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第二章 オーナー就任んん!!??
2.システムに触れてみる
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「なるほど…」
【チーム編成】のボタンを押すと、画面が切り替わり、小さなサッカーフィールド上に11人の選手、そして恐らくベンチ入りメンバーであろう選手が欄外にずらっと並んだ。
まるで一昔前に流行ったサッカークラブ育成ゲームだ…。
俺はそのゲームをプレイした事があった。というか、めちゃくちゃドハマりしていたのだ。
同じ系列で野球チーム育成のゲームも勿論プレイしたし、育成系のメジャーなゲームはほぼ一通りプレイ済みだ。
その中でもこのサッカーチーム育成ゲームは先駆けともいえるソフトで、初めてプレイした時にはかなりの衝撃だったのだ。
それまでのスポーツゲームでもサッカーチーム育成などは多数あったが、このゲームの最大の特徴はサッカークラブ育成というポイントだった。
選手を育てつつ、経営もこなし、所属チームを強くしてどんどん上を目指すゲーム。端的に言ってしまえばそんな感じだろうか。今になって考えてみれば、もしかすると俺が仕事で様々な業務を特に嫌悪感なく進められるのもこのゲームが下地にあったからなのかもしれない。
オーナーであるにも関わらず監督のようにチームを采配し、時には年俸交渉を行い、時には選手からの愚痴を聞いたり、時にはスポンサーを探したり、時には海外キャンプに同行したりなどなど。もはやオーナー一人で全部こなしてんじゃね?と言える程に業務は多岐に渡っていた。
そしてこのゲームのスタートは大体がチュートリアルのように最終節から始まって、その試合に勝って昇格からが本格スタート、といった感じだ。
と、そんな事を思い出していると、ぽんっ、と音が鳴り画面上に小さな女性キャラが出てきた。
『こんにちはオーナー!』
まんま目の前にいる女性のミニ版じゃないか…。
ちらっ、と前を見るがやはり女性は固まったままだ。
『まずは選手をタッチしてみて♪』
これもチュートリアル的なやつかな?女性キャラが両手でフィールド上の一番上にいる選手横まで飛んで行って指差している。指示された通りの選手をタッチしてみた。
「うぉっ」
タッチした選手の情報が一気に出てきた。本当にあのゲームそっくりだ。
●稲垣 敏夫 28歳 (JPN/在籍2年)★1
ポジション :FW(センターフォワード)
得意エリア :中央
成績 :28試合 12ゴール・2アシスト
オフェンス :E
ディフェンス:G
スタミナ :F
メンタル :E
フィジカル :F
スキル :ゴールマシーン(Lv.1)
特徴 :無し
得意戦術 :中央突破
得意システム:4-4-2 A
うーーーん。これは弱い。選手を評価する五角形もかなり小さい。
スキル【ゴールマシーン】を持っているけどLv.1だと恐らくほぼ期待出来ないだろう。期待出来ない【ゴールマシーン】ってそれスキルとしてどうなんだと思わないでもないが。
特徴が無しになっているのは恐らく弱いせいだ。レア度も★1だし。言ってしまえばスタートして最初は使うが、次年度にはそのままリストラ待ったなし要因かな?
あれ?でもよく見れば28試合に出場してこの成績だともしかしてエース!?
これでエースとかヤバすぎんだろ。よく昇格まで持ってこれたな。
『選手は日々の練習と試合などで成長します。超一流選手を頑張って育てよう♪』
女性キャラが、めんどいからヘルプ女子でいいや、ヘルプ女子が右手を突き上げて、『オーッ!』と声を出した。
ちょっとかわいいな。
俺はそのままヘルプ女子の言われる通りに各項目に目を通す。
戦術の変え方、フォーメーションシステムの変え方、チーム戦力の確認、試合中のプランの組み立て方、各キーマンなどの設定、監督情報の確認、画面を戻して対戦チームの確認、対戦チーム戦力の確認、リーグ情報…。
たぶんヘルプ女子がいなくても全く問題なかっただろうが、俺は言われた通りにこなしていった。
というのも、指示された通りにしか確認することが出来ず、他の項目を確認しようとしてもグレーアウトになっていてボタンを押すことが出来なかった。
『では、ここからはオーナーの腕が問われちゃいまっす!あなたの好きなようにチームを編成してみてね♪』
かれこれ5分ほどかかったチュートリアルがやっと終わり、俺は再度【チーム編成】画面に戻っていた。
オーナーの腕が問われるって、監督の仕事思いっきり奪ってんじゃねぇかというツッコミが聞こえてきそうだ。現実で本当にオーナーが現場編成に口出してきたら確実に揉める事待ったなしだろうな。
「さてさて、それではちょっくらやってみましょうかね…」
全選手をもう一度順番に確認していく。
なんと全ての選手がレア度★1だった。しかもほとんどの項目がGかFで、スキルも無しが圧倒的に多く、最初に見たFW稲垣がエース格である事に納得してしまうほどだった。
チーム戦力は11人合わせて3,818ptだったから、選手平均が347ptある事を考えると恐らく稲垣の総合値は400弱程度と推測する。
このゲームの面白いところは、チーム戦力は数値と五角形グラフで表されるのに、個人戦力についてはアルファベット値での評価のみなところだ。個人戦力にも五角形グラフは表示されるが、チーム戦力と違って細かい総合値は教えてくれない。
稲垣のディフェンスがGなのを見ると恐らくGが最下位で、最上位はSSとかかな?もしかするとSSSなどもあるかもしれないが。
そもそもこのゲームには攻略本必須なのだ。各選手の戦力値を確認しながら年齢なども考慮してチーム編成を組み立てていくのがセオリー。選手個人との話し合いの際などに自己アピールされる事もあるが、ほぼ検討違いな事を言うのがほとんどで、基本的に選手の意見は信用してはならないのだ。(改めて考えると何て事言うんだと思うが)
「これ、このままスタートしたら負けそうだな」
実は先程チュートリアルで【対戦チーム】から相手チームの情報を確認すると、なんと相手チームの総合値は驚異の4,215ptだったのだ!
