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11章
88話「魂の絆」
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本陣のテントの1つでランスロットは身体を休めていた。次第に異界の空気に慣れ始めているとはいえ、身体には適応力があるとしてもすぐに柔軟な体勢を取る事は難しい。
徐々に身体を慣らす為に、筋トレの合間に空気に触れる者。剣術の練習の合間に空気に触れる者とそれぞれが適応していこうと色々としていた。
ランスロットは人一倍柔軟に体勢を整えていく為にこうして、身体を休めている間は異界の風に慣れようとしていたが、思わぬ落とし穴があるのに気付く。光の力が少しずつ削られているのである。
「弱ったな……」
「ランスロット、いいか?」
「アルボリスか? どうぞ」
テントの外から声が掛かり、アルボリスの声だと気付くとランスロットは躊躇いもしないで招き入れる。アルボリスの手には何やら大きな石が持たれていた。
それを見て首を傾げているランスロットにアルボリスの説明が始まる。どうも光の力を蓄積した石だと説明で分かったが。
「この石の力を借りて、ランスロットと俺の魂を結ぶ」
「魂を結ぶ? どういう事だ?」
「魂の絆とも呼ばれている。これをする事で俺達聖なる武器の光の力をランスロットに分ける事が出来る」
「その魂の絆とやらをするのに必要な事はなんだ?」
「この石に触れて俺達の存在を”刻む”んだ。魂に」
ランスロットに石に触れる様に告げてくるアルボリスの言葉に従って、ランスロットはそっと石に触れる。すると体内に光の力が流れ込んでくるのを感じ取り、その光の力は大きなうねりになって、ランスロットの身体を強い光の力に満たしていくのが分かる。
そのまま、アルボリスの右手がランスロットの石に触れている左手に触れると優しい光の力を感じ取る事が出来た。その光の存在を感じながら瞳を伏せると光は球体になってランスロットの体内を駆け上がっていく様なイメージが出来た。
その球体がランスロットの頭に登ったと思った瞬間、魂だろう部分にアルボリスの姿が刻まれる。これが魂の絆だという事なのだろうかと考えているとアルボリスの右手がランスロットの左手をそっと石から離す。
「これで充分。これで俺とランスロットは魂の絆で結ばれた」
「なんだか不思議な感覚だったな。これでいいのか」
「これをする事で異界でも光の力を使うのを躊躇う必要はない。俺達聖なる武器は光を無限増に生み出す事が出来る。こうする事で光の枯渇を防ぐ事出来る」
「ありがとうアルボリス。助けてくれて」
「ランスロットは俺が守る」
アルボリスの人懐こい笑顔を見てランスロットは心なしか自分に弟がいたら、こんな感じで甘やかすんだろうなと考えてしまう。だが、アルボリスの存在は確かにランスロットには心強い存在ではあった。
アレスの事を考えている時にアルボリスの姿を見せたらアレスはどんなに喜ぶだろうか。そんな事を不意に考えるランスロットにアルボリスは微笑みを浮かべて見守っていた。
夜を迎えたランスロットにガルドとロルゾが定期報告をしにくる。騎士達の異界の風にも慣れ始めている者達が増えている事と、死者の塔への進軍再開の話し合いでもあった。
「それじゃ早ければ3日後には行くんだな?」
「慣れてない者達はあとは現地で慣れさせるしかない。それにいつまでも俺達がここにいる訳にもいかないからな」
「まぁ、バルキットの奴がどんな方法を使ってくるか、それによっては俺達も臨機応変に対応していかないとダメだし。歴戦の経験が活かされるって訳だ」
「臨機応変は当たり前だがよ、俺達にはランスロットを守るって使命のが第一優先だ。それを忘れるなよロルゾ」
「安心しろ、お前達に無理をさせるつもりは考えていない。最悪、全員で突撃するまでだ」
「お前なー、そういうガキっぽい戦略だけは使うなよ!?」
