キョンシーさんとともに異世界へ!

anemone

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チョココロネを昔尻で潰したときの絶望感はそれはもう……

三回目の迷子(゜Д゜≡゜Д゜)?

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この前、オンラインゲームをやっていたらコメントにドM発言を連呼してる人がいた。

…ただ、それだけの話

~〇~〇~〇~〇~

「…スズ…様…スズ様…」

「う、ううん…?…あれ?キョンシーさん?」

「はい、キョンシーです。おはようございます、スズ様」

「うん、おはよう。キョンシーさん」

……あれ?

「どうしましたか?」

「…キョンシーさん、何か合った?」

「いえ特に、何もありませんが」

うーん、でも何か違和感があるんだよね
何だろう…?

「…それよりスズ様、ギルドにはいつ行きますか?」

「んー、お昼過ぎぐらいで良いかな
朝ごはん食べたらこの街を見てみたいんだよね」

あ、よく考えたらこの世界で初めてのご飯じゃない?
何だかんだ言って、何も食べてなかったからなぁ楽しみ

「分かりました」

「じゃあ、行こう!…どうして窓から飛び降りようとしてるの!?」

時を○ける少女!?いや男?

「どうしてって…昨夜私は外に居ることになってるんですよ?」

「…あー、そうだったね…」

私が言ったんだよね…自分で…

「スズ様、謝ったら罰ゲームですよ?」

「う…分かってる」

「…分かってないです、スズ様は」

「キョンシーさん?」

お、怒ってる?

キョンシーさんは私に近付くと失礼します、と一言言うと私の頬に触れた

冷たい、温度を感じない手はまるで壊れ物を扱うかの様に私に触れる
突然の行動に何も言えない私をキョンシーさんはポツリポツリと話す

「…貴女の死隷になる前はこんな風に人に触れたことは1度もありません
一緒に寝ることもお風呂に入ることも…ただの1つもありません

貴女だけです、私が触れても嫌がらず私に笑いかけてくれるのは…

……スズ様?」

「っ…な、なに?」

不意に私の名前を呼ぶとおもむろに膝まずき私の手を取る

「私は貴女をお慕い申し上げます」

そう言うと淀みのない動作で手の甲にキスをした

あまりに自然で呆然としている私をキョンシーさんは立ち上がり私の髪に触れる

「下で待っています、スズ様」

そう言うとキョンシーさんは窓から下りていった

……… 『お慕い申し上げます』…それってまさか…っ!
わ、私何を考えてるの!?キョンシーさんが言ったのは主人として慕ってるって意味で
別に私が好きと言ってる訳じゃ…

「…どうして私は悲しんでるの?」

もしかして、私…キョンシーさんの事が…

いやいや!まだ出会って1週間ぐらいなのに…あれ?

……どれくらいだったら良いのかな?

ってそうじゃなくて!!あー、頭がこんがらがってきた!

「お客さん?」

「ひあ!…あ、すいません!直ぐに出ます!」

「早くして下さいね」

「はい」

よ、良く考えたらこんなことしてる場合じゃなかった!下でキョンシーさん待ってるのに…

顔を洗い軽く身だしなみを整えるとローブを被る
下に降りて受付の人に鍵を渡すと早歩きで宿を出てキョンシーさんを捜す

あれ?何処にいるんだろ?
看板の近くにいるのかと思ってたけど…
あ、もしかしてさっき窓から飛び降りたとき足を挫いちゃったとか!?
だったら早く助けに行かなきゃ!

急いでさっきまで私が泊まっていた部屋の窓側に移動する

少し薄暗いなぁ…
…あ、ここら辺かな?

「…いない」

どうしよう…またキョンシーさんとはぐれちゃった

呆然と突っ立っていると、突然後ろから肩を叩かれる

「お!そのフードは昨日の嬢ちゃんじゃないか?」

「…あ、えっと確かギルドの…」

私に無理矢理お酒を飲ませようとした男の人…
よりによってこんな所でこの人と会うなんて運が悪すぎる

「へへ、昨日は邪魔が入ったからな
どうだい?嬢ちゃん、これから一杯行かないか?」

片手でお酒を煽るように飲む真似をする

だから、私は未成年何だけど!

