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第32話 2人の店主
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「どりゃああああああああああ!」
武器屋の店主が背負っていた大剣を抜いて、近くにいたモンスターを振り払う。
たったの一振り。大きく強く振っただけだった。
それだけでそばにいた奴らは全滅した。
大剣にしては大きく、強い武器だった。
「俺もやるか…………毒の一閃」
今度はもう一人の店主が腰から小型のナイフを指に持てるだけ取り外し、モンスターに投げつける。
ナイフが刺さったモンスターは苦しそうに倒れ、再び動くことはなかった。
毒の力だろう。
「す、凄いです…………」
「…………」
俺たちはそれを呆然と見ていた。
あっけなく戦闘は終わった。
「ふぅ……ほら、俺たちに任せて正解だっただろ?」
「まだまだ現役だな!」
「……どうしてここに…………」
「ほんとですよ。店長!」
その場にいた全員が驚嘆していた。
本来ならここにいるはずのない人たちなのだ。
いわば一般市民。俺たちのように戦えるはずもないのに。
「いやぁ……さっきのギルドの奴聞いたらな、いてもたってもられなくてな。思いっきり本気で走ってきたらお前さんたちとぶつかったってわけよ」
「そんなことが…………」
「ああ、そういえば名前言い忘れてたね。俺はジェイルって言うんだ。ジェイル・レガン。隣にいる不格好な武器屋の店主はセージ・ソニアだ。よろしくしてやってくれ」
「誰が不格好だ。ふざけんのも大概にしろよ。俺のこの大剣、バースで潰してもいいんだぜ」
「ほう、久々に喧嘩するのもありだな。……やるか?」
二人がにらみ合う。
「ちょ、ダメですって。この状況で喧嘩は!」
「本当だ。遊びなら自分の家に帰ってもらいたい」
フェリルとライオネルがそれを止める。
二人は互いに向き合うのをやめた。喧嘩をすることはなさそうだ。
俺は安心してため息が出る。
すると、セージさんが言う。
「ていうか、ほんといいお話だったよな。昔の…………俺がまだ若かったころの血が騒いじまったぜ」
「なにが騒いじまっただよ。武器がどこにあるかすらわからなかったくせに」
「うるせぇ、見つかったからいいだろうが」
「結局、俺が見つけたんじゃないか……」
「その辺の話しはもういいだろ。とりあえず、いま俺たちがすべきなのはモンスターを狩ることだぜ」
「それは……そうだな」
近くからまたモンスターが湧き出てくる。
全員がまた武器を構える。
「リンちゃん。俺がこっち側は担当するよ」
「あ、店長、ありがとうございます!」
人が増えたことで戦闘をする場所が極端に狭まる。
圧倒的に楽になりそうだ。
「……でもびっくりしましたよ。店長とこの武器屋の店長が知り合いだったなんて……」
「知り合いもなにも俺たちは元冒険者仲間だからな。若いころは他に2人と一緒に毎日クエストに勤しんだものだ」
「え、同じパーティー仲間だったんですか!?」
「そんなに驚くことかよ。この町で色々やってるやつら大体冒険者だし、知り合いでもおかしくない」
「そういうもんなんですね…………」
元冒険者。
だからこれだけ強いのだろう。
いま現在の劣っている状態でこれだから全盛期はどれだけ強かったのか想像もつかない。
間違いなくベテランの冒険者だったはずだ。
「ってなわけで始めますか」
ジェイルさんがそう言うと、セージさんが大剣を手に持ち先導する。
それに続くようにジェイルさんが行った。
「くたばれええええええ!」
脳筋っぽく大剣を力いっぱいに横に振って、モンスターを狩る。
それに対し、ジェイルさんはモンスターが俺たちや、ギルドの方へ行かないように知性的に小型ナイフを投げて狩る。
さっきまでは喧嘩をしていたが、二人の連携は完成していた。
見事にモンスターを倒しきった。
「ふぅ……やったか」
「モンスターの質も落ちたな。昔だったらもっと知能が高かった。ただ単に突っ込んでくるなんてしてこなかったんだけどな」
二人は笑いながら語っていた。
語りながらこちらの方に戻ってくる。
「マジかよ。俺たちがなにもしなくてもこれなのか…………」
