1,260 / 1,458
1300
第1306話 儀式開始
しおりを挟む
空を仰ぐと、空間が歪んでいく。
その先端に現れたのは白髪の老人だ。
無数の視線を集めながらも、彼は平然と腕を上げた。
その瞬間、二つの巨大な雷の光線が、老人から下方へと直撃する。
「お前……」
古謙と古虚は怒りを顔に浮かべるものの、喝破する代わりに急いで後退した。
彼らの体を襲う前に、空間から突然広がった無形の力が二つの雷光線を受け止めた。
「お前だ……」
蕭炎は空高く降りてくる白髪老人を見つめながら、その面影に驚きを隠せない。
この手助けした老者は、彼が虚空中の雷池で出会ったあの口調の奇妙な老人だったのだ。
思わず声を上げた。
「お前!大丈夫か?」
老人は鼻を鳴らし、「院長だ」と言い放つ。
「院長?」
蕭炎は困惑した表情になる。
暫くしてようやく悟り、驚愕の目で白髪老人を見つめる。
「貴方こそ、ガナン学院内院の院長様ですか?」
「当たり前だ!この老夫がマウテンシクなら他に誰かいるかよ!」
老人は鼻を膨らませ、「お前は見事だ。
ソウチという奴が連絡していたあの男だな。
まあまあ、これからは頼むぞ」とニヤリと笑う。
蕭炎の口許が引きつり、この老いた土方のような人物と内院の謎めいた院長を結びつけるのが苦しかった。
「前回会った時も見分けられなかったのか?帰り道でずっと考えていたんだよ。
お前はソウチという奴が連絡していたあの男だな」老人は肩を叩き、「内院の学生なら、老夫の目には光るものさ」と頼んでもらうように促す。
「マウテンシク様……」
隣で驚きから回復したユーナも笑顔で礼を述べる。
「大したことないよ」老人は手を振ると、ユーナと蕭炎に視線を投げ、「彼らがお前を苦しめようとしたのは、古族の最良の花を踏みにじらせたからかね」と怪しげな笑い方をする。
その言葉に萧炎の顔は青ざめ、ユーナの頬も赤くなった。
「マウテンシク様……ここはレザ族ではありませんよ」
先ほど雷光線で後退した古謙と古虚が怒りを込めて近づく。
邙天尺は二人を一瞥しただけで、彼らの存在を無視し、虚ろな空間を見据えた。
その目はどこまでも遠くへと伸びていき、彼は白髪の老者に向かってこう言った。
「山老怪よ、そいつらの偏見も許せないぜ。
お前の立場なら若い連中に手を出すのは度量がなさすぎるだろ」
「古謙、古虚、退け」
虚ろな空間が僅かに震えると、白髪の老者が突然現れた。
その姿は不気味にも程がある。
彼は空から降り立ち、冷たい表情の薰えに向かって軽く頭を下げた後、邙天尺を見上げてため息をついた。
「お前が出てこいと言ったなら、今回は特別に許すぜ」
「さて」と白髪老者は席に近づき始めた。
その間もずっと蕭炎の視線は向けられなかった。
「ふーん、まだ威張りやがって」邙天尺は舌を出すと、蕭炎を見つめた。
「お前も気の毒だぜ。
古族には必ず誰かが監視してるんだからここに来るなんて危険すぎたぜ。
でも大丈夫だよ、蘇千が何度も連絡してきて『もし会ったら面倒見ろ』って言ってたから。
この場で古族の連中に頼んでもいいけど、本当に彼らを驚かせるにはお前自身の力が必要なんだぜ」
「ありがとうございます」
蕭炎は深く頭を下げた。
その言葉に込められた心配が伝わってきた。
「さあ」と邙天尺は笑いながら席に向かった。
その後ろ姿を見送りつつ、少し迷った末、小医仙たちも同じ席についた。
「あの白髪の老人は古山という名だぜ。
古族で資格の古い長老で実力も相当なものさ。
古族内で一定の影響力を持ってるし、我々への敵対者として頑なに抵抗してるんだ」
蕭炎は黙ってうなずいた。
その古山の恐ろしさが伝わってくる。
少なくとも斗尊最上位クラスだということが分かった。
話しながらも蕭炎は視線を動かし続けた。
このエリアには古族で名のある人物が多く集まっている。
その中に火炫たちの姿があった。
彼は笑顔で手を振った。
