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8章
59話「御子の決意とその代価」
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アレスは日に日に強くなる闇の力に飲まれない様に神々への祈りは欠かさなかった。ティクスにいた頃はこんな状態になるとは思わなかったが、今自分は敵の心臓部分にいるのだと理解している。
どうにかランスロットの力になれないか? 色々と考えているとルトが尻尾をアレスの足首に巻き付けてから足元で身体を丸めている。それが何とも愛らしくてアレスは自然と微笑みを浮かべてルトの背を撫でていた。
「ルト、どうしたらこの状況を打開出来るかな?」
『少なくとも、この部屋にいるべきだろう。ランスロットが救出に来て、呼吸を合わせて脱出し、合流を果たせば全て落ち着く筈だ』
「でも、こんなに闇の力が強いとランスロットも苦戦してしまう。どうにか一部だけでも光を満たせれればランスロットの力を回復させられる場所に出来たらいいのだけれど……」
『本当にランスロットを愛しているのだな。兄であり、上司であり、そして、愛する存在。人とは禁断故でも愛を貫くとはよく言ったものだ』
「ルト、私も最初はこの気持ちを殺していたんだよ。でも、ランスロットと同じだと知って、許されない禁断だとしても愛する事を止めれなかった。それだけ、それだけは神様の頼みでも私はランスロットを愛する事を止めれなかったと思う」
アレスは自分とランスロットを繋いだ絆の強さを知っている。だから、きっとここにいればランスロットが助けに来てくれると信じれたから敵の手に落ちたのであった、信用がない訳ではないのである。
神々はどんな形であれアレスとランスロットを離す事を望んでいない、それはルトがランスロット達の元に行かされる時に神々に言われて知っている。だから、この2人は禁断と言われているがそれは神々の中では禁断とでは言えない関係である事を知らせたら、どんな反応を見せるのだろうかとルトは考えていた。
アレスは祈りを捧げ終わるとルトを抱き上げてベッドに腰掛ける。ここにいる間は闇の眷属達もそう簡単に手出しはしてこない。
アレスは1つ考えている事をルトに話してみる事にした。それは自分の身体に秘められている力についての考えだった。
「ルトは神々の言葉に従って私達の元に来てくれたんだよね?」
『そうだ。それがどうかしたか?』
「なら私の力については何か聞いていない?」
『アレスの力についてか?』
「えぇ、御子としての力だけじゃない。私にはお父様の血を引くが故に秘められている力がある、と前にローレンス様から言われていた事があるの」
その時の事をアレスは思い出す。騎士になりたての頃にアレスはローレンスに自分の父について色々と質問されていた事があった。
だが、アレスは生まれてから父親については母が死ぬまで何一つ知らされてなかった。ただ、右手の甲に刻まれた聖なる武器の模様については母は毎日撫でながらこう告げている。
『アレスのこの模様は旦那様の血を引く証なのよ。決して嫌いにならないで』
母の瞳にはこの模様以外は映ってなかったと今のアレスは気付いている。母は父が正妻を亡くしてから愛されると思っていたがそれは大きな間違いでもあった。
母は父の財力と地位に惹かれて父に接近し、アレスを身籠った。だが、父には既にランスロットがいた為に娘のアレスには何の遺産も残せないと知ってからは育児にも力を入れなかった母が、この模様だけは異様に愛している事を幼いアレスは知っている。
ローレンスはアレスの右手の甲の模様を見て少し考えていた。それは当時のアレスには不安になる以外の対応が出来なかったがローレンスはハッキリアレスに告げている。
『この模様の力が目覚めたら、アレス嬢は本当の意味でランスロット様のお力になれるかも知れません』
模様に何かの力がある、そう暗に言われたのは覚えている。だが、23歳になったが今までもこの模様の力は開花していない。
だから、ルトには何か分かるだろうかと問い掛けてルトは模様を見つめる。分からないならどうにか力について考える必要性があるが。
