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第0293話 花びら撒き
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江遠は鴨組のメンバーと共に動画を観察し、新たな監視システムに慣れていった。
男性同士でスポーツ動画を見るのは退屈なものだが、無駄な動きもなく集中して見ていると、庄偉が犯人の行方を追跡する様子を操作している最中に江遠は眠気に襲われた。
「最近の事件はパターン化しすぎてるわね。
同じ手順でやるから気力が続かない」
スマホを取り出し群チャットを見ると、『山南指紋交流群』に李澤民からの通知があった。
全省指紋戦略作戦中に共に働いた同僚の一人である李は省庁内の専門家として異彩を放つ存在だった。
「江遠さん、この指紋見てください。
犯人が車の後部座席の布から採取したものです。
前科者と疑われています」
長陽市水東区の痕跡検証担当・何国華が投稿する中で李は冗談めかして返信していた。
「最近忙しいわね、連続解決した殺人未遂事件も五件以上あるから。
指紋照合は可能よ」
李は鼻を鳴らし返答した。
「私は十倍返しだわ。
江遠さんが一つ送ってきただけで、私が十件の雑用をこなします。
昔は江遠さんとタバコ吸いながら全省の大事件に駆け回り、初一から十五までずっと叫び声が絶えなかったもの」
江遠は懐かしさに群チャットを開いた。
山南李浩志:「長陽市水東区の痕跡検証担当・何国華さん。
この指紋を確認してほしい。
犯人が車の後部座席の布から採取したものです。
前科者と疑われています」
長陽市水東区の痕跡検証担当・何国華:「江遠さん、最近忙しいわね。
連続解決した殺人未遂事件も五件以上あるから。
指紋照合は可能よ」
山南李澤民:「私は十倍返しだわ。
江遠さんが一つ送ってきただけで、私が十件の雑用をこなします。
昔は江遠さんとタバコ吸いながら全省の大事件に駆け回り、初一から十五までずっと叫び声が絶えなかったもの」
山南朱煥光:「長陽市水東区の痕跡検証担当・何国華さん、あなたは江遠さんの先輩よ。
『江神』と呼ぶのが正しいわ。
警備に聞こえるから『江爺』はダメよ」
江遠は満足げにさらに百件以上のメッセージを読み、話題が変わったところで李澤民の指紋を自身に転送した。
「庄哥、高性能なパソコン貸して」
江遠は指紋を手に取りながら、画像処理室という名の部屋で働くのにふさわしいと感じた。
ここには画像処理が必要なため、最新機種が導入されていた。
庄偉は即座に一台を差し出しパスワードを教えた。
「警番号です」
江遠は頷きながら画面を開いた。
「分かりました。
お礼を言いたいところです」江遠は特に驚かなかった。
警察が警番号をパスワードに使うのはあまりにも普通のことだった。
多くの警察官は妻にスマホを見られたらその不都合な習慣を変えたのだと。
単純で曖昧な指紋さえ特別なソフトウェアを使わなくても江遠は取り込んでフォトショップで処理を始めた。
もちろんフォトショップが単純とは無関係だった。
このツールを使いこなせばどんな写真でも加工できるのだ。
「PS」という言葉の本来の意味はフォトショップを使った編集を指した。
しかし以前はプロ級の技術が必要だったような画像処理もソフトウェアが普及し、技術に詳しくない人や予算がない人々でも美しく加工できるようになった。
ただしフォトショップの機能性は衰えていない。
単に体型や肌色を変えたりするだけではなく、その応用範囲は広く、ただ多くの人が使いこなせないだけだった。
過剰で強力な機能がほとんどの画像処理者を越えているため難易度も上がり、多くの人々はフォトショップの機能を模したソフトウェアを選ぶようになった。