ロルゾの言葉にガルドもランスロットも笑いながらその日は解散する。床に着いたランスロットの瞳は伏せられて静かに寝息を立てていた。
そのランスロットの夢の中に神々が降臨する。神託が下されるのだろうかと身構えていたランスロットの前に現れた神は今までの神よりも神気が強く、神々しい感じのする女神だった。
『ランスロット。私の姿は初めてですね?』
「はい。貴女様は?」
『私は命を司る女神の1人。貴方の最愛の聖女アレスのお腹に宿る2人の子供についてお話をしに来ました』
「俺とアレスの子供についてのお話、ですか?」
『はい。貴方には知らせておかねばなりません。貴方と聖女の間に宿った2人の子供……レクイエルチャイルドについて』
「レクイエルチャイルド? それは一体……」
『レクイエルチャイルド、神の力を受け入れた運命の双子、という意味を持ちます。神々である私達の力を受け取りその身に宿す事の出来た運命の子供達とも言えましょう』
女神の言葉でランスロットは自分とアレスの間に出来た双子が、運命を担う子供である事を知る。そして、女神はその双子の子供について神託を下した。
『その双子はいずれ来る、暗黒期のガハランド大陸に光をもたらす存在になります。その時まで貴方と聖女は決して双子の力を失わぬように、神への祈りを捧げるのを欠かしてはいけません。それが欠ければ双子の命はすぐに消えましょう』
「その事をアレスには?」
『他の女神が今頃神託として下している頃です。いいですか? 貴方はこのバルキットとの戦いの中で死んだりする事はないと知りなさい。貴方と聖女にはまだ運命に抗うだけの星の導きがあります』
「星の導き……」
『その星の導きの為にも必ず生きてガハランド大陸に戻りなさい。その為の力を貴方達に授けます』
女神の両手から眩い光が溢れ始める。その光が同行している騎士達やカナディルダ国の騎士達にも付与されて強い光を得る事が出来た。
女神はランスロットの前から姿を消しながら微笑みを浮かべていたが、消えた後の神々しい光だけはいつまでもランスロットの前から消える事は無かった。目を覚ましたランスロットは自身の身体に付与された光の力を把握して、静かに瞳を伏せる。
この光を以ってして、異世界の魔王であるバルキットを倒す事を誓う。そして、必ずアレスの元に戻り、生まれてくる運命のレクイエルチャイルドとして認められた双子を、この腕に抱くまでは死ねない。
翌朝、ランスロットはアルボリス達とエリッド達、ロルゾ、ガルド、ガルベルドが揃い待っているテントに足を向ける。テントに入ると全員がランスロットに視線を向けてきて昨夜からの光が強まった事を口々に告げてくるので、ランスロットは女神が神託と共に力を付与してくれた事を伝えた。
「女神のご加護とは! 流石ランスロット様ですな!」
「俺達にも力を貸してくれる女神としたら……あの方かな?」
「多分そうだと思う。本当にランスロットさんはこの世界の神々に愛されているんですね!」
「真面目に俺達もこの光を使ってランスロットを守り通さないとな」
「本当だぜ。俺達の実力も問われるけれど」
「ランスロットを守る。俺達も」
「皆、この光が俺達を導いてくれる。迷わずに前だけを見て、進むぞ」
「「「「「おう」」」」」
ガルドとエリッド達、アルボリス達が騎士達を確認しにテントを出て行き、ロルゾとガルベルドが残る中でランスロットは地図を見つめていた。バルキットを要している死者の塔、それが最大何階までの高さを誇るのかは前回のアレス救出で少し分かっている。
恐らく50階前後までしかないだろうと思われる死者の塔内部での交戦は厳しい戦いになるのは避けられない。その為にも部隊を3つに分ける必要があった。
「それでは前線部隊、本隊、後続部隊の3つですな」
「ガルドと俺は本隊に控えるが、エリッド達はどうする?」
「アルボリス達を後続に、ガルベルド殿達を前線に、エリッド達は……前線に送ろう。彼らの戦い方は異界での戦闘に慣れている感じを受ける」