『詳細なる力は分からないが……少し分かるのは聖なる武器の力を感じるが』
「聖なる武器の力?」
『あれは神々が過去の戦争時に自分達が選んだ人間達に聖なる力を与える為の器として与えた存在が聖なる武器だ。その武器の力をこの模様から感じ取る事が出来る』
「それじゃ聖なる武器と同じ力をこの模様は持っている、って事かな?」
『いや……、アレスはこの模様はいつ手に入れたのだ?』
「生まれた時にお父様が自分の子供だって分かる様に刻んだと聞いている。ランスロットの手にはないけれど右肩の少し下に家の模様が刻まれているよ」
『……』
「ルト?」
急に黙ったルトにアレスは背を撫でながら呼び掛ける。ルトにはアレスとランスロットの父親に関しての情報は一切ない。
だから確信は持てなかったのだが、この模様はどう考えても……「異質」な意味を込めているだろうと感じ取れる。自分の子供に刻む、それがどういう意味を持つかはルトには分からない。
『アレス、少しお前の父親について情報をくれないか?』
「お父様の事? でも、私もあまり知らないの。名前とティクスでの地位と、ランスロットから聞いた最期の姿とかしか」
『それでもいい。何か分かる範囲で教えてくれ』
アレスはルトに自分の知っている父親の事を話す。ルトはそれらの話を聞いた上で確信は持てた。
ルトの尻尾がアレスの右手首に巻き付く。それをアレスが微笑みながら撫でているとルトはある衝撃的な事実を告げた。
『アレス』
「なに?」
『お前の父親、もしかしたらと思っていたが間違いないかも知れない』
「どういう事?」
『お前の父、フルームは神々の愛した人間だ』
「それって……」
『お前達兄妹は父親の代から神々に愛されている一族だと言っても過言ではないと言えるだろう。そして、そのフルームの血は特殊な血である』
ルトの言葉にアレスは少し戸惑う。自分の父親が自分達と同じ神々に愛されていた人間であり、その血が特殊だと言われて驚かない子供はいないだろう。
アレスはルトの言葉を黙って聞く事にして、ルトに先を促す。ルトは天上界、つまり神々の世界である男の話を聞いた事があると話す。
『天上界である日、1人の天使が地上を見守っていた時だ。1人の人間が旅の途中で小さな子猫を拾った。その子猫は親猫を病気か何かで失い死に掛けている所の衰弱した子猫だったと聞く』
「……」
『その子猫を必死に介抱して元気にしようとする人間に天使は力を与えようと舞い降りた。そして、人間に問うた。「何故自分より小さな存在にそんなに親身になるのか?」とな』
「それで人間はどう答えたの?」
『人間は天使にこう返す。「自分よりも小さく弱いからこそ守るべき存在であり、慈しむべきだ」と。その言葉に天使は感動し人間と旅をする事にした。そして、子猫も元気になって天使はいつの日からか人間を慕う様になった』
「天使が人間に恋をした、って事?」
『そうだ。そして、2人はいつしか結ばれて子が生まれた。その子供の名は……フルームだ』
「!!」
アレスはそこまで聞いて言葉が出ない。でも、とアレスは考える。
ランスロットも父親から祖父や祖母の事は一切話を聞いた事がないと言っていたの考えると、フルームは自分の生まれを知っていた事になる。そして、それが結果として自分の血を引くランスロットやアレスに不要な火の粉が降り注ぐことになるのではないかと危惧したのではないかと考えてしまう。
ルトの言葉でアレスは自分の身体に流れる血が天使の血が混じっている事を知って、自分の右手の甲に刻まれている模様を見つめる。そして、強く決意する。
「ルト、私……ここにいる間にこの模様の力を開花させてみせる」
『本気か? そうしたら闇の眷属達に危険視されて何をされるか分からないぞ』
「その時はここから逃げ出す。お父様の血が私をきっと守って下さる。そう信じている」
「もしかしたら闇の眷属達はこの力の存在を知っていたから私を人質にした可能性もあるでしょ? それに、私に秘められている力はきっとランスロットの力になると信じている。私はいつまでも守られているばかりのお姫様じゃない」
アレスの決意は思わぬ結果を生む。それはランスロットの右肩の模様の事についての意見が上がった事。
アレスの右手の甲に刻まれている模様はアレスの力を。ランスロットの右肩に刻まれた模様はランスロットの力を呼び起こす為の言わば封印である。