また正規版の高額さも問題視されることが多い。
「指紋を処理するんです。
友人が必要としているから」江遠がそう説明すると同時にパソコンで操作を始めた。
庄偉は悲しみに満ちた目で見守っていた。
以前見たように江遠が画像強化を行っていると、彼は理解できなかった。
しかし突然、自分が江遠の操作を少しは理解できるようになったことに気づいた。
実際には指紋画像の強化は動画画像の強化よりずっと簡単だった。
これは単に画像の複雑さだけでなく慣れの問題もあった。
庄偉も警察官として十数年働いてきた人物だ。
見たことないような指紋はあっても、ある一枚の指紋がどのようなものかというイメージは頭の中に明確に存在した。
そのため江遠が指紋を強化している様子を見ていると、彼の操作の方向や目的が少しは理解できた。
目的地が分かれば過程を見るのも容易になるのだ。
何况江遠は複雑な手段を使わなかった。
単にその指紋を少し美しくして見やすくするだけだった。
実際には江遠はLV3+LV4という強力な指紋分析法を持っているため、たとえ1/3程度の基本的な鮮明な指紋でも十分な情報を得られる——前提として対象となる指紋が完全で鮮明であれば。
今回のケースでは犯罪歴のある人物の指紋なのでその点は心配しなくてよかった。
強力な指紋分析法と画像強化技術は相補的に作用するのだ。
フォトショップを使っている人なら誰でも知っているように、このソフトウェアはしばしば何かを犠牲にしてしまう。
もし画像の一部だけを処理する場合、その難易度は低下する。
そのため江遠は特に鮮明で美しい1小片の指紋を得やすかった。
連続した広範囲の指紋の場合、指紋照合にはより優位な状況になるが。
庄伟は江遠の策略を一瞬で看破した。
その上で江遠が行う画像強化処理を見れば、彼は徐々に理解し始めた。
言うまでもなく、庄偉の基礎力は決して弱くない。
十数年前大学で関連専門を学んだ経験があるからだ。
フーリエ変換や離散関数といったデジタル画像処理に関わる知識は、過去十数年間ほとんど変化していない。
つまり、誰でも一生懸命勉強し、向上心があれば、少し愚鈍であっても離散関数を理解でき、べき乗変換や分断線形変換関数に慣れてさえいれば、数学の学習に何倍もの時間を費やしても社会から淘汰されない。
例えば庄偉の場合、十数年間で本当に勉強した時間はそれほど多くなかった。
それは彼が学びの環境を失ったためだ。
多くの人々はそうであるように、就職後は無限にアウトプットし続ける。
ストレス、責任、欲望などがその理由となる。
全てが数量で判断される限り、3000、6000、9000、12000といった数値は当時だけの意味を持つ。
江遠が庄偉に新たな道を開いたのだ。
江遠が画像強化処理を行っている間、庄偉の頭の中には忘れ去った知識が次々と蘇ってきた。
彼はさえも公安部捜査一課第四刑事室中隊長というポストにもう意味を感じなくなっていた。
公安部捜査一課第四刑事室大隊長職務付(初代四眼鴨)として当然の立場であることは言うまでもない。
「おおよそのところだ。
」江遠が手を止めた。
庄偉の頭もすっきりとした:「あ、終わった?」
「ええ、指紋と照合して修正が必要かもしれないが、基本的にはこれでいいんだよ。
」江遠は知っている。
庄偉が盗み見ていることを。
彼は構わず、ついでに少し説明した。
学べるものは盗まなくとも、学べないものは灌漑しても入らない。
完成した指紋図をソフトに投入し、特徴点を1回だけマークすると8番目に同一の指紋がヒットした。
これはかなり早い順位だ。
李鵬の言葉通り、この指紋は明らかに前科者である。
言うまでもなく山南省司法システムの指紋捺印技術は相当なものだった。
江遠は提出をクリックし、スマホを取り出した。
庄偉は少しぼんやりとしながら尋ねた:「当たった?」
