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第0370話 鷸蚌の争い、蕭炎利を得る!
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「殺!」
範:の冷たい叫びに対し、天蛇府の青老は一瞬も躊躇せず、険しい表情で鋭い喝破を放ち雄々しく体中に湧き上がる斗気を放ち、その強大な気場が周囲の木葉や小物を全て逆撫でさせた。
その圧倒的な威容は明らかに斗王級の実力と見て取れた。
その喝破と共に彼女の側近二十数名の天蛇府精鋭も一斉に武器を抜き、それぞれの体表で色とりどりの蛇形斗気を循環させながら猛然と爆発的な力を解放し、赤袍軍団へ向けて凶猛な攻撃を繰り出した。
青赤二色の洪水が大通り中央で激しく衝突し、その接触点から波紋のように広がるエネルギーの渦巻きが周囲に爆発的に拡散した。
血族の戦士達は表情を無にして凶悪な刀を振り下ろし、殺伐とした気配を放ちながらも一言も声を出さなかった。
一方天蛇府の精鋭達は険しい表情で体中の斗気を最大限まで高め、その武器が空気を裂くような鋭い音を立てて血族戦士の全身各所に凶悪な攻撃を繰り出した。
両軍の強者たちはいずれも凡人を超え訓練された精鋭で、無言のまま生死を賭けた激闘が繰り広げられていた。
時折武器が人体に突き刺さる微かな音と共に血飛沫が飛び散った。
青老は冷たい表情で蛇形長剣を握り、その鋭い弧線が血族戦士の首筋を滑りながら血痕と噴出する鮮血を生み出した。
彼女はその血しぶきが降る中で軽やかに移動し、毒々しい曼陀羅蛇のように敏捷に攻撃を繰り返した。
道の上には次第に屍骸が積み重なった。
ほとんどが血族のものだったが天蛇府側にも数名の犠牲者が出ていた。
しかし青老が森へ突入する計画を阻むように、黒々とした森林からは無限に続く血族戦士達が次々と現れた。
冷たい視線で一人の血族戦士の胸を貫きながら周囲を見回す青老は、元二十名だった天蛇府精鋭が今や八名まで減っていることに眉根を寄せた。
彼女は後ろから襲いかかろうとする血族戦士の喉元に剣を突き立てると、肩を震わせながら体中に緑色の双翼を形成させ、足で地面を蹴り空へと跳んだ。
しかしその直後に上空から突然影が迫り、凄まじい重圧が彼女を襲った。
天井からの強大な気圧に反応して彼女の掌は緑色の光を放出し体全体を包み込んだ。
「ドン!」
その重圧が緑色の護壁に叩きつけられ、激しい震動と共に護壁が砕けた。
青老は苦しげな呻き声を上げながらも何とか空中でバランスを取り直した。
はは、青の長老よ。
本宗が言いたいのは、今日は誰も逃げられないということだ。
空に赤い影が揺れ動く。
范痨(ハンラオ)の背後に広がる血のような闘気の双翼は目を痛めるほど鮮烈だった。
その双翼が羽ばたくたび、風の中に生々しい血の匂いが漂う。
陰湿な笑みを浮かべた范:(ハンラオ)は青の長老に息をつける暇を与えることもなく、背後の血翼を振るわせながら身体を猛然と俯衝させた。
まるで獲物を見つめた吸血蝙蝠のように。
その姿を見て、顔色が蒼白になった青の長老は歯噛みしながらも剣を構え、体中の闘気を最大限に動員して迎撃した。
その凶暴な力は空間自体をゆらがせたほどで、おそらく天蛇府から逃げるためにはここまで自身の力を絞り出す必要があったのだろう。
下方の激戦を見つめる蕭炎(ショウエン)は、空に圧倒的な優位性があることを確認した上で、隠れ家に身を潜ませたまま首を横に振った。
彼は囁くように呟いた。
「天蛇府の連中が今日生きて帰れるのは難しいな」
「うん、血宗がこれだけの大規模な伏兵を設置するには相当な準備が必要だったはずだ。
いくら慎重を期している天蛇府でも今日は逃げられないだろう」薬老(やくろう)は頷いた。
「あの范凌(ハンリン)もその場にいるが、彼の周囲に常に2人の強力な斗霊が付き纏っているから厄介だ。
蕭炎は下方の戦況を眺めながら、そこでは范凌が血刀を手にし、天蛇府の強者を切り裂いている。
その横で2名の老練な人物が彼の周囲1メートルも離れずに護衛している。
「今はまだ范凌には触れない方がいい。
もし范痨(ハンラオ)に気付かれたら大変だ。
魂殿との約束があるから、もう昔のように自由に魂を貸せない。
今後は強敵と対するときは慎重にならなければならない」
蕭炎は小さく頷き、ため息をついた。
焦燥感を抑えながら下方の展開を見守る。
血宗
