闘破蒼穹(とうはそうきゅう)

きりしま つかさ

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第0902話 封印

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頬を染めた小医仙は薄い布団に身を縮め、赤らんだ目で蕭炎を見つめていた。

その視線が当たると、蕭炎もまた頰を染めながら硬直した。

「確かに封印が必要だ」

小医仙の頬の紅潮が少し和らいだのか、唇をかじりながら体を起こし、蛇のようにしなやかな姿勢で布団から這い出す。

指先が震えるほどゆっくりと衣類を解き始めた。

細長い指が滑るたびに、白玉のような肌が次々と現れ、蕭炎の呼吸は自然と荒くなりかけた。

この場面で平静を保てるなら男ではないだろう。

唇を噛みしめながら、蕭炎は自分に二度のバチを落とした。

視線を逸らし、深呼吸してから声を絞り出すように言った。

「寝て」

小医仙がその姿勢を見ると、羞恥と緊張が少しずつ薄らいだのか、言われるままゆっくり横たわった。

目を閉じた瞬間、蕭炎は深く息を吸い込んだ。

余裕のない視線で小医仙を見守りながら、数回深呼吸を繰り返した後、指先に碧緑の炎が宿るまで時間をかけた。

「少し痛みがあるかもしれませんが、我慢してください」

その言葉と共に指が降りると、白い煙が立ち上り、その中に灰色の気配が混ざっている。

小医仙は呻き声を漏らしながら眉を寄せ、非常に可愛らしい表情を見せていた。

炎が肌に触れた場所には淡緑色の点が現れ、蕭炎はその柔らかさに耐えながら「天都火印」のルートに沿って指先を滑らせた。

白煙と共に緑の痕跡が生まれ、完璧な身体美に新たな野性味を加えた。

指の動きに合わせて顔色も引き締まり、蕭炎は極限まで炎の温度を調整していた。

封印を完成させるためには、そのバランスが不可欠だった。

指先が芸術品のような体を描くように動くたび、複雑な模様が浮かび上がり、その交差点にどこか不思議な奥行きを感じさせた。



淡緑色の火痕が体に現れるにつれ、小医仙はその灼熱感に徐々に慣れていく。

すると不思議な感覚が心の奥から湧き上がり、彼女を安らぎに導いた。

しかし女性としての自制心が芽吹くと同時に、白い玉のような肌にはほのかな赤みが滲み出てきた。

その様子は夢幻的な美しさで、見る者の心を鷲掴みにする。

鼻から呼吸するように意識を統一した蕭炎は、頭の中の封印図形に従って指先を動かし続けた。

淡緑色の火痕が小医仙の全身を覆うにつれ、彼女の体からはますます激しく毒気があふれてきた。

幸いにも異火の護体でその毒霧は蒸発させられていた。

「ああ……」と小声で漏れるような呻き声に反応して、蕭炎の指先がさらに速く動き出す。

不意に小医仙の体内から湧き上がる快感が彼を混乱させる。

舌を噛み締めることで理性を取り戻した彼は苦しげに笑った。

「お願い、毒気に意識を奪われないように我慢して。

私の集中力を乱すと……」

その言葉に小医仙の頬はさらに赤くなり、平時とは無関係な表情を見せ始めた。

蕭炎が再び封印の模様を描き始めるやいなや、灰紫の毒霧はますます濃厚になり、彼の身体に次々と襲いかかる。

「くっ……」と舌を噛む音と共に、蕭炎の護体異火も徐々に弱まり始めた。

途絶えることのない毒気の侵食で、彼の体内では常に新たなエネルギーが消費され続けているのだ。



濃い白い霧が眼前でゆっくりと立ち上り、蕭炎の重い表情を引き立てていた。

彼は知っていた——これは小医仙の厄災毒体による反撃だ。

封印を阻むためには今や完了させる必要があった。

もしもその瞬間を逃すなら、小医仙もまた過去の厄災毒体のように消滅する運命にあると確信していた。

眼差しに鋭い光が走り、蕭炎の指先が急激に動きを加速させた。

緑色の火痕がその指下で瞬時に形を作り出す。

次第に手の動きは残影すら生み出し、やがて突然停止した。

指先が軽く点とる動作と共に、完璧な欠陥のない封印陣が完成した。

その直後、一筋極めて薄い腥味が琉璃連心火の阻害を突破し、蕭炎の鼻孔に忍び込んだ。

その匂いを感じ取った瞬間、彼の表情はわずかに曇り、眼差しが揺らぐも、毒気を受け入れることなく掌に碧緑の炎が強化された。

その炎は小医仙の平坦で滑らかな腹部——封印陣の中心部——に優しく降り注いだ。

雄大な熱量が彼の手から爆発的に放出され、細かいエネルギーとして火痕を這い回る。

その時、小医仙体上の紋様は生き物のように輝き始めた。

「天都火印、天を形、火を霊、封じよ!」

と叫び声と共に掌に光が増幅された。

厄災毒体もその封印の完了を察知し、激しく暴れ出した。

小医仙全身から濃厚な毒気が噴き出し、その強烈さは蕭炎の防御すら突破した。

「毒気は無数の隙間を通じて彼の体内に侵入する」という描写が続く。

毒気が体内に入った瞬間、蕭炎の顔色は急速に暗くなり、しかし牙を嚙み締めながら手を猛然と引き抜いた。

その動きで封印陣の光は減衰し、小医仙体上の火痕は次第に消えていくように見えた。

最後の火痕が消失した時、小医仙の毒気も外に出なくなり、肌色が正常に戻った。

厄災毒体は再び封印された。

その瞬間、彼女の目は突然開き、口を開いたことで部屋中に広がる濃い霧が激しく渦を巻き、巨大な龍となって彼女に飲み込まれた。

全ての毒気が吸収されると、小医仙の頬には異様な輝きが浮かび上がり、目の中に精芒が揺らめいた。

無意識のうちに彼女の気力は急激に向上し、短時間で四星から五星へと跳躍した。

静かな部屋の中で、彼女は唇を合わせた。

その瞬間、灰色の気味が二人の口を通じて小医仙の体内に戻り始めた。

春の息吹のような穏やかさが室内に満ちる。



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