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8章(ラスト)
59話「暗黒期の終わりと平和の訪れ」
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ルシスによりスジエルの大地に世界樹の水晶の欠片が埋め込まれて、大地と死んだ人々の蘇生が始まる。ルプスとジェイドもその様子を確認しながら徐々に大地にマナが溢れ始めるとスジエルの人々の声が聞こえ始めてくる。
人々はどうしいて生き返れたのだろうかと思う者達もいたが、ルプス達がアガルダを倒した事、世界樹の力が大地に戻ってきた事を伝えていくと人々は大いに歓喜を見せる。そして、ガイアはようやく歩けるまでの回復までになると、フェランドと共にレジェース本部に向かった。
「ガイア君、フェランド君、こうして会えるとは思わなかった。無事にアガルダを倒せたというのは事実みたいですね」
「アベルゾさんもこうして再会が出来るなんて夢の様です。俺達が世界樹の力を受け取っている間にスジエルはオジナルの猛攻に晒されて、滅ぼされたのが辛かったから……」
「いくら仕方なかったとはいえ、俺達の事を信じてもらえていたと思っても辛かったですね……」
「君達にとっては故郷も同然のスジエルを滅ぼされた事はあまりいい思い出ではないでしょう。でも、結果として……アガルダを打ち倒す事が出来たのも良かった事に繋がりました」
アベルゾは右目のモノクルを取り外して、静かに微笑みを浮かべている。そして、アベルゾはこれからの事をフェランドとガイアを巻き込んで色々と話し合いの場を設けてくれた。
ルシスはアガルダを知っている者達もいるだろうと危惧して、スジエルの外にテントを張った場所で空を見上げていた。この空の果てにアガルダの願いが訪れているのであろうかと考える様に。
スジエルが復活した事で他の国々もどんどん立ち上がりを見せる。そして、スジエルの王としてルーベリド女王は国を挙げてオルガスタン大陸の復興に携わる事を表明。
「私達はこれから旅に出ましょうか」
「ルシス様のお傍にいられるなら何処にでも」
「これから私達は償っていかないといけません。アガルダが行ってきた事の償いを」
「……」
「でも、2人で償えばきっと1人よりも早く償えますよ」
「はい」
ヴェレネットとルシスはイシュを連れてスジエル郊外からそっと旅立って行った。ガイアとフェランド達がその事を知ったのは既に3人がスジエルから離れた土地へと行ってからであった。
ルプスはレジェースの本部内で治療の為の手伝いをし始め、ヴォルグはジェイドと一緒に騎士達の鍛錬に付き合って身体を鍛えていた。フェランドとガイアはアベルゾと共にレジェースが本格的に動き出せる様にと色々と役目などの助言をしたりして、レジェースの運営に関わっていく。
スジエルが復活してから数か月後。フェランドは休日の朝を迎えていた。
「……」
1人私服に身を包み、部屋の中で手紙を書いていた。誰でもないガイアに向けての手紙だった。
ガイアは身体が整ってからアベルゾの頼みでオルターナに出ていた。オルターナの復興もまたスジエルが支援を行う事で再興の兆しを見せている国でもある。
何よりユリウスの故郷であるオルターナの復興はルーベリドの願いでもあったからだ。夫としてもルーベリドを支えているユリウスの故郷再興はスジエルとオルターナの親睦も深める事に繋がる事もあって、ユリウスとアベルゾの代理としてガイアが付き添っているのであった。
「ガイア、今頃なにしているんだろうな……」
手紙を書いたフェランドは配達人の場所に手紙を持って行き、手紙を渡してから市街に出ていた。スジエルは確かに復興を果たしつつある。このスジエルをエヴァとアルフォードに見せてあげれたらどれだけ喜ぶだろうか、とフェランドは歩きながら考える。