一方で天蛇府の連中は個々の実力が上回っているため、互角な戦いが続いているようだ。
彼らは傷だらけではあるが協調性があってこそ、青の長老を支え続けている。
果たして青の長老が黒角域のような混乱した地でここまで来たのも、実力がある証拠だ。
しかし地上での頑張りも虚しく、空に立つ青の長老は斗王クラスではあり得ない。
彼の背後に飛び回る范:(ハンラオ)の速度は鬼気のようなもので、十数ターンの交戦後には青の長老の顔色がさらに蒼白になっていた。
「ドン!」
と半空で強打を食らった瞬間、青の長老は血を噴きながら急退し、その隙に范:(ハンラオ)はさらに追撃した。
慌てた中で青の長老が顔を上げると、美しい頬に歪みが広がり、掌に寒玉の匣を持ちながら鋭く叫んだ。
「ハンラオ老人!今度は近づいてこないなら、この陰陽玄龍丹を粉々にするぞ!」
「!」
前扑の体勢は突然止まり、範老が陰険な目で青長老を睨みながらゆっくりと言った。
「もしもお前が陰陽玄龍丹を破壊したら、本宗はお前の斗気を奪い、血宗に牢囚し、猪狗のように飼う。
血宗の男たちの世話役にするんだ」
平穏な口調で吐く言葉だが、その内容は悪辣なものだった。
青長老がその恐ろしい末路を考えると、平常ならあり得ないほど顔色を変えた。
寒玉の匣を握る手もわずかに震えた。
範老の毒々しい言葉に青長老が一瞬分神したその時、範老の体が突然揺らいだように消えてなくなった。
範老が姿を消すと同時に、青長老はその変化を感じ取り顔色を変えた。
しかし回避する前に、赤い光のような影が眼前に現れ、血のような赤手が鋭く腕を切り裂いた。
骨折の音と共に「痛ーっ!」
という悲鳴が響いた。
寒玉匣を奪われた瞬間、青長老は顔色を変えながら叫んだ。
「この野郎!今や最期か!」
そのあまりにも凄まじい斗気は体から溢れ出し、血の滲む肌になった。
蛇のような剣を握り、背後の翼を広げて範老に猛攻撃を仕掛けた。
「最後の抵抗か?可笑しい」範老は冷笑し、掌に血色の刀が現れた。
その瞬間、血気の波紋と共に両者が衝突した。
その爆発音が響く頃には、範凌は匣を受け取り血衛たちと共に南方へと駆け出した。
その後方から追跡する蕭炎は密林を縦横に移動し、目当ての赤い群像を見詰めた。
「天蛇府の連中も死なないように……」嘆息した彼は再び視線を先端の紅影へ向けた。
助けられる立場ではないが、残念ながら放っておけない存在だった。
しかし今は残図奪還のみが目的だ。
範:の冷たい叫びに対し、天蛇府の青老は一瞬も躊躇せず、険しい表情で鋭い喝破を放ち雄々しく体中に湧き上がる斗気を放ち、その強大な気場が周囲の木葉や小物を全て逆撫でさせた。
その圧倒的な威容は明らかに斗王級の実力と見て取れた。
その喝破と共に彼女の側近二十数名の天蛇府精鋭も一斉に武器を抜き、それぞれの体表で色とりどりの蛇形斗気を循環させながら猛然と爆発的な力を解放し、赤袍軍団へ向けて凶猛な攻撃を繰り出した。
青赤二色の洪水が大通り中央で激しく衝突し、その接触点から波紋のように広がるエネルギーの渦巻きが周囲に爆発的に拡散した。
血族の戦士達は表情を無にして凶悪な刀を振り下ろし、殺伐とした気配を放ちながらも一言も声を出さなかった。
一方天蛇府の精鋭達は険しい表情で体中の斗気を最大限まで高め、その武器が空気を裂くような鋭い音を立てて血族戦士の全身各所に凶悪な攻撃を繰り出した。
両軍の強者たちはいずれも凡人を超え訓練された精鋭で、無言のまま生死を賭けた激闘が繰り広げられていた。
時折武器が人体に突き刺さる微かな音と共に血飛沫が飛び散った。
青老は冷たい表情で蛇形長剣を握り、その鋭い弧線が血族戦士の首筋を滑りながら血痕と噴出する鮮血を生み出した。
彼女はその血しぶきが降る中で軽やかに移動し、毒々しい曼陀羅蛇のように敏捷に攻撃を繰り返した。
道の上には次第に屍骸が積み重なった。
ほとんどが血族のものだったが天蛇府側にも数名の犠牲者が出ていた。
しかし青老が森へ突入する計画を阻むように、黒々とした森林からは無限に続く血族戦士達が次々と現れた。
冷たい視線で一人の血族戦士の胸を貫きながら周囲を見回す青老は、元二十名だった天蛇府精鋭が今や八名まで減っていることに眉根を寄せた。
彼女は後ろから襲いかかろうとする血族戦士の喉元に剣を突き立てると、肩を震わせながら体中に緑色の双翼を形成させ、足で地面を蹴り空へと跳んだ。
しかしその直後に上空から突然影が迫り、凄まじい重圧が彼女を襲った。
