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十九、忍び 一
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上坪は、まさに脛を宙に回さんばかりに行って戻ってきた。なるほど、二本差しになっている。即座に出発した。
墓場までの道すがら、宿場に差しかかり、ふと銅吉は天を仰いだ。きれいに晴れている。昼四つ(午前十時頃)といった辺りか。
あれほど騒いで調べ物までしたわりには、さほど時間はすぎてない。これまで、締切り間際で原稿を書き進めたときなど、まばたき一回で一刻は時間が飛んでいくような感覚だった。今は、その反対だ。
いずれ、この間延びした感覚がそっくり裏返り、締切り間際どころの話ではなくなるかもしれない。そのとき、まばたき一回でどれほどの時が過ぎるのだろうか。
「宿場は、いつもと変わらぬ賑わいだな」
半歩遅れて銅吉についてきている上坪が、淡々と述べた。遠州掛川を出て品川に落ちついたなら、ほぼ確実にこの宿場を通っただろう。まだ幼いおみなを、おぶったのか手を引いたのか、とにかく簡単な旅路ではなかったはずだ。
銭があれば、上等な旅籠で山海の珍味も楽しめようが、まさかそんな余裕などなかっただろう。
「ほっとしますね」
ためらいなく相槌を打ちつつ、銅吉は上坪の人生を少し想像した。
「まだ物心つかないおみなを連れて、遠州からようやくここまできたとき、おみなはとうとう熱を出してしまった。ここの木賃宿に投宿してはいたが、銭はともかく医者がなかなか見つからず、困り果てた」
「何とも、ご難儀な」
「宿の親父に相談すると、良く効く薬草が少し離れた丘に生えているということだった。さりとてわずかな間だけでも、おみなを一人にするのは気が引ける。そんなとき、たまたま托鉢にこられた輪快殿と知りあったのだ」
「そんないきさつがあったんですか」
「輪快殿に事情を話すと、おみなの面倒を見ておくと請けおってくれた。お陰で首尾よく薬草を摘み、それでおみなは回復した」
「何よりでした」
托鉢は大事な修行の一つである。輪快が、その先で上坪父娘を助けたのは、まさに天の配剤と称するにふさわしい。
それだけに。
上坪は、まだはっきりした形でお淀や秀秋の亡霊を知ってはいない。知らぬが仏というべきか、一度知ったら墓石ごと叩ききりかねない。
自分の小判があの連中を追いはらえたのは、銅吉の怒りが源だとあやかし達は説明した。ならば、上坪こそ……おみなを別とするなら……一番怒る権利があるではないか。
「治安が乱れているのでもなし。輪快殿が生きている可能性は、ある程度まで高まった」
上坪の予測に、銅吉はぎょっとした。輪快が死ぬか、死ぬ可能性があるような事態などまるで頭に浮かんでいなかった。
「と、いいますと……」
「今回の件、最初からここまで理屈にあわないことだらけだ。だからこそ、我らも最悪の事態を含んでおかねばならぬ」
上坪の主張は、ぐうの音も出ない正論である。同時に、武士だからこそ湧いてくる思案でもあった。
銅吉とて、輪快が何か政道の混乱に巻きこまれたとでもいうのなら、多少はそんな可能性を踏まえる。なまじ亡霊と対峙したからこそ、油断してしまった。
「まさか、槍や刀が出てくるお話にはならないでしょう」
決してそんな保証はないのを百も承知で、銅吉はあえて楽観論を口にした。
「槍や刀がなくとも人は死ぬ」
「病気で……」
「毒でも」
ある意味で、おみなも太助も左門次も、広義の毒に当てられたようなものだ。一度そこに気がつくと、宿場の騒々しさがまるで夢の中のようにあやふやになってきた。確かに目の前にいるというのに、相手からはまるでいないものと扱われ……あるいは本当にいなくなっているかのような。
