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第0011話「故意傷害事件」
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「小王さんもパソコンソフトの開発が得意だったんだよ。
以前県警から来た協力依頼で、全てを小王さんが手配してくれた」
老人警部補は小王を推薦しつつ、県内の痕跡鑑定班に誇りを持って語った
王鐘は恥ずかしそうに笑いながら謙遜の言葉を述べた「私の仕事は江法医とは比べ物にならない。
あなたは指紋そのものに特化した硬質な技術者だ。
私はあくまで指紋データベースの巡回業務が主務です」
指紋データベースは常に更新され、その管理主体となるのは各地の痕跡鑑定官である。
彼らは採取した指紋を撮影し、記録し、説明書を作成する。
時には手動での修正作業も必要で、コンピューターシステム未導入時代の旧事件の指紋検索にも同様の手順が適用される
過去の事件データベースを定期的に走査することは「走庫」と呼ばれる業務である。
以前は一致しなかった容疑者の指紋が、飲酒運転や喧嘩で再び浮上する可能性がある。
また単なる住民登録情報でも指紋と照合される場合もあり、これは犯罪者を救済するような効果も持つ
さらに一部の犯人が他県で犯罪を犯した場合、その地元データベースに一致しないが、別の地域のデータベースに記録されている可能性がある。
その指紋は必ずしも複雑なものではない。
痕跡鑑定官が協力依頼書を受け取った際、伝統的な方法で特徴点を簡易的にマークし、走庫業務を行う場合もある
走庫業務は多くの普通の痕跡鑑定官の日常である。
江遠がシステム開発に携わる前は、単なる走庫業務さえも困難だった時期があったため、彼は温かく真摯に述べた「白黒問わずネズミを捕まえる猫なら良い」
王鐘はその若手警部補の気さくな態度に好感を持ち、さらに謙虚な比喩で返した「ネズミ捕りでは私は三毛猫、あなたは花斑猫です」
場内の同僚たちは王鐘が現場に出る度に肌荒れする頬と、白晰で品のある江遠の顔を交互に見比べながら、複雑な思いに浸っていた
「君が先ほど話した件についてだが?」
吴警部補が思い出させた
「はいはい」王鐘は言葉を整理し「10年近く前の事件です。
当時走庫業務中に強く印象に残ったもので、内容は単純でした。
高校卒業生の送別会で酔っ払った若者が通りかかった若い男と衝突した。
その結果被害者はイスを持ち上げられ転倒させられ、片目を失明する重傷を負いました」
「片目が見えなくなったと言えば、私は覚えています。
当時は7月の試験で気温も高く、飲酒トラブルの学生が街中で暴れまわっていました。
大学進学率が低いため、浪人や再受験生が多く、特にこの事件は深刻でした。
被害者は優等生で専門学校に合格したはずです。
おそらくそのストレスから絡み事になったのでしょう」
「師匠が司法鑑定を担当された件ですね」吴警部補の回想に同席者が頷いた
「当時は県外からの遊び人か労働者か、事件後に逃亡した可能性が高いと推測されていました」王鐘は同意するようにうなずいた
ふと十数年前の厳克略は遠い記憶に沈んでいたが、彼も資料を調べていないため「専門捜査班は組んだのか?」
と尋ねた。
「県警は専門捜査班を編成したが、主として行方不明者調査や聞き取りを行った結果、容疑者を特定できなかった」
「市警はどうだ」
「市警には回らなかった」
「当時はまだ業務下放(※地方への事務所設置)されていなかった。
清河県公安局は基本的に業務を実施しなかった」吴軍が説明した。
かつて省公安と市警は指導業務のみを行い、直接捜査は行わなかった。
分かりやすく言えば、彼らは事件を解決するのではなく、下部組織に指示を与える立場だった。
