明ンク街13番地

きりしま つかさ

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第0071話「あと一日」

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修ス火葬社のその夜、カレンが椅子に座りながら祖父に自分を縛ってもらうことで「被害者」の姿を作り警察から目を逸らすように演出していた。

ディースはナイフを手に取り、カレンの胸元に直接突き立てた。

その一刀は致命傷ではなかったものの、カレンは数日間病院で過ごすことになった。

最初、カレンは祖父がより現実的な印象を作りたいからと信じていた。

しかし、鼻先が尖った明らかに政府機関の人間が自分の部屋を訪れた時、カレンは祖父がその人々の視線を避けるためだと悟った。

殺戮の夜が過ぎてから、

カレンはようやく気づいた。

警察も政府機関も、祖父にはどうでもいい存在だったのだ。

彼は演技する必要など一切なかった。

なぜあの夜に胸を刺したのか?

その疑問は口に出さないまま放置された。

親戚の子供が遊びで転んで皮擦り傷を作ったように、些細なことでは咎められないという感覚があったからだ。

さらに、

カレンは当時ディースが自分に「普通の人間」としてインメレーズ家で過ごすよう指示したため、手足の動きを自然にする必要があったと考えた。

しかし、

その日まで、胸を刺された理由が明確になることはなかった。

ある老人が孫のためにここまで深く計画を練る理由は、ただ一言「祖父」と呼ばれたからだったのか?