「ああ。
」
「うーん……殺人事件か?」
「さあね。
」江遠は李鵬に電話をかけた。
「李哥、報告します。
」
李鵬はほぼ同時に受話器を取った。
電話の向こうから李鵬の大きな笑い声が聞こえた:「ははは! 俺は知ってるさ。
江遠、指紋処理なんて分ととのことだぜ。
当たったのか?」
「当たりましたよ。
でも、ほぼ2時間かかったんだって。
」江遠は笑みを浮かべた。
「時間を正確に記録しないと、怠慢と言われちゃうからね。
」
「そんなもんじゃあないさ。
最初に煙草を差し出した時から、この俺の兄弟だと思ってたぜ。
」
「お時間があれば出差してきてください。
雪茄一本ご馳走しますよ。
」
「いいやつだな、待ってろよ……あ、バックヤードで君の提出した指紋を見たぜ。
専門家の検証はまだ終わってないから、行こうか。
」
江遠も省庁認定の指紋専門家だったが、自分で採取した指紋を他人に検証してもらう必要があった。
国内では指紋証拠の正確性に対する要求が非常に高いのだ。
「ん? 何の件だい?」
と江遠は返事をしながら尋ねた。
「命案さ。
小案件ならお前を呼ぶわけないだろう。
でも現行犯で、現場を見ろよ。
この手の犯罪者ってのは、段々と手が荒くなっていくんだぜ……」
李作民は簡単に説明して電話を切った。
報告に向かうためだ。
江遠が電話を置くと、隣にいた庄二郎(しょう じゅうろう)に笑みを浮かべた。
「まさか命案とは思わなかったぜ」
「そりゃそうだよな」庄二郎は苦々しい表情で頷いた。
「誰が予想できるだろう。
指紋専門家でさえ作れないような指紋と、対比する必要があるのに、それが殺人事件になるなんて……」
ドン。
江遠のスマホが光った。
「山南指紋交流群」が赤く点滅した。
山南李作民:【俺の兄貴江遠が本市で凶悪犯罪の指紋を突き止めた!お祝い!】
長陽市・水東区・痕跡鑑定何国華:【江神様、最強(※江遠は「江」に「神」という意味を持つため)!お祝い!】
山南朱繁光:【再検証通過だぜ。
お祝い!】
省庁・指紋班・楊玲:【寧波の江遠、凶気を立てるやつだな】
男性同士でスポーツ動画を見るのは退屈なものだが、無駄な動きもなく集中して見ていると、庄偉が犯人の行方を追跡する様子を操作している最中に江遠は眠気に襲われた。
「最近の事件はパターン化しすぎてるわね。
同じ手順でやるから気力が続かない」
スマホを取り出し群チャットを見ると、『山南指紋交流群』に李澤民からの通知があった。
全省指紋戦略作戦中に共に働いた同僚の一人である李は省庁内の専門家として異彩を放つ存在だった。
「江遠さん、この指紋見てください。
犯人が車の後部座席の布から採取したものです。
前科者と疑われています」
長陽市水東区の痕跡検証担当・何国華が投稿する中で李は冗談めかして返信していた。
「最近忙しいわね、連続解決した殺人未遂事件も五件以上あるから。
指紋照合は可能よ」
李は鼻を鳴らし返答した。
「私は十倍返しだわ。
江遠さんが一つ送ってきただけで、私が十件の雑用をこなします。
昔は江遠さんとタバコ吸いながら全省の大事件に駆け回り、初一から十五までずっと叫び声が絶えなかったもの」
江遠は懐かしさに群チャットを開いた。
山南李浩志:「長陽市水東区の痕跡検証担当・何国華さん。
この指紋を確認してほしい。
犯人が車の後部座席の布から採取したものです。
前科者と疑われています」
長陽市水東区の痕跡検証担当・何国華:「江遠さん、最近忙しいわね。
連続解決した殺人未遂事件も五件以上あるから。
指紋照合は可能よ」
山南李澤民:「私は十倍返しだわ。
江遠さんが一つ送ってきただけで、私が十件の雑用をこなします。
昔は江遠さんとタバコ吸いながら全省の大事件に駆け回り、初一から十五までずっと叫び声が絶えなかったもの」