同じ11人チームなのに相手チームの方が397ptも多い。うちのエースがもう一人いるようなもんじゃねーか。初っ端から負ける可能性のあるゲームとか、完全にクソゲーかよ、と思いつつ策を練る。
このままスタートしてみたい気持ちもあったが、さすがにそれは躊躇われた。
負けた時にどうなるのかが怖かったのだ。
ゲームならゲームオーバーからのリスタートとなるかもしれないが、今の俺の状況でそこまで楽観的な考えは持てない。今の状況に確かにワクワクしているのは事実だけど、それとこれとは話が別だ。
今この状況が本当にゲームの中なのだとして、元の世界に戻れる保証はどこにも無いのだから。
何か、何か策があるはずなんだけど…。
目を凝らして順番に情報を紐解いていく。何かメモ出来るものはないのかな…。確認作業の途中から各項目を覚えるのに苦労し始めていた。
そう考えていると、ブォン、とまた音がして画面横にA4サイズほどの画面が浮かんできた。画面端には有難い事にタッチペンまで付いている。
何から何まで親切設計なのね…、と自分の頭の中とこの世界とがリンクしている事に対しての恐怖さえ感じず、これ幸いとばかりに浮かんできたメモ帳にせっせと情報を書き込んでいく。
それから一頻り必要な情報を書き込んだあと、ペンを置いて改めて左右の画面を見比べた。
左には【チーム編成】で出てきたフィールド画面、そして右には同じ位置に書かれた選手の情報。左右で異なる点は、左には選手の位置と名前、そして調子を表す顔が映っているが、右のメモ帳には全く別の情報を書いていた。
それは、各選手の得意戦術とフォーメーションシステムだった。
【チーム編成】のボタンを押すと、画面が切り替わり、小さなサッカーフィールド上に11人の選手、そして恐らくベンチ入りメンバーであろう選手が欄外にずらっと並んだ。
まるで一昔前に流行ったサッカークラブ育成ゲームだ…。
俺はそのゲームをプレイした事があった。というか、めちゃくちゃドハマりしていたのだ。
同じ系列で野球チーム育成のゲームも勿論プレイしたし、育成系のメジャーなゲームはほぼ一通りプレイ済みだ。
その中でもこのサッカーチーム育成ゲームは先駆けともいえるソフトで、初めてプレイした時にはかなりの衝撃だったのだ。
それまでのスポーツゲームでもサッカーチーム育成などは多数あったが、このゲームの最大の特徴はサッカークラブ育成というポイントだった。
選手を育てつつ、経営もこなし、所属チームを強くしてどんどん上を目指すゲーム。端的に言ってしまえばそんな感じだろうか。今になって考えてみれば、もしかすると俺が仕事で様々な業務を特に嫌悪感なく進められるのもこのゲームが下地にあったからなのかもしれない。
オーナーであるにも関わらず監督のようにチームを采配し、時には年俸交渉を行い、時には選手からの愚痴を聞いたり、時にはスポンサーを探したり、時には海外キャンプに同行したりなどなど。もはやオーナー一人で全部こなしてんじゃね?と言える程に業務は多岐に渡っていた。
そしてこのゲームのスタートは大体がチュートリアルのように最終節から始まって、その試合に勝って昇格からが本格スタート、といった感じだ。
と、そんな事を思い出していると、ぽんっ、と音が鳴り画面上に小さな女性キャラが出てきた。
『こんにちはオーナー!』
まんま目の前にいる女性のミニ版じゃないか…。
ちらっ、と前を見るがやはり女性は固まったままだ。
『まずは選手をタッチしてみて♪』
これもチュートリアル的なやつかな?女性キャラが両手でフィールド上の一番上にいる選手横まで飛んで行って指差している。指示された通りの選手をタッチしてみた。
「うぉっ」
タッチした選手の情報が一気に出てきた。本当にあのゲームそっくりだ。
●稲垣 敏夫 28歳 (JPN/在籍2年)★1
ポジション :FW(センターフォワード)
得意エリア :中央
成績 :28試合 12ゴール・2アシスト
オフェンス :E
ディフェンス:G
スタミナ :F
メンタル :E
フィジカル :F
スキル :ゴールマシーン(Lv.1)
特徴 :無し
得意戦術 :中央突破
得意システム:4-4-2 A
うーーーん。これは弱い。選手を評価する五角形もかなり小さい。
スキル【ゴールマシーン】を持っているけどLv.1だと恐らくほぼ期待出来ないだろう。期待出来ない【ゴールマシーン】ってそれスキルとしてどうなんだと思わないでもないが。
特徴が無しになっているのは恐らく弱いせいだ。レア度も★1だし。言ってしまえばスタートして最初は使うが、次年度にはそのままリストラ待ったなし要因かな?
