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「申し訳ないが、延期をお願いできないだろうか。その、いつまでとは今は言えないのだが」
私シュテフイーナ・バウワーはギュスターヴ・エリンケスと結婚し、シュテフイーナ・エリンケスになった。
結婚祝の宴を終え侍女とメイド達に準備された私は、ベッドの端に座り緊張しつつ夫、ギュスターヴが来るのを待っていた。
私達は学校を卒業したばかり、同級生の中では一番早く結婚したことになる。
幸せな気持ちで結婚式と祝いの宴を過ごした私は、それ以上に幸せな夜を過ごす筈だった。
少しの不安と少しの期待でドキドキと高鳴る胸、意味もなく夜着を何度も整えつつ待つ私。
けれど、夜も更け体が冷え切っても夫は寝室には姿を見せず、朝日が昇り朝告げ鶏が鳴く頃に漸く現れた彼は、私の前に跪き泣きそうな顔でとんでもないことを言ったのだ。
「ギュスターヴ、様?」
彼の放った言葉を理解した私は、その瞬間に失望したけれど、伯爵家から格上の公爵家に嫁いだ意地で表情には出さなかった。
いかにも戸惑っているとギュスターヴ様に分かるように、ことさらに名前をゆっくりと呼びながら考えるのは、これから私がどんな反応を見せればいいかだ。
対応を間違えてはいけない、冷静にならなければと、自分に言い聞かせ考えるけれど正解は見えない。
「私と夫婦になるつもりが無いから永久に延期するということですか? それとも何か理由があって今は延期するだけなのでしょうか?」
私を本当の妻にするつもりがないのなら、なぜこの人は私に求婚したのか、それが分からない。
婚約が決まった時、卒業後すぐに結婚したいと望まれたせいで、婚約期間は三ヶ月と短かったが、それでもその間、学内では一緒に昼食を取り休日は一緒に出掛けていた。どうしても会えない時は、手紙や花束が送られてきたから、家族から「愛されてるわね」と揶揄われたものだ。
何も連絡が来なかったのは、彼が授業で迷宮に十日間籠っていた時位。
関係は良好だと感じていたのは、私だけだったのだろうか。
「い、いや! 絶対に勘違いしないで欲しい! 私は生涯あなただけを愛するしあなたの夫の座を誰にも譲るつもりなない。だからお願いだから私を信じて欲しい。私のこの地味な栗色の髪も緑色の目も鍛えることしか趣味が無くて無駄に筋肉がついた体も、生涯あなただけのものだ。地味で華やかさの欠片もない私だが、情けない人間だと知ってもどうか嫌いにならないで欲しい。身勝手なお願いだが、どうか見限らないで欲しい」
泣きそうな顔どころか、本当に泣いている。
私の足元で、大きな体を丸めて、グスグスと鼻を鳴らして泣いている姿は、驚愕以外の言葉が見つからない。
全て本心から言ってくれている気がするけれど、だったらなぜ延期にするなんて言うのか分からない。
「延期というのは、……初夜のことでございますよね?」
勘違いだったら恥ずかしいが、さすがにそれは無いだろう。
寝室に来ての発言で初夜以外ならむしろ何を延期するつもりなのか、私には想像もつかない。
「そうだ」
「では理由を教えてください。それから話し難いので、せめてここにお座りください」
「え、えええっ」
彼が鍛えているのは本当だ。彼の胸板が厚いのも筋肉質なのも、何度もエスコートされ夜会でダンスも踊っている私は知っている。
背が高くて、というより体が大きくてどこにいてもすぐに分かる。
地味で華やかさが無いと本人は言っているけれど、彼は整った顔立ちをしていると私は思っているし、努力家で人望があるのも知っている。
決して情けない人なんかじゃない。
「シュテフイーナ、あのそれは」
彼は私が大の苦手にしている蛙みたいに、ピョコンと勢いよく、立つというより飛び上がって、そのまま数歩後退った。
「そ、それはっ」