「いえ、結構です。私はこれから用事があるのですいませんが、っ!」

突然、強い力で男の人は掴むとズルズルとそのまま奥に歩こうとする

「まぁまぁ、一杯だけだからさ~ね?」

ね?じゃない!私未成年!

「は、離して下さい!私本当に用事が…」

「少しだけだって!な?」

「人呼びますよ!」

何とか踏ん張りながら何も考えずに言った一言に男の人はピタリと止まる

普通、ここで『流石に人を呼ばれるのは嫌だよね…助かったぁ…』とか思うんだろうけど私は知ってる
…これは

「人が下手に出れば人を呼ぶだぁ?ふざけんなよぉ?クソアマがぁ!!」

逆切れだよねぇぇ!!
あ、殴られる
避けれ…ないね!私魔法は強いけど動体視力とか普通だもんね!

…ぶっつけ本番だけどやってみよう

「『防護魔法を展開する 防御』」

「おらぁぁっ!!いってぇぇ!!??」

「ま、間に合った…」

防御…安直だけど何とか成功したぁ

目の前には私の防御魔法で拳を跳ね返されたのがよっぽど痛かったのか男の人は蹲っている

い、今の内に逃げよう!

「こ、このアマ…」

ひぃ…

──・──・──

「ここまで来たら大丈夫かな?」

あ、足が限界…ちょっとだけ座ろう

あぁ、でも疲れた…やっぱり運動はした方がいいね
でもここ何処だろう?
周りを見るとあまり人がいないて言うか居ない
裏通りっぽいけど…さっきの路地裏ほど暗くはない

キョンシーさん何処にいるんだろ?

そう思いながら立ち上がると

「っ、スズ様っ!!」

「…キョンシー、さん?」

いきなり視界いっぱいの青…これはキョンシーさんの服?

いつもは冷たい体がずっと外の太陽に当たっていたからか熱くどんな時も綺麗な髪は乱れていて抱き締めている腕は少し震えている

「…すみません、スズ様。私があの場を離れてしまったせいでスズ様と入れ違いになった様です」

「キョンシーさん…」

おずおずと上を見ると初めてキョンシーさんの素顔を見る

…初めて見たキョンシーさんの素顔はこんなにも胸が締め付けられるとは思っていなかった
悔しそうに紅い瞳を細めまるで自分を責めているかのように薄い唇を噛んでいる

どうして私はあの時あそこで待って居なかったんだろう…

「…キョンシーさん、私は大丈夫だよ
だからそんなに責めないで?ほら、今会えたんだし!」

「スズ様、ですが私は」

「キョンシーさん」

ハッとしてキョンシーさんが私の瞳を見る

お札ごしではない、視線が混じり会う

「…私もその場を離れたのが悪かったしキョンシーさんも悪い、これでおあいこ!ね?」

「…スズ様」

直視出来ない…!
何でだろう、告白してるわけでもないのに…

「だから謝らないで、それに…」

「?」

「今度謝ったら罰ゲーム、でしょ?」

「………」

驚いた様に私を見るキョンシーさん
だけど、目元を柔らかくして初めて素顔のまま笑った

「そうですね、罰ゲームでしたね」

「うん!」

キョンシーさんは私を離すとクスクスと笑う

「では、私はスズ様が考えた罰ゲームを実行しなければいけないんですね?」

「ぅえ!?そ、そうなるの!?」

今のは無しでも私は良いけど…

「スズ様、私の罰ゲームは何ですか?」

「どうしてそんなに嬉しそうなの!?」

顔は隠れてて見えないけど声が少し楽しげに聞こえるんですが!?

「スズ様?」

「う…良いの?」

「はい」

「…じゃあ…『もう、私から離れないで』」

「………」

「…さっき、本当は一人ぼっちで怖かったんだよ…」

これは流石に顔を見ながらは言えない…
じゃあ、言うなよって話だけどポロッと出たんだからしょうがない

「……(これは顔を隠されると逆にやばいですね…)分かりました、スズ様もう二度と貴女を一人にはさせません」

「…うん……」

改めて言われると気恥ずかしさがある…

~〇~〇~〇~〇~

くっ!こんな青春時代を送りたかった…!!

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