オークウッド墓地。

黒い結界の向こうでディースの手が自分の胸元の穴から引き抜かれ、彼の掌に黒い霧が握られている。

ディースは声を上げた。

「ラネダルの名のもとに誓う。

貴方様が今この場で私を赦してくださるなら、貴方とその一族には十倍百倍の報酬を与えよう」

しかしディースは一切返答せず、ゆっくりと地面に降り立った。

ホーフェンと金毛犬の前に。

「貴方が最も危機にさらされている今、私を捨て去るのが最善の選択だ。

私はラネダルよ、約束を守り信頼する者」

ホーフェンはその灰色の塊目を凝視し、皮膚が引き締まるほど興奮していた。

調理師が一生に一度出会う最高級食材を見たような表情だった。

「インメレーズ家と友好関係を築きたいなら、貴方がこの難局を乗り切れば成神の道標を与えよう」

ディースはホーフェンを見やると、彼は頷いた。

灰色の塊がディースの前に置かれ、その下に金色の輝きが浮かび上がった。

ディースが尋ねた。

「貴方の名は……?」

「ラネダルよ、私の名は前の紀元で響き渡っていた!」

「いいや、貴方はその名ではない」

「その名ではない?」

「貴方の名は……ケビン」

言葉が途切れた瞬間、

ディースは灰色の塊を金毛犬の体に叩きつけた。



フーフェン卿が即座に法陣を起動させると、金毛の体からは七色の光が迸り出た。

その輝きが頂点に達した瞬間、一気に消散する。

意識を取り戻した金毛は周囲を見回し、依然として恐ろしい情景に直面したと悟ると、再び目を閉じて喉を鳴らす。

アルフレートはその光景に目を丸くした。

目の前で起こった出来事にもかかわらず、自身が直接関わったというのに、彼の胸中には不思議な違和感が残る。

邪神が一条の犬の体に封印されるなど、現実離れした出来事だったのだ。

その時、四方八方に光柱が集結する。

最初に降り立つのは三本の秩序神殿長老の光柱で、残り四本は外周を形成していた。

境界が解けた瞬間、ディースが再び飛び上がった。

金色の瞳は変わらず輝いていたが、彼は自制しながらも一足踏み入れようとしている。

その様子から確かな神性を感じさせる存在となった。

場に集まった七つの存在の視線は全てディースに向いている。

彼の反応次第で彼らの行動が決まるのだ。

ディースは輪廻神教の光柱を向き、問いかけた。

「貴教は我が秩序神殿が秩序を守る資格を失ったと疑うのか?」

その言葉に輪廻神教の存在が一瞬硬直した時、シティが闇夜神教の光柱前で遮り、「貴教は我が秩序神殿が秩序を維持する能力を否定するのか?」

と問いかける。

ニヴンも原理神教の前に立ち、「貴教は我が秩序神殿が秩序に尽くす資格があると認めないのか?」

と迫る。

ガーレルは闇堕神教の前で「貴教は我が秩序神殿が秩序を統治する権限を剥奪すべきだと主張するのか?」

と叫んだ。

その瞬間、四つの光柱の中の存在たちの表情は驚愕に歪んでいた。

彼らは噂されていた事実——秩序神殿の長老級存在が自ら放逐し、教派離脱しようとしているという情報を裏付けた証拠を得ていたのだ。

しかし眼前の情景は決裂寸前とは到底思えない。

「我が輪廻神教は貴教が秩序を守る資格があると認めます」

「我が闇夜神教も貴教が秩序を維持する能力に賛成です」

「原理神教は貴教が秩序に尽くす資格があると感謝します」

「我が闇堕神教も貴教が秩序を統治する権限を保持すべきだと同意します」

決裂の影が消えた瞬間、彼らもまた介入する理由を失った。

この世で誰一人として、秩序神殿に牙向ける勇気を持ち得ないのだ。

ましてや連合して戦うなど不可能だった——各自の信奉する神を唯一神とするという根本的な目標ゆえに。



最も重要なのは、秩序神教が常に秩序を維持してきたことだ。

強引に多くの特権を手に入れさせ、他の大教会を後退させる一方で、その方針はかつての光の神教とは全く異なるものだった。

そのため、他の教会が秩序神教に対して根本的な動機を持って連合する理由も生まれなかった。

四道の光柱が次々と遠くへ消えていく。

彼らが来たのは一瞬のことだ。

そしてまた去った。

「ディース、我々と共に秩序神教に戻りなさい。

長老の地位を受けて無上なる存在となることを約束します。

同時に、秩序の輝きは貴方の家族にも照らすでしょう」ガレがディースに声をかけた。

ディースは返事をせず、再び地面に降り立った。

足元には墓地のぬかるんだ土があった。

墓地の中にはアルフレードと老ホーフェン、そして一条の犬がいた。

以前ディースが結界で隔離したため、その中で起こった出来事は外側からは感知できなかった。

邪神はそもそも見えない存在であり、さらに犬の中に封印されていることで二重の遮断が加わり、より一層姿を見せることは不可能だった。

「ディース、秩序神殿を侮蔑する代償は重大だ。

貴方自身もその結果を理解しているはずよ」

シーティーの影がディースの前に現れた。

彼女はガレと共にディースを阻み止めた。

ディースは高慢な神殿長老であるシーティーには目もくれず、視線だけを向けると、その瞳孔から金色が完全に消え、体中の気力も急速に減少し、最終的には単なる秩序神教の審判官程度のレベルまで低下した。