山南朱煥光:「長陽市水東区の痕跡検証担当・何国華さん、あなたは江遠さんの先輩よ。
『江神』と呼ぶのが正しいわ。
警備に聞こえるから『江爺』はダメよ」
江遠は満足げにさらに百件以上のメッセージを読み、話題が変わったところで李澤民の指紋を自身に転送した。
「庄哥、高性能なパソコン貸して」
江遠は指紋を手に取りながら、画像処理室という名の部屋で働くのにふさわしいと感じた。
ここには画像処理が必要なため、最新機種が導入されていた。
庄偉は即座に一台を差し出しパスワードを教えた。
「警番号です」
江遠は頷きながら画面を開いた。
「分かりました。
お礼を言いたいところです」江遠は特に驚かなかった。
警察が警番号をパスワードに使うのはあまりにも普通のことだった。
多くの警察官は妻にスマホを見られたらその不都合な習慣を変えたのだと。
単純で曖昧な指紋さえ特別なソフトウェアを使わなくても江遠は取り込んでフォトショップで処理を始めた。
もちろんフォトショップが単純とは無関係だった。
このツールを使いこなせばどんな写真でも加工できるのだ。
「PS」という言葉の本来の意味はフォトショップを使った編集を指した。
しかし以前はプロ級の技術が必要だったような画像処理もソフトウェアが普及し、技術に詳しくない人や予算がない人々でも美しく加工できるようになった。
ただしフォトショップの機能性は衰えていない。
単に体型や肌色を変えたりするだけではなく、その応用範囲は広く、ただ多くの人が使いこなせないだけだった。
過剰で強力な機能がほとんどの画像処理者を越えているため難易度も上がり、多くの人々はフォトショップの機能を模したソフトウェアを選ぶようになった。
また正規版の高額さも問題視されることが多い。
「指紋を処理するんです。
友人が必要としているから」江遠がそう説明すると同時にパソコンで操作を始めた。
庄偉は悲しみに満ちた目で見守っていた。
以前見たように江遠が画像強化を行っていると、彼は理解できなかった。
しかし突然、自分が江遠の操作を少しは理解できるようになったことに気づいた。
実際には指紋画像の強化は動画画像の強化よりずっと簡単だった。
これは単に画像の複雑さだけでなく慣れの問題もあった。
庄偉も警察官として十数年働いてきた人物だ。
見たことないような指紋はあっても、ある一枚の指紋がどのようなものかというイメージは頭の中に明確に存在した。
そのため江遠が指紋を強化している様子を見ていると、彼の操作の方向や目的が少しは理解できた。
目的地が分かれば過程を見るのも容易になるのだ。
何况江遠は複雑な手段を使わなかった。
単にその指紋を少し美しくして見やすくするだけだった。
実際には江遠はLV3+LV4という強力な指紋分析法を持っているため、たとえ1/3程度の基本的な鮮明な指紋でも十分な情報を得られる——前提として対象となる指紋が完全で鮮明であれば。
今回のケースでは犯罪歴のある人物の指紋なのでその点は心配しなくてよかった。
強力な指紋分析法と画像強化技術は相補的に作用するのだ。
フォトショップを使っている人なら誰でも知っているように、このソフトウェアはしばしば何かを犠牲にしてしまう。
もし画像の一部だけを処理する場合、その難易度は低下する。
そのため江遠は特に鮮明で美しい1小片の指紋を得やすかった。
連続した広範囲の指紋の場合、指紋照合にはより優位な状況になるが。
庄伟は江遠の策略を一瞬で看破した。
その上で江遠が行う画像強化処理を見れば、彼は徐々に理解し始めた。
言うまでもなく、庄偉の基礎力は決して弱くない。
十数年前大学で関連専門を学んだ経験があるからだ。
フーリエ変換や離散関数といったデジタル画像処理に関わる知識は、過去十数年間ほとんど変化していない。
