闘破蒼穹(とうはそうきゅう)

きりしま つかさ

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第0405話 修練

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透明なエネルギー玉が放たれた瞬間、鋭い音波が実体化した波紋を生み出し、そのエネルギー玉を中心に四方八方に広がり始めた。

白山らが突然の動きに驚きながらもすぐに状況を理解し、それぞれ異なる表情で蕭炎の黒影のように速く走る姿を見つめた。

部屋内の者たちの視線の中で、速度を極限まで発揮した蕭炎は二度瞬きの間にもうエネルギー玉の前に到達し、掌を開いて鷹のごとくその透明な光を掴みに向かっていった。

その動きを感じ取ったのか、本来前方へ向けていたエネルギー玉が突然止まり、後方に避けるように動いた。

「ふむ」

蕭炎はその反射的な回避に冷笑し、袖を震わせると腕が一瞬伸びたように見えた。

掌が光る球体を掴んだ瞬間、吸い込まれるように彼の手の中に収まった。

物を得た直後、蕭炎は躊躇なく後退り始めた。

その時、部屋中のエネルギー罩から巨大な吸引力が発生し、空中に渦巻いていた無数の光の塊を次々と吸い込み始めた。

その吸引力を感じ取った蕭炎は、掌の中で震える透明な球体を握りながら、時間の経過を悟った。

「萧炎哥哥、中に何か取り出せないか?」

白山らが驚きを見せる中、儿が慌てたように声をかけた。

その言葉に我に返った蕭炎は右手で光球を握り、左手を後ろから突き出した。

「バキィ」

掌が光球の中に突入した瞬間、巨大な反動が彼を弾き飛ばし、何歩か後退ってようやくその衝撃を抑えた。

「くっ!」

手の動きが阻まれたことに顔色を変えた蕭炎は、エネルギー罩からの吸引力がさらに強まる中、空中に残る光の塊も少なくなっていた。

白山は萧炎の弾かれた掌を見て幸災的に笑みを浮かべた。

「萧炎哥哥、しっかり掴んで! 私が試してみよう!」

青い影が彼のそばで消え、儿の手が光球に近づいていった。

蕭炎は薰(くん)と光球の距離が縮まるのを見て心臓を締め付けられる思いだった。

もし彼女が成功すれば、この音波武技は羽ばたいて飛んでいってしまうだろう。

そうなると、自分は黄級の音波武技で我慢するしかないのだ。



**の部分は原文通りに保持します。

**

部屋の中で数人の視線が集中する中、薰が手を光の塊に突き入れた。

瞬間、蕭炎が先ほど感じたような抵抗感はなく、その表情に喜びの色が浮かんだ。

掌が光の中を一瞬だけ留め置くと、たちまち引き抜かれると同時に、透明な水晶のような色合いの巻物が人々の視界の中に現れた。

その巻物を見た瞬間、蕭炎はようやく安堵の息を吐いた。

額に浮かんだほっとした表情は、彼の心も軽くなったことを表していた。

「炎哥哥」と、薰は額から流れる汗を拭った。

自分が失敗して炎を失望させることを恐れていたが、予想外にも最悪な結末は避けられた。

ほっと笑みながら、透明な巻物を炎に手渡した。

「ありがとね」と受け取った炎は、まだ胸騒ぎが残る様子で言った。

「もし薰ちゃんじゃなかったら、今日もまた取り返されるところだったんだ」

舌の端で唾を舐めつつ、炎は視線を手中の巻物に向けた。

文字を見つめた瞬間、彼は一瞬驚き、すぐに頷いた。

『獅虎碎金吟 声波斗技 玄階上級 獅虎共鳴 万兽従順 破壊的震魂の大威力』

巻物を読み終えた炎は満足げに笑んだ。

今彼が最も必要としているのは、この程度の声波斗技だった。

低すぎれば見向きもせず、高すぎると修練が困難で、長期的な努力が必要になるからだ。

越えが高いほど、その難易度は指数関数的に増す。

「やっと手に入った」息を吐きながら、炎は先ほど得た黄階上級の声波斗技を無造作に投げ捨てた。

それが光で包まれてエネルギー罩の中に消えた後、彼は薰と並んで来た道へ向かう準備を始めた。