つまり、シーティーは指一本で眼前のディースを潰すことも可能だった。

しかし彼女の顔には硬直が刻まれていた。

ディースはその場を迂回し通り過ぎようとしたが、シーティーは動かずに立ち尽くしていた。

彼女は神殿に入る前から有名な烈火の性格を持ち、長老に就任しても変わらなかった人物だ。

しかし大局を重んじる人間でもあった。

秩序神教が必要としているのはディースだった。

ディースが明確に離反する意思を見せない限り、彼女はいくら声高に叫んだとしても、その手を差し伸べることをためらう。

いや、むしろ惜しまないとさえ思っていたのだ。

これは秩序神殿の損失であり、同時に秩序そのものの損失だった。

シーティーが怒りで目を血走らせながらディースの背中を見つめる。

彼女は「秩序の塵埃」という言葉に重みを感じていた。

ディースは振り返ることもなく、ただ手を上げて軽く振った。

「あと二日」

零時を過ぎたことに気づき、ディースは訂正した。

「あと一日」

ガレが口を開いた。

「これは貴方の期限であり、我々も最終限界まで待つ。

来週日曜日のことだ」

ディースは返事だけして、

「午後の時間帯です」

と付け加えた。

朝は信徒たちと共に礼拝を行う必要があったからだ。

三道の光柱が空高く昇り、消えていった。



「西ティ、見たか? 彼は境界を破るのではなく、この領域に慣れていたのだ。

彼はあえて足を入れただけで、千年近い間神殿で最も優れた天才だ」

「いつも同じ話を繰り返すな 我々自身が目で見て分かる あの時あなたが目の前で大不敬な言葉を言った時に 惩罰しなかったのはあなたの深遠な視界によるのだと」

「彼ほど天才なら、問題を起こしたとき神殿にどれほどの混乱が生じるか想像できるだろう。

私はむしろ今後の交渉を楽しみにしている 予言とは異なる選択をするかもしれないからね。

もし叛教を選ぶなら以前から四人組と連携していたはずだ」

「もしかしたら 彼は夜陰の下で覗く者たちを追い払いたいだけなのかもしれない その隙に得物を狙う心算りを断ち切るためだ。

彼が本当に望むのは交渉そのものかもしれない」

カレンは夢を見た

最初は骨まで冷え透けた寒さだったが 後から二つの暖かい流れが近づいてきた 体温だけでなく魂までも凍結していたのに 瞬時に温かく穏やかな気流に包まれた

彼は眠り、確かに眠った。

夢の入り口で自分が夢だと知っていた

その夢の中で 彼は草の上に横たわり 天空が青く澄み渡り 日差しが優しく降り注ぐ。

全てが完璧な情景だった

体の左右には男女が寝そべっている。

男の方は非常に美形で カレンとディース、そして自分自身によく似ていた

彼は笑った 「自分が似ていると言ったのは些か滑稽だ」

その男はカレンの笑みに気づき顔を向けた 互いに笑い合う。

澄んだ瞳が温かく素朴な印象を与えた インメレース家は皆美形だった

カレンはもう一度横を向いて 女の方を見やった。

彼女も側面から見上げていた。

美しい容姿で堂々とした存在感 金髪の色合いが自分と似ていた

これは夢だ そう確信した

「私は努力するつもりだが 父親や母親と呼ぶ声が出ない」

「あなたは息子の身体を占拠し 名前や身分、家族まで奪っていることへの後悔があるのか」

メイソン、マリー、ウィニーといった長老たちには心理的負担を感じることはない。

普通に交流すればいいだけだ

だがこの二人に対しては 愧じる気持ちが抑えられない。

この身体は彼らの息子なのだから

「父と呼ぶ必要はない」男が言った 「私はあなたを自分の息子とは思わない」

「私は試みたが 失敗した あなたは私の息子ではない」

カレンは頭の下に手を組んで 興味を持ったように横を向いた

「うん」

三人ともリラックスした姿勢で 自然な体勢だった

男の人が口を開いた。

「俺から見れば、お前とメイソンとウェインは似てる。

もう一人の弟みたいに見えるんだ」

女の人も話し出した。

「お前の息子とは認めないけど、自分の『息子』が生き延びているのを見ると、心の底から安堵するよ」

カレンの頭の中で彼らの言葉に深みを感じながら、相手の内面を探り始めた。