火炫を見つめる間、蕭炎の視線がプラットフォーム左右に集中した。
そこには古族の若手達が群れていた。
その中には古真や林朽、翎泉といった黒湮軍の統率者たちもいた。
彼らは幸災楽祸な目で彼を見ていた。
その鋭い砂の殺意を放つように膝行して座っている人物は、白黒の髪を揺らしながら、万年玄氷のような冷気を全身に纏っていた。
蕭炎(シャオヤン)は眉根を寄せながらその背中を見つめ、彼から発せられる砂の気配を感じ取った。
「シューラ・トウテン、クウヨウ!」
息を吐くように名前が口から出る。
袖の中で拳を握りしめた蕭炎は、昨日感じたと同じような砂の気配を感じていた。
この人物こそが、薰(フン)が最も危険と警戒する修羅都統・古妖(クウヨウ)なのだ。
「百回戦?」
その冷たい背中に視線を向けながら、蕭炎は拳をさらに握りしめた。
だが、これは彼の望む結果ではない。
突然、古い鈴の音が響き渡った。
その声は山々に広がり、人々の間からため息が漏れた。
「時刻だ。
始まりましょう」
虚ろな空間から響くその声は、魂の奥深くまで迫ってくる。
蕭炎の目に初めて現れたのは、真の斗聖(ドウセイ)の圧力だった。
その先端に現れたのは白髪の老人だ。
無数の視線を集めながらも、彼は平然と腕を上げた。
その瞬間、二つの巨大な雷の光線が、老人から下方へと直撃する。
「お前……」
古謙と古虚は怒りを顔に浮かべるものの、喝破する代わりに急いで後退した。
彼らの体を襲う前に、空間から突然広がった無形の力が二つの雷光線を受け止めた。
「お前だ……」
蕭炎は空高く降りてくる白髪老人を見つめながら、その面影に驚きを隠せない。
この手助けした老者は、彼が虚空中の雷池で出会ったあの口調の奇妙な老人だったのだ。
思わず声を上げた。
「お前!大丈夫か?」
老人は鼻を鳴らし、「院長だ」と言い放つ。
「院長?」
蕭炎は困惑した表情になる。
暫くしてようやく悟り、驚愕の目で白髪老人を見つめる。
「貴方こそ、ガナン学院内院の院長様ですか?」
「当たり前だ!この老夫がマウテンシクなら他に誰かいるかよ!」
老人は鼻を膨らませ、「お前は見事だ。
ソウチという奴が連絡していたあの男だな。
まあまあ、これからは頼むぞ」とニヤリと笑う。
蕭炎の口許が引きつり、この老いた土方のような人物と内院の謎めいた院長を結びつけるのが苦しかった。
「前回会った時も見分けられなかったのか?帰り道でずっと考えていたんだよ。
お前はソウチという奴が連絡していたあの男だな」老人は肩を叩き、「内院の学生なら、老夫の目には光るものさ」と頼んでもらうように促す。
「マウテンシク様……」
隣で驚きから回復したユーナも笑顔で礼を述べる。
「大したことないよ」老人は手を振ると、ユーナと蕭炎に視線を投げ、「彼らがお前を苦しめようとしたのは、古族の最良の花を踏みにじらせたからかね」と怪しげな笑い方をする。
その言葉に萧炎の顔は青ざめ、ユーナの頬も赤くなった。
「マウテンシク様……ここはレザ族ではありませんよ」
先ほど雷光線で後退した古謙と古虚が怒りを込めて近づく。
邙天尺は二人を一瞥しただけで、彼らの存在を無視し、虚ろな空間を見据えた。
その目はどこまでも遠くへと伸びていき、彼は白髪の老者に向かってこう言った。
「山老怪よ、そいつらの偏見も許せないぜ。
お前の立場なら若い連中に手を出すのは度量がなさすぎるだろ」
「古謙、古虚、退け」
虚ろな空間が僅かに震えると、白髪の老者が突然現れた。
その姿は不気味にも程がある。
彼は空から降り立ち、冷たい表情の薰えに向かって軽く頭を下げた後、邙天尺を見上げてため息をついた。
「お前が出てこいと言ったなら、今回は特別に許すぜ」
「さて」と白髪老者は席に近づき始めた。
その間もずっと蕭炎の視線は向けられなかった。
「ふーん、まだ威張りやがって」邙天尺は舌を出すと、蕭炎を見つめた。