ことと次第によっては、銭霊の力を上坪に明かすことにもなるだろう。にわかに覚悟を求められた心地だ。
いずれにせよ、引きかえすのはもはや不可能だった。
「泰平の世は、猫も杓子も銭、銭、銭だ」
上坪の独り言めかした口調からは、不満らしい不満は感じられなかった。その代わりに、医者が不養生な患者を見捨てるような抑揚を感じさせた。
「銭という名の毒にさらされている。もし、銭が値打ちを持たない世の中がきたらどうなるのか、見当もつかない」
「和尚様が、その毒に触れたということですか」
愚問と自覚しつつ、銅吉は聞いた。なるべく自らの銭霊に結びつきそうな話題からは遠ざかりたい。
「そうではない。輪快殿は、あらかじめ寺の子ども達がそんな毒にやられないよう、手だてを講じてらっしゃる。おみなを助けたのもその一環だ……だからこそ」
道端から寄ってきた飯盛女を、軽く手を振ってあしらい、上坪は言葉を継いだ。
「だからこそ、我らも先々をしかと見据えねばな」
上坪にしては抽象的すぎて、今ひとつ不明瞭だった。
「最近、夏も近いというのにおかしな寒さが続いている。そのくせ、去年の冬はひどく暖かかった」
上坪の台詞は、今度は明確に理解できた。輪快からも似たような話を聞いたからだ。
「お前は知らないかもしれないが、三十年ほど前にもそんな状態があった」
上坪は、元は馬廻りとして藩政の記録にもかかわっていたのだろう。
「まさか、飢饉が……」
輪快も、それを憂えていた。
「いや、そこまで酷くはなかった。しかし、凶作は凶作だ。どこの藩でも大変だったらしい」
大変だったということは、半ば逆説的に、乗りきることができたということでもある。その論理で、銅吉は一息つきかけた。
「火山でも噴火しなければ、今回も大丈夫だろうとは考えている」
上坪の考えに、銅吉は危うく飛びあがって驚愕するところだった。すでに備前の八岐山が噴火したではないか。ろくろ首から教わりましたなどと、馬鹿正直に伝えるわけにもいかない。
「今年、もし日ノ本のどこかででも噴火があれば、まず確実に飢饉がくる。米の売り惜しみがそこかしこで行われ、持たざる者の怨嗟が地に満ちるだろう」
「そうなればきっと、御公儀が御救済米を放出しますよ」
「なるほど、助かる。ありのままに我ら庶民に届くならな」
田沼親子の牛耳る株仲間が、これほど絶好な中抜きの好機を逃すはずがない。そうなれば、銭の値打ちは暴落し、銭の毒に取りつかれた人々は貧しい庶民の生き血をすする化け物と成りはてるだろう。お世辞にも気が軽くなる展開とはいえない。
「そんな事態になったら、輪快殿のような方はまっ先に命を落としかねない。いずれにせよ、良い機会だから、俺やおみなが輪快殿と知りあいになったいきさつについて話しておいた」
「ありがとうございます。伺えて良かったです」
銅吉は、本音を語った。
輪快がおみなを助けるのは、当人の主義主張はもちろんとして、上坪が喋った通りのいきさつがあったということか。ふだんから敬愛する恩人の、いかにもな一面を知られて、銅吉は尊敬の念を新たにした。
それからは、二人とも黙って歩いた。正午にさしかかりつつあったが、昼飯にする気にはとてもなれない。それに、おたみが朝食をしっかり食べさせてくれている。だいいち、のんびり箸を動かしていて輪快の身に何かあっては申し訳がたたない。
やがて、化粧地蔵にまでたどりついた。わざわざ言葉にするまでもなく、銅吉は道から外れて林の中をすたすた歩いた。上坪も、沈黙を保って銅吉を追った。
輪快がここにきて、まだどこかに移ってないなら、ぼちぼち名前を呼びかけても良いくらいだ。
「待て」
上坪が、語気鋭く銅吉を止めた。
「どうしました」
「見ろ」
