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第32話 ママは過保護くらいでちょうどいい
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「……一体、どこからその情報を? あなたの父親でもそこまでは知らないはずですが」
アイちゃんの件を告げたママンが、電話越しでも分かる動揺を見せる。
「そんなに驚かないでよ。俺が手を出そうとしている世界を考えたら、それくらいの情報収集能力は必要でしょ」
「あれは機密です。そう簡単に外に出せると思いますか?」
「またまたー。ヒドラは無理だけど、蛭子クラスならいけるでしょ。今でも、現に紛争地域に高値で売りつけて研究資金にしてるんだから、売れないことはないでしょ」
「国外の第三世界に送りこむのと、国内で活動をさせるのはレベルが違う話です。何かトラブルが起きた時のリスクの桁が違う。護衛が欲しいのなら、今まで通り、私のエージェントサービスを使いなさい。それで十分でしょう」
「エージェントは身辺警護くらいならしてくれるかもしれないけど、俺のために手を汚してくれる訳じゃないよね。それに、田舎で大人数の警護なんてつけたら、あまりにも目立ちすぎるよ。俺が欲しいのは、少数精鋭の私兵だよ。将来的に、賽蛾組との衝突は避けられそうもないし、今の内から準備しておかなきゃ」
なお、賽蛾組とは、みかちゃんにエロいことしようとしたり、神社を買収して廃棄物処理場を造ろうとしたりする、土着の反社の皆さんの総称である。
「あなたにアレを扱えるのですか。自転車にも乗れないのに、いきなり大型トラックを運転すると言っているようなものなのですよ」
「できるよ。っていうか、それくらいできないようなら、俺はこれからやっていけないと思わない? お金だけじゃなく、権力の世界に手を出そうとしてるんだから」
「……あなたは一体、なにを目指しているのですか。日本を支配でもするつもりですか」
「そんな大それたこと考えてないって。俺はただ、大切な女の子を守りたいだけだよ。そこは変わってない。手段と目的が逆転するようなことはないよ」
「私のように……と、言いたいのですか?」
「俺はそんな皮肉屋じゃないって。それに、今も母さんはこうして俺に便宜を図ってくれてるじゃん」
ママンの罪悪感を刺激したのはわざとだけどね。
「そんなことはしてませんよ。私は、ビジネスの話をしているだけですから」
もう。ママンってばツンデレなんだから。
「うん。じゃあそういうことにしておこう。それで、結局、俺にアイちゃんを売ってくれるの? くれないの? っていうか、アイちゃん、まだ生きてる?」
「『サードニクス』はまだ生存しています。ですが、第三世界に売るのと同じ値段という訳にはいきませんよ。あちらには、『貸し出している』だけですし、先ほども言ったように、国内運用のリスクもありますから」
ママンがキーボードを叩く音が聞こえる。
データベースにでもアクセスしているのだろう。
「母さんの言い値で構わないよ。でも、もし、問題なく運用できたら、二人目以降は多少お値引き価格で譲ってくれるかな?」
「こちらにフィードバックのレポートを上げるなら検討します」
「いいよ。俺にも明かせない秘密はあるけど」
そんなこんなで話はまとまり、俺はアイちゃんを譲ってもらえることになった。
やったね!
アイちゃんの件を告げたママンが、電話越しでも分かる動揺を見せる。
「そんなに驚かないでよ。俺が手を出そうとしている世界を考えたら、それくらいの情報収集能力は必要でしょ」
「あれは機密です。そう簡単に外に出せると思いますか?」
「またまたー。ヒドラは無理だけど、蛭子クラスならいけるでしょ。今でも、現に紛争地域に高値で売りつけて研究資金にしてるんだから、売れないことはないでしょ」
「国外の第三世界に送りこむのと、国内で活動をさせるのはレベルが違う話です。何かトラブルが起きた時のリスクの桁が違う。護衛が欲しいのなら、今まで通り、私のエージェントサービスを使いなさい。それで十分でしょう」
「エージェントは身辺警護くらいならしてくれるかもしれないけど、俺のために手を汚してくれる訳じゃないよね。それに、田舎で大人数の警護なんてつけたら、あまりにも目立ちすぎるよ。俺が欲しいのは、少数精鋭の私兵だよ。将来的に、賽蛾組との衝突は避けられそうもないし、今の内から準備しておかなきゃ」
なお、賽蛾組とは、みかちゃんにエロいことしようとしたり、神社を買収して廃棄物処理場を造ろうとしたりする、土着の反社の皆さんの総称である。
「あなたにアレを扱えるのですか。自転車にも乗れないのに、いきなり大型トラックを運転すると言っているようなものなのですよ」
「できるよ。っていうか、それくらいできないようなら、俺はこれからやっていけないと思わない? お金だけじゃなく、権力の世界に手を出そうとしてるんだから」
「……あなたは一体、なにを目指しているのですか。日本を支配でもするつもりですか」
「そんな大それたこと考えてないって。俺はただ、大切な女の子を守りたいだけだよ。そこは変わってない。手段と目的が逆転するようなことはないよ」
「私のように……と、言いたいのですか?」
「俺はそんな皮肉屋じゃないって。それに、今も母さんはこうして俺に便宜を図ってくれてるじゃん」
ママンの罪悪感を刺激したのはわざとだけどね。
「そんなことはしてませんよ。私は、ビジネスの話をしているだけですから」
もう。ママンってばツンデレなんだから。
「うん。じゃあそういうことにしておこう。それで、結局、俺にアイちゃんを売ってくれるの? くれないの? っていうか、アイちゃん、まだ生きてる?」
「『サードニクス』はまだ生存しています。ですが、第三世界に売るのと同じ値段という訳にはいきませんよ。あちらには、『貸し出している』だけですし、先ほども言ったように、国内運用のリスクもありますから」
ママンがキーボードを叩く音が聞こえる。
データベースにでもアクセスしているのだろう。
「母さんの言い値で構わないよ。でも、もし、問題なく運用できたら、二人目以降は多少お値引き価格で譲ってくれるかな?」
「こちらにフィードバックのレポートを上げるなら検討します」
「いいよ。俺にも明かせない秘密はあるけど」
そんなこんなで話はまとまり、俺はアイちゃんを譲ってもらえることになった。
やったね!
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