この夢は確かに内面の投影かもしれない。

でもそれが彼の職業習慣であり、今できる唯一のことだった。

なぜなら、彼が「父」の手を引いて「母」の手を引くことはできないからだ。

「パパ、ママ!小さい頃みたいに風船を飛ばしてみない?」

男は姓インメレスだから、自分を家族の一員と見なしていた。

女は夫の姓を使うが、インメレス家への愛情は夫ほどではない。

器官提供した親のように「自分の子供が消えても世界で輝いている」という安堵感があるかもしれない。

ただ、彼女にとっては息子は全身全霊で提供され、その受け手は息子の器官を完全に継承した姿で再び現れたのだ。

三人は黙り込んだまま横たわった。

風が吹き、日光が照り、遠くの川の流れを聴かせていた。

やがて風が弱まり、太陽が沈み、水の流れも緩んだ頃、カレンが口を開いた。

「あなたたち二人に何かできるものがあるのか?」

本気で尋ねた。

偽りの客間もなく、理屈でも感情でもカレンは彼らに負けていた。

男は「生きていればいい」と答えた。

女は「できるだけ楽しく生きるように」と付け足した。

その言葉が途切れた瞬間、夢が崩れ始めた。

カレンが目を開けたときには、ディスの書斎の椅子で寝ていた自分に気付いた。

目の前のキャンドルは消えていた。

まず胸元に手を当てた。

傷跡はあるが黒い穴などなかった。

するとカレンは立ち上がり、体の関節が痛むことに気づき、喉も渇いていた。

まずは机上の水筒を見たが空だった。

ディスの茶碗を開けたら茶殻だけだった。

カレンは書斎を出て行った。

プーアルは窓際に座っていたが、カレンが出るときも動かなかった。

その目は庭門に向けられていた。

ディスがバカなゴールデンレトリバーを連れて帰ってきた瞬間、プーアルは息を呑んだ。

「フッ……ディスは無事だ」

普洱の心臓は一時的に下がりかけたが、その半分でまた猫の喉まで上がった。

彼女は立ち上がり、首を垂せてディスが連れてきたゴールデンレトリバーに鋭い目つきで見つめた。

カレンは窓際に普洱の身体が瞬時に緊張し、毛が逆立っているのに気付いた。

「あのバカ犬……どうしたんだ?」

「どうしたのか?」

カレンは普洱の頭を撫でた。



普洱は感情が昂ぶったまま爪を振り上げて襲い掛かった。

その瞬間、カレンの手首に三本の猫の爪痕が刻まれた。

「きゃーっ」

「大丈夫ですか? 大丈夫ですか?」

と普洱が慌てて近づいてきた。

「ごめんなさい、ごめんなさい! お気に入りのカレン様、カレン様。

わたくしは悪意などございません。

ただ……ただ……」

普洱は即座に舌を伸ばして傷口を舐め始めた。

その間も尻尾をくねらせながら、カレンの腕を優しく撫でていた。

「痛くないよ? 痛くないよ? 舔けばすぐ治りますわよ。

わが可愛い小カレン様、猫ちゃんは大好きです」

しかし普洱の態度に違和感を感じたのか、カレンは不思議そうに尋ねた。

「どうしたの? 今日はいつもと違うみたい」

「えっ……? その通りですわ」

「変だわ。

普洱が普洱らしくない」

「えぇ、いつもと同じですわよ。

安心しておいでくださいませ。

わたくしは百年以上の格式ある紳士猫でございます。

もう少しお付き合いいただければ、もっと優しい一面をお見せしますわ」

カレンは手を引っ込めた。

「ちょっと水を飲みたいの。

下に降りて……」

「いいえ、私がレントを起こしてきてあげましょう。

あなたがお茶を淹れるのを待ってますわ」

その時、ディースが階段を上ってきた。

カレンは祖父の手に金毛のリードを持っているのに気づいた。

「おじいちゃん、朝から犬の散歩ですか?」

「えぇ」ディースはカレンにリードを渡した。

「預けてください」

カレンが受け取った瞬間、金毛は即座に彼女の足元へ寄り添ってきた。

普洱は猫顔を険しくなっていた。

ディースは金毛の首輪を指し示して言った。

「この犬も連れてヴェインまで行きましょう。

役立たないわが子ですけど……」

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