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1章 勇者、現代日本の洗練を受ける
勇者、異世界で仲間を得る 1
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「良し…お風呂掃除完了っと。アスカは先に入って良いって言ってくれたけど、仕事に行った家主を差し置いて先に入るのは流石にな」
じゃがバターを食べた数日後の深夜、俺はピカピカに磨き上げたバスルームを眺めて独り言を呟いていた。我ながら家事が上達して来たと思う。
この家に居候させてもらっている代わりと言ってはなんだけど、アスカに頼み込み幾つかの家事は俺に任せてもらっている。
アスカは気を使わずに良いと言ってくれたが、流石に居候の穀潰しな上、何もしないのは精神的にキツい物が有るのだ。
と言ってもアスカは料理が好きらしく、料理はアスカの担当。後何故か洗濯物も自分の分は俺に触られたく無いらしく、洗濯は自分の物しかやってはいない。実質掃除とゴミ捨て位しかやってないのが現状なんだよなぁ。
「もう12時を回ったか…仕事が長引いているのかな?」
リビングに戻り、パソコンで動画を見ながらダラダラしていたらいつの間にか時刻は12時を回っていた。アスカの仕事は基本夜中の12時に終わる筈だが、たまに長引く事も有る。アスカ曰く「毎日残業が有る訳でも無いし、ちゃんと残業代も出るからマシ」との事だった。
この国では真夜中でも営業している店が沢山有り、アスカも『キャバクラ』と呼ばれる酒場で給仕の様な仕事をしているらしい。
『あっ。エル?聞こえてるかしら?今仕事が終わったから迎えに来てもらえない?いつもみたいにビルの屋上にお願いね』
『お仕事お疲れ様。すぐに迎えに行くよ』
アスカが魔道具『精霊の囁き』を通して仕事が終わった事を伝えて来た。待ち合わせ場所はアスカの働いているビルの屋上だ。
「転移魔法発動…目的地、いつものビルの屋上」
リビングのソファーから立ち上がり転移魔法を発動する。
公園での暴漢達の事も有るし、俺はアスカのボディガードとして仕事の送り迎えをしている。
この前まではアスカの仕事が終わりそうな時間を見計らって家を出て、アスカの職場のビルの前に有る『コンビニ』と呼ばれる商店で本の立ち読みをしながら時間を潰し、アスカが出てきたら2人で歩いて家まで帰っていた。
今までは往復1時間くらい掛かっていたが、今は5分もかからない。こんな事ならもっと早く転移魔法の事を教え、アスカに魔道具を渡しておけば良かったな。
「よっ…と。アスカはまだ来て無いか?それにしても相変わらず凄い光景だ。まるで星の様に街が輝いている」
転移魔法でアスカの職場のビルの屋上へ移動したが、まだ彼女の姿は無かった。どうやら俺の方が先に到着したらしい。
ビルの屋上から辺りの光景を見渡す。真夜中なのに街全体の至るところから光が溢れ、ある種幻想的な、独特な空気を作り出している。パロ・ブランジュでは世界中を旅したがこんな光景は見た事が無い。アスカが来るまでこの夜景を楽しむとしよう。
じゃがバターを食べた数日後の深夜、俺はピカピカに磨き上げたバスルームを眺めて独り言を呟いていた。我ながら家事が上達して来たと思う。
この家に居候させてもらっている代わりと言ってはなんだけど、アスカに頼み込み幾つかの家事は俺に任せてもらっている。
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「もう12時を回ったか…仕事が長引いているのかな?」
リビングに戻り、パソコンで動画を見ながらダラダラしていたらいつの間にか時刻は12時を回っていた。アスカの仕事は基本夜中の12時に終わる筈だが、たまに長引く事も有る。アスカ曰く「毎日残業が有る訳でも無いし、ちゃんと残業代も出るからマシ」との事だった。
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『あっ。エル?聞こえてるかしら?今仕事が終わったから迎えに来てもらえない?いつもみたいにビルの屋上にお願いね』
『お仕事お疲れ様。すぐに迎えに行くよ』
アスカが魔道具『精霊の囁き』を通して仕事が終わった事を伝えて来た。待ち合わせ場所はアスカの働いているビルの屋上だ。
「転移魔法発動…目的地、いつものビルの屋上」
リビングのソファーから立ち上がり転移魔法を発動する。
公園での暴漢達の事も有るし、俺はアスカのボディガードとして仕事の送り迎えをしている。
この前まではアスカの仕事が終わりそうな時間を見計らって家を出て、アスカの職場のビルの前に有る『コンビニ』と呼ばれる商店で本の立ち読みをしながら時間を潰し、アスカが出てきたら2人で歩いて家まで帰っていた。
今までは往復1時間くらい掛かっていたが、今は5分もかからない。こんな事ならもっと早く転移魔法の事を教え、アスカに魔道具を渡しておけば良かったな。
「よっ…と。アスカはまだ来て無いか?それにしても相変わらず凄い光景だ。まるで星の様に街が輝いている」
転移魔法でアスカの職場のビルの屋上へ移動したが、まだ彼女の姿は無かった。どうやら俺の方が先に到着したらしい。
ビルの屋上から辺りの光景を見渡す。真夜中なのに街全体の至るところから光が溢れ、ある種幻想的な、独特な空気を作り出している。パロ・ブランジュでは世界中を旅したがこんな光景は見た事が無い。アスカが来るまでこの夜景を楽しむとしよう。
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