上坪が示した地面には、草鞋の跡がくっきりと残っていた。たった今踏まれたかのように新しい。
「おおっ、和尚様の……」
「とはかぎらん。油断するな」
上坪は、腰の刀に手を伸ばした。鯉口までは切ってないが、いつでもそうできそうだ。
墓場までの道すがら、宿場に差しかかり、ふと銅吉は天を仰いだ。きれいに晴れている。昼四つ(午前十時頃)といった辺りか。
あれほど騒いで調べ物までしたわりには、さほど時間はすぎてない。これまで、締切り間際で原稿を書き進めたときなど、まばたき一回で一刻は時間が飛んでいくような感覚だった。今は、その反対だ。
いずれ、この間延びした感覚がそっくり裏返り、締切り間際どころの話ではなくなるかもしれない。そのとき、まばたき一回でどれほどの時が過ぎるのだろうか。
「宿場は、いつもと変わらぬ賑わいだな」
半歩遅れて銅吉についてきている上坪が、淡々と述べた。遠州掛川を出て品川に落ちついたなら、ほぼ確実にこの宿場を通っただろう。まだ幼いおみなを、おぶったのか手を引いたのか、とにかく簡単な旅路ではなかったはずだ。
銭があれば、上等な旅籠で山海の珍味も楽しめようが、まさかそんな余裕などなかっただろう。
「ほっとしますね」
ためらいなく相槌を打ちつつ、銅吉は上坪の人生を少し想像した。
「まだ物心つかないおみなを連れて、遠州からようやくここまできたとき、おみなはとうとう熱を出してしまった。ここの木賃宿に投宿してはいたが、銭はともかく医者がなかなか見つからず、困り果てた」
「何とも、ご難儀な」
「宿の親父に相談すると、良く効く薬草が少し離れた丘に生えているということだった。さりとてわずかな間だけでも、おみなを一人にするのは気が引ける。そんなとき、たまたま托鉢にこられた輪快殿と知りあったのだ」
「そんないきさつがあったんですか」
「輪快殿に事情を話すと、おみなの面倒を見ておくと請けおってくれた。お陰で首尾よく薬草を摘み、それでおみなは回復した」
「何よりでした」
托鉢は大事な修行の一つである。輪快が、その先で上坪父娘を助けたのは、まさに天の配剤と称するにふさわしい。
それだけに。
上坪は、まだはっきりした形でお淀や秀秋の亡霊を知ってはいない。知らぬが仏というべきか、一度知ったら墓石ごと叩ききりかねない。
自分の小判があの連中を追いはらえたのは、銅吉の怒りが源だとあやかし達は説明した。ならば、上坪こそ……おみなを別とするなら……一番怒る権利があるではないか。
「治安が乱れているのでもなし。輪快殿が生きている可能性は、ある程度まで高まった」
上坪の予測に、銅吉はぎょっとした。輪快が死ぬか、死ぬ可能性があるような事態などまるで頭に浮かんでいなかった。
「と、いいますと……」
「今回の件、最初からここまで理屈にあわないことだらけだ。だからこそ、我らも最悪の事態を含んでおかねばならぬ」
上坪の主張は、ぐうの音も出ない正論である。同時に、武士だからこそ湧いてくる思案でもあった。
銅吉とて、輪快が何か政道の混乱に巻きこまれたとでもいうのなら、多少はそんな可能性を踏まえる。なまじ亡霊と対峙したからこそ、油断してしまった。
「まさか、槍や刀が出てくるお話にはならないでしょう」
決してそんな保証はないのを百も承知で、銅吉はあえて楽観論を口にした。
「槍や刀がなくとも人は死ぬ」
「病気で……」
「毒でも」
ある意味で、おみなも太助も左門次も、広義の毒に当てられたようなものだ。一度そこに気がつくと、宿場の騒々しさがまるで夢の中のようにあやふやになってきた。確かに目の前にいるというのに、相手からはまるでいないものと扱われ……あるいは本当にいなくなっているかのような。
ことと次第によっては、銭霊の力を上坪に明かすことにもなるだろう。にわかに覚悟を求められた心地だ。
いずれにせよ、引きかえすのはもはや不可能だった。
