ギルド最弱と呼ばれているけれど、実は数年前、大厄災を起こした最強の能力者でした。最高のヒロインと一緒に隠していたチートの力を使って無双します

シア07

文字の大きさ
27 / 38

第26話 決戦開始

しおりを挟む
「では、冒険者たち、頼む。危ない場面になったら逃げてくれても構わない。だが、どうにか、この町を守って欲しい」

 ギルド長が冒険者たちの前で演説をしていた。
 少しだけ休憩をして、ギルドに戻ってみると、こうなっていた。
 ギルド長の方はまだやる気そうに見えるが、近くにいる冒険者の目は酷い。
 
 やる気どころか、いまにも逃げ出したいといった感情が透けて見える。
 普通ならばそうなのだろう。あんなに多くのモンスターと戦う。それは恐怖だ。
 死ぬかもしれない。そんな風に思う。

 シンヤたちがおかしいのだ。
 どうしてあそこまで冷静なのだ。
 まあ、俺もリンも同じようなものか。
 
「よし、君たち配置につきたまえ。できるだけ近くのものと連携を取るのだ」

 はぁとため息をつけながら冒険者はいなくなった。
 
「ギルド長も大変ですね」

「そうだ。大変なんだよ、ギルド長というのは。……それで、仲間はどこに行ったんだ?」

「休憩してるだけですよ。そのうち俺も戻って準備します」

「もうやることは決まっているのか?」

「はい、俺があの仮面の少女と戦って、他の人はモンスターを一掃してくれるって流れです」

「仮面の少女か…………あの仮面、どこかで見たことがあったんだかな。どこで見たのか……」

「思い出せないんですか?」

「…………わからない。悪いな」

「別にいいですよ。正体なんて。倒して聞けばいいですし」

 ちょっとだけどんな奴だか興味はあるが、そこまで気にすることではない。
 それよりも倒せるかの方が気になる。

「はぁ……あの少年がこんな風になるなんてな。あの事件から早3年。昔の私じゃ考えられない成長だ」

「またその話ですか。もういいですって。過去のことは」

「そうだな。過去は過去。いまはいま。人間は変わる生き物だ。環境によって変化し、順応する生き物だ。だから、これが当たり前なのかもしれないな」

「…………」
 
「まあいい。じゃあ、あとは頼んだよ。私は私で仕事をしなくてはならないからな。失礼させてもらう。ああ、そうだ、せっかくだしこれを渡しておこう」

「…………? これは?」

「私が昔も昔に使っていた片手剣だ。片方しかないのは許してくれ」

「いいんですか?」

「もう使わないからな。手放せなくて困っていたのだが、ちょうどいいところにレンがいた。そのかっこうをみると武器は持っていないだろ。是非、使ってくれたまえ」

「……ありがとうございます」

「では、頑張ってこい」

 そういってギルド長は奥の所長室に戻っていく。
 ギルド長だからこそ仕事をしなければならないんだろう。

「俺も……やるか」

 ギルドを出る。周りには冒険者でありふれていた。
 どれも酷い顔をしている。

 少し歩いて、リンたちがいるところを見つkrた。
 全員そろっている。
 そこに向かった。

「あ、レンさん。やっと来ましたか。遅かったですね!」

「ちょっとギルド長と話をしてた。そっちはどうなってる」

「暇だったから近くにいた住民の避難を手伝ってた。まあまあの人数は俺たちで逃がしたと思うぜ」

「そうか。それなら安心してやれる」

 外を見てみると、もうすぐそこにモンスターが迫っていた。
 仮面の少女もモンスターにまたがって、進行してきている。
 俺はそこで全員に向かって言う。
 
「一応、俺なりに作戦みたいなのは立てておいた」

「聞かせてもらおう」

「まず、リンたちにやってもらうのはあのモンスター軍団と少女を引き付けてもらう事だ」

「引き付ける?」

「意識をずらすぐらいでいい。別に戦ったりする必要はない。その隙をついて俺があの少女を叩く」

「なるほど、それが作戦ってことね」

「作戦と言えない気もするが、それが一番効率的だ。リンたちは他の冒険者たちと協力して、モンスター退治に当たってくれ」

「よし、めちゃくちゃ稼ぐぞ!」

 シンヤは元気満々に腕を上げる。

「仮面の少女を倒した後は俺もフォローに入る。だから、絶対に死ぬなよ」

「わかってるって。死んだか飯も食えねぇからな!」

「レンさんこそ、危ないことしないでくださいよ」

「ああ、わかってる」

 俺の力は自分でもわからないくらいに未知数だ。
 あの時のように使い過ぎれば暴走する可能性だってまだ残っている。
 それでもやれるだけやる。

「もうやる気なのか? まだ早いだろ」

「たしかにまだ早い気がする。だができるだけあの少女とモンスターを引き離しておきたい。あいつはいくらでもモンスターを召喚できるのかもしれない。無限にモンスターがいるんじゃあ勝てない。だから最初に叩く」

「そういうことですか。それなら私たちが引き付けておきますね」

「ああ、頼む」
 
 深く深呼吸する。
 俺たちはここにいる冒険者たちよりも一足先に行動を開始する。
 
「よし、行くぞ」

 俺の掛け声とともに全員が動き出した。 
 リンたちは走って奴らの方に近づく。
 俺は瞬間移動テレポーテーションをして、できるだけバレないようにまわっていく。
 モンスターたちは予想通り、アイツらの方に焦点をあてていた。 

