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第0562話 周辺
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翌朝、江遠が再び勤務に来ると、時間もそろった頃合いを見計らって黄強民の部屋へ報告に向かった。
到着すると伍軍豪は既に室内に座っていた。
「タイミング良し」江遠が笑顔で挨拶を返すと、伍軍豪は剃り上げた頭頂部を手早く拭いながら直截に告げた。
「君の為だけに待機したんだ。
最近は本当に手一杯だ。
相手をなだめるようなこと、私は素人同然だが、やめられない」
伍軍豪の態度からその一中隊の面々が皆鋼鉄のようなメンタルで統率されていることが窺えた。
かつて黄強民が大隊長だった頃は伍軍豪に訓練と命令を守ることだけが課せられていたため、麻痺した新人でも二年間で伍軍豪の指導下で腰回りも頭頂部も丸みを帯びた体躯へと変貌させられた。
何か不満事が生じればジムでバーベルを叩きつけるような原始的な運動でストレス解消すれば、自然に年間目標が達成できた時代だった。
だから現在のような心理的接点が必要な問題が発生した際には伍軍豪から得られるのは「皮肉たっぷりの慰め」しかなかった。
江遠は伍軍豪の相手をなだめる様子を想像して笑みを浮かべつつ、真剣に告げた。
「私は京陽線三尸事件の解決に取り組むことにします」
黄強民と伍軍豪が同時に江遠を見つめ合いながら頷いた。
「私の考えは影響力のある案件で良い。
例えば我々が魯陽に行ったようなケース……」黄強民が咳払いを交えつつ説明する。
「省内の有名人気案件でも柴局長の判断には届かないでしょう。
せいぜい一時的な猶予くらいです。
それなら全国規模の影響力を持つ案件を作った方が良いのではないでしょうか。
いずれにせよ積年の未解決事件ですから」
「京陽線三尸事件は部委が指定した案件で、既に専門家が関わっているんです」黄強民は江遠を信頼しつつも、今回は旧部下との関わりを考慮して成功率重視の選択を希望していた。
当然ながら黄強民も単なる一言のアドバイス程度で、捜査案件の選定については長らく手を出さない方針だった。
江遠が再確認するように告げた。
「私の見立てでは可能性は十分にあります」
黄強民は伍軍豪の方へ視線を向けた。
「隊長の指示通りに進める」伍軍豪は派手なアイデア好きではないため、江遠が主導権を握れば異論はないようだった。
「よし」黄強民も同意して江遠に尋ねた。
「今必要なのは何か?」
「まずは資料閲覧から始めます」江遠はバックヤードでしかアクセスできない情報が限られているため、その程度の期待外れでは事件解決には至れないことを悟っていた。
黄強民は考えを巡らせつつ告げた。
「崔小虎に頼めばいい。
彼も君と組むことを望んでいたはずだ。
京陽線三尸事件と言えば彼は支持してくれるだろう」
京陽線とは京城から長陽市を結ぶ鉄道線のことで、その沿線で連続して発生した三人の自殺事件が各方面の注目を集めていた。
三件の現場と管轄権の変更により複数機関が関わるもののいずれも解決に至らず、案件の影響力はさらに拡大していた。
その後二十年間、各都道府県や部委がこの事件を清掃対象リストに掲載し、山南省警も参加。
他の未解決事件が次々と解明される中で「京陽線三尸事件」の存在感は明らかに増幅されていった。
当然、難易度も明白に示されていた。
崔小虎は江遠が三尸事件に関心を持ったと聞いて当日から飛行機でやってきた。
双方は青白市で会う約束をした。
崔小虎は李浩辰を連れて、江遠は数台の車を率いて向かう。
「知らない人にはあなたが直接逮捕するように見える」と崔小虎は驚いた。
こんなに多くの人員を動員すると開き費も馬鹿にならない。
江遠は笑って尋ねた。
「話し合いはまとまった?捜査資料を見せてもらえるかな?」
青白市は山南省の地級市だが、江遠たちとはほとんど接点がなく、以前は通過するだけだった。
たまに青白市で人を捕まえることもある。
