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このときめきを大事にして
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マスターの居ない時は僕はピョンさんやランさんと共に過ごす。
今日はマスターがどうしても外せないお仕事で家を空けているんだけれど。
菫(すみれ)! ってマスターの声が聞こえてきそうな気がして、そわそわしてドアを見つめる。
ピョンさんがランさんと寄り添って僕を見ていて、嬉しそうに告げてくる。
「菫くんは本当にあの子が好きなんだね」
「うん! 僕はマスター大好きだよ!」
「とても嬉しいわ。あの子は本当に孤独と共に生きてきた子だから家族が出来るのは、私達も喜ばしいもの」
「ピョンさん、ランさんも家族じゃないの??」
「僕らは動けない。あの子が望まないと触れる事も出来ない。だから家族でも慰めてあげれないんだ」
「でも菫くんは動ける。どうか私達の分まであの子に寄り添ってあげて?」
「分かった! 僕がマスターの家族になって守るね!」
ピョンさんランさんはその言葉を聞いて安心したのか黙った、寝たみたい。
僕は足をバタバタさせながらマスターの帰りを待ち続ける。
いつの間にか僕は眠っていたのだろう、夢を見た。
マスターが泣いている姿が見える、足元にはボロボロになったピョンさんランさんの姿。
よく見たらマスターの姿も子供っぽい、マスターの過去? それとも未来?
どちらにせよマスターが泣いているのは見てて辛い、行かなきゃ! と思って手を伸ばす。
僕の手は透明で、マスターには触れれない。
それでもマスターの頬に触れて涙を拭ってあげたくて。
「マスター、泣かないで」
僕の声が聞こえてないのか、幼いマスターは泣き続ける。
でも、僕が包み込むように抱き締めるとマスターは泣きながらこう言うんだ。
「す、みれ……逢いたいよぉ……どこなのぉ……」
「ここにいるよ。マスターのここに僕はいる……」
そう言って僕の手はマスターの心臓付近に触れて、目を伏せてマスターに寄り添う。
そこで目が覚めた。
「あ、起きた?」
「ま、すたー……?」
「ふふ、おはよう菫。そしてただいま」
「ん、お帰りなさいマスター」
キスで満たされるこの身体は先程まで泣いていたマスターの夢を思い出させる。
マスターはピョンさんランさんを膝に置いて指先で撫でながら僕の髪を反対側の手で撫でてくれているけれど、優しい手付き。
それが胸をドキドキさせる。
ねぇマスター、このドキドキをマスターにもあげたい、そして……1人でない事をいつか伝えるから。
だから、それまでこのときめきを大事にしてもいいですか??
今日はマスターがどうしても外せないお仕事で家を空けているんだけれど。
菫(すみれ)! ってマスターの声が聞こえてきそうな気がして、そわそわしてドアを見つめる。
ピョンさんがランさんと寄り添って僕を見ていて、嬉しそうに告げてくる。
「菫くんは本当にあの子が好きなんだね」
「うん! 僕はマスター大好きだよ!」
「とても嬉しいわ。あの子は本当に孤独と共に生きてきた子だから家族が出来るのは、私達も喜ばしいもの」
「ピョンさん、ランさんも家族じゃないの??」
「僕らは動けない。あの子が望まないと触れる事も出来ない。だから家族でも慰めてあげれないんだ」
「でも菫くんは動ける。どうか私達の分まであの子に寄り添ってあげて?」
「分かった! 僕がマスターの家族になって守るね!」
ピョンさんランさんはその言葉を聞いて安心したのか黙った、寝たみたい。
僕は足をバタバタさせながらマスターの帰りを待ち続ける。
いつの間にか僕は眠っていたのだろう、夢を見た。
マスターが泣いている姿が見える、足元にはボロボロになったピョンさんランさんの姿。
よく見たらマスターの姿も子供っぽい、マスターの過去? それとも未来?
どちらにせよマスターが泣いているのは見てて辛い、行かなきゃ! と思って手を伸ばす。
僕の手は透明で、マスターには触れれない。
それでもマスターの頬に触れて涙を拭ってあげたくて。
「マスター、泣かないで」
僕の声が聞こえてないのか、幼いマスターは泣き続ける。
でも、僕が包み込むように抱き締めるとマスターは泣きながらこう言うんだ。
「す、みれ……逢いたいよぉ……どこなのぉ……」
「ここにいるよ。マスターのここに僕はいる……」
そう言って僕の手はマスターの心臓付近に触れて、目を伏せてマスターに寄り添う。
そこで目が覚めた。
「あ、起きた?」
「ま、すたー……?」
「ふふ、おはよう菫。そしてただいま」
「ん、お帰りなさいマスター」
キスで満たされるこの身体は先程まで泣いていたマスターの夢を思い出させる。
マスターはピョンさんランさんを膝に置いて指先で撫でながら僕の髪を反対側の手で撫でてくれているけれど、優しい手付き。
それが胸をドキドキさせる。
ねぇマスター、このドキドキをマスターにもあげたい、そして……1人でない事をいつか伝えるから。
だから、それまでこのときめきを大事にしてもいいですか??
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