「お前も気の毒だぜ。
古族には必ず誰かが監視してるんだからここに来るなんて危険すぎたぜ。
でも大丈夫だよ、蘇千が何度も連絡してきて『もし会ったら面倒見ろ』って言ってたから。
この場で古族の連中に頼んでもいいけど、本当に彼らを驚かせるにはお前自身の力が必要なんだぜ」
「ありがとうございます」
蕭炎は深く頭を下げた。
その言葉に込められた心配が伝わってきた。
「さあ」と邙天尺は笑いながら席に向かった。
その後ろ姿を見送りつつ、少し迷った末、小医仙たちも同じ席についた。
「あの白髪の老人は古山という名だぜ。
古族で資格の古い長老で実力も相当なものさ。
古族内で一定の影響力を持ってるし、我々への敵対者として頑なに抵抗してるんだ」
蕭炎は黙ってうなずいた。
その古山の恐ろしさが伝わってくる。
少なくとも斗尊最上位クラスだということが分かった。
話しながらも蕭炎は視線を動かし続けた。
このエリアには古族で名のある人物が多く集まっている。
その中に火炫たちの姿があった。
彼は笑顔で手を振った。
火炫を見つめる間、蕭炎の視線がプラットフォーム左右に集中した。
そこには古族の若手達が群れていた。
その中には古真や林朽、翎泉といった黒湮軍の統率者たちもいた。
彼らは幸災楽祸な目で彼を見ていた。
その鋭い砂の殺意を放つように膝行して座っている人物は、白黒の髪を揺らしながら、万年玄氷のような冷気を全身に纏っていた。
蕭炎(シャオヤン)は眉根を寄せながらその背中を見つめ、彼から発せられる砂の気配を感じ取った。
「シューラ・トウテン、クウヨウ!」
息を吐くように名前が口から出る。
袖の中で拳を握りしめた蕭炎は、昨日感じたと同じような砂の気配を感じていた。
この人物こそが、薰(フン)が最も危険と警戒する修羅都統・古妖(クウヨウ)なのだ。
「百回戦?」
その冷たい背中に視線を向けながら、蕭炎は拳をさらに握りしめた。
だが、これは彼の望む結果ではない。
突然、古い鈴の音が響き渡った。
その声は山々に広がり、人々の間からため息が漏れた。
「時刻だ。
始まりましょう」
虚ろな空間から響くその声は、魂の奥深くまで迫ってくる。
蕭炎の目に初めて現れたのは、真の斗聖(ドウセイ)の圧力だった。
0
あなたにおすすめの小説
国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします。
樋口紗夕
恋愛
公爵令嬢ヘレーネは王立魔法学園の卒業パーティーで第三王子ジークベルトから婚約破棄を宣言される。
ジークベルトの真実の愛の相手、男爵令嬢ルーシアへの嫌がらせが原因だ。
国外追放を言い渡したジークベルトに、ヘレーネは眉一つ動かさずに答えた。
「国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします」
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
勇者パーティーを追放されました。国から莫大な契約違反金を請求されると思いますが、払えますよね?
猿喰 森繁
ファンタジー
「パーティーを抜けてほしい」
「え?なんて?」
私がパーティーメンバーにいることが国の条件のはず。
彼らは、そんなことも忘れてしまったようだ。
私が聖女であることが、どれほど重要なことか。
聖女という存在が、どれほど多くの国にとって貴重なものか。
―まぁ、賠償金を支払う羽目になっても、私には関係ないんだけど…。
前の話はテンポが悪かったので、全文書き直しました。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
追放されたS級清掃員、配信切り忘れで伝説になる 「ただのゴミ掃除」と言って神話級ドラゴンを消し飛ばしていたら世界中がパニックになってますが?