そんなフェランドの目の前に子供達が手を繋ぎながら走っていくのが見える。エヴァと話をしたのもそう言えばこの場所だったな、とフェランドは周囲を見回す。
子供達は木の棒をぶつけ合いながら騎士の真似事をしながら遊び、親達はそんな子供達の様子を微笑みながら見守っている。こんなにも平和的な時間を過ごせている今、フェランドはやはりと考える事があった。
世界樹の事である。フェランド達はまだ真実を知らないと思っている。
破壊竜バルシスは人型になってルプスと共にアベルゾの支援を行っているが、彼に聞けば真実に辿り着けるだろうかと考えていた。真実を知らないままで過ごしているのだと思うと心がザワザワしてしまってるのである。
「俺達、本当の意味で何も知らない……。でも、アガルダのあの悲しみを俺は知っている……。やっぱり知らないとダメだと思う」
公園のベンチに1人座って両手を見つめているフェランドの前に1人の女性が姿を見せる。その女性に気付いたフェランドは顔を上げて女性を見ると不思議な感覚を覚えた。
青白い髪の女性でありながらその瞳は深紅の色を持つ……そうフェインであった。フェランドの隣に腰掛けたフェインはフェランドにそっと言葉を掛ける。
「貴方は真実を知りたいですか?」
「えっ……」
「私は貴方に真実を伝える事が出来ます。そして、貴方はその真実を知る権利もあります」
「貴女は……?」
フェランドの問い掛けにフェインはそっと深紅の瞳で見つめ返す。その瞳を見てアガルダを彷彿とさせたのはフェランドだけの感覚ではないだろう。
そして、フェインは静かにフェランドの視線から逃げる様に立ち上がると空を見上げて一言呟く。
「私の中に、あの子は……アガルダは眠っています」
「!!」
「貴方達は正しいという行為をしたのです。それが仮に誰かの悲しみを生み出す行為だとしても」
「もしかして……貴女は……世界樹……?」
「そう呼ぶ者達もいます。でも、私がこうして人の姿で貴方と話せているのも、アガルダが犠牲になったお陰なのです」
フェインの言葉にフェランドは驚きと困惑の表情を浮かべてしまう。どうして世界樹はそんな風に告げてしまうのだろうか? どうして世界樹がこんな人の世界にいるのだろうか? 色々と疑問が浮かぶ事は多かった。
フェランドを探していたジェイドがフェインとフェランドの2人を見付けて近寄り、すぐにフェインの正体に気付く。エルフならではの感覚だとフェインは思ってしまう。
「世界樹が人の姿を持つとは聞いた事あるけれど、こんな大人の女性だとは思わなかったよ」
「ジェイドは驚かないの?」
「驚くも何も、彼女から感じるマナをフェランドはどうも思わない?」
「そう言えば……」
「エルフの方が私のマナを感じ取るのは慣れていると言っていいでしょう。それだけエルフと世界樹の関係性は濃密だったと言っても過言ではありませんからね」
「それで、フェランド……彼女とデート?」
「な、何をいきなりいうんだ!?」
「エルフの子よ。私は真実を伝えに来たのです。アガルダの事、世界樹の事、そして、貴方達に迫る選択の刻について話をしに来たのです」
フェインの言葉にフェランドとジェイドは顔を見合わせてフェインをレジェース本部に連れて行く事を決める。だが、今のレジェース本部にはガイアはいない、それでもいいのだろうかと考えているとフェインが微笑みを浮かべながらある事実を話してくれた。
「もう1人の運命の者にはルシスが真実を話をしに行っています。彼もまた真実を知る権利を持ちます。そして、彼の判断は貴方の……世界樹の御子の運命を定める事となるでしょう」
「ガイアの判断が俺の運命を定める?」
「まるで、ガイアの決断がオルガスタン大陸の未来を繋ぐって言い方だね」
「事実、そうなのですから言い方を変えても分かる者は分かるのですよ」
フェインはそう言って青白い髪を背中で風に揺らしてそっとジェイドとフェランドに振り向く。2人はフェインと共にレジェース本部へと歩き出す。
