ビビり冒険者の英雄譚

零猫

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第壱話 スライム登場

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「じゃあ母上!行ってまいります!!」

「大丈夫?危なくなったらすぐに逃煙玉を使うのよ?」

「任せといてよ!僕はもう冒険者だからね!」

逃煙玉(にげむりだま)とは魔物の嫌いな匂いのする煙を出す玉であり嗅覚や視覚を奪う冒険者必需品のアイテムである。

「頑張るのよ!応援してるからね!」

「ありがとございます母上!」

こうして僕は村を出て旅に出たのである。
冒険者の仕事は主に
魔物退治
採集
護衛
雑用
など色々な仕事がある。
仕事の内容はランクによって決められており、ランクが高いほど難しいのだ。
冒険者にもランクはあってS~Fランクまであって同ランクもしくはそれ以下のランクの仕事を受けることができる。
僕はかけだし冒険者なのでまだFランクだ!

「さてとりあえず役場に行かなくちゃな!」

仕事は役場に集められているのだ。

「まずラック街に行ってギルドに登録しなくちゃな!そしたらバンバン働くぞぉ!!」

ギルドとは冒険者の集団のことであり、ギルドに入れば色々な得点もあり仲間も出来るためほとんどの冒険者は加入するのだ。

「ん?あれは・・・」

ブニュブニュ
プルルン
じゅるる

なんか青い色をした液体がこちらに向かってきている……

「・・・」

これはまさかあの有名・・・

「スライムだ!!!」

僕が光輝いたキラキラ目で見つめながら声を出したと同時にスライムが飛びかかってきた。

「え!?ちょっと待って!?このスライムデカすぎるよ!!!汗」

スライムは通常サッカーボールくらいの大きさのはずなのだがこのスライムは牛並み大きい

「ビチョビチョ」

ビチョビチョと音を出しながらこちらに向かってくる

「こ、これが本当のスライムなのですか!?本で読んだスライムとは全然違うじゃないですか!!」

「りっくんよ!それはキングスライムじゃ」

「え!?おじいちゃん!?」

僕の祖父の桜坂龍三(さくらざかりゅうぞう)である。
昔は冒険者としてはかなり有名だったらしく様々な魔法を得意としていた。
だけど3年前におじいちゃんは病気で死んでしまったはずである。

「なんでおじいちゃんの声が聞こえるの!?おじいちゃんは3年前に死んじゃったんじゃないの!?」

「可愛い孫を残して簡単に死ねるかい!お前を見守るために守護霊になったのじゃ!」

「おっ、おじいちゃーーん!!泣」

おじいちゃんとの感動の再会である。
僕は昔からおじいちゃんが大好きでよくおじいちゃんと遊んでいたのだ。

「りっ、りっくんよ!感動の再会のとこ悪いがキングスライムがそこまで来ておるぞ!!」

「え?」

キングスライムが目の前まで来ており飛びかかってきていた。

「ドプン!!」

僕はキングスライムに飲み込まれた。

「りっ、りっくーーーん!!!」




続く
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