「2人とも凄いですよね」
俺たちが入る隙間もなかった。
それくらいに強くて、流石だと思い知らされる。
だからそこで思った。
もしかして。この人たち……なんとかしてくれるかもしれない。
リンたちを守ってくれるかもしれない。
俺がここにいる必要はなくなるかもしれない。
だから、俺は2人に近づいていく。
そこで、
「…………レンさん?」
「リンか。……一応言っておくぞ。俺はここを離れて、ギルドに行く」
「!? 本当ですか!?」
「ああ、この戦力なら……問題なく時間は稼いでくれるはずだ。その隙に俺は……あのボスを殺す」
「大丈夫なんですか……」
「問題はない。これは俺にしかできない仕事だ。力を持って生まれた俺にしかできないんだ」
「…………」
俺はリンを背に、二人に話しかける。
「すみませんけど、俺はここから立ち去るので……あとを頼みます」
「行くってもしかして……あれに戦いに行くのか?」
「はい、ギルドいる……ボスに」
「!? マジか! お前はあれと戦いに行くっていうのか……」
「俺たちでも絶対勝てないと思ってこっち側にしたのに。凄い勇気だな……」
2人が驚く。
この2人でさえこんな表情をするのだから相当強い感じなのだろう。
でも、俺には力がある。
悪魔の力と呼ばれた最悪の事件を引き起こした最強の能力を持っている。
これなら戦える。
「だから、俺の仲間を頼みます。2人になら…………任せれます」
「ふ、そんなことか。いいぜ! 思う存分暴れて来いよ」
「俺たちに任せておけ。死者も怪我人すらも出す気はないからね」
「……ありがとうございます」
俺は力を再び使いだす。
空中に浮く。
「うお、すげぇ! 飛んでやがる!」
「もうジェイル。そういうのはいいから。ちゃんと見送ろう」
驚いた様子を見せる2人をよそに俺は別れを告げる。
「じゃあ、行ってきます」
それだけを言い残して俺はその場を離れる。
瞬間移動でギルドへと向かう。
途中、冒険者だけでなく普通の一般人も俺たちと同じように戦っているのを見かける。
みんなこの町を守るために戦っていた。
なんの力もないはずなのに、武器を手に普通の子たちが戦っている。
俺は決意した。
あのボスを倒して、この町を救うということを。
武器屋の店主が背負っていた大剣を抜いて、近くにいたモンスターを振り払う。
たったの一振り。大きく強く振っただけだった。
それだけでそばにいた奴らは全滅した。
大剣にしては大きく、強い武器だった。
「俺もやるか…………毒の一閃」
今度はもう一人の店主が腰から小型のナイフを指に持てるだけ取り外し、モンスターに投げつける。
ナイフが刺さったモンスターは苦しそうに倒れ、再び動くことはなかった。
毒の力だろう。
「す、凄いです…………」
「…………」
俺たちはそれを呆然と見ていた。
あっけなく戦闘は終わった。
「ふぅ……ほら、俺たちに任せて正解だっただろ?」
「まだまだ現役だな!」
「……どうしてここに…………」
「ほんとですよ。店長!」
その場にいた全員が驚嘆していた。
本来ならここにいるはずのない人たちなのだ。
いわば一般市民。俺たちのように戦えるはずもないのに。
「いやぁ……さっきのギルドの奴聞いたらな、いてもたってもられなくてな。思いっきり本気で走ってきたらお前さんたちとぶつかったってわけよ」
「そんなことが…………」
「ああ、そういえば名前言い忘れてたね。俺はジェイルって言うんだ。ジェイル・レガン。隣にいる不格好な武器屋の店主はセージ・ソニアだ。よろしくしてやってくれ」
「誰が不格好だ。ふざけんのも大概にしろよ。俺のこの大剣、バースで潰してもいいんだぜ」
「ほう、久々に喧嘩するのもありだな。……やるか?」
二人がにらみ合う。
「ちょ、ダメですって。この状況で喧嘩は!」
「本当だ。遊びなら自分の家に帰ってもらいたい」
フェリルとライオネルがそれを止める。
二人は互いに向き合うのをやめた。喧嘩をすることはなさそうだ。
俺は安心してため息が出る。
すると、セージさんが言う。
「ていうか、ほんといいお話だったよな。昔の…………俺がまだ若かったころの血が騒いじまったぜ」
「なにが騒いじまっただよ。武器がどこにあるかすらわからなかったくせに」
「うるせぇ、見つかったからいいだろうが」