その頃のオルターナにガイアはルシスとイシュ、ヴェレネットと再会を果たしていた。そもそもオルターナの大地のマナを満たす為にルシスがやってきただけだとガイアは思っていたが。
「それじゃルシスは俺に話があってオルターナに来てくれた、って事か?」
「はい。恐らく今頃フェランド様達にも真実を彼女が話に行っていると思います」
「彼女?」
「……真なる世界樹の姿をした女性です。そして、世界樹が人の世界に出てきている理由についても私はガイア様にお話をしなくてはならないなと思っている所です」
ルシスはイシュとヴェレネットを連れてガイアの後ろを歩く。ガイアはユリウスから一部屋を与えてもらっているのでそこで話を聞こうと考えたのである。
そして、ガイアとルシスが部屋に入るとイシュとヴェレネットは立ったままルシスの背後で話を聞く体勢に入る。ルシスはガイアに前置きとして言葉を告げる。
「これは本来ならアガルダの生まれた理由について話す必要もありますが、まず先にお話しなくてはならない事があります」
「アガルダの生まれた理由よりも先に話す必要性があるんだな? 分かった、俺に話をしてくれ」
「まず、ガイア様にはこの話を聞いてもらった後に決断をしてもらいます。それはこのオルガスタン大陸の未来を繋ぐ為の決断とも言えますし、フェランド様の未来を定める為の決断とも言えます」
「フェランドとオルガスタン大陸の未来を繋ぐ事になる決断をしろって?」
「はい。でも、これは決して運命の者だからって理由ではなく……コーネルドの魂の器だったガイア様だから決断してもらわないといけない事実でもあります」
「……」
ガイアの魂がコーネルドの魂と繋がっていたから、それが前置きにされた事実にガイアは密かに息を飲み込む。自分にそんな重要な決断をさせようとしているのは紛れもなくこの世界である。
ルシスはアガルダの生まれた理由、世界樹の願い、そして、選択を迫られている理由、それらの事を静かに話をし始める。ガイアの魂がその話を受け入れようとしている時と同じくしてフェランド達もフェインとアベルゾ、ルプス、ヴォルグ、ジェイド、バルシス、そしてフェランドが揃って話を聞く事になっていた。
真実とは一体。そして、フェランドとガイアに迫られている選択の刻とは――――?
人々はどうしいて生き返れたのだろうかと思う者達もいたが、ルプス達がアガルダを倒した事、世界樹の力が大地に戻ってきた事を伝えていくと人々は大いに歓喜を見せる。そして、ガイアはようやく歩けるまでの回復までになると、フェランドと共にレジェース本部に向かった。
「ガイア君、フェランド君、こうして会えるとは思わなかった。無事にアガルダを倒せたというのは事実みたいですね」
「アベルゾさんもこうして再会が出来るなんて夢の様です。俺達が世界樹の力を受け取っている間にスジエルはオジナルの猛攻に晒されて、滅ぼされたのが辛かったから……」
「いくら仕方なかったとはいえ、俺達の事を信じてもらえていたと思っても辛かったですね……」
「君達にとっては故郷も同然のスジエルを滅ぼされた事はあまりいい思い出ではないでしょう。でも、結果として……アガルダを打ち倒す事が出来たのも良かった事に繋がりました」
アベルゾは右目のモノクルを取り外して、静かに微笑みを浮かべている。そして、アベルゾはこれからの事をフェランドとガイアを巻き込んで色々と話し合いの場を設けてくれた。
ルシスはアガルダを知っている者達もいるだろうと危惧して、スジエルの外にテントを張った場所で空を見上げていた。この空の果てにアガルダの願いが訪れているのであろうかと考える様に。
スジエルが復活した事で他の国々もどんどん立ち上がりを見せる。そして、スジエルの王としてルーベリド女王は国を挙げてオルガスタン大陸の復興に携わる事を表明。
「私達はこれから旅に出ましょうか」
「ルシス様のお傍にいられるなら何処にでも」
「これから私達は償っていかないといけません。アガルダが行ってきた事の償いを」