後退りながら私を見ていて、何かに気がついたのか彼から悲鳴のような声が上がる。
「どうかなさいましたか?」
「い、いや、あの、その」
しどろもどろになりながら突然上着を脱ぎ始めると、ずいっと脱いだ上着を私の目の前に突き出す。
驚きすぎて気が付かなかったが、これは結婚式で来ていた礼服だ。長身の彼にとても良く似あっていた。
でも今までずっと礼服を着ていたのかと不思議に思う、二人一緒に披露宴をしてい広間を出て、それぞれの部屋で入浴したはずなのに。
それも疑問だが、何故上着を脱いだのか理由が分からないし、それを私に差し出す意味はもっと分からない。
「これは?」
「そ、そんな薄着」
上着から視線を上げると、耳まで真っ赤になった顔でギュスターヴ様が私から視線を逸らしていた。
視線を逸らしているは嘘か、顔ごとグイッと横に向いている。
「薄着……あぁ、皆が選んだそうです。無駄になってしまいましたが」
来ないのも困るけれど、来たら来たでこんなのも困るなと、そう思うけれど口には出さない。
でも体が冷えていたから、躊躇いつつも上着を羽織る。
体の大きさが違い過ぎるから、上着はすっぽりとマントみたいに私を包む。
「無駄に……すまない。勇気が出なかったとはいえ、誰か知らせに向かわせるべきだった」
「そうですね、いくら勇気が出なくても……勇気とは?」
もう、眠いし寒いし虚しいし、怒っていいのか泣いたらいいのか分からない、この感情をどうしたらいいの? 頭の中でグルグルと考えていたら、ギュスターヴ様は変なことを言い出した。
それは、私を待ちぼうけさせるつもりは無かったと聞こえるが、どうなのだろう。
「一体なにが」
「信じてもらえるか分からないが、母曰くとても愛らしい白猫に、私はなっているらしい」
「は? 白猫? 冗談でも嘘でもなくですか? 今は人間に見えますけれど」
「そう、今は、正確には朝日が昇ればだが」
この人はこんな真面目な顔で冗談を言う人だっただろうか、私はどんな顔で反応すればいいのか暫し考えてしまった。
私シュテフイーナ・バウワーはギュスターヴ・エリンケスと結婚し、シュテフイーナ・エリンケスになった。
結婚祝の宴を終え侍女とメイド達に準備された私は、ベッドの端に座り緊張しつつ夫、ギュスターヴが来るのを待っていた。
私達は学校を卒業したばかり、同級生の中では一番早く結婚したことになる。
幸せな気持ちで結婚式と祝いの宴を過ごした私は、それ以上に幸せな夜を過ごす筈だった。
少しの不安と少しの期待でドキドキと高鳴る胸、意味もなく夜着を何度も整えつつ待つ私。
けれど、夜も更け体が冷え切っても夫は寝室には姿を見せず、朝日が昇り朝告げ鶏が鳴く頃に漸く現れた彼は、私の前に跪き泣きそうな顔でとんでもないことを言ったのだ。
「ギュスターヴ、様?」
彼の放った言葉を理解した私は、その瞬間に失望したけれど、伯爵家から格上の公爵家に嫁いだ意地で表情には出さなかった。
いかにも戸惑っているとギュスターヴ様に分かるように、ことさらに名前をゆっくりと呼びながら考えるのは、これから私がどんな反応を見せればいいかだ。
対応を間違えてはいけない、冷静にならなければと、自分に言い聞かせ考えるけれど正解は見えない。
「私と夫婦になるつもりが無いから永久に延期するということですか? それとも何か理由があって今は延期するだけなのでしょうか?」
私を本当の妻にするつもりがないのなら、なぜこの人は私に求婚したのか、それが分からない。
婚約が決まった時、卒業後すぐに結婚したいと望まれたせいで、婚約期間は三ヶ月と短かったが、それでもその間、学内では一緒に昼食を取り休日は一緒に出掛けていた。どうしても会えない時は、手紙や花束が送られてきたから、家族から「愛されてるわね」と揶揄われたものだ。
何も連絡が来なかったのは、彼が授業で迷宮に十日間籠っていた時位。
