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第0505話 謎の白衣少女
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木の戸を開けると、広々とした部屋が薄明かりに包まれていた。
その壁は一面の乳白色の玉で覆われており、床も整然と並んだ白玉で無縫的に敷き詰められていた。
微かな光はその白玉から発せられ、部屋全体を優雅な輝きに包んでいた。
「すごい手間だね」
蕭炎が舌打ちしながら呟く。
これらの白玉は非常に高価だが、薬材の保存には最適だった。
密閉空間の中で貴重な薬効成分が失われることなく、長期保管も可能にするこの仕組みは、彼が使っている納戒とは比べ物にならない。
白玉で囲まれた広い部屋には複数の通路が伸びており、その両側には白玉製の高台が並んでいた。
蕭炎が一つの通路に入ると、台の中に並ぶ奇妙な薬材に目を奪われた。
異様な形態と独特の香りは明らかに希少種であり、彼の知識を超えるものもあった。
「陰含魔焰草……紫霊塑体花……これは寒血果かな?」
白玉の台を歩きながら、彼は次々と珍しい薬材を見つけていく。
その多くは万中無一の霊薬であり、それぞれに異なる香りが漂っていた。
約十分かけて通路を全て見終わったが、目的の龍須冰火果はなかった。
しかし他の薬材の数々は彼の心臓を速めさせた。
理性がなければすべて納戒に入れたくなりそうだったが、その衝動はすぐに抑えられた。
これらと比べれば「陨落心炎」の方が遥かに価値があったからだ。
一株の赤い枝を見つめる蕭炎の目は熱を帯びていた。
それは薬老が教えてくれた「血蟒枝(ブラッドパイナップルの枝)」だった。
この稀少な薬材は「斗霊丹」を作るのに不可欠なものだ。
「斗霊丹(とうりょうたん)」は大陸の強者の中で最も追求される六品の薬物で、この薬物はただやみくもに服用できるものではなく、必ずしも斗王級の間でしか服用できない。
そしてその一枚を服用すれば、リスクなしに一つの段階を昇進させることができるが、その段階では一枚だけが許される。
それ以上服用すると、薬物の抗性によって無駄になってしまうのだ。
考えてみれば、斗王という段階まで到達したならば、数年単位で次の段階を目指すことも不可能ではない。
しかし、この小さな薬物一枚があればその時間を省き、しかも副作用も一切ない。
それゆえに、斗王級の強者たちが狂気のように求めるのも無理もない。
「あー、見てはいけない」
視線を「血蟒枝(けつめんし)」から逸らそうとするも、蕭炎(しょうえん)はため息と共に苦笑いした。
そして意固地に体を動かして別の通路へと向かい始めた。
必要な薬材を探すためだ。
広大な白玉の部屋の中には六七本の通路が錯綜しており、それぞれに百種類以上の希少な薬材が並んでいた。
蕭炎は一本一本の通路を歩いていくうち、最後の通路に近づくにつれ足どりが止まった。
その前にあるカウンターを見つめる視線は熱い。
カウンター内には白玉の皿が置かれ、その上には掌サイズの果実があった。
この果実は奇妙なことに半分が赤色で、もう半分が白色だった。
赤い部分から二尺離れた場所にいても、蕭炎はそこから滲み出る熱を感じ取ることができた。
一方、白い部分からは全く異なる冷たい温度が漂ってきていた。
この二つの極端な属性が一つの果実に完璧に融合しているのは自然の不思議そのものだ。
そしてその果実の表面には、複雑に絡み合った線条模様が広がっていた。
その模様は規則性を見せるようにも見えるが、じっと見つめればただの乱れとしか言いようがない。
この奇妙な果実を目にした蕭炎は喜びのあまり目を輝かせた。
彼は実際に「龍須(りゅうす)氷火果(ひょうかく)」の姿形を見たことはないが、師匠である藥老(やくろう)からの説明からすれば、目の前のこの果実こそが探し求めていた最後の一品のはずだった。
「ついに見つけた。
内院は本当に薬材が豊富だな、こんな希少なものまで備蓄している」
その喜びを抑えられずに手のひらを擦り合わせる蕭炎。
次の瞬間、彼の掌が伸ばされる前に、白い小手が突然現れ、玉皿上の龍須氷火果を掴み取った。
目標を奪われたにもかかわらず、蕭炎はその場で反応できなかった。
