吸血鬼を刺殺した

きりしま つかさ

文字の大きさ
91 / 251
0000

第0091話 左青龍右白虎、腰に牛、胸に竜頭——人を殺すか、仏も殺すか!

しおりを挟む
周元一行は最終目標の希望島への途中で嵐に遭遇した。

その時、周元と大叔は木杭に縛られていた。

村民たちは「アームストロング砲」を押し戻し、「ハギス机关砲」を取り出した。

それを周元と大叔に向けて構えた。

大叔は村民が叫ぶ超絶名前の銃器に驚愕した:

「おい、これおかしいだろ!『アームストロング砲』とか『ハギス機關砲』とか、こんな長い名前を村人がどう覚えているんだよ!」

「青銅砲と機關砲で門神を作るのは馬鹿じゃないか?」

「左青龍右白虎の次に老牛が腰に、龍頭が胸に、人を阻む者は斬り捨てろ!? これあり得ないだろ!」

大叔は命懸けでツッコミを入れていた。

「その……」と村民が恥ずかしそうに髪の毛を撫でる。

「実は手のひらにローマ字で書いてあるんです」

木杭に縛られた大叔は吐血寸前だった:「誰に聞いているんだよ!?」

「あー」

「すごい励ましですね!」

他の村民がthumbs upを出す。

その村民はまた恥ずかしそうに髪の毛を撫でる。

大叔は再び吐血寸前だった:「恥ずかしいこと言うな!励ましもやめろよ!こんな変わった名前覚えさせる意味があるのかよ!」

「では、本題に戻ろう」

「射出準備!」

と漁師の大叔が待ち切れなく命令した。

場の空気が一気に冷厳に。

村民たちは「ハギス機關砲」の巨大な銃口を周元と大叔に向けて構えた。

「おい、ちょっと待てよ!待てよ!」

大叔はまた焦り出した。

「何を待つんだよ?」

「その……」

村民たちに繰り返し叩かれた大叔の頭はアイデアが枯渇していた。

彼はただ口先で時間稼ぎを試みるだけだった。

しかし今回は成功しなかった。

「また何か理由があるのか?」

「何があれでも、待てないんだ!」

ウェブサイトの広告文:

「吸血鬼を滅ぼせ!」

漁師の大叔は怒りながら叫び、腕を振り上げた。

ハギス機關砲の操作村民は既に銃剣を外し、指先が引き金に近づいていた。

大叔は絶望して目を閉じた。

脳裏には次々と映る画面:

——アルバイト。

——住宅ローン。

——息子。

どうして人生のほとんどがこの三つなのか!?

最後の美女やセックスシーンを早く思い出せよ!

早く!

次の瞬間、大叔は目を開いた。

背中の手足が木杭から解き放たれようとする。

彼は絶命前の抵抗に出る。

その時、漁師の大叔の腕の筋肉が猛然と引きつった——

彼は手を振ろうとしていた!

「次に大量の銃弾が自分と周元に向かってくるのか?」

「二人は無数の傷を負うのか?」

「それから遺体が海に捨てられるのか?」

「あるいは地上の薪を燃やして灰にするのか?」

……

漁師おじさんが出した腕。

銃を持つ村民も撃つ手を下ろす。

「止まれ!」

「みんな止まれ!!!」

突然女の声が響いた。

しかし——

既に遅し!

『ハ乞開斯』回転式機関砲が一斉に発射する音。

『カ、カ、カ、カ』という異様な音。

人々「!?」

しかし——

全員がその音の不自然さを悟ったのか?

明らかに違和感がある!

これは空弾の音だ!

おじさんは即座に体を見下ろし叫んだ。

「俺の身体に穴はない!!」

「撃たれてないぞ!」

「まだ生きているんだよ!」

……

漁師おじさんと村民は一斉に『ハ乞開斯回転式機関砲』の方へ視線を向けた。

英姿な少女がその機関砲の弾薬チェーンを持ちながら立っていた。

隣で銃を構えた村民は驚きのあまり地面に這いつぶれた。

彼の怯えも無理ない。

ただの農民だもの。

「お前は誰だ!?」

漁師おじさんが指差した。

「皆さんの声が聞こえないのか?」

最初の女の声が響く。

その主が近づいてきた。

彼女は白黒の世界に一筋の色彩を加えるように現れた。

「大小姐ですか!?」

村民全員が武器を下ろし頭を下げた。

漁師おじさんも我に返り叫んだ。

「準備、一二三四!」

今度は全村民が声を揃えて叫ぶ。

「大小姐様ー!!!」

おじさん「!?」

停めたのは大小姐。

彼女は『ハ乞開斯回転式機関砲』の弾薬チェーンを持った少女アヅキだった。

おじさんはアヅキの姿に驚きもせず、大小姐という白黒世界から現れた色彩の少女に目を奪われた。

村民の衣服は破れ、日焼けした肌はまるで白黒写真のように見えた。

アヅキの衣装もそれほど豪華ではなく、彼らよりは劣る程度。

つまり群衆の中にいるような存在だった。

問題は服ではない。

なぜ彼女が鮮やかな色彩に見えるのか?

彼女の美しさからだ!