つまり、誰でも一生懸命勉強し、向上心があれば、少し愚鈍であっても離散関数を理解でき、べき乗変換や分断線形変換関数に慣れてさえいれば、数学の学習に何倍もの時間を費やしても社会から淘汰されない。
例えば庄偉の場合、十数年間で本当に勉強した時間はそれほど多くなかった。
それは彼が学びの環境を失ったためだ。
多くの人々はそうであるように、就職後は無限にアウトプットし続ける。
ストレス、責任、欲望などがその理由となる。
全てが数量で判断される限り、3000、6000、9000、12000といった数値は当時だけの意味を持つ。
江遠が庄偉に新たな道を開いたのだ。
江遠が画像強化処理を行っている間、庄偉の頭の中には忘れ去った知識が次々と蘇ってきた。
彼はさえも公安部捜査一課第四刑事室中隊長というポストにもう意味を感じなくなっていた。
公安部捜査一課第四刑事室大隊長職務付(初代四眼鴨)として当然の立場であることは言うまでもない。
「おおよそのところだ。
」江遠が手を止めた。
庄偉の頭もすっきりとした:「あ、終わった?」
「ええ、指紋と照合して修正が必要かもしれないが、基本的にはこれでいいんだよ。
」江遠は知っている。
庄偉が盗み見ていることを。
彼は構わず、ついでに少し説明した。
学べるものは盗まなくとも、学べないものは灌漑しても入らない。
完成した指紋図をソフトに投入し、特徴点を1回だけマークすると8番目に同一の指紋がヒットした。
これはかなり早い順位だ。
李鵬の言葉通り、この指紋は明らかに前科者である。
言うまでもなく山南省司法システムの指紋捺印技術は相当なものだった。
江遠は提出をクリックし、スマホを取り出した。
庄偉は少しぼんやりとしながら尋ねた:「当たった?」
「ああ。
」
「うーん……殺人事件か?」
「さあね。
」江遠は李鵬に電話をかけた。
「李哥、報告します。
」
李鵬はほぼ同時に受話器を取った。
電話の向こうから李鵬の大きな笑い声が聞こえた:「ははは! 俺は知ってるさ。
江遠、指紋処理なんて分ととのことだぜ。
当たったのか?」
「当たりましたよ。
でも、ほぼ2時間かかったんだって。
」江遠は笑みを浮かべた。
「時間を正確に記録しないと、怠慢と言われちゃうからね。
」
「そんなもんじゃあないさ。
最初に煙草を差し出した時から、この俺の兄弟だと思ってたぜ。
」
「お時間があれば出差してきてください。
雪茄一本ご馳走しますよ。
」
「いいやつだな、待ってろよ……あ、バックヤードで君の提出した指紋を見たぜ。
専門家の検証はまだ終わってないから、行こうか。
」
江遠も省庁認定の指紋専門家だったが、自分で採取した指紋を他人に検証してもらう必要があった。
国内では指紋証拠の正確性に対する要求が非常に高いのだ。
「ん? 何の件だい?」
と江遠は返事をしながら尋ねた。
「命案さ。
小案件ならお前を呼ぶわけないだろう。
でも現行犯で、現場を見ろよ。
この手の犯罪者ってのは、段々と手が荒くなっていくんだぜ……」
李作民は簡単に説明して電話を切った。
報告に向かうためだ。
江遠が電話を置くと、隣にいた庄二郎(しょう じゅうろう)に笑みを浮かべた。
「まさか命案とは思わなかったぜ」
「そりゃそうだよな」庄二郎は苦々しい表情で頷いた。
「誰が予想できるだろう。
指紋専門家でさえ作れないような指紋と、対比する必要があるのに、それが殺人事件になるなんて……」
ドン。
江遠のスマホが光った。
「山南指紋交流群」が赤く点滅した。
山南李作民:【俺の兄貴江遠が本市で凶悪犯罪の指紋を突き止めた!お祝い!】
長陽市・水東区・痕跡鑑定何国華:【江神様、最強(※江遠は「江」に「神」という意味を持つため)!お祝い!】
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