「行こう」

炎がそう言いかけた瞬間、足を止めた。

笑みを浮かべながら白山学長に向かい淡々と言った。

「白山さんもがっかりするだろうけど、私が欲しかったものは手に入ったんだよ」

それだけ言うと、炎は薰と共に暗い通路へ進んでいった。

「ふん」炎の満足げな表情を見た白山は鼻を鳴らし、険しい顔で後に続く。

琥嘉と昊もそれに続いた。

五人が去った後、巨大な部屋周辺の渦巻状エネルギー罩が次第に縮小し、最後には消えて無くなり、その場所はただ空虚になった。

誰も気づかないように、ここにあった数え切れないほどの宝物たちが、外界で騒動を起こすほど価値のあるものだったことを。

「ギィ」

古びた扉が軋みながら開き、温かい日光が通路の端まで伸びる一本の光線を作り出した。

谷の中は緑色に覆われ、五人は階段からその景色を見下ろしながら安堵した。

蔵書庫の空気は確かに重すぎたのだ。



「この書庫は広大すぎて、我々が入ったその大きな部屋もほんの一角に過ぎないだろう。

ここはどこを取ってみても神秘的な雰囲気が漂っている。



そう言いながら、蕭炎(しょうえん)は門から出ていく際に、左右に座る僧のような灰袍の人々に視線を向けた。

彼の心の中で、自分自身に語りかけるようにつぶやいた。

「時間だぞ、皆で出ていけ」という声が響くと同時に、一人の灰袍人が袖をわずかに動かした。

その瞬間、蕭炎たちの周囲に広大無比な無形のエネルギーが走り回った。

その強さは彼らの心臓を鷲掴みにするほどだった。

しかし、そのエネルギーはあくまでスキャンするためのものらしく、十数秒で潮のように消えていった。

やがて完全に消滅した。

「時間切れだ。

皆出ていけ。

谨(きん)よ、今日ここでの出来事と蔵書閣内部の情報を、誰にも漏らすな」

枯れた老人の声が門の近くでゆっくりと響く。

それを聞いた蕭炎たちは慌てて頭を下げた。

「ふむ、全員出てきたか?」

楼閣前に立っていた琥乾(こつかん)が笑みを浮かべながら言った。

「空手で帰ってきた者はいないようだな」

五人が頷くと、琥乾は笑顔のまま二人の灰袍の人々に軽く頭を下げた。

「これらの若造たちが出たので、私も二位のご苦労を妨げるのも気が引けない。

失礼するぞ」

灰袍の人々は依然として無反応だったが、琥乾は気にせず、蕭炎たちに向かって手を振った。

「これでいいだろう。

皆ついてこい」

その言葉に従い、蕭炎たちは座り込んだまま動かない灰袍の人々に深く礼をし、ゆっくりと石段を下がり始めた。

琥乾のそばへと並ぶまでだった。

琥乾は五人を見回しながら、彼らに何ら傷もなかったことを確認すると、再び二人の灰袍の人々に頭を下げた。

「これで結構だ。

では、あの裂けた空間の扉の方へ行こう」

その際に琥乾が注意を促した。

「ついてこいな。

空間の皺(しわ)には触れず、触れたなら俺でも助けてやれないぞ」

彼は門から足を踏み出した後、蕭炎たちも慎重に続いた。

安全に通り抜けたところで、彼らはエネルギーが緩やかに揺らめくのを見た。

その空間の皺が再び現れ、蔵書閣を包み込むようにして消えていった。

視線を蔵書閣の門に戻すと、蕭炎の顔色が変わった。

先ほどまで座っていた二人の灰袍の人々は突然姿を消していた。

その幽霊のような動きに、彼の背筋が凍りつくような寒気が走った。

「この蔵書閣を守る灰袍の人々とは一体何者なんだ……」

内心でため息をついた蕭炎は、琥乾について急いで行った。

そして再び最初に入った山洞へと戻ったのである。

彼らの姿が見えなくなるやいなや、その小山谷はいつものように静寂を取り戻した。

次の内院選抜試合終了まで、ここはまた閉ざされることになるのだった。



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