闘破蒼穹(とうはそうきゅう)

きりしま つかさ

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第0562話 塔破壊!

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色鮮やかなエネルギーのカバーは、深く陥れた洞口を厳密に閉じ込める蓋のように浮かび上がり、その形成が完了した瞬間、周囲の空間に波紋が広がった。

この見目麗しいカバーは、内院が設置した強力な封印であり、どの長老も緊急時に開けることができる。

目的は、突然暴発する陨落心炎を防ぐためだった。

しかし、その頑丈なエネルギー罩にもかかわらず、極めて灼熱の温度が瞬時に迫った時、湖面に巨石が投げ込まれたように激しい渦巻きが生じた。

血色の岩漿が無限の地底から爆発的に湧き上がり、その圧倒的な勢いでエネルギー罩を直撃した瞬間、重低音の衝撃が塔の最下層に響き渡った。

その直後、蘇千の微かに変色した顔面に沿って細かい亀裂がカバーに広がり、最後は清々しい破片と共に爆散した。

今回の陨落心炎の烈火の動きは、これまでよりも遥かに激しく、その防御力が極めて高いエネルギー罩は、初めの衝突さえ耐え切れず、瞬時に崩壊した。

蘇千ですら胸騒ぎを覚えるほどの狂暴なエネルギーが、一鼓作气で発散されたのだ。

カバーが爆裂すると同時に、数十メートルにも及ぶ血色の岩漿柱が火山噴火のように深洞から噴出し、その際に円筒形のエネルギー罩が再び現れ、溢れる岩漿を遮断した。

蘇千は喝破しながら印結を結び、「封!」

と叫んだ。

次の瞬間、天蓋の深い穴からは五彩に輝く新たな強力なカバーが形成され、その高さは数十メートルにも達していた。

蕭炎たちが心炎鍛体から目覚めると同時に、蘇千の雷鳴のような喝声を耳にした。

彼らは驚愕し、すぐに蕭炎が激動する感情で顔を輝かせた。

蘇千がこれほど重々しく対応するのは、陨落心炎以外にはないからだ。

彼等を見守っていた二名の長老も喝声を聞き、互いに目配りし合った。

その眼差しには驚愕が色濃く刻まれていた。

「速やかに塔を出よ!待たずに出ていけ!」

灰袍の長老は林炎たちに叫んだ。

「早く天焚煉気塔から離れるんだ!」

その言葉に、林炎たちは困惑しつつも一斉に顔を見合わせたが、すぐに行動に移した。

現在の状況は明らかに重大な異変を示していたのだ。



数人が立ち上がると、慌てて振り返り、来た道を急いで歩き始めた。

蕭炎は周囲で一瞬考えた後、中央の深い穴を見つめながら、清蓮地心火のおかげで灼熱の温度がその下に集まり、狂暴なエネルギー波動が急速に高まっていると感じ取った。

「萧炎、ここから離れて!」

蕭炎が遅れたことに気づいた長老がまた声を荒らげた。

小さく頷きながら、蕭炎は隣で興味津々の紫研の手を引き、林修崖たちに追いつき、二人の長老の視線の中、来た道を通って塔内へと戻った。

萧炎たちが去ると、長老たちはようやく息を吐き、互いを見合った後、瞬時に消えていった。

暗い通路の中で、蕭炎一行は慌てて進んでいた。

以前は蘇千が案内してくれていたためか、雰囲気は来時よりも活気づいていた。

「おーい、萧炎、塔で何があったと思う?」

林焱は近づきながらニヤリと笑った。

その言葉に驚いた蕭炎は一瞬だけ固まったが、すぐに首を横に振った。

林焱が得意そうに話を続けようとした時、紫研が鼻を鳴らして言った。

「塔底の火災騒ぎだろ? そんなこと、毎年あるじゃん」

紫研の言葉に目を見開いた蕭炎は、彼女が塔底に封印された炎を知っていることに驚いた。

「でも今回はいつもと違うんだよ。

例年もエネルギー暴動はあるけど、大長老がこんなに深刻なのは初めてだ」林焱は眉をひそめた。

先頭の林修崖が振り返り、「塔中のエネルギーも確かに狂暴化している。

以前は感じなかったけど、心炎鍛体後はその感覚が鋭敏になってるんだ」と続けた。

すると周囲から賛同の声が上がり、彼らもやはり心炎鍛体による恩恵を感じていたようだった。

「まあ、そんなことより大長老たちに任せておけばいいさ」蕭炎は笑いながら言った。

以前なら無視されてもおかしくなかったが、今は場を和ませるため誰も反論せず、皆笑顔で頷き、塔頂へと急いだ。

約15分の駆け足後、彼らは螺旋階段を登り切り、一階の広場に辿り着いた。



螺旋階段の最上階を下りた瞬間、蕭炎(しょうえん)の視線は中央に広がる巨大な深穴へと一気に向けられた。

しかしその先には血紅色に染まった内部が広がり、彼の表情がわずかに引き締まった。

深穴の周囲を包む円柱形エネルギー罩(※エネルギー・バリア)は水幕のように透明で、天焚煉気塔(てんぷんれんきとう)の黒い塔頂と直接連続しているのが確認できた。

視線がエネルギー罩を上に向けると、その先端から漆黒の塔頂まで続くことが判明した。

下層階で見たエネルギー罩と同じ形状だ。

これらの深穴は互いに遠隔地で対向し、エネルギー罩がそれらを接続するハブとして機能している。

陨落心炎(うんらくしんえん)の爆発力はエネルギー罩を通じて塔頂へと直接伝わるため、内部での破壊は限定的だった。

最初に見た時から感じていた封印も同様で、その強固さが明確だった。

中央部に現れた新たなエネルギー罩(※バリア)は林修崖(りんしゅうがい)らの注意を引きつけた。

彼らは困惑した表情で顔を見合わせた。

林修崖は咳払いながら「まあ、これくらいは内院老臣たちの仕業だろう。

関わるのは危険だ。

何かあったら取り返しのつかない結果になる」と促すと、他の者も同感だった。

炎鍛体(えんかんたい)を経験したことで彼らは潜在的な危険に敏感になっていた。

その言葉で皆が去ろうとした時、突然轟音が響き渡った。

液体の流れのような巨響が深穴から湧き上がり、蕭炎らの顔を引き締めた。

視線が血紅色の深穴へと向けられる中、彼は極めて狂暴なエネルギーの接近を感じ取っていた。

紫研(しじん)もその恐怖に反応し、緊張しながら萧炎の衣袖を握りしめた。

次の瞬間「轟!」

という爆発音と共に深穴口から斑羽色のバリアが現れたが、血紅色の熱いエネルギーはそれを一撃で破壊した。

その強固なバリアも狂暴なエネルギーには耐えられず、僅か1分足らずで崩壊した。

すると数十メートル幅の赤い岩流(※マグマ)が深穴から噴出し、周囲のエネルギー壁を伝わって塔頂に衝突した。

その光景は皆の息を飲ませた。



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