例えば省公安も総員数数百名程度で、重大案件でも対応しきれず日常業務さえも県区警と協力して行われた。
そのため案件を県区警に回す方が効率的であり、技術面や組織的な支援を行うのが省公安の役割だった。
市警の人手不足は省公安よりはマシだったが、近年も業務下放(※地方への事務所設置)を要求され、直接捜査などを行うようになっていた。
しかし安平市乃至山南省のような開発途上地域の場合、形式と現実の乖離があった。
そのため十数年前の故意傷害事件が市警に回らなかったのは当然で、現在でも重傷案件であっても大きな影響力がない限り市レベルの専門捜査班は編成されない。
ただし殺人事件なら別だが。
「指紋証拠にも問題があった」小王が説明を続けた。
「犯人が凶器に使った椅子の足元から採取した指紋だが、その椅子の足元は円形鋼管で作られていた……」
「あー」厳克と江遠が同時に理解した表情を見せた。
円柱体痕跡の撮影・採取は刑事鑑識の一大難題だ。
曲面形状による指紋の変形や反射光の問題があり、撮影自体は可能でも精度に重大な欠陥があった。
「当時の指紋採取は分断撮影法で固定したと思われるが、形変化は相当なものだった……」厳克が推測し、「我々もその頃、円柱体表面展開方式の撮影方法を学んだことがある。
専用機械を使いながら回転させながら撮影するものだが、省庁だけに設置され利用には申請が必要だった。
今はスマホでパノラマ撮影すればそれ以上の精度が出る」
江遠が笑ってパソコンを開き案件ファイルを探し出した。
犯人が残した4本の指紋はすぐに画面に表示された。
皆が首を傾げて観察する。
数秒のうちに厳克と王忠は希望を捨てた。
画像の鮮明度はまあまあだが断片が多く、識別困難なのは明らかだ。
さらに重要なのは左右端の外延部で紋線が明らかに太く広がっている点だった。
これによりまず画像の形変化修正を行い、その後指紋をマーキングする必要があるため、技術的には高度な要求となる。
厳克の判断では小王と自分だけではなく市警乃至省公安に回しても結果が出るかどうか疑問だ。
王钟は庫廃業からこの事件に注目していた。
興味津々と語る。
「この事件の利点は、凶器に付着した指紋が連続するもの以外は全て排除できたことだ。
さらに当時画像師を呼んで容疑者の肖像画を作成させたが、それから数年経過しても指紋と肖像画があれば確認しやすいはずさ」
場の者たちが頷いた。
確かに強みと言えた。
指紋で解決できる古参事件は限られており、直接起訴に至るケースは稀だった。
さらに容疑者の肖像画や関係者・目撃者の証言があれば、指紋一致すれば即刻逮捕できる。
ただし前提条件は指紋一致であることだ。
老厳と小王、そして吴軍が江遠を見つめた。
江遠は不意に笑った。
「どうやら江遠には自信があるみたいね」小王は羨ましげに言った。
「やってみようか」江遠が笑う理由は容疑者が残した弓型紋だった。
もし違っていたらこの事件を棚上げする可能性もあったからだ。
難易度については彼の二日間の指紋鑑定経験では射程内と感じていたが、一気に解決できるとは限らない。
吴軍は大笑いして言った。
「捜査は捜査、休息は休息。
今日は焦らなくていいさ。
いずれにせよ古参事件だし、一日二日差し置いても構わないだろう……」
それは意図的な中断だった。
無論、厳革と王鵬は隊内の専門の指紋鑑定官だ。
江遠は法医で彼の弟子でもある。
二人の指紋鑑定官が若い江遠を見守っているのは不自然だった。
「そうさ、最近死体を調べて疲れたんだろうから気をつけていって」厳革も笑いながら王鵬と去った。
吴軍らが部屋を出ると茶を飲みながら江遠に言った。
「焦らなくていいよ。
もう昼休み時間だ。
片付けたり食事したりする準備をしておけ」