「……」
「でも、2人で償えばきっと1人よりも早く償えますよ」
「はい」
ヴェレネットとルシスはイシュを連れてスジエル郊外からそっと旅立って行った。ガイアとフェランド達がその事を知ったのは既に3人がスジエルから離れた土地へと行ってからであった。
ルプスはレジェースの本部内で治療の為の手伝いをし始め、ヴォルグはジェイドと一緒に騎士達の鍛錬に付き合って身体を鍛えていた。フェランドとガイアはアベルゾと共にレジェースが本格的に動き出せる様にと色々と役目などの助言をしたりして、レジェースの運営に関わっていく。
スジエルが復活してから数か月後。フェランドは休日の朝を迎えていた。
「……」
1人私服に身を包み、部屋の中で手紙を書いていた。誰でもないガイアに向けての手紙だった。
ガイアは身体が整ってからアベルゾの頼みでオルターナに出ていた。オルターナの復興もまたスジエルが支援を行う事で再興の兆しを見せている国でもある。
何よりユリウスの故郷であるオルターナの復興はルーベリドの願いでもあったからだ。夫としてもルーベリドを支えているユリウスの故郷再興はスジエルとオルターナの親睦も深める事に繋がる事もあって、ユリウスとアベルゾの代理としてガイアが付き添っているのであった。
「ガイア、今頃なにしているんだろうな……」
手紙を書いたフェランドは配達人の場所に手紙を持って行き、手紙を渡してから市街に出ていた。スジエルは確かに復興を果たしつつある。このスジエルをエヴァとアルフォードに見せてあげれたらどれだけ喜ぶだろうか、とフェランドは歩きながら考える。
そんなフェランドの目の前に子供達が手を繋ぎながら走っていくのが見える。エヴァと話をしたのもそう言えばこの場所だったな、とフェランドは周囲を見回す。
子供達は木の棒をぶつけ合いながら騎士の真似事をしながら遊び、親達はそんな子供達の様子を微笑みながら見守っている。こんなにも平和的な時間を過ごせている今、フェランドはやはりと考える事があった。
世界樹の事である。フェランド達はまだ真実を知らないと思っている。
破壊竜バルシスは人型になってルプスと共にアベルゾの支援を行っているが、彼に聞けば真実に辿り着けるだろうかと考えていた。真実を知らないままで過ごしているのだと思うと心がザワザワしてしまってるのである。
「俺達、本当の意味で何も知らない……。でも、アガルダのあの悲しみを俺は知っている……。やっぱり知らないとダメだと思う」
公園のベンチに1人座って両手を見つめているフェランドの前に1人の女性が姿を見せる。その女性に気付いたフェランドは顔を上げて女性を見ると不思議な感覚を覚えた。
青白い髪の女性でありながらその瞳は深紅の色を持つ……そうフェインであった。フェランドの隣に腰掛けたフェインはフェランドにそっと言葉を掛ける。
「貴方は真実を知りたいですか?」
「えっ……」
「私は貴方に真実を伝える事が出来ます。そして、貴方はその真実を知る権利もあります」
「貴女は……?」
フェランドの問い掛けにフェインはそっと深紅の瞳で見つめ返す。その瞳を見てアガルダを彷彿とさせたのはフェランドだけの感覚ではないだろう。
そして、フェインは静かにフェランドの視線から逃げる様に立ち上がると空を見上げて一言呟く。
「私の中に、あの子は……アガルダは眠っています」
「!!」
「貴方達は正しいという行為をしたのです。それが仮に誰かの悲しみを生み出す行為だとしても」
「もしかして……貴女は……世界樹……?」
「そう呼ぶ者達もいます。でも、私がこうして人の姿で貴方と話せているのも、アガルダが犠牲になったお陰なのです」
フェインの言葉にフェランドは驚きと困惑の表情を浮かべてしまう。どうして世界樹はそんな風に告げてしまうのだろうか? どうして世界樹がこんな人の世界にいるのだろうか? 色々と疑問が浮かぶ事は多かった。