「よし、作戦通り」
 
 戦ってはいないが、引き付けている。
 他の冒険者はいよいよ戦いが始まるんだ!と騒いでいる。
 
「俺もやるか」

 瞬間移動テレポーテーションで行ける範囲まで近づいた。
 多分気づかれていない。
 このままなら後ろを取れる。

 俺はギルド長から貰った剣を構える。
 元々は素手で戦うつもりだったが、剣でやるのも悪くない。
 
 少女はモンスターに乗っているため、俺はまず空中に飛んだ。
 一瞬にして、少女の目の前に来る。
 狙うは急所、ではなく肺。いま殺すわけにはいかない。

「取った!」

 目の前に少女がいた。あとはこの剣を当てるだけ。
 思い切り振る。
 腹に到達する寸前。
 体が消えた。

「っち、避けたか」

「びっくりしたあ。いきなりでてくるなんて反則だよね。私じゃなかったら避けられなかったよ」

 化け物レベルの速さだ。反射神経も凄すぎる。
 少女は俺から少し離れたところにいた。
 モンスターからは降りていて、余裕そうな態度を出している。
 
「ふぅ……とりあえず、近くのモンスターたちは邪魔だし他の場所にやっちゃおうかな」

 少女が右手を横に振る。
 するとモンスターたちは一列になっていたのからどんどんと広がっていく。
 そしてそのままあのギルドの場所に突っ込んでいった。
 
「なんだ今の……そんなこともできるのか」

 広がって行ったことで冒険者たちも分散しなくてはならない。
 危険が増える。 
 リンたちが心配になる。
 でも、もう見えない。祈るしかない。

「そりゃそうでしょ。だって私のモンスターたちだし」

「まるで飼っているみたいな言い方だな」

「だから飼ってるんだよ。まあ、その説明をしても理解できなさそうだし、なにより面倒くさいからしないんだけど」

「…………」
 
 モンスターを飼うなんて、そんな事が可能なのか。
 
「ま、いっか。それより早く始めよっか。戦いを」
 
 少女が鎌を構え始める。
 俺は剣をしまって、手に力を入れる。

「今度こそ、殺してあげる。そっちの方が楽になれるからね」

 そういってリベンジ戦が始まった。
 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

スキル【収納】が実は無限チートだった件 ~追放されたけど、俺だけのダンジョンで伝説のアイテムを作りまくります~

みぃた
ファンタジー
地味なスキル**【収納】**しか持たないと馬鹿にされ、勇者パーティーを追放された主人公。しかし、その【収納】スキルは、ただのアイテム保管庫ではなかった! 無限にアイテムを保管できるだけでなく、内部の時間操作、さらには指定した素材から自動でアイテムを生成する機能まで備わった、規格外の無限チートスキルだったのだ。 追放された主人公は、このチートスキルを駆使し、収納空間の中に自分だけの理想のダンジョンを創造。そこで伝説級のアイテムを量産し、いずれ世界を驚かせる存在となる。そして、かつて自分を蔑み、追放した者たちへの爽快なざまぁが始まる。

裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね

魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。 元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、 王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。 代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。 父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。 カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。 その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。 ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。 「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」 そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。 もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。 

追放された荷物持ち、【分解】と【再構築】で万物創造師になる~今更戻ってこいと言われてももう遅い~

黒崎隼人
ファンタジー
勇者パーティーから「足手まとい」と捨てられた荷物持ちのベルク。しかし、彼が持つ外れスキル【分解】と【再構築】は、万物を意のままに創り変える「神の御業」だった! 覚醒した彼は、虐げられていた聖女ルナを救い、辺境で悠々自適なスローライフを開始する。壊れた伝説の剣を直し、ゴミから最強装備を量産し、やがて彼は世界を救う英雄へ。 一方、彼を捨てた勇者たちは没落の一途を辿り……。 最強の職人が送る、痛快な大逆転&ざまぁファンタジー!

S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります

内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品] 冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた! 物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。 職人ギルドから追放された美少女ソフィア。 逃亡中の魔法使いノエル。 騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。 彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。 カクヨムにて完結済み。 ( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。

玉ねぎサーモン
ファンタジー
絶望スキル× 害悪スキル=限界突破のユニークスキル…!? 成長できない主人公と存在するだけで周りを傷つける美少女が出会ったら、激レアユニークスキルに! 故郷を魔王に滅ぼされたむっつりスケベな主人公。 この世界ではおよそ1000人に1人がスキルを覚醒する。 持てるスキルは人によって決まっており、1つから最大5つまで。 主人公のロックは世界最高5つのスキルを持てるため将来を期待されたが、覚醒したのはハズレスキルばかり。レベルアップ時のステータス上昇値が半減する「成長抑制」を覚えたかと思えば、その次には経験値が一切入らなくなる「無駄骨」…。 期待を裏切ったため育ての親に殺されかける。 その後最高レア度のユニークスキル「スキルスナッチ」スキルを覚醒。 仲間と出会いさらに強力なユニークスキルを手に入れて世界最強へ…!? 美少女たちと冒険する主人公は、仇をとり、故郷を取り戻すことができるのか。 この作品はカクヨム・小説家になろう・Youtubeにも掲載しています。

隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜

桜井正宗
ファンタジー
 能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。  スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。  真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

処理中です...