模様の力を開花させると言う事はその身体に神々の力を招き入れる事に繋がる。ランスロットはロゼットとローレンスからその事について話をされていた頃である。
「それじゃアレスの右手の甲に刻まれているアルボリスの模様は、聖なる武器の力でもあり、神々の力を受け取る為の器としての目印でもあるって事か」
「そうだ。そして、お前にもあるのだろう? その模様が」
「アレス嬢の力が開花した際には、連動してランスロット様の力も目覚める可能性があります。今の内に備えておくべきかと思います」
「あるのはあるが、俺は器としてはそんなに最適ではないのではないか?」
「何を言う。お前はその力の器に相応しい力を持っているではないか。天使騎士召喚はその力の具現だと思うが?」
「だが、あれは俺が神々の力を借りているのは借りているが、器とは異なる力だろう」
「同じ神の力を使う意味では同じでございます。何より神々の血筋でもあるかの様な印象を受けます」
「……やはり父さんの父、つまり祖父がそんな血筋の可能性も秘めていると言う事か」
「お前の一族の血筋は辿っていないのか?」
「辿れないんだ。祖父と祖母の事は父さんからは何も聞かされなかった。何より父さんが話したがらなかった」
ランスロットは幼少期に祖父と祖母の事を一度だけ聞いた事があった。だが、フルームは決してランスロットには話そうとはしなかった。
それがあった為にランスロットは自分の血筋に関しての事は知らないのである。そして、ローレンスが顎に指を添えて色々と考えられる候補を挙げていく。
「1つは本当に神々の血が入っているからご先代が話すのを嫌がられたか。1つは先代のご両親が死んだ理由に関連性があるか、の2つが考えられますね」
「そう言えばお前の祖父と祖母の事は先代のケンベルト陛下も気にはされていたから調べていた事があると聞く。城内に記録がないか調べてみよう」
「結果として俺に意味のある結果だといいんだがな……」
ランスロットは地味に自分の血筋に違和感はあった。右肩の模様が何故必要であったのか? そして、幼いアレスに何故模様を刻んだのか? 色々と父親の行動に疑問は持っている。
そして、真実を知った時にランスロットは父親の真意を知る事となる――――。
どうにかランスロットの力になれないか? 色々と考えているとルトが尻尾をアレスの足首に巻き付けてから足元で身体を丸めている。それが何とも愛らしくてアレスは自然と微笑みを浮かべてルトの背を撫でていた。
「ルト、どうしたらこの状況を打開出来るかな?」
『少なくとも、この部屋にいるべきだろう。ランスロットが救出に来て、呼吸を合わせて脱出し、合流を果たせば全て落ち着く筈だ』
「でも、こんなに闇の力が強いとランスロットも苦戦してしまう。どうにか一部だけでも光を満たせれればランスロットの力を回復させられる場所に出来たらいいのだけれど……」
『本当にランスロットを愛しているのだな。兄であり、上司であり、そして、愛する存在。人とは禁断故でも愛を貫くとはよく言ったものだ』
「ルト、私も最初はこの気持ちを殺していたんだよ。でも、ランスロットと同じだと知って、許されない禁断だとしても愛する事を止めれなかった。それだけ、それだけは神様の頼みでも私はランスロットを愛する事を止めれなかったと思う」
アレスは自分とランスロットを繋いだ絆の強さを知っている。だから、きっとここにいればランスロットが助けに来てくれると信じれたから敵の手に落ちたのであった、信用がない訳ではないのである。
神々はどんな形であれアレスとランスロットを離す事を望んでいない、それはルトがランスロット達の元に行かされる時に神々に言われて知っている。だから、この2人は禁断と言われているがそれは神々の中では禁断とでは言えない関係である事を知らせたら、どんな反応を見せるのだろうかとルトは考えていた。
アレスは祈りを捧げ終わるとルトを抱き上げてベッドに腰掛ける。ここにいる間は闇の眷属達もそう簡単に手出しはしてこない。
アレスは1つ考えている事をルトに話してみる事にした。それは自分の身体に秘められている力についての考えだった。
「ルトは神々の言葉に従って私達の元に来てくれたんだよね?」
