君と出逢えて (Meeting you)

若村しおん(Sion wakamura)

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第4章

図書館で(In the Library)

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私は探偵の場所へもう一度行くことにした。
「やあ、ひさしぶり・・・エレナさんだっけか?」「はいそうです」「あれから、彼の居場所はわかった?」「いえ、それがまだわかりません」「学校には行ったのですが」「彼ってHOSIMOTO大学の卒業生?で講師なんだよね」「そうです」探偵が意味深な顔をしている。
「どうかされましたか?」「この大学、というかここの大学の美術科で一昨年ぐらい前から頻繁に変な事件がよく起きているんだよ」
「そうなんですか?
「ああ」
探偵はエレナにパソコンでネット記事のデータファイルを見せた。そこには、一昨年の秋にHOSIMOTO大学の美術科の4年生の一人が学校の屋上から飛び降りて死亡したという内容、そして、今年に入ってからも犯人がまだわかっていない原因不明の放火事件なども起きていたという記事が載っていた。
「こないだ私が見た男が燃えていた焼身事件も、やっぱりこのことになにか関係があるってこと?」
「そこの接点はまだ現時点ではわからないが、明らかになにかあの美術科では問題があって起きているのは確かだし不可解な事件が多すぎるということだな」
「まだ犯人は見つかっていないんですか?」
探偵は画面をスクロールして見ていた。
「そうなんだよな、特におかしいのが、3件とも加害者側のことやその周りにおける物的証拠みたいなものが出てきていないことなんだ」「誰も警察に訴えてもいないということ・・?」

探偵はコーヒーを口にして椅子の背中を倒した。

「そうだろうな」「この三人の犯人って同一人物ではないのかしら?」
「今の段階だと予測不能だろうな、昨日の焼身自殺未遂も本人が自分で火をつけたと言っているらしい、周りの証言で言えば当人は気が狂ったようにいきなり校内の廊下を走り回り叫び声をあげていたらしい。

一人が止めようとしたがその生徒の腕を振りほどいて、とにかく「近づくな!」
と気がおかしいほどだったらしい。
「わたし、一人何か知ってるかもしれないなという人がいるんで、その人に聞いてみようかと思います。」「知ってる人?」「はい、少し前に美術科でなにか女性二人の子たちが口論していたんです」「あまり気づかれないように静かに探ってみたほうがいいぞ」
エレナは数日後、大学のキャンパスの図書館に行き、去年、一昨年の事件について探ってみることにした。パソコンでその事件記録が残されているものを探すことにした。探偵が言う通り、一昨年の9月の夏休が明けた2007年9月4日深夜未明、当時、HOSIMOTO大学美術科4年だった橋本しんや(24)が自宅近くのビルの屋上から落下して死亡したという記事だった。
現場には本人以外の指紋や口跡は残っておらず、警察はこの状況を自殺と判定した。私はその時ふと疑問を感じた。
一昨年ってことは私とカナタがポーランドで出会った夏の1年前の年ってことだよね、彼が今26だから::。私はまさか、、という感覚がかすかに脳裏によぎった。いや、でも同じ学年だったとしても二人に接点があったということはまだわからないし、、」私はそれから本棚のほうに行き近代から現代美術系に関わる作品集、書籍などを見ていた。一つの作品集の1ページをめくっていた時にふと一枚の絵で手が止まった。

それはスペインの画家サルバトールダリの「水面に象を映す白鳥」いう絵だった。

その時だった。なんだかこの絵はすごく惹かれるものがある。まるであの時の・・カナタのあの家に飾られていたあの二人の男女の絵と重なるような感覚かもしれない。これは、なんだろう、三輪の白鳥と:後ろにあるのは複数の木の枝なのだろうか?

「サルバトールダリ、1937年の油彩画でダブルイメージをもった代表的な彼の作品だよ。」
私は左側を向いた。するとそこに微笑みが優しそうな青年が立っていた。
「ダリか、僕も結構好きだよ、彼の作品は」
彼も何か本を手に取りパラパラと本を見て喋っていた。
「ああ、そうなのね、この画家のことは私はなんとなく知ってはいたんだけれど」
「いわゆる20世紀初頭の文学・芸術運動の考えからきている作品でこの時はパブロ・ピカソとか前衛系の人たちの勢いがすごかった時代だったからね」
私は彼のなだらかな言葉の説明がなぜか自然と理解できていた気がした。
「君、ここの学生?」
私は少し戸惑って「あっえっとそれは」
「違うよね、たぶん聴講生?とか、かな?」
私はとっさに「ええ」私たちはそのまま図書館から庭へと出た。「ずっと、絵とかに興味があって、作品集とかを集めたり、大好きな画家の個展にいくのは大好きで」
「大学でも美術系の学校で美術史を主に勉強したかったんだけど大学進学で美大は将来の選択の幅が小さくなるだろうって親に言われていたから」
「まあたいていの親はそんなことを言ったりもするよね」
私ははっと気づき「あなたの名前は・・・」「僕は浅見レオ、美術科4年です」