空になった玉皿を見つめる目は呆然とし、次の瞬間、電撃のように体をひねり、隣にいる人物の手元へと視線が向けられた。
その驚愕の視線が、小手の持ち主である人物に注がれた時、蕭炎の口角がわずかに引きつった。
背後に現れたのは、腰まで届く白い髪の少女だった。
十二三歳と見えたその子は、淡紫色の長い髪を腰に垂らし、白く滑らかな肌が頬を包み込んでいた。
大きな黒目が水のようにきらめき、指先で彼を見上げる様子が、何か魔力のようなものを感じさせたのか、蕭炎の驚愕は一瞬で消えた。
左手に金色の薬草を持ち、右手には彼が求めていた「**」を握っていた。
その光景を見て、萧炎は先程の出来事を思い出し、急に驚きの色が顔に浮かんだ。
この少女がいつから自分のそばにいるのか気付いていなかったのだ——もしその手で「**」を取り出さなければ。
白い髪の少女は無垢な目を彼に向けてしばらく見つめ、突然手中の金色薬草を口に入れた。
その様子を見た蕭炎は声を上げた。
「やめて!」
彼はこの薬草が「**」と呼ばれる珍しいものであることを知っていた——堅固さで金鉄に匹敵し、普通の火では傷つけられない。
しかし少女は全く無視して白い歯で嚙み始めた。
清々しい音と共に山崩れのような衝撃音が部屋中に響き渡り、薬草の端に小さな口が開いた。
そこから金色の液体が垂れ落ち、白い玉板に鮮やかに染みた。
「ギシ、ギシ…」
少女は嚙んだ部分を頬に当てながら、粉々に砕いて飲み込んだ。
呆然と見つめる蕭炎の視線は、その口元から垂れる金色の液体に向けられていた——あまりにも無駄な行為だった。
手で頬を拭きながら少女は彼を見上げた。
黒い目の中に薄く冷たい色が浮かんでいた。
そしてもう一方の手で「**」を持ち、口を開けて嚙み始めた。
その光景に蕭炎は魂が抜け出すほど驚愕した——この「**」を奪われたら次回まで見つけるのは困難だったのだ。
「食べない!」
と叫んだ瞬間、彼の手が伸びた。
しかし少女の握っていた薬草を持つ指が突然動いた。
その動きは光のように速く、彼の掌を軽々と挟み込んだ。
小さな指先に力が込められているのに、その動作は非常に優雅だった。
蕭炎の顔色が変わった瞬間、少女は口を開いて幼い声で言った——その声には意外にも殺意のようなものが感じられた。
「私のものを取りたいのか?」
その壁は一面の乳白色の玉で覆われており、床も整然と並んだ白玉で無縫的に敷き詰められていた。
微かな光はその白玉から発せられ、部屋全体を優雅な輝きに包んでいた。
「すごい手間だね」
蕭炎が舌打ちしながら呟く。
これらの白玉は非常に高価だが、薬材の保存には最適だった。
密閉空間の中で貴重な薬効成分が失われることなく、長期保管も可能にするこの仕組みは、彼が使っている納戒とは比べ物にならない。
白玉で囲まれた広い部屋には複数の通路が伸びており、その両側には白玉製の高台が並んでいた。
蕭炎が一つの通路に入ると、台の中に並ぶ奇妙な薬材に目を奪われた。
異様な形態と独特の香りは明らかに希少種であり、彼の知識を超えるものもあった。
「陰含魔焰草……紫霊塑体花……これは寒血果かな?」
白玉の台を歩きながら、彼は次々と珍しい薬材を見つけていく。
その多くは万中無一の霊薬であり、それぞれに異なる香りが漂っていた。
約十分かけて通路を全て見終わったが、目的の龍須冰火果はなかった。
しかし他の薬材の数々は彼の心臓を速めさせた。
理性がなければすべて納戒に入れたくなりそうだったが、その衝動はすぐに抑えられた。
これらと比べれば「陨落心炎」の方が遥かに価値があったからだ。
一株の赤い枝を見つめる蕭炎の目は熱を帯びていた。
それは薬老が教えてくれた「血蟒枝(ブラッドパイナップルの枝)」だった。
この稀少な薬材は「斗霊丹」を作るのに不可欠なものだ。
「斗霊丹(とうりょうたん)」は大陸の強者の中で最も追求される六品の薬物で、この薬物はただやみくもに服用できるものではなく、必ずしも斗王級の間でしか服用できない。
そしてその一枚を服用すれば、リスクなしに一つの段階を昇進させることができるが、その段階では一枚だけが許される。
それ以上服用すると、薬物の抗性によって無駄になってしまうのだ。
考えてみれば、斗王という段階まで到達したならば、数年単位で次の段階を目指すことも不可能ではない。