「では、私がその旨をエリッド様達にお伝えして準備に取り掛かりましょう。ランスロット様は後続と本隊の編成をお願いします」
「分かりました。それではよろしくお願いします」
ガルベルドが出て行くとロルゾが本隊と後続の間に繋げる兵糧線について考える。食料がなければ騎士達も満足に戦えないのは人間である限り仕方ない。
ロルゾと共に兵糧線や連絡部隊の連携を話し合っているとガルドが戻ってくる。騎士達の殆どが異界の風に慣れているので、3日と言わないで出発が可能だという事を伝えてくれた。
「それじゃ明日にでも再開するか」
「いよいよ最終決戦だ。気を引き締めていくぜ」
「間違っても死ぬなよ2人とも」
「そうだな。俺もまだ嫁や息子に家族孝行出来てないから死ねねぇな」
「俺だってまだ死ねねぇよ。結婚してぇもん」
「そう言えばロルゾに縁談の話を持ってきたの誰だ?」
「なに!? 俺に縁談だと!?」
「ローレンスとハルウッド辺りじゃないか? あの2人もなんだかんだで独身はロルゾだけだから心配しているんだろうよ」
ワイワイと騒ぎながら会話をしているランスロット達に天上界から見守る数人の神々がいた。その神々はランスロットの力に瞳を細めて密かに神々の力を注いでいく。
聖女のアレスには充分に力を注いでいる。あとは対であるランスロットに力を注げばいいだけの話。
「ランスロットの血が受け継がれる事が何よりも大事、そう主は申されている」
「主は見越していられる。この戦いはまだ”序盤”でしかない事を」
「我々は主の危惧する事を神託として下す事で対処している。イレギュラーはあるが」
「だが、予想外だったのは保身の神が大人しくなった事だ。一体何が起こっていたのだろうな」
「それはどうでもいい。今はランスロットの力を強めるのが先だ。神々の力を受け入れし人の子。その存在はいずれ主がお考えになられているヘヴンの楽園を生み出す為に必要になるのだからな」
神々の会話に存在している主とは? そしてヘヴンの楽園とは? 謎の深まる事ばかりを話す神々をある神は憎らし気に見つめているのに気付かない。神々の力を受け継ぐランスロットの存在が一体どの様なトリガーになるのだろうか――――?
徐々に身体を慣らす為に、筋トレの合間に空気に触れる者。剣術の練習の合間に空気に触れる者とそれぞれが適応していこうと色々としていた。
ランスロットは人一倍柔軟に体勢を整えていく為にこうして、身体を休めている間は異界の風に慣れようとしていたが、思わぬ落とし穴があるのに気付く。光の力が少しずつ削られているのである。
「弱ったな……」
「ランスロット、いいか?」
「アルボリスか? どうぞ」
テントの外から声が掛かり、アルボリスの声だと気付くとランスロットは躊躇いもしないで招き入れる。アルボリスの手には何やら大きな石が持たれていた。
それを見て首を傾げているランスロットにアルボリスの説明が始まる。どうも光の力を蓄積した石だと説明で分かったが。
「この石の力を借りて、ランスロットと俺の魂を結ぶ」
「魂を結ぶ? どういう事だ?」
「魂の絆とも呼ばれている。これをする事で俺達聖なる武器の光の力をランスロットに分ける事が出来る」
「その魂の絆とやらをするのに必要な事はなんだ?」
「この石に触れて俺達の存在を”刻む”んだ。魂に」
ランスロットに石に触れる様に告げてくるアルボリスの言葉に従って、ランスロットはそっと石に触れる。すると体内に光の力が流れ込んでくるのを感じ取り、その光の力は大きなうねりになって、ランスロットの身体を強い光の力に満たしていくのが分かる。
そのまま、アルボリスの右手がランスロットの石に触れている左手に触れると優しい光の力を感じ取る事が出来た。その光の存在を感じながら瞳を伏せると光は球体になってランスロットの体内を駆け上がっていく様なイメージが出来た。
その球体がランスロットの頭に登ったと思った瞬間、魂だろう部分にアルボリスの姿が刻まれる。これが魂の絆だという事なのだろうかと考えているとアルボリスの右手がランスロットの左手をそっと石から離す。