『そうだ。それがどうかしたか?』
「なら私の力については何か聞いていない?」
『アレスの力についてか?』
「えぇ、御子としての力だけじゃない。私にはお父様の血を引くが故に秘められている力がある、と前にローレンス様から言われていた事があるの」
その時の事をアレスは思い出す。騎士になりたての頃にアレスはローレンスに自分の父について色々と質問されていた事があった。
だが、アレスは生まれてから父親については母が死ぬまで何一つ知らされてなかった。ただ、右手の甲に刻まれた聖なる武器の模様については母は毎日撫でながらこう告げている。
『アレスのこの模様は旦那様の血を引く証なのよ。決して嫌いにならないで』
母の瞳にはこの模様以外は映ってなかったと今のアレスは気付いている。母は父が正妻を亡くしてから愛されると思っていたがそれは大きな間違いでもあった。
母は父の財力と地位に惹かれて父に接近し、アレスを身籠った。だが、父には既にランスロットがいた為に娘のアレスには何の遺産も残せないと知ってからは育児にも力を入れなかった母が、この模様だけは異様に愛している事を幼いアレスは知っている。
ローレンスはアレスの右手の甲の模様を見て少し考えていた。それは当時のアレスには不安になる以外の対応が出来なかったがローレンスはハッキリアレスに告げている。
『この模様の力が目覚めたら、アレス嬢は本当の意味でランスロット様のお力になれるかも知れません』
模様に何かの力がある、そう暗に言われたのは覚えている。だが、23歳になったが今までもこの模様の力は開花していない。
だから、ルトには何か分かるだろうかと問い掛けてルトは模様を見つめる。分からないならどうにか力について考える必要性があるが。
『詳細なる力は分からないが……少し分かるのは聖なる武器の力を感じるが』
「聖なる武器の力?」
『あれは神々が過去の戦争時に自分達が選んだ人間達に聖なる力を与える為の器として与えた存在が聖なる武器だ。その武器の力をこの模様から感じ取る事が出来る』
「それじゃ聖なる武器と同じ力をこの模様は持っている、って事かな?」
『いや……、アレスはこの模様はいつ手に入れたのだ?』
「生まれた時にお父様が自分の子供だって分かる様に刻んだと聞いている。ランスロットの手にはないけれど右肩の少し下に家の模様が刻まれているよ」
『……』
「ルト?」
急に黙ったルトにアレスは背を撫でながら呼び掛ける。ルトにはアレスとランスロットの父親に関しての情報は一切ない。
だから確信は持てなかったのだが、この模様はどう考えても……「異質」な意味を込めているだろうと感じ取れる。自分の子供に刻む、それがどういう意味を持つかはルトには分からない。
『アレス、少しお前の父親について情報をくれないか?』
「お父様の事? でも、私もあまり知らないの。名前とティクスでの地位と、ランスロットから聞いた最期の姿とかしか」
『それでもいい。何か分かる範囲で教えてくれ』
アレスはルトに自分の知っている父親の事を話す。ルトはそれらの話を聞いた上で確信は持てた。
ルトの尻尾がアレスの右手首に巻き付く。それをアレスが微笑みながら撫でているとルトはある衝撃的な事実を告げた。
『アレス』
「なに?」
『お前の父親、もしかしたらと思っていたが間違いないかも知れない』
「どういう事?」
『お前の父、フルームは神々の愛した人間だ』
「それって……」
『お前達兄妹は父親の代から神々に愛されている一族だと言っても過言ではないと言えるだろう。そして、そのフルームの血は特殊な血である』
ルトの言葉にアレスは少し戸惑う。自分の父親が自分達と同じ神々に愛されていた人間であり、その血が特殊だと言われて驚かない子供はいないだろう。
アレスはルトの言葉を黙って聞く事にして、ルトに先を促す。ルトは天上界、つまり神々の世界である男の話を聞いた事があると話す。
『天上界である日、1人の天使が地上を見守っていた時だ。1人の人間が旅の途中で小さな子猫を拾った。その子猫は親猫を病気か何かで失い死に掛けている所の衰弱した子猫だったと聞く』
「……」
『その子猫を必死に介抱して元気にしようとする人間に天使は力を与えようと舞い降りた。そして、人間に問うた。「何故自分より小さな存在にそんなに親身になるのか?」とな』