しかし現在の江遠は省内では大物として知られており、青白市の関係者は非常に歓迎している。
ただし公務に関しては崔小虎の方が使い勝手が良い。
崔小虎は自信を持って頷き、さらに車両を増やして青白市刑事情報センターへ直行した。
人々は社交する社交、休息する休息としながらも江遠は捜査資料室に直行し、一ページずつ捜査資料を読み始めた。
所謂京陽線三尸事件とは、一度に三具の遺体が出たのではない。
三具の遺体が異なる時期・場所で次々と発見されたという事実そのものである。
最初の遺体が発見されたのは22年前のことだった。
犯人の手口は粗野で、被害者の足元に縛り付けられた痕跡があったが、当時は警察から大きな注目を集めることはなかった。
あの時代には「命案必破」というスローガンもまだ叫ばれていない時期だった。
次に二つ目の遺体が発見された時、現場の血痕が極めて少なかったことが重大な変化をもたらした。
これは捜査員たちの警戒心を引き起こすのに十分だった。
殺人未遂経験がない人々は、生者と死者の出血量の違いを理解できないことが多い。
これが多くの人々が疑問に思う点だ。
「分尸現場では血痕が多いのではないか?」
実際には殺害現場は血痕が多くても、分尸現場はそうではない場合がある。
京陽線三尸事件もその例証である。
列車が遺体をバラバラにする際に鉄道の上にほとんど血痕がないという事実。
最も警察の注意を集めたのは三人目の被害者だった。
四ヶ月後の夜間、深夜の列車が直撃した現場は血肉横飛だった。
この時点で被害者は生きていたことが判明し、法医検死官が特別に調べた結果、犯人がエタノールを使用していたことが明らかになった。
三件の事件が異なる場所をまたぎ、二つの鉄道局に関わる上に犯人の手口が明らかに進化しているため、警察はこの事件に莫大な人員と時間を費やした。
当時外省では連続殺人64件の連続殺人鬼が暴走しており、山南省警と中央部委は同じ轍を踏まないよう必死だった。
そのため三件の事件が同一犯人と判断された時は大きな話題となった。
しかし未解決であることがさらに大きな話題になったのは言うまでもない。
他の省では次々に類似事件が発生し、各所で猛追するも解決した。
ただ京陽線三尸事件だけは大騒ぎ→再び大騒ぎと繰り返され、結果が出なかった。
二度の大騒動のためこの事件は他のものとは明らかに異なっていた。
その後再捜査が行われたが結論は変わらず、ただ新たな光環を加えるだけだった。
「証拠物は全てあるか?見せてもらえるか?」
江遠は証拠品保管室の警察官に尋ねた。
返事を得た江遠は室内に入り込んだ。
物証室の警官が傍らで手伝いながら、彼の動きを興味深げに観察していた。
古い難しい事件とはいえ、成功確率は低いもののその吸引力は十分だった。
江遠は半日もかかった。
物証室から出ると黄強民と伍軍豪たちは待ちくたびれていた。
「どうしたんだ?」
伍軍豪が江遠を見つめながら立ち上がった。
江遠は笑って首を横に振る。
「手掛かりはない」
「そりゃ……」伍軍豪がためらいを見せた。
江遠は笑みを浮かべる。
「来る前から分かったはずだ。
有名な事件なら難易度が高いのは当然だ」
「あー……」伍軍豪は焦りながらも諦めて首を振った。
黄強民は江遠を見つめつつ、内心で頷いた。
短時間でここまで成長したとは驚きだった。
「行こうか、食事でもどう?」
江遠が伍軍豪の腕を引っ張って外に出た。
伍軍豪は乗り気ではなかった様子でため息をつきながら、「どうしてもなら諦めようぜ。
俺たちも苦労した経験があるんだから、我慢すれば通じるさ。
それでもダメなら異動でもいい」
「柴局が人を出せないんなら」黄強民は鼻で笑った。
「トップと揉めるのは伍軍豪だけじゃないんだよ。
そんな都合の良い話はないさ」
伍軍豪の返事を待たずに江遠は咳払いをして、「まだその段階じゃない。
物証は多いんだから、じっくりやればいい」
「どうやってゆっくりやるんだ?」
「日に一歩進むだけだ」江遠は技術を連想させながら続けた。
「毎日少しずつ調べていけば必ず見つかるさ」
そう考えながら江遠は具体例を挙げた。