関係は良好だと感じていたのは、私だけだったのだろうか。
「い、いや! 絶対に勘違いしないで欲しい! 私は生涯あなただけを愛するしあなたの夫の座を誰にも譲るつもりなない。だからお願いだから私を信じて欲しい。私のこの地味な栗色の髪も緑色の目も鍛えることしか趣味が無くて無駄に筋肉がついた体も、生涯あなただけのものだ。地味で華やかさの欠片もない私だが、情けない人間だと知ってもどうか嫌いにならないで欲しい。身勝手なお願いだが、どうか見限らないで欲しい」
泣きそうな顔どころか、本当に泣いている。
私の足元で、大きな体を丸めて、グスグスと鼻を鳴らして泣いている姿は、驚愕以外の言葉が見つからない。
全て本心から言ってくれている気がするけれど、だったらなぜ延期にするなんて言うのか分からない。
「延期というのは、……初夜のことでございますよね?」
勘違いだったら恥ずかしいが、さすがにそれは無いだろう。
寝室に来ての発言で初夜以外ならむしろ何を延期するつもりなのか、私には想像もつかない。
「そうだ」
「では理由を教えてください。それから話し難いので、せめてここにお座りください」
「え、えええっ」
彼が鍛えているのは本当だ。彼の胸板が厚いのも筋肉質なのも、何度もエスコートされ夜会でダンスも踊っている私は知っている。
背が高くて、というより体が大きくてどこにいてもすぐに分かる。
地味で華やかさが無いと本人は言っているけれど、彼は整った顔立ちをしていると私は思っているし、努力家で人望があるのも知っている。
決して情けない人なんかじゃない。
「シュテフイーナ、あのそれは」
彼は私が大の苦手にしている蛙みたいに、ピョコンと勢いよく、立つというより飛び上がって、そのまま数歩後退った。
「そ、それはっ」
後退りながら私を見ていて、何かに気がついたのか彼から悲鳴のような声が上がる。
「どうかなさいましたか?」
「い、いや、あの、その」
しどろもどろになりながら突然上着を脱ぎ始めると、ずいっと脱いだ上着を私の目の前に突き出す。
驚きすぎて気が付かなかったが、これは結婚式で来ていた礼服だ。長身の彼にとても良く似あっていた。
でも今までずっと礼服を着ていたのかと不思議に思う、二人一緒に披露宴をしてい広間を出て、それぞれの部屋で入浴したはずなのに。
それも疑問だが、何故上着を脱いだのか理由が分からないし、それを私に差し出す意味はもっと分からない。
「これは?」
「そ、そんな薄着」
上着から視線を上げると、耳まで真っ赤になった顔でギュスターヴ様が私から視線を逸らしていた。
視線を逸らしているは嘘か、顔ごとグイッと横に向いている。
「薄着……あぁ、皆が選んだそうです。無駄になってしまいましたが」
来ないのも困るけれど、来たら来たでこんなのも困るなと、そう思うけれど口には出さない。
でも体が冷えていたから、躊躇いつつも上着を羽織る。
体の大きさが違い過ぎるから、上着はすっぽりとマントみたいに私を包む。
「無駄に……すまない。勇気が出なかったとはいえ、誰か知らせに向かわせるべきだった」
「そうですね、いくら勇気が出なくても……勇気とは?」
もう、眠いし寒いし虚しいし、怒っていいのか泣いたらいいのか分からない、この感情をどうしたらいいの? 頭の中でグルグルと考えていたら、ギュスターヴ様は変なことを言い出した。
それは、私を待ちぼうけさせるつもりは無かったと聞こえるが、どうなのだろう。
「一体なにが」
「信じてもらえるか分からないが、母曰くとても愛らしい白猫に、私はなっているらしい」
「は? 白猫? 冗談でも嘘でもなくですか? 今は人間に見えますけれど」
「そう、今は、正確には朝日が昇ればだが」
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