あれ?でもよく見れば28試合に出場してこの成績だともしかしてエース!?
これでエースとかヤバすぎんだろ。よく昇格まで持ってこれたな。
『選手は日々の練習と試合などで成長します。超一流選手を頑張って育てよう♪』
女性キャラが、めんどいからヘルプ女子でいいや、ヘルプ女子が右手を突き上げて、『オーッ!』と声を出した。
ちょっとかわいいな。
俺はそのままヘルプ女子の言われる通りに各項目に目を通す。
戦術の変え方、フォーメーションシステムの変え方、チーム戦力の確認、試合中のプランの組み立て方、各キーマンなどの設定、監督情報の確認、画面を戻して対戦チームの確認、対戦チーム戦力の確認、リーグ情報…。
たぶんヘルプ女子がいなくても全く問題なかっただろうが、俺は言われた通りにこなしていった。
というのも、指示された通りにしか確認することが出来ず、他の項目を確認しようとしてもグレーアウトになっていてボタンを押すことが出来なかった。
『では、ここからはオーナーの腕が問われちゃいまっす!あなたの好きなようにチームを編成してみてね♪』
かれこれ5分ほどかかったチュートリアルがやっと終わり、俺は再度【チーム編成】画面に戻っていた。
オーナーの腕が問われるって、監督の仕事思いっきり奪ってんじゃねぇかというツッコミが聞こえてきそうだ。現実で本当にオーナーが現場編成に口出してきたら確実に揉める事待ったなしだろうな。
「さてさて、それではちょっくらやってみましょうかね…」
全選手をもう一度順番に確認していく。
なんと全ての選手がレア度★1だった。しかもほとんどの項目がGかFで、スキルも無しが圧倒的に多く、最初に見たFW稲垣がエース格である事に納得してしまうほどだった。
チーム戦力は11人合わせて3,818ptだったから、選手平均が347ptある事を考えると恐らく稲垣の総合値は400弱程度と推測する。
このゲームの面白いところは、チーム戦力は数値と五角形グラフで表されるのに、個人戦力についてはアルファベット値での評価のみなところだ。個人戦力にも五角形グラフは表示されるが、チーム戦力と違って細かい総合値は教えてくれない。
稲垣のディフェンスがGなのを見ると恐らくGが最下位で、最上位はSSとかかな?もしかするとSSSなどもあるかもしれないが。
そもそもこのゲームには攻略本必須なのだ。各選手の戦力値を確認しながら年齢なども考慮してチーム編成を組み立てていくのがセオリー。選手個人との話し合いの際などに自己アピールされる事もあるが、ほぼ検討違いな事を言うのがほとんどで、基本的に選手の意見は信用してはならないのだ。(改めて考えると何て事言うんだと思うが)
「これ、このままスタートしたら負けそうだな」
実は先程チュートリアルで【対戦チーム】から相手チームの情報を確認すると、なんと相手チームの総合値は驚異の4,215ptだったのだ!
同じ11人チームなのに相手チームの方が397ptも多い。うちのエースがもう一人いるようなもんじゃねーか。初っ端から負ける可能性のあるゲームとか、完全にクソゲーかよ、と思いつつ策を練る。
このままスタートしてみたい気持ちもあったが、さすがにそれは躊躇われた。
負けた時にどうなるのかが怖かったのだ。
ゲームならゲームオーバーからのリスタートとなるかもしれないが、今の俺の状況でそこまで楽観的な考えは持てない。今の状況に確かにワクワクしているのは事実だけど、それとこれとは話が別だ。
今この状況が本当にゲームの中なのだとして、元の世界に戻れる保証はどこにも無いのだから。
何か、何か策があるはずなんだけど…。
目を凝らして順番に情報を紐解いていく。何かメモ出来るものはないのかな…。確認作業の途中から各項目を覚えるのに苦労し始めていた。
そう考えていると、ブォン、とまた音がして画面横にA4サイズほどの画面が浮かんできた。画面端には有難い事にタッチペンまで付いている。
何から何まで親切設計なのね…、と自分の頭の中とこの世界とがリンクしている事に対しての恐怖さえ感じず、これ幸いとばかりに浮かんできたメモ帳にせっせと情報を書き込んでいく。
それから一頻り必要な情報を書き込んだあと、ペンを置いて改めて左右の画面を見比べた。
左には【チーム編成】で出てきたフィールド画面、そして右には同じ位置に書かれた選手の情報。左右で異なる点は、左には選手の位置と名前、そして調子を表す顔が映っているが、右のメモ帳には全く別の情報を書いていた。
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