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大神様に報告と相談5
「ルル先生、魔法ってもしかして物凄く自由だったりしますか?」
例えば風の刃を、トロールの目を狙って放てたら結果は違っていた筈だ。
トロールが逃げても、魔法が追いかけていったら外れないし、そう出来るなら森の中で火属性の魔法だって使えたんだ。
「自由?」
「ええと、例えば風の刃が魔物を追いかけて発動するとか、そんな風にハッキリと頭に思い浮かべれられたら、そういう魔法を放てるとか出来ますか」
「面白いこと考えたわね。魔物を追いかけるねぇ。どうしてそんな風に考えたのか教えてくれる?」
「トロール、森の中だったから火属性の魔法は使えなかったんです。覚えたばかりで上手く使えなかったのは、風も同じだけど火は外してしまったら火事になるかもしれないから」
火事の時は、消防車なんてない代わりにこの世界は水属性の魔法で火を消すらしいけれど、かなり難しいと聞いた。
前世でも山火事は消すのが大変なんだと、店長に教わっていたから森で火事の原因になんて怖くて想像もしたくない。
「それで?」
「トロールは見るからに皮膚が硬そうで、風属性は効かない様に思ったんです。唯一何とかなりそうなのは目だったんですが、何度やっても避けられてしまって、だから」
俺がもう少し魔法操作が上手ければ、ちゃんと目に当てられたんだろうけれど。
今の俺の実力じゃ無理だった。
「風の刃は全然効かなくて、それで無駄だと分かっていたけど、何度も風神の刃を使ってたんです。でも、詠唱は途中で中断されちゃって詠唱短縮するしかなくて、そしたら魔力込める量が上手く行かなくて多すぎたり少なすぎたりして」
「焦るとそうなるわね。仕方がないことよ」
ルル先生は慰めてくれるけれど、実力がないのが悪いんだ。
「それでどうしたの?」
「焦って何度も風神の刃を使ったけど、腹の辺りに当たるだけで傷も殆ど付いてなくて、その内に接近されて棍棒を振り下ろされて、だから今度は防御壁を繰り返し使いながら、何回か風神の刃を」
俺の拙い説明に、ギュッとゲルトさんが俺を抱きしめる腕に力を込めた。
「それで?」
「防御壁は、何度か棍棒の攻撃を防ぐと壊されてしまって、少しでも離れようと逃げながらもう一度防御壁を使ったんですが、それも壊されてしまって、逃げながら何とか攻撃しようとしたんですが、体が言うことを効かなくて転んでしまって、逃げようとしたんだけどもう体が動かなくて、そしたら棍棒が振り下ろされようとして。それでもう駄目だって思って」
「その直後にゲルトが辿り着いたんだな、あれ? でもまてよゲルトはウヅキが防御壁の中にいたって言わなかったか?」
あれ、そう言えばそうだ。
ゲルトさんが来た時、俺の防御壁は壊されていた筈なのに。
「ウヅキの勘違いか?」
「いいえ、多分無意識に発動したんでしょうね。そうとしか考えられないわ。見えるほどの防御壁、魔力を相当込めた筈よ」
「そんな覚えないです。あの時はもう駄目だ死にたくないって、そう思って目を閉じてしまったから」
回復魔法なら無意識に使っちゃってたけど、でもあの時だって魔力が体から抜けたのを感じた。
防御壁は回復魔法の何倍もの魔力が必要なんだから、魔力を使えば分かった筈だ。
「そしたらゲルトさんの声がして、あれ? あの時最後トロールの棍棒どうしたんだろ」
ゲルトさんの気配を感じて、トロールが攻撃を止めたのかな?
「……そうやって覚えたんでしょうね」
「え?」
ルル先生が辛そうな顔で言った、言葉の意味が分からない。
「状況で考えながら動けるのは、大したものだってことよ」
何かごまかされた様な気がするけど、頷いていた方がいいのかな。
「そうだな、こいつは状況判断は出来るな。何せ詠唱してる俺の顎に蹴りを入れ、杖で攻撃しようとすれば手に蹴りを入れて、最後は容赦なく胸にだからな」
「え、ウヅキ。それって」
「ふふふ、容赦ないわよね。魔法使いに物理攻撃立て続けなんて」
ルル先生は笑うけれど、あの時は攻撃魔法なんて使えなかったんだから物理攻撃するしか無かったんだけどな。
あれ、物理攻撃?
それって、つまり俺はそっちを何とか魔法で強化出来たらゴブリン以上強くても蹴りで何とかなるのかも?