肌が白いからだ!非常に白く健康的な白さで、白化病の白とは違う。

とにかく白黒世界に一筋の色彩として現れた少女がおじさんを釘付けにする。

大小姐は村民に向かって言った。

「彼らは吸血鬼ではない。

私の友人だ」

「しかし——」漁師おじさんが反論しようとした。

「もし本当に吸血鬼なら今ごろ命はないはずだ」

「壁まで貫くような力を持つ吸血鬼が、たったの縄で捕まえられるわけがない」

「ただ回復能力が高い人間だ」

「みんな仕事に戻りなさい。

古董を元通りに返せ」

「はい——大小姐様!」

その頃アヅキは周元とおじさんを解放していた。

アヅキも大小姐と同じ破れた旧衣装を着ていた。

おそらく大小姐のものだろう。

終わった白髪の周元が目覚めた。

「どうした?」

「ここは天国か?」



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結保証】科学で興す異世界国家 ~理不尽に死んだ技術者が、「石炭」と「ジャガイモ」で最強を証明する。優秀な兄たちが膝を折るまでの建国譚~

Lihito
ファンタジー
正しいデータを揃えた。論理も完璧だった。 それでも、組織の理不尽には勝てなかった。 ——そして、使い潰されて死んだ。 目を覚ますとそこは、十年後に魔王軍による滅亡が確定している異世界。 強国の第三王子として転生した彼に与えられたのは、 因果をねじ曲げる有限の力——「運命点」だけ。 武力と経済を握る兄たちの陰で、継承権最下位。後ろ盾も発言力もない。 だが、邪魔する上司も腐った組織もない。 今度こそ証明する。科学と運命点を武器に、俺のやり方が正しいことを。 石炭と化学による国力強化。 情報と大義名分を積み重ねた対外戦略。 準備を重ね、機が熟した瞬間に運命点で押し切る。 これは、理不尽に敗れた科学者が、選択と代償を重ねる中で、 「正しさ」だけでは国は守れないと知りながら、 滅びの未来を書き換えようとする建国譚。

【運命鑑定】で拾った訳あり美少女たち、SSS級に覚醒させたら俺への好感度がカンスト!? ~追放軍師、最強パーティ(全員嫁候補)と甘々ライフ~

月城 友麻
ファンタジー
『お前みたいな無能、最初から要らなかった』 恋人に裏切られ、仲間に陥れられ、家族に見捨てられた。 戦闘力ゼロの鑑定士レオンは、ある日全てを失った――――。 だが、絶望の底で覚醒したのは――未来が視える神スキル【運命鑑定】 導かれるまま向かった路地裏で出会ったのは、世界に見捨てられた四人の少女たち。 「……あんたも、どうせ私を利用するんでしょ」 「誰も本当の私なんて見てくれない」 「私の力は……人を傷つけるだけ」 「ボクは、誰かの『商品』なんかじゃない」 傷だらけで、誰にも才能を認められず、絶望していた彼女たち。 しかしレオンの【運命鑑定】は見抜いていた。 ――彼女たちの潜在能力は、全員SSS級。 「君たちを、大陸最強にプロデュースする」 「「「「……はぁ!?」」」」 落ちこぼれ軍師と、訳あり美少女たちの逆転劇が始まる。 俺を捨てた奴らが土下座してきても――もう遅い。 ◆爽快ざまぁ×美少女育成×成り上がりファンタジー、ここに開幕!

処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜

放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!? 「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」 不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。

過労死した俺、異世界で最強農業チートに目覚める。神農具で荒野を楽園に変えたら、エルフや獣人が集まって最高の国ができました

黒崎隼人
ファンタジー
「君、死んじゃったから、異世界で国、作らない?」 ブラック企業で過労死した俺、相川大地。 女神様から授かったのは、一振りで大地を耕し、一瞬で作物を育てる**最強の『神農具』**だった!? 右も左もわからない荒野でのサバイバル。 だけど、腹ペコのエルフ美少女を助け、頼れるドワーフ、元気な猫耳娘、モフモフ神狼が仲間になって、開拓生活は一気に賑やかに! 美味しいご飯とチート農具で、荒野はあっという間に**「奇跡の村」**へ。 これは、ただの農民志望だった俺が、最高の仲間たちと世界を救い、種族の壁を越えた理想の国『アグリトピア』を築き上げる物語。 農業は、世界を救う! さあ、今日も元気に、畑、耕しますか!

役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !

本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。  主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。 その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。  そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。 主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。  ハーレム要素はしばらくありません。

「雑草係」と追放された俺、スキル『草むしり』でドラゴンも魔王も引っこ抜く~極めた園芸スキルは、世界樹すら苗木扱いする神の力でした~

eringi
ファンタジー
「たかが雑草を抜くだけのスキルなんて、勇者パーティには不要だ!」 王立アカデミーを首席で卒業したものの、発現したスキルが『草むしり』だった少年・ノエル。 彼は幼馴染の勇者に見下され、パーティから追放されてしまう。 失意のノエルは、人里離れた「魔の森」で静かに暮らすことを決意する。 しかし彼は知らなかった。彼のスキル『草むしり』は、対象を「不要な雑草」と認識すれば、たとえドラゴンであろうと古代兵器であろうと、根こそぎ引っこ抜いて消滅させる即死チートだったのだ。 「あれ? この森の雑草、ずいぶん頑丈だな(ドラゴンを引っこ抜きながら)」 ノエルが庭の手入れをするだけで、Sランク魔物が次々と「除草」され、やがて森は伝説の聖域へと生まれ変わっていく。 その実力に惹かれ、森の精霊(美女)や、亡国の女騎士、魔王の娘までもが彼の「庭」に集まり、いつしかハーレム状態に。 一方、ノエルを追放した勇者たちは、ダンジョンの茨や毒草の処理ができずに進行不能となり、さらにはノエルが密かに「除草」していた強力な魔物たちに囲まれ、絶望の淵に立たされていた。 「ノエル! 戻ってきてくれ!」 「いや、いま家庭菜園が忙しいんで」 これは、ただ庭いじりをしているだけの少年が、無自覚に世界最強に至る物語。

転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする

ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。 リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。 これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

処理中です...