「これで充分。これで俺とランスロットは魂の絆で結ばれた」
「なんだか不思議な感覚だったな。これでいいのか」
「これをする事で異界でも光の力を使うのを躊躇う必要はない。俺達聖なる武器は光を無限増に生み出す事が出来る。こうする事で光の枯渇を防ぐ事出来る」
「ありがとうアルボリス。助けてくれて」
「ランスロットは俺が守る」
アルボリスの人懐こい笑顔を見てランスロットは心なしか自分に弟がいたら、こんな感じで甘やかすんだろうなと考えてしまう。だが、アルボリスの存在は確かにランスロットには心強い存在ではあった。
アレスの事を考えている時にアルボリスの姿を見せたらアレスはどんなに喜ぶだろうか。そんな事を不意に考えるランスロットにアルボリスは微笑みを浮かべて見守っていた。
夜を迎えたランスロットにガルドとロルゾが定期報告をしにくる。騎士達の異界の風にも慣れ始めている者達が増えている事と、死者の塔への進軍再開の話し合いでもあった。
「それじゃ早ければ3日後には行くんだな?」
「慣れてない者達はあとは現地で慣れさせるしかない。それにいつまでも俺達がここにいる訳にもいかないからな」
「まぁ、バルキットの奴がどんな方法を使ってくるか、それによっては俺達も臨機応変に対応していかないとダメだし。歴戦の経験が活かされるって訳だ」
「臨機応変は当たり前だがよ、俺達にはランスロットを守るって使命のが第一優先だ。それを忘れるなよロルゾ」
「安心しろ、お前達に無理をさせるつもりは考えていない。最悪、全員で突撃するまでだ」
「お前なー、そういうガキっぽい戦略だけは使うなよ!?」
ロルゾの言葉にガルドもランスロットも笑いながらその日は解散する。床に着いたランスロットの瞳は伏せられて静かに寝息を立てていた。
そのランスロットの夢の中に神々が降臨する。神託が下されるのだろうかと身構えていたランスロットの前に現れた神は今までの神よりも神気が強く、神々しい感じのする女神だった。
『ランスロット。私の姿は初めてですね?』
「はい。貴女様は?」
『私は命を司る女神の1人。貴方の最愛の聖女アレスのお腹に宿る2人の子供についてお話をしに来ました』
「俺とアレスの子供についてのお話、ですか?」
『はい。貴方には知らせておかねばなりません。貴方と聖女の間に宿った2人の子供……レクイエルチャイルドについて』
「レクイエルチャイルド? それは一体……」
『レクイエルチャイルド、神の力を受け入れた運命の双子、という意味を持ちます。神々である私達の力を受け取りその身に宿す事の出来た運命の子供達とも言えましょう』
女神の言葉でランスロットは自分とアレスの間に出来た双子が、運命を担う子供である事を知る。そして、女神はその双子の子供について神託を下した。
『その双子はいずれ来る、暗黒期のガハランド大陸に光をもたらす存在になります。その時まで貴方と聖女は決して双子の力を失わぬように、神への祈りを捧げるのを欠かしてはいけません。それが欠ければ双子の命はすぐに消えましょう』
「その事をアレスには?」
『他の女神が今頃神託として下している頃です。いいですか? 貴方はこのバルキットとの戦いの中で死んだりする事はないと知りなさい。貴方と聖女にはまだ運命に抗うだけの星の導きがあります』
「星の導き……」
『その星の導きの為にも必ず生きてガハランド大陸に戻りなさい。その為の力を貴方達に授けます』
女神の両手から眩い光が溢れ始める。その光が同行している騎士達やカナディルダ国の騎士達にも付与されて強い光を得る事が出来た。
女神はランスロットの前から姿を消しながら微笑みを浮かべていたが、消えた後の神々しい光だけはいつまでもランスロットの前から消える事は無かった。目を覚ましたランスロットは自身の身体に付与された光の力を把握して、静かに瞳を伏せる。
この光を以ってして、異世界の魔王であるバルキットを倒す事を誓う。そして、必ずアレスの元に戻り、生まれてくる運命のレクイエルチャイルドとして認められた双子を、この腕に抱くまでは死ねない。
