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7話 森の主と謎
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山賊狩りの始まりだ。
前方の木の裏に二人。片方は短剣二本、もう片方は杖か。
上がった身体能力を活用し、二人が隠れている木を魔剣で切り株に変える。流石に少し硬かった。手首が痺れてしまったが、休ませてくれる訳もなく、「空間把握」と「危機察知」が同時に反応する。何かが飛んできたようだ。先端の尖った棒状のものに鳥の羽の様なものが3つ程取り付けられている......矢だな。
木を切る時に重心を前に倒していたため、後ろに飛ぶ前に矢に当たってしまう。前方に飛んだとしても木に隠れていた二人のどちらかに衝突してしまう。なら矢自体をどうにかするしかないな。矢を魔剣の腹を使い、自分に当たらない程度に軌道を逸らす。
瞬時に状況を把握した短剣使い君(仮)は魔法使い君(仮)の襟を掴み、走り去ろうとした。だが黙って見過ごすなんて事はない。短剣使い君の短剣を奪い取り、先程矢が飛んできた方向に投げておく。短剣使い君とは2mは離れていたが、そんな距離を詰めるのは1秒もいらない。僕から逃げられないという事をその行動だけで示す。
逃げられない事を瞬時に判断した短剣使い君は、どこからか出した3本目の短剣を僕に向けてきた。
遅れて状況を把握した魔法使い君も、杖をこちらに向け何かを唱え始めた。杖の先端部分がほんのり赤く光り始める。魔法については全く分からないので魔法が発動する前に杖の先端を切り落とす。
その隙を狙って短剣使い君が背後に廻って僕の首を切り落とそうとする。
「空間把握」によりこの二人の行動は全て分かっている。空いている左手を全力で後ろに突き出し、相手を怯ませる。あ、心臓のある位置に見事に当たったな。
その隙に後ろに振り向きその勢いを乗せた肘打ちを顔面に打ち込んだ。短剣使い君は脳震盪を起こしたのかそのまま倒れてしまった。心臓は動いているようなので命に問題ないだろう。
さて、後ろで先端の無くなった杖を大きく振りかぶっている魔法使い君。魔法が使えなくなったら物理でくるか......
前を向いたまま魔法使い君の腕を掴み、投げ技を決める。背中が地面に当たった衝撃で魔法使い君が失神した。
残りは......弓で攻撃してきたやつか。先程弓が飛んできた方向に歩いて行く。
茂みと木の間に白目で倒れているおっさんが居た。どうやら顔の真横に突き刺さったナイフで気を失ってしまったようだ。適当に投げたんだけどなぁ......危ない危ない。一歩間違えてたら死者が出てた。
よし山賊も倒したことだし、さっさと橋に向かうか。
黒猫の居る場所まで戻り、また橋に向かって歩き始めた。
歩き始めて10分もしない内にあることに気付いた。
おかしい......
確信を得る為、近くにあった木に傷を付け、また歩き出す。
3分歩き続けると、先程傷を付けた木を見つけた。
......なぜか先程から同じ場所を廻っているようだ。
真っ直ぐ歩いていてこんな事になる訳がない。
『やっと気付きおったか。悪人よ』
甲高い声が頭に響いてきた。
......誰が悪人じゃい!
前方の木の裏に二人。片方は短剣二本、もう片方は杖か。
上がった身体能力を活用し、二人が隠れている木を魔剣で切り株に変える。流石に少し硬かった。手首が痺れてしまったが、休ませてくれる訳もなく、「空間把握」と「危機察知」が同時に反応する。何かが飛んできたようだ。先端の尖った棒状のものに鳥の羽の様なものが3つ程取り付けられている......矢だな。
木を切る時に重心を前に倒していたため、後ろに飛ぶ前に矢に当たってしまう。前方に飛んだとしても木に隠れていた二人のどちらかに衝突してしまう。なら矢自体をどうにかするしかないな。矢を魔剣の腹を使い、自分に当たらない程度に軌道を逸らす。
瞬時に状況を把握した短剣使い君(仮)は魔法使い君(仮)の襟を掴み、走り去ろうとした。だが黙って見過ごすなんて事はない。短剣使い君の短剣を奪い取り、先程矢が飛んできた方向に投げておく。短剣使い君とは2mは離れていたが、そんな距離を詰めるのは1秒もいらない。僕から逃げられないという事をその行動だけで示す。
逃げられない事を瞬時に判断した短剣使い君は、どこからか出した3本目の短剣を僕に向けてきた。
遅れて状況を把握した魔法使い君も、杖をこちらに向け何かを唱え始めた。杖の先端部分がほんのり赤く光り始める。魔法については全く分からないので魔法が発動する前に杖の先端を切り落とす。
その隙を狙って短剣使い君が背後に廻って僕の首を切り落とそうとする。
「空間把握」によりこの二人の行動は全て分かっている。空いている左手を全力で後ろに突き出し、相手を怯ませる。あ、心臓のある位置に見事に当たったな。
その隙に後ろに振り向きその勢いを乗せた肘打ちを顔面に打ち込んだ。短剣使い君は脳震盪を起こしたのかそのまま倒れてしまった。心臓は動いているようなので命に問題ないだろう。
さて、後ろで先端の無くなった杖を大きく振りかぶっている魔法使い君。魔法が使えなくなったら物理でくるか......
前を向いたまま魔法使い君の腕を掴み、投げ技を決める。背中が地面に当たった衝撃で魔法使い君が失神した。
残りは......弓で攻撃してきたやつか。先程弓が飛んできた方向に歩いて行く。
茂みと木の間に白目で倒れているおっさんが居た。どうやら顔の真横に突き刺さったナイフで気を失ってしまったようだ。適当に投げたんだけどなぁ......危ない危ない。一歩間違えてたら死者が出てた。
よし山賊も倒したことだし、さっさと橋に向かうか。
黒猫の居る場所まで戻り、また橋に向かって歩き始めた。
歩き始めて10分もしない内にあることに気付いた。
おかしい......
確信を得る為、近くにあった木に傷を付け、また歩き出す。
3分歩き続けると、先程傷を付けた木を見つけた。
......なぜか先程から同じ場所を廻っているようだ。
真っ直ぐ歩いていてこんな事になる訳がない。
『やっと気付きおったか。悪人よ』
甲高い声が頭に響いてきた。
......誰が悪人じゃい!
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