天井からの強大な気圧に反応して彼女の掌は緑色の光を放出し体全体を包み込んだ。
「ドン!」
その重圧が緑色の護壁に叩きつけられ、激しい震動と共に護壁が砕けた。
青老は苦しげな呻き声を上げながらも何とか空中でバランスを取り直した。
はは、青の長老よ。
本宗が言いたいのは、今日は誰も逃げられないということだ。
空に赤い影が揺れ動く。
范痨(ハンラオ)の背後に広がる血のような闘気の双翼は目を痛めるほど鮮烈だった。
その双翼が羽ばたくたび、風の中に生々しい血の匂いが漂う。
陰湿な笑みを浮かべた范:(ハンラオ)は青の長老に息をつける暇を与えることもなく、背後の血翼を振るわせながら身体を猛然と俯衝させた。
まるで獲物を見つめた吸血蝙蝠のように。
その姿を見て、顔色が蒼白になった青の長老は歯噛みしながらも剣を構え、体中の闘気を最大限に動員して迎撃した。
その凶暴な力は空間自体をゆらがせたほどで、おそらく天蛇府から逃げるためにはここまで自身の力を絞り出す必要があったのだろう。
下方の激戦を見つめる蕭炎(ショウエン)は、空に圧倒的な優位性があることを確認した上で、隠れ家に身を潜ませたまま首を横に振った。
彼は囁くように呟いた。
「天蛇府の連中が今日生きて帰れるのは難しいな」
「うん、血宗がこれだけの大規模な伏兵を設置するには相当な準備が必要だったはずだ。
いくら慎重を期している天蛇府でも今日は逃げられないだろう」薬老(やくろう)は頷いた。
「あの范凌(ハンリン)もその場にいるが、彼の周囲に常に2人の強力な斗霊が付き纏っているから厄介だ。
蕭炎は下方の戦況を眺めながら、そこでは范凌が血刀を手にし、天蛇府の強者を切り裂いている。
その横で2名の老練な人物が彼の周囲1メートルも離れずに護衛している。
「今はまだ范凌には触れない方がいい。
もし范痨(ハンラオ)に気付かれたら大変だ。
魂殿との約束があるから、もう昔のように自由に魂を貸せない。
今後は強敵と対するときは慎重にならなければならない」
蕭炎は小さく頷き、ため息をついた。
焦燥感を抑えながら下方の展開を見守る。
血宗
一方で天蛇府の連中は個々の実力が上回っているため、互角な戦いが続いているようだ。
彼らは傷だらけではあるが協調性があってこそ、青の長老を支え続けている。
果たして青の長老が黒角域のような混乱した地でここまで来たのも、実力がある証拠だ。
しかし地上での頑張りも虚しく、空に立つ青の長老は斗王クラスではあり得ない。
彼の背後に飛び回る范:(ハンラオ)の速度は鬼気のようなもので、十数ターンの交戦後には青の長老の顔色がさらに蒼白になっていた。
「ドン!」
と半空で強打を食らった瞬間、青の長老は血を噴きながら急退し、その隙に范:(ハンラオ)はさらに追撃した。
慌てた中で青の長老が顔を上げると、美しい頬に歪みが広がり、掌に寒玉の匣を持ちながら鋭く叫んだ。
「ハンラオ老人!今度は近づいてこないなら、この陰陽玄龍丹を粉々にするぞ!」
「!」
前扑の体勢は突然止まり、範老が陰険な目で青長老を睨みながらゆっくりと言った。
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寒玉の匣を握る手もわずかに震えた。
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範老が姿を消すと同時に、青長老はその変化を感じ取り顔色を変えた。
しかし回避する前に、赤い光のような影が眼前に現れ、血のような赤手が鋭く腕を切り裂いた。
骨折の音と共に「痛ーっ!」
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寒玉匣を奪われた瞬間、青長老は顔色を変えながら叫んだ。
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そのあまりにも凄まじい斗気は体から溢れ出し、血の滲む肌になった。
蛇のような剣を握り、背後の翼を広げて範老に猛攻撃を仕掛けた。
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その瞬間、血気の波紋と共に両者が衝突した。
その爆発音が響く頃には、範凌は匣を受け取り血衛たちと共に南方へと駆け出した。
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