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第34話 もう一つの動き
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「う~ん……。暇だな。」
広い書斎の中で、一人溜息を漏らす。
想定よりも早く作業が終わってしまい、次の予定まで時間が開いてしまった。
さて、この無駄な時間をいかにして有効活用してやろうか……と頭を捻っていた矢先、タイミングよくノックの音が響いた。
この時間に来客の予定はないはずだが、と思いつつ、入室の許可を出す。
「失礼します。」
扉を開けて入ってきたのは、長髪でやや細身の、知的な雰囲気を纏う男だった。
よく見知った顔だ。
「おっ、アインじゃないか。今は誰もいないから、かしこまる必要もないぞ。」
「ふふ。まあ正確には、それを狙って来たんですがね。」
アインはそう言って、表情を解いた。
デスクからテーブルに移り、ソファーに腰を下ろす。
向かいの席に座るよう手で促すと、アインはちらりと廊下側を見た後、扉を閉めた。
「今、時間はありますか? ユーリ。」
「いや、途方も無く忙しい。息をするのがやっとだな。」
「それはよかった。呼吸をする暇があるなら、まだ切り詰められますね。」
にこりと笑いながら、アインは席に着いた。
こういったやり取りができる奴も、もうずいぶんと減ってしまったな。
もっとも、今の状況を考えると、いるだけでも幸運と考えるべきか。
このアインに、レイナ、それと――
「実は今日、ロルフから手紙が届きましてね。」
「……!」
アインはそう言って、テーブルの上に一つの封筒を取り出した。
その名前に、思わず前のめりになる。
「ロルフか! ギルドを辞めたって聞いてから、気になってはいたんだ。エリカから聞いたが、新しいギルドを作ったんだって?」
「ええ、そのあたりも、軽く書いてありましたよ。新しい冒険者を見つけて、いい感じにやってるみたいですね。」
ロルフのことは、最近気になっていたことの一つだ。
あいつのことだから、なんだかんだうまくやっているだろうとは思っていたが、改めて聞けると安心するというものだ。
「何だよ~。手紙なんか書かずに、直接来ればいいのになぁ。」
軽く文句を言いながら、便箋の内容に目を通していく。
しかし、二枚目の便箋に入ったところで、その軽口は止まった。
アインの話し方から気になってはいたが、そこから書かれていた『本題』は、予想以上に重要度の高いものだったからだ。
「……アイン、この手紙……他に誰かに見せたか?」
「いいえ。それを考えて、ロルフも僕にだけ送ったんでしょう。ユーリにも伝えるよう、文中に書いてね。」
「……そうか。ロルフなら、そうするだろうな。」
少しの間、思案する。
この内容は、なるべく他の人間に知られたくはない。
伝達の方法からして、それはロルフも承知の上だろう。不用意に言いふらすことは無いはずだ。
もっとも、だからといって放置するわけにもいかない。
できるだけ早く、ロルフを交え、直接話をしたいところだ。
ふう、と息を吐き、顔を上げる。
「よし。状況は分かった。久しぶりに、ロルフの家に行くとするか。」
「理解が早くて助かります……って、何ですって?」
アインの驚いた顔に、にやりと笑って返す。
ロルフの家に行く。
これは、言葉通りの意味でもあるが、仲間内ではもう一つの意味がある。
「……まさかユーリ、抜け出して行く気ですか?」
「公式に行くわけにはいかないだろ。呼びつけるのも、何かと不自然だしな。」
「それはまあ、そうですが……僕は別として、貴方が急にいなくなったら大騒ぎでしょう?」
「心配するな。こういうこともあろうかと、俺が突然いなくなった時の対処法はしっかりとマニュアル化してある。有事の際の、予行演習みたいなものさ。」
そう言いつつ、机の上の、『突然の不在マニュアル』を指差す。
アインは半笑いになって、溜息をついた。
「ユーリ、それ……実はサボるために作りましたね?」
「……バレた?」
その懐かしいやり取りに、二人はくすりと笑った。
+++
「うわー! 海なのだー! 無駄に青いのだー!!」
「ちょっと、スゥ! あんまり遠くに行くと迷子になるわよ!」
馬車から降りるや否や、海に向かって飛び出していったスゥを、リーシャが急いで追いかけていく。
それを見ながら苦笑するエトの隣で、ロルフは溜息をついた。
「まったく、あいつは……エト、シロはどうだ?」
「えーっと……まだ、鞄で寝てるみたいです。昨日から、ずっと眠そうにしてるんですよね。」
「ふむ、外で疲れたんだろうな。ま、スゥみたく元気すぎるよりはいいか。」
「あはは……」
港町、『ポトフ』。
この町は一部が海に面しており、年中を通して漁業が盛んに行われている。
行商人たちの経路になっているというだけでなく、『海を見ながら食事を楽しめる』ということで、観光地としての人気も高い。そうなると当然商人の荷も良く売れるわけで、常に人通りの多い活気ある町になっているのだ。
現在、四人はザボン遺跡に行くときに乗せてもらった行商の馬車に、帰りもそのまま乗せてもらっている。
この馬車は王都で農具や衣類等を買い入れ、前回の村で山の幸と交換、この港町で海の幸と交換、再び王都へ向かい、酒場や食堂に売る……というようなサイクルで商売をしているらしい。そのため、相乗りさせてもらっている自分たちも、港町に寄ることになるのだ。
少し時間はかかるが、これも旅の醍醐味というもの。
スゥほどでは無いにせよ、エトもリーシャも楽しみにしていただろう。
「実は、私も海は初めてなので……ちょっとワクワクします。」
「お、そうか。なら飯には期待していいぞ。新鮮な魚介は、干し魚とずいぶん味が違うんだ。」
「わあっ、楽しみです!」
エトが目をキラキラさせる。
クエストの報酬はギルド協会に戻らないと得られないので、あまり手持ちに余裕は無いのだが、今回はみんな本当に良く頑張ったと思っている。できる限り、いいものを食べさせてやるとしよう。
「さて、そうと決まれば、あいつらを連れ戻して……」
そうして海のほうへ目をやると、向こうからヘトヘトになったリーシャを引きずるようにして、スゥが走ってくるのが見えた。
「み、みみ、みんなー! 大変なのだーっ!」
「す、スゥ、ちょっと……まっ……げほっ……」
行ったり戻ったりと騒がしい奴である。
エトと顔を合わせて、ふうと溜息をつく。
「なんだ、砂浜で何か見つけたのか?」
「み、見つけたなんてもんじゃ無いのだ! もうワラッワラなのだ!!」
「うん? ワラッワラ……?」
説明を求めてリーシャの方を見るも、無理やり引っ張りまわされたことで白目を向いてしまっている。
エトはそれをあわあわと介抱した。
「あー……落ち着け、とりあえず、何を見たんだ?」
「か、カニなのだ!!」
「……カニ??」
ああ、と手を打つ。
そうか、もうそんな季節になるのか。
「エトとリーシャだけだと対処できなかったが……ふむ、今なら案外悪くないな……」
「な、何をぶつぶつ言ってるのだ?」
まだわたわたしているスゥをよそに、ロルフは一人で「よし」と頷いた。
そして、あえてエトやリーシャにも聞こえるように、大きめの声でこう言った。
「決めたぞ、スゥ。お前の、パーティーとしての初仕事だ。」
広い書斎の中で、一人溜息を漏らす。
想定よりも早く作業が終わってしまい、次の予定まで時間が開いてしまった。
さて、この無駄な時間をいかにして有効活用してやろうか……と頭を捻っていた矢先、タイミングよくノックの音が響いた。
この時間に来客の予定はないはずだが、と思いつつ、入室の許可を出す。
「失礼します。」
扉を開けて入ってきたのは、長髪でやや細身の、知的な雰囲気を纏う男だった。
よく見知った顔だ。
「おっ、アインじゃないか。今は誰もいないから、かしこまる必要もないぞ。」
「ふふ。まあ正確には、それを狙って来たんですがね。」
アインはそう言って、表情を解いた。
デスクからテーブルに移り、ソファーに腰を下ろす。
向かいの席に座るよう手で促すと、アインはちらりと廊下側を見た後、扉を閉めた。
「今、時間はありますか? ユーリ。」
「いや、途方も無く忙しい。息をするのがやっとだな。」
「それはよかった。呼吸をする暇があるなら、まだ切り詰められますね。」
にこりと笑いながら、アインは席に着いた。
こういったやり取りができる奴も、もうずいぶんと減ってしまったな。
もっとも、今の状況を考えると、いるだけでも幸運と考えるべきか。
このアインに、レイナ、それと――
「実は今日、ロルフから手紙が届きましてね。」
「……!」
アインはそう言って、テーブルの上に一つの封筒を取り出した。
その名前に、思わず前のめりになる。
「ロルフか! ギルドを辞めたって聞いてから、気になってはいたんだ。エリカから聞いたが、新しいギルドを作ったんだって?」
「ええ、そのあたりも、軽く書いてありましたよ。新しい冒険者を見つけて、いい感じにやってるみたいですね。」
ロルフのことは、最近気になっていたことの一つだ。
あいつのことだから、なんだかんだうまくやっているだろうとは思っていたが、改めて聞けると安心するというものだ。
「何だよ~。手紙なんか書かずに、直接来ればいいのになぁ。」
軽く文句を言いながら、便箋の内容に目を通していく。
しかし、二枚目の便箋に入ったところで、その軽口は止まった。
アインの話し方から気になってはいたが、そこから書かれていた『本題』は、予想以上に重要度の高いものだったからだ。
「……アイン、この手紙……他に誰かに見せたか?」
「いいえ。それを考えて、ロルフも僕にだけ送ったんでしょう。ユーリにも伝えるよう、文中に書いてね。」
「……そうか。ロルフなら、そうするだろうな。」
少しの間、思案する。
この内容は、なるべく他の人間に知られたくはない。
伝達の方法からして、それはロルフも承知の上だろう。不用意に言いふらすことは無いはずだ。
もっとも、だからといって放置するわけにもいかない。
できるだけ早く、ロルフを交え、直接話をしたいところだ。
ふう、と息を吐き、顔を上げる。
「よし。状況は分かった。久しぶりに、ロルフの家に行くとするか。」
「理解が早くて助かります……って、何ですって?」
アインの驚いた顔に、にやりと笑って返す。
ロルフの家に行く。
これは、言葉通りの意味でもあるが、仲間内ではもう一つの意味がある。
「……まさかユーリ、抜け出して行く気ですか?」
「公式に行くわけにはいかないだろ。呼びつけるのも、何かと不自然だしな。」
「それはまあ、そうですが……僕は別として、貴方が急にいなくなったら大騒ぎでしょう?」
「心配するな。こういうこともあろうかと、俺が突然いなくなった時の対処法はしっかりとマニュアル化してある。有事の際の、予行演習みたいなものさ。」
そう言いつつ、机の上の、『突然の不在マニュアル』を指差す。
アインは半笑いになって、溜息をついた。
「ユーリ、それ……実はサボるために作りましたね?」
「……バレた?」
その懐かしいやり取りに、二人はくすりと笑った。
+++
「うわー! 海なのだー! 無駄に青いのだー!!」
「ちょっと、スゥ! あんまり遠くに行くと迷子になるわよ!」
馬車から降りるや否や、海に向かって飛び出していったスゥを、リーシャが急いで追いかけていく。
それを見ながら苦笑するエトの隣で、ロルフは溜息をついた。
「まったく、あいつは……エト、シロはどうだ?」
「えーっと……まだ、鞄で寝てるみたいです。昨日から、ずっと眠そうにしてるんですよね。」
「ふむ、外で疲れたんだろうな。ま、スゥみたく元気すぎるよりはいいか。」
「あはは……」
港町、『ポトフ』。
この町は一部が海に面しており、年中を通して漁業が盛んに行われている。
行商人たちの経路になっているというだけでなく、『海を見ながら食事を楽しめる』ということで、観光地としての人気も高い。そうなると当然商人の荷も良く売れるわけで、常に人通りの多い活気ある町になっているのだ。
現在、四人はザボン遺跡に行くときに乗せてもらった行商の馬車に、帰りもそのまま乗せてもらっている。
この馬車は王都で農具や衣類等を買い入れ、前回の村で山の幸と交換、この港町で海の幸と交換、再び王都へ向かい、酒場や食堂に売る……というようなサイクルで商売をしているらしい。そのため、相乗りさせてもらっている自分たちも、港町に寄ることになるのだ。
少し時間はかかるが、これも旅の醍醐味というもの。
スゥほどでは無いにせよ、エトもリーシャも楽しみにしていただろう。
「実は、私も海は初めてなので……ちょっとワクワクします。」
「お、そうか。なら飯には期待していいぞ。新鮮な魚介は、干し魚とずいぶん味が違うんだ。」
「わあっ、楽しみです!」
エトが目をキラキラさせる。
クエストの報酬はギルド協会に戻らないと得られないので、あまり手持ちに余裕は無いのだが、今回はみんな本当に良く頑張ったと思っている。できる限り、いいものを食べさせてやるとしよう。
「さて、そうと決まれば、あいつらを連れ戻して……」
そうして海のほうへ目をやると、向こうからヘトヘトになったリーシャを引きずるようにして、スゥが走ってくるのが見えた。
「み、みみ、みんなー! 大変なのだーっ!」
「す、スゥ、ちょっと……まっ……げほっ……」
行ったり戻ったりと騒がしい奴である。
エトと顔を合わせて、ふうと溜息をつく。
「なんだ、砂浜で何か見つけたのか?」
「み、見つけたなんてもんじゃ無いのだ! もうワラッワラなのだ!!」
「うん? ワラッワラ……?」
説明を求めてリーシャの方を見るも、無理やり引っ張りまわされたことで白目を向いてしまっている。
エトはそれをあわあわと介抱した。
「あー……落ち着け、とりあえず、何を見たんだ?」
「か、カニなのだ!!」
「……カニ??」
ああ、と手を打つ。
そうか、もうそんな季節になるのか。
「エトとリーシャだけだと対処できなかったが……ふむ、今なら案外悪くないな……」
「な、何をぶつぶつ言ってるのだ?」
まだわたわたしているスゥをよそに、ロルフは一人で「よし」と頷いた。
そして、あえてエトやリーシャにも聞こえるように、大きめの声でこう言った。
「決めたぞ、スゥ。お前の、パーティーとしての初仕事だ。」
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