「ルル先生、物理攻撃を強化出来る魔法ってありますか? 俺つかえますか?」
「ウヅキ、お前次から次へと変なこと考えるなよ」
ワルドさんの呆れた声にルル先生は楽しそうに笑ったんだ。
例えば風の刃を、トロールの目を狙って放てたら結果は違っていた筈だ。
トロールが逃げても、魔法が追いかけていったら外れないし、そう出来るなら森の中で火属性の魔法だって使えたんだ。
「自由?」
「ええと、例えば風の刃が魔物を追いかけて発動するとか、そんな風にハッキリと頭に思い浮かべれられたら、そういう魔法を放てるとか出来ますか」
「面白いこと考えたわね。魔物を追いかけるねぇ。どうしてそんな風に考えたのか教えてくれる?」
「トロール、森の中だったから火属性の魔法は使えなかったんです。覚えたばかりで上手く使えなかったのは、風も同じだけど火は外してしまったら火事になるかもしれないから」
火事の時は、消防車なんてない代わりにこの世界は水属性の魔法で火を消すらしいけれど、かなり難しいと聞いた。
前世でも山火事は消すのが大変なんだと、店長に教わっていたから森で火事の原因になんて怖くて想像もしたくない。
「それで?」
「トロールは見るからに皮膚が硬そうで、風属性は効かない様に思ったんです。唯一何とかなりそうなのは目だったんですが、何度やっても避けられてしまって、だから」
俺がもう少し魔法操作が上手ければ、ちゃんと目に当てられたんだろうけれど。
今の俺の実力じゃ無理だった。
「風の刃は全然効かなくて、それで無駄だと分かっていたけど、何度も風神の刃を使ってたんです。でも、詠唱は途中で中断されちゃって詠唱短縮するしかなくて、そしたら魔力込める量が上手く行かなくて多すぎたり少なすぎたりして」
「焦るとそうなるわね。仕方がないことよ」
ルル先生は慰めてくれるけれど、実力がないのが悪いんだ。
「それでどうしたの?」
「焦って何度も風神の刃を使ったけど、腹の辺りに当たるだけで傷も殆ど付いてなくて、その内に接近されて棍棒を振り下ろされて、だから今度は防御壁を繰り返し使いながら、何回か風神の刃を」
俺の拙い説明に、ギュッとゲルトさんが俺を抱きしめる腕に力を込めた。
「それで?」
「防御壁は、何度か棍棒の攻撃を防ぐと壊されてしまって、少しでも離れようと逃げながらもう一度防御壁を使ったんですが、それも壊されてしまって、逃げながら何とか攻撃しようとしたんですが、体が言うことを効かなくて転んでしまって、逃げようとしたんだけどもう体が動かなくて、そしたら棍棒が振り下ろされようとして。それでもう駄目だって思って」
「その直後にゲルトが辿り着いたんだな、あれ? でもまてよゲルトはウヅキが防御壁の中にいたって言わなかったか?」
あれ、そう言えばそうだ。
ゲルトさんが来た時、俺の防御壁は壊されていた筈なのに。
「ウヅキの勘違いか?」
「いいえ、多分無意識に発動したんでしょうね。そうとしか考えられないわ。見えるほどの防御壁、魔力を相当込めた筈よ」
「そんな覚えないです。あの時はもう駄目だ死にたくないって、そう思って目を閉じてしまったから」
回復魔法なら無意識に使っちゃってたけど、でもあの時だって魔力が体から抜けたのを感じた。
防御壁は回復魔法の何倍もの魔力が必要なんだから、魔力を使えば分かった筈だ。
「そしたらゲルトさんの声がして、あれ? あの時最後トロールの棍棒どうしたんだろ」
ゲルトさんの気配を感じて、トロールが攻撃を止めたのかな?
「……そうやって覚えたんでしょうね」
「え?」
ルル先生が辛そうな顔で言った、言葉の意味が分からない。
「状況で考えながら動けるのは、大したものだってことよ」
何かごまかされた様な気がするけど、頷いていた方がいいのかな。
「そうだな、こいつは状況判断は出来るな。何せ詠唱してる俺の顎に蹴りを入れ、杖で攻撃しようとすれば手に蹴りを入れて、最後は容赦なく胸にだからな」
「え、ウヅキ。それって」
「ふふふ、容赦ないわよね。魔法使いに物理攻撃立て続けなんて」
ルル先生は笑うけれど、あの時は攻撃魔法なんて使えなかったんだから物理攻撃するしか無かったんだけどな。
あれ、物理攻撃?
それって、つまり俺はそっちを何とか魔法で強化出来たらゴブリン以上強くても蹴りで何とかなるのかも?
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