江遠は確かに焦っていなかった。
尋ねた。
「隊内の食堂で自分で炒飯を作れるのか?」
吴軍が手を振った。
「必要ないさ警犬中隊にもキッチンがあるんだから」
以前県警から来た協力依頼で、全てを小王さんが手配してくれた」
老人警部補は小王を推薦しつつ、県内の痕跡鑑定班に誇りを持って語った
王鐘は恥ずかしそうに笑いながら謙遜の言葉を述べた「私の仕事は江法医とは比べ物にならない。
あなたは指紋そのものに特化した硬質な技術者だ。
私はあくまで指紋データベースの巡回業務が主務です」
指紋データベースは常に更新され、その管理主体となるのは各地の痕跡鑑定官である。
彼らは採取した指紋を撮影し、記録し、説明書を作成する。
時には手動での修正作業も必要で、コンピューターシステム未導入時代の旧事件の指紋検索にも同様の手順が適用される
過去の事件データベースを定期的に走査することは「走庫」と呼ばれる業務である。
以前は一致しなかった容疑者の指紋が、飲酒運転や喧嘩で再び浮上する可能性がある。
また単なる住民登録情報でも指紋と照合される場合もあり、これは犯罪者を救済するような効果も持つ
さらに一部の犯人が他県で犯罪を犯した場合、その地元データベースに一致しないが、別の地域のデータベースに記録されている可能性がある。
その指紋は必ずしも複雑なものではない。
痕跡鑑定官が協力依頼書を受け取った際、伝統的な方法で特徴点を簡易的にマークし、走庫業務を行う場合もある
走庫業務は多くの普通の痕跡鑑定官の日常である。
江遠がシステム開発に携わる前は、単なる走庫業務さえも困難だった時期があったため、彼は温かく真摯に述べた「白黒問わずネズミを捕まえる猫なら良い」
王鐘はその若手警部補の気さくな態度に好感を持ち、さらに謙虚な比喩で返した「ネズミ捕りでは私は三毛猫、あなたは花斑猫です」
場内の同僚たちは王鐘が現場に出る度に肌荒れする頬と、白晰で品のある江遠の顔を交互に見比べながら、複雑な思いに浸っていた
「君が先ほど話した件についてだが?」
吴警部補が思い出させた
「はいはい」王鐘は言葉を整理し「10年近く前の事件です。
当時走庫業務中に強く印象に残ったもので、内容は単純でした。
高校卒業生の送別会で酔っ払った若者が通りかかった若い男と衝突した。
その結果被害者はイスを持ち上げられ転倒させられ、片目を失明する重傷を負いました」
「片目が見えなくなったと言えば、私は覚えています。
当時は7月の試験で気温も高く、飲酒トラブルの学生が街中で暴れまわっていました。
大学進学率が低いため、浪人や再受験生が多く、特にこの事件は深刻でした。
被害者は優等生で専門学校に合格したはずです。
おそらくそのストレスから絡み事になったのでしょう」
「師匠が司法鑑定を担当された件ですね」吴警部補の回想に同席者が頷いた
「当時は県外からの遊び人か労働者か、事件後に逃亡した可能性が高いと推測されていました」王鐘は同意するようにうなずいた
ふと十数年前の厳克略は遠い記憶に沈んでいたが、彼も資料を調べていないため「専門捜査班は組んだのか?」
と尋ねた。
「県警は専門捜査班を編成したが、主として行方不明者調査や聞き取りを行った結果、容疑者を特定できなかった」
「市警はどうだ」
「市警には回らなかった」
「当時はまだ業務下放(※地方への事務所設置)されていなかった。
清河県公安局は基本的に業務を実施しなかった」吴軍が説明した。
かつて省公安と市警は指導業務のみを行い、直接捜査は行わなかった。
分かりやすく言えば、彼らは事件を解決するのではなく、下部組織に指示を与える立場だった。
例えば省公安も総員数数百名程度で、重大案件でも対応しきれず日常業務さえも県区警と協力して行われた。