「それで人間はどう答えたの?」
『人間は天使にこう返す。「自分よりも小さく弱いからこそ守るべき存在であり、慈しむべきだ」と。その言葉に天使は感動し人間と旅をする事にした。そして、子猫も元気になって天使はいつの日からか人間を慕う様になった』
「天使が人間に恋をした、って事?」
『そうだ。そして、2人はいつしか結ばれて子が生まれた。その子供の名は……フルームだ』
「!!」
アレスはそこまで聞いて言葉が出ない。でも、とアレスは考える。
ランスロットも父親から祖父や祖母の事は一切話を聞いた事がないと言っていたの考えると、フルームは自分の生まれを知っていた事になる。そして、それが結果として自分の血を引くランスロットやアレスに不要な火の粉が降り注ぐことになるのではないかと危惧したのではないかと考えてしまう。
ルトの言葉でアレスは自分の身体に流れる血が天使の血が混じっている事を知って、自分の右手の甲に刻まれている模様を見つめる。そして、強く決意する。
「ルト、私……ここにいる間にこの模様の力を開花させてみせる」
『本気か? そうしたら闇の眷属達に危険視されて何をされるか分からないぞ』
「その時はここから逃げ出す。お父様の血が私をきっと守って下さる。そう信じている」
「もしかしたら闇の眷属達はこの力の存在を知っていたから私を人質にした可能性もあるでしょ? それに、私に秘められている力はきっとランスロットの力になると信じている。私はいつまでも守られているばかりのお姫様じゃない」
アレスの決意は思わぬ結果を生む。それはランスロットの右肩の模様の事についての意見が上がった事。
アレスの右手の甲に刻まれている模様はアレスの力を。ランスロットの右肩に刻まれた模様はランスロットの力を呼び起こす為の言わば封印である。
模様の力を開花させると言う事はその身体に神々の力を招き入れる事に繋がる。ランスロットはロゼットとローレンスからその事について話をされていた頃である。
「それじゃアレスの右手の甲に刻まれているアルボリスの模様は、聖なる武器の力でもあり、神々の力を受け取る為の器としての目印でもあるって事か」
「そうだ。そして、お前にもあるのだろう? その模様が」
「アレス嬢の力が開花した際には、連動してランスロット様の力も目覚める可能性があります。今の内に備えておくべきかと思います」
「あるのはあるが、俺は器としてはそんなに最適ではないのではないか?」
「何を言う。お前はその力の器に相応しい力を持っているではないか。天使騎士召喚はその力の具現だと思うが?」
「だが、あれは俺が神々の力を借りているのは借りているが、器とは異なる力だろう」
「同じ神の力を使う意味では同じでございます。何より神々の血筋でもあるかの様な印象を受けます」
「……やはり父さんの父、つまり祖父がそんな血筋の可能性も秘めていると言う事か」
「お前の一族の血筋は辿っていないのか?」
「辿れないんだ。祖父と祖母の事は父さんからは何も聞かされなかった。何より父さんが話したがらなかった」
ランスロットは幼少期に祖父と祖母の事を一度だけ聞いた事があった。だが、フルームは決してランスロットには話そうとはしなかった。
それがあった為にランスロットは自分の血筋に関しての事は知らないのである。そして、ローレンスが顎に指を添えて色々と考えられる候補を挙げていく。
「1つは本当に神々の血が入っているからご先代が話すのを嫌がられたか。1つは先代のご両親が死んだ理由に関連性があるか、の2つが考えられますね」
「そう言えばお前の祖父と祖母の事は先代のケンベルト陛下も気にはされていたから調べていた事があると聞く。城内に記録がないか調べてみよう」
「結果として俺に意味のある結果だといいんだがな……」
ランスロットは地味に自分の血筋に違和感はあった。右肩の模様が何故必要であったのか? そして、幼いアレスに何故模様を刻んだのか? 色々と父親の行動に疑問は持っている。
そして、真実を知った時にランスロットは父親の真意を知る事となる――――。
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