「私はエレナ」彼は微笑み

「よろしく、もし何かわかわからないことがあったら聞いて」「ありがとう」「大抵、昼休みのこの時間はさっきの場所にはいるからさ」

彼はそう言って消えていった。
I decided to go to the detective's place again.

"Hi, it's been a while...Are you Elena-san?" "Yes." "Did you know where he was?" 

"No, I still don't know." "I went to school." 

"Is he a graduate of HOSIMOTO University and instructor there?."  

"Yes." 

The detective has a meaningful face"

"What's wrong?" "There are a lot of weird incidents that happened in the art department of this university here Since two years ago."

"Really?

"yes"
The detective showed Elena the data file of the online article on her computer. 

In the fall of two years ago, One of the 4th grade students in the art department of HOSIMOTO University jumped down from the rooftop of the school and died. 

There was also an article that was happening at the time.
"Isn't there anything related to  anything evidence in that incidents that man was burning last time?"
"I don't know at the point of case there yet, but it is certain that there is something wrong with that art department, and there are too many mysterious cases."
"Haven't they found criminals yet?"
The detective was scrolling through the screen.
"That's right, what's particularly strange is that there is no physical evidence of the perpetrators in all three cases." "Nobody has ever resorted to the police... ?"

The detective stumbled over the back of his chair with his coffee.

"I suppose." "Isn't the three criminals the same person?"
``It's unpredictable at this stage, it seems that he said that he tried to burn himself by burning himself yesterday, According to testimony of Some peoples who was around him, he suddenly was screaming crazy and running in the hallway inside the school. 

One person tried to stop him, but the student's arm was swung away and anyway, "Don't touch me!"
It seemed strange.
“I have a person who may know something, so I'd like to ask that person.” “Are you sure?” 
“Yes, a little while ago, In the art department,  two women ,They were arguing with each other."
 "You should try to look for quietly so that no one notice it "
A few days later, Elena decided to go to the library on her college campus to find out about the case last year, two years ago. I decided to look for the case record on the computer. As a article ,In end of the summer vacation in September of 2 years ago , At midnight of September 4, 2007, Shinya Hashimoto (24), who was a fourth year student at HOSIMOTO University at the time, fell down from the rooftop of a building in University near his house and died. 
There were no fingerprints or traces of anyone other than the person himself in the scene, and the police decided this was a suicide. I suddenly felt doubt.

Last year was the year before the summer when I and Kanata met in Poland, because he is now 26years old, I had a slight sensation in my mind. No, I still don't know that they were in contact with each other even if they were in the same grade," I went to the bookshelf and looked at works and books related to contemporary art from modern times. When I was flipping through the pages of one book, I suddenly stopped by a picture.

It was a painting by the Spanish painter Salvator Dali called "a swan reflecting an elephant on the surface of the water."

It was at that time. Somehow this picture is very attractive. It may be a feeling that it overlaps with the pictures of the two men and women who were displayed in that house in Kanata at that time. This is what the three-wheeled swan is: is there a branch of multiple trees behind?

"Salvator Dali, his representative work with a double image in a 1937 oil painting."
I turned to the left. Then there was a young man with a gentle smile.
"Dali, I like it quite a bit, his work"
He also picked up some books and looked at them and spoke.
"Oh yes, I knew about this artist somehow."
"It was a work that came from the idea of the literary and art movements of the early 20th century and it was a time when Pablo Picasso and the avant-garde people had a great momentum."
I felt that his gentle explanation of the words was understandable for some reason.
"Are you a student here?"
I was a little confused and said, "Oh, that is."
"Isn't it different, maybe an audience student?"
I was "yes," we left the library as it was in the garden. "I've always been interested in paintings, and I love collecting collections of works and going to solo exhibitions by my favorite painters."
"I wanted to study art history mainly at an art school at university, but my parents told me that going to university would limit my future choices."
"Well, most parents even say that."
I suddenly noticed "Your name is..."

 "I'm Leo Asami, 4th year in the art department."

"I'm Elena" he smiles

"Hello, if you don't understand something, ask me." "Thank you." "Most of the time during lunch break, I'm in that library I was just before."

He said so and disappeared.

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