しかし、この小さな薬物一枚があればその時間を省き、しかも副作用も一切ない。
それゆえに、斗王級の強者たちが狂気のように求めるのも無理もない。
「あー、見てはいけない」
視線を「血蟒枝(けつめんし)」から逸らそうとするも、蕭炎(しょうえん)はため息と共に苦笑いした。
そして意固地に体を動かして別の通路へと向かい始めた。
必要な薬材を探すためだ。
広大な白玉の部屋の中には六七本の通路が錯綜しており、それぞれに百種類以上の希少な薬材が並んでいた。
蕭炎は一本一本の通路を歩いていくうち、最後の通路に近づくにつれ足どりが止まった。
その前にあるカウンターを見つめる視線は熱い。
カウンター内には白玉の皿が置かれ、その上には掌サイズの果実があった。
この果実は奇妙なことに半分が赤色で、もう半分が白色だった。
赤い部分から二尺離れた場所にいても、蕭炎はそこから滲み出る熱を感じ取ることができた。
一方、白い部分からは全く異なる冷たい温度が漂ってきていた。
この二つの極端な属性が一つの果実に完璧に融合しているのは自然の不思議そのものだ。
そしてその果実の表面には、複雑に絡み合った線条模様が広がっていた。
その模様は規則性を見せるようにも見えるが、じっと見つめればただの乱れとしか言いようがない。
この奇妙な果実を目にした蕭炎は喜びのあまり目を輝かせた。
彼は実際に「龍須(りゅうす)氷火果(ひょうかく)」の姿形を見たことはないが、師匠である藥老(やくろう)からの説明からすれば、目の前のこの果実こそが探し求めていた最後の一品のはずだった。
「ついに見つけた。
内院は本当に薬材が豊富だな、こんな希少なものまで備蓄している」
その喜びを抑えられずに手のひらを擦り合わせる蕭炎。
次の瞬間、彼の掌が伸ばされる前に、白い小手が突然現れ、玉皿上の龍須氷火果を掴み取った。
目標を奪われたにもかかわらず、蕭炎はその場で反応できなかった。
空になった玉皿を見つめる目は呆然とし、次の瞬間、電撃のように体をひねり、隣にいる人物の手元へと視線が向けられた。
その驚愕の視線が、小手の持ち主である人物に注がれた時、蕭炎の口角がわずかに引きつった。
背後に現れたのは、腰まで届く白い髪の少女だった。
十二三歳と見えたその子は、淡紫色の長い髪を腰に垂らし、白く滑らかな肌が頬を包み込んでいた。
大きな黒目が水のようにきらめき、指先で彼を見上げる様子が、何か魔力のようなものを感じさせたのか、蕭炎の驚愕は一瞬で消えた。
左手に金色の薬草を持ち、右手には彼が求めていた「**」を握っていた。
その光景を見て、萧炎は先程の出来事を思い出し、急に驚きの色が顔に浮かんだ。
この少女がいつから自分のそばにいるのか気付いていなかったのだ——もしその手で「**」を取り出さなければ。
白い髪の少女は無垢な目を彼に向けてしばらく見つめ、突然手中の金色薬草を口に入れた。
その様子を見た蕭炎は声を上げた。
「やめて!」
彼はこの薬草が「**」と呼ばれる珍しいものであることを知っていた——堅固さで金鉄に匹敵し、普通の火では傷つけられない。
しかし少女は全く無視して白い歯で嚙み始めた。
清々しい音と共に山崩れのような衝撃音が部屋中に響き渡り、薬草の端に小さな口が開いた。
そこから金色の液体が垂れ落ち、白い玉板に鮮やかに染みた。
「ギシ、ギシ…」
少女は嚙んだ部分を頬に当てながら、粉々に砕いて飲み込んだ。
呆然と見つめる蕭炎の視線は、その口元から垂れる金色の液体に向けられていた——あまりにも無駄な行為だった。
手で頬を拭きながら少女は彼を見上げた。
黒い目の中に薄く冷たい色が浮かんでいた。
そしてもう一方の手で「**」を持ち、口を開けて嚙み始めた。
その光景に蕭炎は魂が抜け出すほど驚愕した——この「**」を奪われたら次回まで見つけるのは困難だったのだ。
「食べない!」
と叫んだ瞬間、彼の手が伸びた。
しかし少女の握っていた薬草を持つ指が突然動いた。
その動きは光のように速く、彼の掌を軽々と挟み込んだ。
小さな指先に力が込められているのに、その動作は非常に優雅だった。
蕭炎の顔色が変わった瞬間、少女は口を開いて幼い声で言った——その声には意外にも殺意のようなものが感じられた。
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