フェランドを探していたジェイドがフェインとフェランドの2人を見付けて近寄り、すぐにフェインの正体に気付く。エルフならではの感覚だとフェインは思ってしまう。
「世界樹が人の姿を持つとは聞いた事あるけれど、こんな大人の女性だとは思わなかったよ」
「ジェイドは驚かないの?」
「驚くも何も、彼女から感じるマナをフェランドはどうも思わない?」
「そう言えば……」
「エルフの方が私のマナを感じ取るのは慣れていると言っていいでしょう。それだけエルフと世界樹の関係性は濃密だったと言っても過言ではありませんからね」
「それで、フェランド……彼女とデート?」
「な、何をいきなりいうんだ!?」
「エルフの子よ。私は真実を伝えに来たのです。アガルダの事、世界樹の事、そして、貴方達に迫る選択の刻について話をしに来たのです」
フェインの言葉にフェランドとジェイドは顔を見合わせてフェインをレジェース本部に連れて行く事を決める。だが、今のレジェース本部にはガイアはいない、それでもいいのだろうかと考えているとフェインが微笑みを浮かべながらある事実を話してくれた。
「もう1人の運命の者にはルシスが真実を話をしに行っています。彼もまた真実を知る権利を持ちます。そして、彼の判断は貴方の……世界樹の御子の運命を定める事となるでしょう」
「ガイアの判断が俺の運命を定める?」
「まるで、ガイアの決断がオルガスタン大陸の未来を繋ぐって言い方だね」
「事実、そうなのですから言い方を変えても分かる者は分かるのですよ」
フェインはそう言って青白い髪を背中で風に揺らしてそっとジェイドとフェランドに振り向く。2人はフェインと共にレジェース本部へと歩き出す。
その頃のオルターナにガイアはルシスとイシュ、ヴェレネットと再会を果たしていた。そもそもオルターナの大地のマナを満たす為にルシスがやってきただけだとガイアは思っていたが。
「それじゃルシスは俺に話があってオルターナに来てくれた、って事か?」
「はい。恐らく今頃フェランド様達にも真実を彼女が話に行っていると思います」
「彼女?」
「……真なる世界樹の姿をした女性です。そして、世界樹が人の世界に出てきている理由についても私はガイア様にお話をしなくてはならないなと思っている所です」
ルシスはイシュとヴェレネットを連れてガイアの後ろを歩く。ガイアはユリウスから一部屋を与えてもらっているのでそこで話を聞こうと考えたのである。
そして、ガイアとルシスが部屋に入るとイシュとヴェレネットは立ったままルシスの背後で話を聞く体勢に入る。ルシスはガイアに前置きとして言葉を告げる。
「これは本来ならアガルダの生まれた理由について話す必要もありますが、まず先にお話しなくてはならない事があります」
「アガルダの生まれた理由よりも先に話す必要性があるんだな? 分かった、俺に話をしてくれ」
「まず、ガイア様にはこの話を聞いてもらった後に決断をしてもらいます。それはこのオルガスタン大陸の未来を繋ぐ為の決断とも言えますし、フェランド様の未来を定める為の決断とも言えます」
「フェランドとオルガスタン大陸の未来を繋ぐ事になる決断をしろって?」
「はい。でも、これは決して運命の者だからって理由ではなく……コーネルドの魂の器だったガイア様だから決断してもらわないといけない事実でもあります」
「……」
ガイアの魂がコーネルドの魂と繋がっていたから、それが前置きにされた事実にガイアは密かに息を飲み込む。自分にそんな重要な決断をさせようとしているのは紛れもなくこの世界である。
ルシスはアガルダの生まれた理由、世界樹の願い、そして、選択を迫られている理由、それらの事を静かに話をし始める。ガイアの魂がその話を受け入れようとしている時と同じくしてフェランド達もフェインとアベルゾ、ルプス、ヴォルグ、ジェイド、バルシス、そしてフェランドが揃って話を聞く事になっていた。
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