「結局、俺が見つけたんじゃないか……」
「その辺の話しはもういいだろ。とりあえず、いま俺たちがすべきなのはモンスターを狩ることだぜ」
「それは……そうだな」
近くからまたモンスターが湧き出てくる。
全員がまた武器を構える。
「リンちゃん。俺がこっち側は担当するよ」
「あ、店長、ありがとうございます!」
人が増えたことで戦闘をする場所が極端に狭まる。
圧倒的に楽になりそうだ。
「……でもびっくりしましたよ。店長とこの武器屋の店長が知り合いだったなんて……」
「知り合いもなにも俺たちは元冒険者仲間だからな。若いころは他に2人と一緒に毎日クエストに勤しんだものだ」
「え、同じパーティー仲間だったんですか!?」
「そんなに驚くことかよ。この町で色々やってるやつら大体冒険者だし、知り合いでもおかしくない」
「そういうもんなんですね…………」
元冒険者。
だからこれだけ強いのだろう。
いま現在の劣っている状態でこれだから全盛期はどれだけ強かったのか想像もつかない。
間違いなくベテランの冒険者だったはずだ。
「ってなわけで始めますか」
ジェイルさんがそう言うと、セージさんが大剣を手に持ち先導する。
それに続くようにジェイルさんが行った。
「くたばれええええええ!」
脳筋っぽく大剣を力いっぱいに横に振って、モンスターを狩る。
それに対し、ジェイルさんはモンスターが俺たちや、ギルドの方へ行かないように知性的に小型ナイフを投げて狩る。
さっきまでは喧嘩をしていたが、二人の連携は完成していた。
見事にモンスターを倒しきった。
「ふぅ……やったか」
「モンスターの質も落ちたな。昔だったらもっと知能が高かった。ただ単に突っ込んでくるなんてしてこなかったんだけどな」
二人は笑いながら語っていた。
語りながらこちらの方に戻ってくる。
「マジかよ。俺たちがなにもしなくてもこれなのか…………」
「2人とも凄いですよね」
俺たちが入る隙間もなかった。
それくらいに強くて、流石だと思い知らされる。
だからそこで思った。
もしかして。この人たち……なんとかしてくれるかもしれない。
リンたちを守ってくれるかもしれない。
俺がここにいる必要はなくなるかもしれない。
だから、俺は2人に近づいていく。
そこで、
「…………レンさん?」
「リンか。……一応言っておくぞ。俺はここを離れて、ギルドに行く」
「!? 本当ですか!?」
「ああ、この戦力なら……問題なく時間は稼いでくれるはずだ。その隙に俺は……あのボスを殺す」
「大丈夫なんですか……」
「問題はない。これは俺にしかできない仕事だ。力を持って生まれた俺にしかできないんだ」
「…………」
俺はリンを背に、二人に話しかける。
「すみませんけど、俺はここから立ち去るので……あとを頼みます」
「行くってもしかして……あれに戦いに行くのか?」
「はい、ギルドいる……ボスに」
「!? マジか! お前はあれと戦いに行くっていうのか……」
「俺たちでも絶対勝てないと思ってこっち側にしたのに。凄い勇気だな……」
2人が驚く。
この2人でさえこんな表情をするのだから相当強い感じなのだろう。
でも、俺には力がある。
悪魔の力と呼ばれた最悪の事件を引き起こした最強の能力を持っている。
これなら戦える。
「だから、俺の仲間を頼みます。2人になら…………任せれます」
「ふ、そんなことか。いいぜ! 思う存分暴れて来いよ」
「俺たちに任せておけ。死者も怪我人すらも出す気はないからね」
「……ありがとうございます」
俺は力を再び使いだす。
空中に浮く。
「うお、すげぇ! 飛んでやがる!」
「もうジェイル。そういうのはいいから。ちゃんと見送ろう」
驚いた様子を見せる2人をよそに俺は別れを告げる。
「じゃあ、行ってきます」
それだけを言い残して俺はその場を離れる。
瞬間移動でギルドへと向かう。
途中、冒険者だけでなく普通の一般人も俺たちと同じように戦っているのを見かける。
みんなこの町を守るために戦っていた。
なんの力もないはずなのに、武器を手に普通の子たちが戦っている。
俺は決意した。
あのボスを倒して、この町を救うということを。
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