルグがじゃれ合いながら馬を引いて来て、ルプスは肩に乗っているミリーアを落とさない様に歩きながら馬を引いている姿が見えた。
全員が揃うと多くの人狼とエルフが見送りに来てくれて、フェランドとガイアは深く一礼して感謝を示す。ルプス達が手を振って出る準備を整えると馬に飛び乗りフェランド達の真横に並ぶ。
「それじゃ行こうか」
「行こうぜ」
フェランドとガイアもディークとハイクに飛び乗り里の入口から、オルガスタン大陸に出ると一気に空気が変わったと感じる。その空気の中には暗黒の力を感じさせる空気もしっかりと感じられていた。
全員でスジエルを目指して移動を始めるとまずルプスとヴォルグが、空気に敏感に感じている事を口にする。フェランドもそれには同意するが、それだけ人狼が感じる空気が繊細なんだろうなと考えてしまう。
「空気の中に闇を感じるな」
「それだけじゃない、マナを侵食する程の闇の力を感じる……」
「まだこの地域はアガルダの力はそんなに及んでないとは思うが、空気にそれだけ感じるならいよいよなんだろうな」
「人狼だから感じる、って事なのかな?」
「それもあるとはあるんだけれど、ルプスとヴォルグは闇に対しての免疫が高いと考えていいと思う。人狼もそれなりに闇対性が高い方だから」
ジェイドの説明にフェランドもガイアも納得する。そして、異変を察知したのはルプスだった。
ルプスが耳をピクピクさせて何かの音を聞こうとしているのをヴォルグも同じ様にして、耳をピクピクさせて物音を聞き分けている状態になった。ジェイドがその様子を見て風の精霊を召喚すると、ルプスとヴォルグに向けて風の流れを発生させて音を聞き取りやすくしてあげていたが、それでルプスが一気に愛用の武器であるハンマーの2本を両手に構えた。
「モンスターが近くにいる! それも大量!」
「フェランド! ヴォルグ! ジェイド! 構えろ!」
「数のおおよそは掴めないヴォルグ?」
「……大まかでいいなら、50は下らない!」
「50……、出来るだけ仕留めないと国境に連れて行くと危ない。仕留めるよ皆!」
フェランドとガイアが剣を引き抜き姿を見せたモンスター達に向かってハイク達を向かわせる。遅れてジェイド達もモンスターに向かって走り込む。
モンスター達はフェランドとガイアを中心に襲い掛かっていく。1体ずつ確実に仕留めていく様に、白銀の剣を振り抜くフェランドはすぐにモンスター達のリーダー格を探し始める。
ガイアとヴォルグがフェランドの左右に展開し、ルプスとジェイドはフェランドの背後の範囲を守る様に展開して、モンスターを蹴散らしていく。フェランドの右目に微かに入る存在に気付く。
「あいつか!」
「見付けたか? 道は切り開くから行け!」
「ジェイド! 姉さん!」
「風よ! 切り裂け!!」
「大地の怒りと共に飲み込まれなさい!」
フェランドの行く手を切り開く様にガイアがモンスター達を切り裂いていき、ヴォルグがジェイドとルプスの魔法を援護にしてフェランドに襲い掛かってくるモンスターを吹っ飛ばす様に、大剣を振り回して援護する。
フェランドはガイアとヴォルグの援護を受けて切り開かれた道を通って、リーダー格のモンスターにハイクから飛び降りて切り掛かる。リーダー格と思われるモンスターも伊達に他のモンスターを率いているだけもあってフェランドの攻撃を真正面から受け止める。
「はぁぁぁぁ!!」
『ギギギッ!!』
「伊達にリーダーじゃないな! 負けるかっ!」
『ギォォォォ!!』
「くっ……力が強いっ!」
「フェランド! はぁぁ!!」
ガイアの剣がリーダー格のモンスターを捉える。それで腹部に深く傷が切り込まれて体液が溢れ流れて出ているが、モンスターは躊躇わずにガイアに反撃を行う。
フェランドとガイアの2人を相手にしていながら、一切引かないモンスターの強さにフェランドとガイアも苦戦を強いられていた。ルプスとヴォルグとジェイドは他の雑魚モンスターを相手している為に援軍にはなれない。
ガイアの剣がモンスターの左目に突き刺さる。その痛みに暴れ始めるモンスターの動きを見極めていたフェランドは心臓付近を狙って剣を突き刺す。
『ウガァァァァ!!』
「まだ死なないか!?」
「こいつ異常過ぎる!! フェランド、一旦距離を取れ!」
『ギガガガガ!』
「まだ動くのかよ!?」
「魔力で強化されている……? フェランド、あれをやるぞ!」
「っ、分かった!」
ガイアの隣に立つフェランドは剣を正面に立たせて深呼吸する。そして、同時に剣に光を帯びさせていく。
ガイアは正面に構えて剣に光を帯びさせてからフェランドと同じタイミングで剣を振り翳す。フェランドとガイアの同時の剣撃攻撃。
光の刃が剣から放たれてモンスターの身体にガイアの分も合わさって×の様に身体に傷を付ける。そこにフェランドの攻撃で刃に乗った光を切り込む様にして傷口に更なる追撃を仕掛ける。
『ウゴゴゴゴッ……ガハッ!』
「はぁ……はぁ……やった、か?」
「流石に、これだけの力を使わないと倒せないのは……くっ」
「ガイア! 大丈夫か?」
「フェランド! ガイア!」
「ミリーア、ガイアの体力を回復してくれるかい? 俺が守るから」
「分かったわ。ルプス達の方も落ち着いたみたい」
ミリーアの回復魔法が詠唱を始まるとガイアは地面に座り込んで肩で息をしている。フェランドはルプス達を見やってこちらに合流をしに移動してる事を確認した。
こんなにも強いモンスターが普通に襲い掛かってきている事実にフェランドは内心で冷や汗を浮かばせる。自分達のレベルが低いのもあるんだろうとスジエルに戻ったら徹底的に鍛錬をしなくては、と考えるのであった。
ガイアとミリーアの方に視線を向けようとした矢先、フェランドの足元に黒い渦が発生する。フェランドが異変に気付いた時には足から腰まで急激に吸い込まれていた。
「うわっ!?」
「フェランド!!」
「フェランド!! まさか……アガルダ!?」
ガイアとミリーアの声にルプス達も急いで駆け付けてフェランドの手を握ろうとした矢先、フェランドの身体は黒い渦に飲み込まれて消えてしまった。一体何が起きたのか? それは誰一人も理解が追い付かないままその場に立ち尽くすのみであった――――。
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