「彼らは周辺証拠を集めてるんだ。
目撃者を見つけられなくても近隣住民の話を聞く手もある。
方法はいくらでもあるから焦らなくていいよ」
到着すると伍軍豪は既に室内に座っていた。
「タイミング良し」江遠が笑顔で挨拶を返すと、伍軍豪は剃り上げた頭頂部を手早く拭いながら直截に告げた。
「君の為だけに待機したんだ。
最近は本当に手一杯だ。
相手をなだめるようなこと、私は素人同然だが、やめられない」
伍軍豪の態度からその一中隊の面々が皆鋼鉄のようなメンタルで統率されていることが窺えた。
かつて黄強民が大隊長だった頃は伍軍豪に訓練と命令を守ることだけが課せられていたため、麻痺した新人でも二年間で伍軍豪の指導下で腰回りも頭頂部も丸みを帯びた体躯へと変貌させられた。
何か不満事が生じればジムでバーベルを叩きつけるような原始的な運動でストレス解消すれば、自然に年間目標が達成できた時代だった。
だから現在のような心理的接点が必要な問題が発生した際には伍軍豪から得られるのは「皮肉たっぷりの慰め」しかなかった。
江遠は伍軍豪の相手をなだめる様子を想像して笑みを浮かべつつ、真剣に告げた。
「私は京陽線三尸事件の解決に取り組むことにします」
黄強民と伍軍豪が同時に江遠を見つめ合いながら頷いた。
「私の考えは影響力のある案件で良い。
例えば我々が魯陽に行ったようなケース……」黄強民が咳払いを交えつつ説明する。
「省内の有名人気案件でも柴局長の判断には届かないでしょう。
せいぜい一時的な猶予くらいです。
それなら全国規模の影響力を持つ案件を作った方が良いのではないでしょうか。
いずれにせよ積年の未解決事件ですから」
「京陽線三尸事件は部委が指定した案件で、既に専門家が関わっているんです」黄強民は江遠を信頼しつつも、今回は旧部下との関わりを考慮して成功率重視の選択を希望していた。
当然ながら黄強民も単なる一言のアドバイス程度で、捜査案件の選定については長らく手を出さない方針だった。
江遠が再確認するように告げた。
「私の見立てでは可能性は十分にあります」
黄強民は伍軍豪の方へ視線を向けた。
「隊長の指示通りに進める」伍軍豪は派手なアイデア好きではないため、江遠が主導権を握れば異論はないようだった。
「よし」黄強民も同意して江遠に尋ねた。
「今必要なのは何か?」
「まずは資料閲覧から始めます」江遠はバックヤードでしかアクセスできない情報が限られているため、その程度の期待外れでは事件解決には至れないことを悟っていた。
黄強民は考えを巡らせつつ告げた。
「崔小虎に頼めばいい。
彼も君と組むことを望んでいたはずだ。
京陽線三尸事件と言えば彼は支持してくれるだろう」
京陽線とは京城から長陽市を結ぶ鉄道線のことで、その沿線で連続して発生した三人の自殺事件が各方面の注目を集めていた。
三件の現場と管轄権の変更により複数機関が関わるもののいずれも解決に至らず、案件の影響力はさらに拡大していた。
その後二十年間、各都道府県や部委がこの事件を清掃対象リストに掲載し、山南省警も参加。
他の未解決事件が次々と解明される中で「京陽線三尸事件」の存在感は明らかに増幅されていった。
当然、難易度も明白に示されていた。
崔小虎は江遠が三尸事件に関心を持ったと聞いて当日から飛行機でやってきた。
双方は青白市で会う約束をした。
崔小虎は李浩辰を連れて、江遠は数台の車を率いて向かう。
「知らない人にはあなたが直接逮捕するように見える」と崔小虎は驚いた。
こんなに多くの人員を動員すると開き費も馬鹿にならない。
江遠は笑って尋ねた。
「話し合いはまとまった?捜査資料を見せてもらえるかな?」
青白市は山南省の地級市だが、江遠たちとはほとんど接点がなく、以前は通過するだけだった。
たまに青白市で人を捕まえることもある。
しかし現在の江遠は省内では大物として知られており、青白市の関係者は非常に歓迎している。
ただし公務に関しては崔小虎の方が使い勝手が良い。
崔小虎は自信を持って頷き、さらに車両を増やして青白市刑事情報センターへ直行した。