「泰平の世は、猫も杓子も銭、銭、銭だ」
上坪の独り言めかした口調からは、不満らしい不満は感じられなかった。その代わりに、医者が不養生な患者を見捨てるような抑揚を感じさせた。
「銭という名の毒にさらされている。もし、銭が値打ちを持たない世の中がきたらどうなるのか、見当もつかない」
「和尚様が、その毒に触れたということですか」
愚問と自覚しつつ、銅吉は聞いた。なるべく自らの銭霊に結びつきそうな話題からは遠ざかりたい。
「そうではない。輪快殿は、あらかじめ寺の子ども達がそんな毒にやられないよう、手だてを講じてらっしゃる。おみなを助けたのもその一環だ……だからこそ」
道端から寄ってきた飯盛女を、軽く手を振ってあしらい、上坪は言葉を継いだ。
「だからこそ、我らも先々をしかと見据えねばな」
上坪にしては抽象的すぎて、今ひとつ不明瞭だった。
「最近、夏も近いというのにおかしな寒さが続いている。そのくせ、去年の冬はひどく暖かかった」
上坪の台詞は、今度は明確に理解できた。輪快からも似たような話を聞いたからだ。
「お前は知らないかもしれないが、三十年ほど前にもそんな状態があった」
上坪は、元は馬廻りとして藩政の記録にもかかわっていたのだろう。
「まさか、飢饉が……」
輪快も、それを憂えていた。
「いや、そこまで酷くはなかった。しかし、凶作は凶作だ。どこの藩でも大変だったらしい」
大変だったということは、半ば逆説的に、乗りきることができたということでもある。その論理で、銅吉は一息つきかけた。
「火山でも噴火しなければ、今回も大丈夫だろうとは考えている」
上坪の考えに、銅吉は危うく飛びあがって驚愕するところだった。すでに備前の八岐山が噴火したではないか。ろくろ首から教わりましたなどと、馬鹿正直に伝えるわけにもいかない。
「今年、もし日ノ本のどこかででも噴火があれば、まず確実に飢饉がくる。米の売り惜しみがそこかしこで行われ、持たざる者の怨嗟が地に満ちるだろう」
「そうなればきっと、御公儀が御救済米を放出しますよ」
「なるほど、助かる。ありのままに我ら庶民に届くならな」
田沼親子の牛耳る株仲間が、これほど絶好な中抜きの好機を逃すはずがない。そうなれば、銭の値打ちは暴落し、銭の毒に取りつかれた人々は貧しい庶民の生き血をすする化け物と成りはてるだろう。お世辞にも気が軽くなる展開とはいえない。
「そんな事態になったら、輪快殿のような方はまっ先に命を落としかねない。いずれにせよ、良い機会だから、俺やおみなが輪快殿と知りあいになったいきさつについて話しておいた」
「ありがとうございます。伺えて良かったです」
銅吉は、本音を語った。
輪快がおみなを助けるのは、当人の主義主張はもちろんとして、上坪が喋った通りのいきさつがあったということか。ふだんから敬愛する恩人の、いかにもな一面を知られて、銅吉は尊敬の念を新たにした。
それからは、二人とも黙って歩いた。正午にさしかかりつつあったが、昼飯にする気にはとてもなれない。それに、おたみが朝食をしっかり食べさせてくれている。だいいち、のんびり箸を動かしていて輪快の身に何かあっては申し訳がたたない。
やがて、化粧地蔵にまでたどりついた。わざわざ言葉にするまでもなく、銅吉は道から外れて林の中をすたすた歩いた。上坪も、沈黙を保って銅吉を追った。
輪快がここにきて、まだどこかに移ってないなら、ぼちぼち名前を呼びかけても良いくらいだ。
「待て」
上坪が、語気鋭く銅吉を止めた。
「どうしました」
「見ろ」
上坪が示した地面には、草鞋の跡がくっきりと残っていた。たった今踏まれたかのように新しい。
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