そのため案件を県区警に回す方が効率的であり、技術面や組織的な支援を行うのが省公安の役割だった。
市警の人手不足は省公安よりはマシだったが、近年も業務下放(※地方への事務所設置)を要求され、直接捜査などを行うようになっていた。
しかし安平市乃至山南省のような開発途上地域の場合、形式と現実の乖離があった。
そのため十数年前の故意傷害事件が市警に回らなかったのは当然で、現在でも重傷案件であっても大きな影響力がない限り市レベルの専門捜査班は編成されない。
ただし殺人事件なら別だが。
「指紋証拠にも問題があった」小王が説明を続けた。
「犯人が凶器に使った椅子の足元から採取した指紋だが、その椅子の足元は円形鋼管で作られていた……」
「あー」厳克と江遠が同時に理解した表情を見せた。
円柱体痕跡の撮影・採取は刑事鑑識の一大難題だ。
曲面形状による指紋の変形や反射光の問題があり、撮影自体は可能でも精度に重大な欠陥があった。
「当時の指紋採取は分断撮影法で固定したと思われるが、形変化は相当なものだった……」厳克が推測し、「我々もその頃、円柱体表面展開方式の撮影方法を学んだことがある。
専用機械を使いながら回転させながら撮影するものだが、省庁だけに設置され利用には申請が必要だった。
今はスマホでパノラマ撮影すればそれ以上の精度が出る」
江遠が笑ってパソコンを開き案件ファイルを探し出した。
犯人が残した4本の指紋はすぐに画面に表示された。
皆が首を傾げて観察する。
数秒のうちに厳克と王忠は希望を捨てた。
画像の鮮明度はまあまあだが断片が多く、識別困難なのは明らかだ。
さらに重要なのは左右端の外延部で紋線が明らかに太く広がっている点だった。
これによりまず画像の形変化修正を行い、その後指紋をマーキングする必要があるため、技術的には高度な要求となる。
厳克の判断では小王と自分だけではなく市警乃至省公安に回しても結果が出るかどうか疑問だ。
王钟は庫廃業からこの事件に注目していた。
興味津々と語る。
「この事件の利点は、凶器に付着した指紋が連続するもの以外は全て排除できたことだ。
さらに当時画像師を呼んで容疑者の肖像画を作成させたが、それから数年経過しても指紋と肖像画があれば確認しやすいはずさ」
場の者たちが頷いた。
確かに強みと言えた。
指紋で解決できる古参事件は限られており、直接起訴に至るケースは稀だった。
さらに容疑者の肖像画や関係者・目撃者の証言があれば、指紋一致すれば即刻逮捕できる。
ただし前提条件は指紋一致であることだ。
老厳と小王、そして吴軍が江遠を見つめた。
江遠は不意に笑った。
「どうやら江遠には自信があるみたいね」小王は羨ましげに言った。
「やってみようか」江遠が笑う理由は容疑者が残した弓型紋だった。
もし違っていたらこの事件を棚上げする可能性もあったからだ。
難易度については彼の二日間の指紋鑑定経験では射程内と感じていたが、一気に解決できるとは限らない。
吴軍は大笑いして言った。
「捜査は捜査、休息は休息。
今日は焦らなくていいさ。
いずれにせよ古参事件だし、一日二日差し置いても構わないだろう……」
それは意図的な中断だった。
無論、厳革と王鵬は隊内の専門の指紋鑑定官だ。
江遠は法医で彼の弟子でもある。
二人の指紋鑑定官が若い江遠を見守っているのは不自然だった。
「そうさ、最近死体を調べて疲れたんだろうから気をつけていって」厳革も笑いながら王鵬と去った。
吴軍らが部屋を出ると茶を飲みながら江遠に言った。
「焦らなくていいよ。
もう昼休み時間だ。
片付けたり食事したりする準備をしておけ」
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