翌朝、ランスロットはアルボリス達とエリッド達、ロルゾ、ガルド、ガルベルドが揃い待っているテントに足を向ける。テントに入ると全員がランスロットに視線を向けてきて昨夜からの光が強まった事を口々に告げてくるので、ランスロットは女神が神託と共に力を付与してくれた事を伝えた。
「女神のご加護とは! 流石ランスロット様ですな!」
「俺達にも力を貸してくれる女神としたら……あの方かな?」
「多分そうだと思う。本当にランスロットさんはこの世界の神々に愛されているんですね!」
「真面目に俺達もこの光を使ってランスロットを守り通さないとな」
「本当だぜ。俺達の実力も問われるけれど」
「ランスロットを守る。俺達も」
「皆、この光が俺達を導いてくれる。迷わずに前だけを見て、進むぞ」
「「「「「おう」」」」」
ガルドとエリッド達、アルボリス達が騎士達を確認しにテントを出て行き、ロルゾとガルベルドが残る中でランスロットは地図を見つめていた。バルキットを要している死者の塔、それが最大何階までの高さを誇るのかは前回のアレス救出で少し分かっている。
恐らく50階前後までしかないだろうと思われる死者の塔内部での交戦は厳しい戦いになるのは避けられない。その為にも部隊を3つに分ける必要があった。
「それでは前線部隊、本隊、後続部隊の3つですな」
「ガルドと俺は本隊に控えるが、エリッド達はどうする?」
「アルボリス達を後続に、ガルベルド殿達を前線に、エリッド達は……前線に送ろう。彼らの戦い方は異界での戦闘に慣れている感じを受ける」
「では、私がその旨をエリッド様達にお伝えして準備に取り掛かりましょう。ランスロット様は後続と本隊の編成をお願いします」
「分かりました。それではよろしくお願いします」
ガルベルドが出て行くとロルゾが本隊と後続の間に繋げる兵糧線について考える。食料がなければ騎士達も満足に戦えないのは人間である限り仕方ない。
ロルゾと共に兵糧線や連絡部隊の連携を話し合っているとガルドが戻ってくる。騎士達の殆どが異界の風に慣れているので、3日と言わないで出発が可能だという事を伝えてくれた。
「それじゃ明日にでも再開するか」
「いよいよ最終決戦だ。気を引き締めていくぜ」
「間違っても死ぬなよ2人とも」
「そうだな。俺もまだ嫁や息子に家族孝行出来てないから死ねねぇな」
「俺だってまだ死ねねぇよ。結婚してぇもん」
「そう言えばロルゾに縁談の話を持ってきたの誰だ?」
「なに!? 俺に縁談だと!?」
「ローレンスとハルウッド辺りじゃないか? あの2人もなんだかんだで独身はロルゾだけだから心配しているんだろうよ」
ワイワイと騒ぎながら会話をしているランスロット達に天上界から見守る数人の神々がいた。その神々はランスロットの力に瞳を細めて密かに神々の力を注いでいく。
聖女のアレスには充分に力を注いでいる。あとは対であるランスロットに力を注げばいいだけの話。
「ランスロットの血が受け継がれる事が何よりも大事、そう主は申されている」
「主は見越していられる。この戦いはまだ”序盤”でしかない事を」
「我々は主の危惧する事を神託として下す事で対処している。イレギュラーはあるが」
「だが、予想外だったのは保身の神が大人しくなった事だ。一体何が起こっていたのだろうな」
「それはどうでもいい。今はランスロットの力を強めるのが先だ。神々の力を受け入れし人の子。その存在はいずれ主がお考えになられているヘヴンの楽園を生み出す為に必要になるのだからな」
神々の会話に存在している主とは? そしてヘヴンの楽園とは? 謎の深まる事ばかりを話す神々をある神は憎らし気に見つめているのに気付かない。神々の力を受け継ぐランスロットの存在が一体どの様なトリガーになるのだろうか――――?
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