人々は社交する社交、休息する休息としながらも江遠は捜査資料室に直行し、一ページずつ捜査資料を読み始めた。
所謂京陽線三尸事件とは、一度に三具の遺体が出たのではない。
三具の遺体が異なる時期・場所で次々と発見されたという事実そのものである。
最初の遺体が発見されたのは22年前のことだった。
犯人の手口は粗野で、被害者の足元に縛り付けられた痕跡があったが、当時は警察から大きな注目を集めることはなかった。
あの時代には「命案必破」というスローガンもまだ叫ばれていない時期だった。
次に二つ目の遺体が発見された時、現場の血痕が極めて少なかったことが重大な変化をもたらした。
これは捜査員たちの警戒心を引き起こすのに十分だった。
殺人未遂経験がない人々は、生者と死者の出血量の違いを理解できないことが多い。
これが多くの人々が疑問に思う点だ。
「分尸現場では血痕が多いのではないか?」
実際には殺害現場は血痕が多くても、分尸現場はそうではない場合がある。
京陽線三尸事件もその例証である。
列車が遺体をバラバラにする際に鉄道の上にほとんど血痕がないという事実。
最も警察の注意を集めたのは三人目の被害者だった。
四ヶ月後の夜間、深夜の列車が直撃した現場は血肉横飛だった。
この時点で被害者は生きていたことが判明し、法医検死官が特別に調べた結果、犯人がエタノールを使用していたことが明らかになった。
三件の事件が異なる場所をまたぎ、二つの鉄道局に関わる上に犯人の手口が明らかに進化しているため、警察はこの事件に莫大な人員と時間を費やした。
当時外省では連続殺人64件の連続殺人鬼が暴走しており、山南省警と中央部委は同じ轍を踏まないよう必死だった。
そのため三件の事件が同一犯人と判断された時は大きな話題となった。
しかし未解決であることがさらに大きな話題になったのは言うまでもない。
他の省では次々に類似事件が発生し、各所で猛追するも解決した。
ただ京陽線三尸事件だけは大騒ぎ→再び大騒ぎと繰り返され、結果が出なかった。
二度の大騒動のためこの事件は他のものとは明らかに異なっていた。
その後再捜査が行われたが結論は変わらず、ただ新たな光環を加えるだけだった。
「証拠物は全てあるか?見せてもらえるか?」
江遠は証拠品保管室の警察官に尋ねた。
返事を得た江遠は室内に入り込んだ。
物証室の警官が傍らで手伝いながら、彼の動きを興味深げに観察していた。
古い難しい事件とはいえ、成功確率は低いもののその吸引力は十分だった。
江遠は半日もかかった。
物証室から出ると黄強民と伍軍豪たちは待ちくたびれていた。
「どうしたんだ?」
伍軍豪が江遠を見つめながら立ち上がった。
江遠は笑って首を横に振る。
「手掛かりはない」
「そりゃ……」伍軍豪がためらいを見せた。
江遠は笑みを浮かべる。
「来る前から分かったはずだ。
有名な事件なら難易度が高いのは当然だ」
「あー……」伍軍豪は焦りながらも諦めて首を振った。
黄強民は江遠を見つめつつ、内心で頷いた。
短時間でここまで成長したとは驚きだった。
「行こうか、食事でもどう?」
江遠が伍軍豪の腕を引っ張って外に出た。
伍軍豪は乗り気ではなかった様子でため息をつきながら、「どうしてもなら諦めようぜ。
俺たちも苦労した経験があるんだから、我慢すれば通じるさ。
それでもダメなら異動でもいい」
「柴局が人を出せないんなら」黄強民は鼻で笑った。
「トップと揉めるのは伍軍豪だけじゃないんだよ。
そんな都合の良い話はないさ」
伍軍豪の返事を待たずに江遠は咳払いをして、「まだその段階じゃない。
物証は多いんだから、じっくりやればいい」
「どうやってゆっくりやるんだ?」
「日に一歩進むだけだ」江遠は技術を連想させながら続けた。
「毎日少しずつ調べていけば必ず見つかるさ」
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(。-人-。)
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