道诡异仙

きりしまつかさ

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第0012話　丹方

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「あー、言っても分からないだろうし、その奥深さは複雑でね、師匠のところに行ってじっくり見て学べばいいんだよ」

「なるほど……」李火旺はふりかえりながら別のことを考えていた

丹阳子が与えた丹薬には明らかに効果があった。

つまりこの世界の法則と自分の世界とは全く異なるということだ

丹陽子を倒すためには、この異世界のことについてもっと知る必要がある

「小説の中の修真者？そんなもんじゃねー。

人間を煉金術に使う修真者はどこにもいないし、凡人を奴隷にして自分だけが成仙するなんてのもないだろう？」

「それに例年通りなら普通の修仙門は建基の功法一冊くらいはくれるはずだろ？どうして何もくれなかったんだ？」

李火旺がこの場所をより知れば知るほど、その道観はますます奇妙に思えてくる。

彼のイメージする修道者の姿とは全く異なるのだ

「そうだな、玄陽師弟。

師兄として忠告しておく。

師匠が口に出す前に、ちゃんと準備しておいた方がいいんだよ」

「例えば昨日の丹薬だろ。

君の発作で時間を見逃したからね。

もし後日子時までに薬引を先に送れば、師匠への謝罪になるんじゃないか？」

「師匠は喜怒哀楽が激しいけど、彼をなだめれば必ず何かいいことがあるさ」

「昨日の丹料？」

李火旺は驚いて目を見開いた

「そうだよ。

忘れたのか？昨日師匠に何を送らせたかってことだろ」

「白……白灵淼」李火旺の瞳孔が極限まで収縮した。

これまで起こった全てのこととは別に、この一件はまだ終わっていないのだ！

もし自分が後日までに解決策を見つけられなければ、あの白化病の少女は他の薬引と同じように肉泥になってしまう！

李火旺は自分の部屋に戻る方法すら分からず、石床に横たわった。

赤い糸で縛られた金の足環が胸元を押さえつけるようにして、彼を解決策を考えさせようとしていた

しかし丹陽子と李火旺の実力差は大きく、その道観全体が丹陽子のものだという現状もまた事実だった。

以前の師兄弟たちの教訓から分かる通り、無謀な逃亡は意味がないのだ

彼がうろうろしているうちに一晩が過ぎた

早朝の法要の直前、李火旺は衣服を着て洞外に出る準備をした

丹房に行って他の手がかりを探そうと決めたからだ

油灯を持って出てきたその時、暗闇から尖った顔が現れた。

李火旺はびっくりして後ずさりした。

それは狗娃の顔だった

「へへへ、李師兄よ。

特に用はないんだぜ。

ただ昨日一日も料房に来なかったことにお気をつけて見えたのでね、様子を見に来たんだ」

「白師妹は大丈夫か？」

李火旺が後ろに下がって尋ねた

「大丈夫だよ大丈夫。

あなたが直接白師妹の代わりに料房を管理してくださったからさ。

誰も逆らえないさ、へへへ。

李師兄は本当に凄いんだぜ。

見てごらん、あなたが材料庫を担当した後は、まだ一度も人を連れてこなかったんだよ」

狗娃の言葉に李火旺は胸中で苛立ちを感じた。

油灯でその男を払いのけ、勢いよく外に出た

李火旺が丹房に到着すると、既に早起きした童子たちが麻布を持って丹炉と床を掃除し始めた

一位童子更是站在石翁里、猪毛刷子で石壁の残血をこすり始める。

丹陽子の弟子であるため、煉丹房に入る際には誰も口出しできない。

李火旺はふと動きながら周囲を見回し始めた。

この煉丹房は非常に簡素で、巨大な黒い丹炉が三分の一の空間を占め、それ以外は丹陽子が人を叩くための石甕と石槌だけだった。

壁には書籍も字画もない。

空虚そのものだ。

「何を見ている？」

突然背後から聞き覚えのある声が響いた。

李火旺が振り返ると、師匠であることを悟り慌てて両手を合わせた。

「師匠」

「なぜ見ていた？」

李火旺は一瞬で答えを考えついた。

「弟子は師匠の煉丹術に感銘を受け、いつかその境地に達したいと」

丹陽子はこの態度転換に満足げだ。

この小僧はようやく悟ったらしい。

彼は手を背後に組み黒い丹炉を回りながら言った。

「向上心は良いことだが、道爺が教えずとも外丹術ほど簡単なものではない」

「普通の薬草ならまだしも、成仙を目指す場合は内丹と外丹を同時に鍛える必要がある。

道爺は現在大乗に近づいており、そのために長い時間を費やしたのだ」

「老君爷の天書に記された方法だ。

しかも老君爷自らが手渡したという。

この世で成仙できるのは誰か？彼が言わば『道爺ならできる』と」

李火旺は困惑して尋ねた。

「老君爷とはあの三神像のうちの一人ですか？」

理解できなくても賛辞を述べる。

「師匠のご説得力は光栄です。

天地と共に長寿になられますよう」

丹陽子はこの言葉に喜び、醜い顔が笑みで歪んだ。

「ははは、ならではでは。

煉丹術を学ぶ気があるなら、まずは潤血丹の丹方から教えるか。

赤丹十二両、香附子半斤、陽起石二兩四錢……」

突然の収穫に李火旺は断るわけにはいかない。

筆墨を探すが周囲に何もない。

急いで炭片を炉下から取り出し、道袍の上に記録し始めた。

「丑時三刻に起炉、沐浴してから目寂照、息吹きで丹炉を扇ぎ、神気で燻蒸させ、文火でじっくり養成する。

卯時四刻に開炉」

「この丹方を持って練習しろ。

道爺はお前の才能を見たい」

李火旺は手にした炭のかけらを投げ捨て、両手で丹方を師匠・丹陽子の前に差し出した。

「師匠、弟子が漏れ書きしていませんか？」

その瞬間、下着に書かれた文字を見た丹陽子の顔が一変した。

先ほどまで笑み溢れていた表情が曇り、右足を上げて李火旺を丹炉へと蹴り飛ばす。

彼は炉に衝突して「ドン」と音を立て、再び地面に転倒する。

丹陽子の顔は鉄のように硬く、背中を向けながら罵声を浴びせたまま去ってしまった。

李火旺はその場で取り残された。

怒りが収まった後、彼はこの状況が奇妙だと気づいた。

自分が何をしたのか分からないのに、師匠の態度が急変しているのだ。

手にした丹方を見つめながら、確かに文字は汚いが判別可能だと思い出す。

突然、李火旺の頭に閃いた。

「もしかしてこの野郎、文盲なのか？経典すら読めないのか？」

彼は周囲を見回し、煉丹房内に一切の字画や書物がないことに気づく。

早朝の修業時間にも皆が経典を持たずにいたことを思い出す。

「師匠は文字を読めないのかもしれない……」

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