あとりえむ
ファンタジー
【5話ごとのサクッと読める構成です!】
世界を救ったのは、聖剣ではなく「洗剤」でした。
「君のやり方は古いんだよ」 不当な理由でS級クランを追放された、ベテラン清掃員・灰坂ソウジ(38歳)。 職を失った彼だったが、実は彼にはとんでもない秘密があった。 呪いのゴーグルのせいで、あらゆる怪物が「汚れ」にしか見えないのだ。
・神話級ドラゴン
⇒ 換気扇の頑固な油汚れ(洗剤で瞬殺)
・深淵の邪神
⇒ トイレの配管詰まり(スッポンで解決)
・次元の裂け目
⇒ 天井の雨漏りシミ(洗濯機で丸洗い)
「あー、ここ汚れてるな。チャチャッと落としておくか」
本人はただ業務として掃除をしているだけなのに、その姿は世界中で配信され、人類最強の英雄として崇められていく! 可愛い元ダンジョン・コアや、潔癖症の聖女も入社し、会社は今日も大忙し。 一方、彼を追放した元クランは、汚れ(モンスター)に埋もれて破滅寸前で……?
「地球が汚れてる? じゃあ、一回丸洗いしますか」 最強の清掃員が、モップ片手に世界をピカピカにする、痛快・勘違い無双ファンタジー!
【免責事項】
この物語はフィクションです。実在の人物・団体とは関係ありません。
※こちらの作品は、カクヨムと小説家になろうでも公開しています。
【完結】特別な力で国を守っていた〈防国姫〉の私、愚王と愚妹に王宮追放されたのでスパダリ従者と旅に出ます。一方で愚王と愚妹は破滅する模様
ともボン
ファンタジー
◎第17回ファンタジー小説大賞に応募しています。投票していただけると嬉しいです
【あらすじ】
カスケード王国には魔力水晶石と呼ばれる特殊な鉱物が国中に存在しており、その魔力水晶石に特別な魔力を流すことで〈魔素〉による疫病などを防いでいた特別な聖女がいた。
聖女の名前はアメリア・フィンドラル。
国民から〈防国姫〉と呼ばれて尊敬されていた、フィンドラル男爵家の長女としてこの世に生を受けた凛々しい女性だった。
「アメリア・フィンドラル、ちょうどいい機会だからここでお前との婚約を破棄する! いいか、これは現国王である僕ことアントン・カスケードがずっと前から決めていたことだ! だから異議は認めない!」
そんなアメリアは婚約者だった若き国王――アントン・カスケードに公衆の面前で一方的に婚約破棄されてしまう。
婚約破棄された理由は、アメリアの妹であったミーシャの策略だった。
ミーシャはアメリアと同じ〈防国姫〉になれる特別な魔力を発現させたことで、アントンを口説き落としてアメリアとの婚約を破棄させてしまう。
そしてミーシャに骨抜きにされたアントンは、アメリアに王宮からの追放処分を言い渡した。
これにはアメリアもすっかり呆れ、無駄な言い訳をせずに大人しく王宮から出て行った。
やがてアメリアは天才騎士と呼ばれていたリヒト・ジークウォルトを連れて〈放浪医師〉となることを決意する。
〈防国姫〉の任を解かれても、国民たちを守るために自分が持つ医術の知識を活かそうと考えたのだ。
一方、本物の知識と実力を持っていたアメリアを王宮から追放したことで、主核の魔力水晶石が致命的な誤作動を起こしてカスケード王国は未曽有の大災害に陥ってしまう。
普通の女性ならば「私と婚約破棄して王宮から追放した報いよ。ざまあ」と喜ぶだろう。
だが、誰よりも優しい心と気高い信念を持っていたアメリアは違った。
カスケード王国全土を襲った未曽有の大災害を鎮めるべく、すべての原因だったミーシャとアントンのいる王宮に、アメリアはリヒトを始めとして旅先で出会った弟子の少女や伝説の魔獣フェンリルと向かう。
些細な恨みよりも、〈防国姫〉と呼ばれた聖女の力で国を救うために――。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる