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Period 1 ならまちを知りましょう。
第22話 柿 後編
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終礼の時間を使って、悠里が教壇に立って黒板に文字を書き始めた。可愛らしいけど、ちゃんと綺麗な字だった。黒板であんなに整った字を書けるのは羨ましい。
『シンデレラのいじわるなお姉ちゃんが主人公の作品』
黒板にはそう書かれていた。普通に面白そう……。
「えっと、この話ではいじわるなお姉ちゃんのうち一人が、好きだった王子様をシンデレラに取られちゃうっていう悲しいお話です。シンデレラはこの話においては、主人公の婚約が決まってた王子様を取る泥棒猫役です。完全に悪役です」
可愛い顔と声して結構エグいこと言うなぁ。それにしても面白いじゃんその話。しかも劇に向いてると思うし。男子も「いいじゃん」と悠里ちゃんの脚本を認めているようだ。悠里ちゃんはみんなが認めてくれて、満面の笑みを浮かべている。可愛いなぁ。
「登場人物は王子様、シンデレラ、主人公、主人公の妹、主人公の母、魔法使いの六人。実は本編ではお姉さんにもちゃんと名前はあるんだけど、ディズニー版と原本版では違ったりするから、主人公の名前は私が勝手に付けちゃうけど、クラリス。妹はアイーシャ。シンデレラは本当はエラって名前なんだ。だけど、家事を押し付けられて暖炉の掃除で灰塗れになったエラを見て、お母さんが「灰かぶりのエラ」を意味する「シンデレラ」って呼んだみたい」
クラスが「へぇ~」と素直に感嘆する。トリビアの泉ならかなりの優秀な成績を収めていただろうなと思う。
「早速出る人を決めたいんだけど……特に希望がなければ私が推薦してもいいかな?」
「はいはーい! 私主人公の妹やりたいですっ!」
京子が元気よく手を上げた。
「私きっと妹属性なんだよ。だから絶対似合うと思うんだよね。ま、ホントは主役かシンデレラをやりたかったですけど? そこはもう悠里と私の意見が合ってることを期待して空気を読むよん」
「うわぁ、責任重大だ。じゃあアイーシャは京子ちゃん。他は大丈夫?」
「はい、俺王子役やるよ。この話じゃあんまり王子が前に出てくることはないんだろ? ならやるよ。多分俺も、椚田と同じ意見だと思うし」
「じゃあ私はお母さん! きょーちゃんのお母さんって面白そうだし!」
「魔法使いって男じゃダメなのか? いいんだったら俺やるー!」
もう収集がつかなくなってしまった。ワイワイしているだけではなく、ちゃんと役が決まっているのが本当奇跡だとは思うが。残すはシンデレラとクラリス。今作の主役と悪役だ。
「シンデレラは希咲ちゃん、クラリスは春夏ちゃんでもいいかな?」
クラス中から拍手が起こる。一体どういうことなのか。なんで私だ。なんでみんな「予想通り」みたいな歓声をあげる。なんで私だ。百歩譲ってキャストとして出るのはいい。じゃあ絶対普段の性格から考えて配役は逆だろ。
「なんで私がクラリスなんですかー! 反対です、横暴です、おかしいでーす!」
私はぶーぶーと反抗する。希咲も「なんで私がシンデレラ?」と聞いている。すると悠里が余裕のある笑みで言った。
「ギャップがいいの。普段カッコ良くて、女の子にモテる春夏ちゃんが、シンデレラに王子様を取られないように奮闘する……。そんな乙女な一面をみんなはきっと見たいのです! で、普段は聖女のように優しい希咲ちゃんが小悪魔だったとしたら、もっとみんな胸を打たれるでしょ? あとは総合的に、普段仲のいい二人が敵対し合うのも見てみたいから!」
悠里はなんだか興奮しているようだった。ただの限界オタクだよ……。
「嫌だって言ってもどうせこんな状況じゃ下りるの無理なんでしょ。分かったよ、やるよ」
「わ、私も私で良ければやらせて。こんな機会滅多にないと思うの。だから悠里ちゃん、ありがとう」
希咲も了承したから、主役は私で悪役は希咲に決定したみたいだ。もちろんやるからには全力で、悠里ちゃんの作ったものを完成させないといけない。それは分かってはいるんだけど……今の希咲は怖いなぁ。
「じゃあ先生、終礼終っても良いですよ。キャストの人はあとで台本渡すので、家に帰ったら目を通しておいてください!」
そう言って悠里は私の前の席に戻って来た。時雨先生が教壇を引き継いで、就例が終わる。先に渡しておく、と言って悠里は私に台本を渡した。
「あの、悠里さん……」
「なに? 春夏ちゃん」
一つの濁りもない純粋無垢な目で私を見つめる。どうしてそんなに綺麗な目をするのか。私は怖くて仕方がない。こんな可愛い子から、あんな台詞が出てくるのは……まぁそうか。
「台詞がちょっと恥ずかしいんですけどねぇ」
「そう? こういう台詞、春夏ちゃんが言うのって新鮮で良いよ! ファンクラブの人数も増えそう……」
「え、何? ファンクラブって何?」
「知らないの? 夕凪春夏ファンクラブ。結構認知度あるよー」
なんだその、漫画でしか見ないようなものは……。私や周りに危害を加えないならどうぞご自由にやって欲しいけど。
しかしこの台本の台詞だ。
『クラリス:どうしてあなたはそんなに王子様にベタベタするの?』
『エラ:お姉様、王子様の方から、私に愛をお伝えになるのです』
『クラリス:そんな……。私の方が王子様を愛しているというのに!』
『王子:ごめん、クラリス。僕は彼女の方を愛してしまったんだ』
『クラリス:王子様、今からでも考え直さない? ねぇお願い、好き。王子様、私あなたのこと大好きなのよ!!』
『エラ:お姉様、そろそろ諦めてもらえませんか。鬱陶しい』
『アイーシャ:エラアンタねっ……!』
『クラリス:アイーシャ、もういいわよ』
『アイーシャ:でも、お姉様っ!』
『クラリス:仕方ないわ。私では不足だったみたいだわ』
なんだこれ。私の台詞の中に「好き、大好き」だと? 今まで誰にも言ったことがないわ。しかも希咲が「鬱陶しい」だと? いや、それは言ってそうだな……。希咲のマジトーンでそんなこと言われたら私、委縮しちゃうな。
「みんな集まって。それぞれの性格を教えるね」
いつの間にか終礼は終わっていて、悠里ちゃんの席の周りにはキャストが集まっていた。
「クラリスは、一途で優しい乙女。エラに対して特に何かいじわるをすることはない。エラは、裏の顔を持つずる賢い女。猫を被って王子様に好かれた。アイーシャは、本編と同じようにいじわるをする、クラリスの妹でエラの姉。でもクラリスのことを思っているだけ。実はクラリスのことが大好き。ライクじゃなくてラブ。それ以外はみんなの知ってるキャラのままで大丈夫だから」
一途な乙女って……。聞けば聞くほど柄じゃない。けど、普通に面白い。確かにこの劇が成功すれば、賞をもらえるのは間違いない。
「本番は一ヶ月後だからキャストはそんなに焦る必要はない。けど、空き時間とかに台詞は覚えておいて欲しい」
みんなが頷いた。この劇を成功させたいという思いはみんな一緒のはずだ。
放課後はいつも通り弓道場に行った。すると叶恋が隅の方で三角座りをしていた。
「部長、あの人何やってるんですか?」
「分からないの。でも来てからずっとこうなんだけど……」
部長も困り顔で言う。「近寄ってくるな」というオーラが見え見えだけど、私は話さなきゃいけないことがあるし、声をかけた。
「叶恋、どうしたの?」
「もうやだ、死にたい……」
「うそぉーん」
結構ガチの方だった。泣いたり怒ったり、ときめいた顔をしたり恥ずかしがったり、こうして死にたくなったり、感情が活発だなぁと思う。疲れないのかな。
「何があったか話してみる? 長くなってもいいから、今の叶恋のままだと私も頼みたくてもできないよ」
「うん……話す。今日、早速ダンスの練習があったんだけど、もう公開処刑だよあんなの……。せっかくみんなと日曜日練習しようって言ったのに、もう今日から始まるなんか聞いてない!」
「あぁ、うん。そうか。頑張れ」
正直それに関しては頑張ってと言うしかなかった。そうだ、明後日は希咲の家でダンスの練習に付き合うんだった。こんなモヤモヤしたままで本当にいいのかな。叶恋や紗穂ちゃんに変な気を遣わせるのは嫌だけど……。そう思いながらしばらく引いていると、部長が私の肩を叩いた。
「なんですか?」
「春夏ちゃん、柿食べる?」
部長の手には、タッパーに詰められた橙色の柿をカットしたものが持たれていた。
「是非。いただきます」
爪楊枝でそのうちの一つをいただいた。柿を食べたことがなかったが、本当にジューシーで美味しかった。柿ってこんなにジューシーなものなんだなって感心する。
「それより叶恋。いつ希咲に聞いてくれるの?」
「今日の放課後、希咲借りてもいいか? 紗穂とでも帰っといてくれるか?」
「うん、本当にありがとう。じゃあ頼んだよ」
私は叶恋のことを信頼して、弓を用意した。
『シンデレラのいじわるなお姉ちゃんが主人公の作品』
黒板にはそう書かれていた。普通に面白そう……。
「えっと、この話ではいじわるなお姉ちゃんのうち一人が、好きだった王子様をシンデレラに取られちゃうっていう悲しいお話です。シンデレラはこの話においては、主人公の婚約が決まってた王子様を取る泥棒猫役です。完全に悪役です」
可愛い顔と声して結構エグいこと言うなぁ。それにしても面白いじゃんその話。しかも劇に向いてると思うし。男子も「いいじゃん」と悠里ちゃんの脚本を認めているようだ。悠里ちゃんはみんなが認めてくれて、満面の笑みを浮かべている。可愛いなぁ。
「登場人物は王子様、シンデレラ、主人公、主人公の妹、主人公の母、魔法使いの六人。実は本編ではお姉さんにもちゃんと名前はあるんだけど、ディズニー版と原本版では違ったりするから、主人公の名前は私が勝手に付けちゃうけど、クラリス。妹はアイーシャ。シンデレラは本当はエラって名前なんだ。だけど、家事を押し付けられて暖炉の掃除で灰塗れになったエラを見て、お母さんが「灰かぶりのエラ」を意味する「シンデレラ」って呼んだみたい」
クラスが「へぇ~」と素直に感嘆する。トリビアの泉ならかなりの優秀な成績を収めていただろうなと思う。
「早速出る人を決めたいんだけど……特に希望がなければ私が推薦してもいいかな?」
「はいはーい! 私主人公の妹やりたいですっ!」
京子が元気よく手を上げた。
「私きっと妹属性なんだよ。だから絶対似合うと思うんだよね。ま、ホントは主役かシンデレラをやりたかったですけど? そこはもう悠里と私の意見が合ってることを期待して空気を読むよん」
「うわぁ、責任重大だ。じゃあアイーシャは京子ちゃん。他は大丈夫?」
「はい、俺王子役やるよ。この話じゃあんまり王子が前に出てくることはないんだろ? ならやるよ。多分俺も、椚田と同じ意見だと思うし」
「じゃあ私はお母さん! きょーちゃんのお母さんって面白そうだし!」
「魔法使いって男じゃダメなのか? いいんだったら俺やるー!」
もう収集がつかなくなってしまった。ワイワイしているだけではなく、ちゃんと役が決まっているのが本当奇跡だとは思うが。残すはシンデレラとクラリス。今作の主役と悪役だ。
「シンデレラは希咲ちゃん、クラリスは春夏ちゃんでもいいかな?」
クラス中から拍手が起こる。一体どういうことなのか。なんで私だ。なんでみんな「予想通り」みたいな歓声をあげる。なんで私だ。百歩譲ってキャストとして出るのはいい。じゃあ絶対普段の性格から考えて配役は逆だろ。
「なんで私がクラリスなんですかー! 反対です、横暴です、おかしいでーす!」
私はぶーぶーと反抗する。希咲も「なんで私がシンデレラ?」と聞いている。すると悠里が余裕のある笑みで言った。
「ギャップがいいの。普段カッコ良くて、女の子にモテる春夏ちゃんが、シンデレラに王子様を取られないように奮闘する……。そんな乙女な一面をみんなはきっと見たいのです! で、普段は聖女のように優しい希咲ちゃんが小悪魔だったとしたら、もっとみんな胸を打たれるでしょ? あとは総合的に、普段仲のいい二人が敵対し合うのも見てみたいから!」
悠里はなんだか興奮しているようだった。ただの限界オタクだよ……。
「嫌だって言ってもどうせこんな状況じゃ下りるの無理なんでしょ。分かったよ、やるよ」
「わ、私も私で良ければやらせて。こんな機会滅多にないと思うの。だから悠里ちゃん、ありがとう」
希咲も了承したから、主役は私で悪役は希咲に決定したみたいだ。もちろんやるからには全力で、悠里ちゃんの作ったものを完成させないといけない。それは分かってはいるんだけど……今の希咲は怖いなぁ。
「じゃあ先生、終礼終っても良いですよ。キャストの人はあとで台本渡すので、家に帰ったら目を通しておいてください!」
そう言って悠里は私の前の席に戻って来た。時雨先生が教壇を引き継いで、就例が終わる。先に渡しておく、と言って悠里は私に台本を渡した。
「あの、悠里さん……」
「なに? 春夏ちゃん」
一つの濁りもない純粋無垢な目で私を見つめる。どうしてそんなに綺麗な目をするのか。私は怖くて仕方がない。こんな可愛い子から、あんな台詞が出てくるのは……まぁそうか。
「台詞がちょっと恥ずかしいんですけどねぇ」
「そう? こういう台詞、春夏ちゃんが言うのって新鮮で良いよ! ファンクラブの人数も増えそう……」
「え、何? ファンクラブって何?」
「知らないの? 夕凪春夏ファンクラブ。結構認知度あるよー」
なんだその、漫画でしか見ないようなものは……。私や周りに危害を加えないならどうぞご自由にやって欲しいけど。
しかしこの台本の台詞だ。
『クラリス:どうしてあなたはそんなに王子様にベタベタするの?』
『エラ:お姉様、王子様の方から、私に愛をお伝えになるのです』
『クラリス:そんな……。私の方が王子様を愛しているというのに!』
『王子:ごめん、クラリス。僕は彼女の方を愛してしまったんだ』
『クラリス:王子様、今からでも考え直さない? ねぇお願い、好き。王子様、私あなたのこと大好きなのよ!!』
『エラ:お姉様、そろそろ諦めてもらえませんか。鬱陶しい』
『アイーシャ:エラアンタねっ……!』
『クラリス:アイーシャ、もういいわよ』
『アイーシャ:でも、お姉様っ!』
『クラリス:仕方ないわ。私では不足だったみたいだわ』
なんだこれ。私の台詞の中に「好き、大好き」だと? 今まで誰にも言ったことがないわ。しかも希咲が「鬱陶しい」だと? いや、それは言ってそうだな……。希咲のマジトーンでそんなこと言われたら私、委縮しちゃうな。
「みんな集まって。それぞれの性格を教えるね」
いつの間にか終礼は終わっていて、悠里ちゃんの席の周りにはキャストが集まっていた。
「クラリスは、一途で優しい乙女。エラに対して特に何かいじわるをすることはない。エラは、裏の顔を持つずる賢い女。猫を被って王子様に好かれた。アイーシャは、本編と同じようにいじわるをする、クラリスの妹でエラの姉。でもクラリスのことを思っているだけ。実はクラリスのことが大好き。ライクじゃなくてラブ。それ以外はみんなの知ってるキャラのままで大丈夫だから」
一途な乙女って……。聞けば聞くほど柄じゃない。けど、普通に面白い。確かにこの劇が成功すれば、賞をもらえるのは間違いない。
「本番は一ヶ月後だからキャストはそんなに焦る必要はない。けど、空き時間とかに台詞は覚えておいて欲しい」
みんなが頷いた。この劇を成功させたいという思いはみんな一緒のはずだ。
放課後はいつも通り弓道場に行った。すると叶恋が隅の方で三角座りをしていた。
「部長、あの人何やってるんですか?」
「分からないの。でも来てからずっとこうなんだけど……」
部長も困り顔で言う。「近寄ってくるな」というオーラが見え見えだけど、私は話さなきゃいけないことがあるし、声をかけた。
「叶恋、どうしたの?」
「もうやだ、死にたい……」
「うそぉーん」
結構ガチの方だった。泣いたり怒ったり、ときめいた顔をしたり恥ずかしがったり、こうして死にたくなったり、感情が活発だなぁと思う。疲れないのかな。
「何があったか話してみる? 長くなってもいいから、今の叶恋のままだと私も頼みたくてもできないよ」
「うん……話す。今日、早速ダンスの練習があったんだけど、もう公開処刑だよあんなの……。せっかくみんなと日曜日練習しようって言ったのに、もう今日から始まるなんか聞いてない!」
「あぁ、うん。そうか。頑張れ」
正直それに関しては頑張ってと言うしかなかった。そうだ、明後日は希咲の家でダンスの練習に付き合うんだった。こんなモヤモヤしたままで本当にいいのかな。叶恋や紗穂ちゃんに変な気を遣わせるのは嫌だけど……。そう思いながらしばらく引いていると、部長が私の肩を叩いた。
「なんですか?」
「春夏ちゃん、柿食べる?」
部長の手には、タッパーに詰められた橙色の柿をカットしたものが持たれていた。
「是非。いただきます」
爪楊枝でそのうちの一つをいただいた。柿を食べたことがなかったが、本当にジューシーで美味しかった。柿ってこんなにジューシーなものなんだなって感心する。
「それより叶恋。いつ希咲に聞いてくれるの?」
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