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第二章 神竜の守護者
EP 31
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月光の闘気、そして目覚める王の力
「くそっ、どうすりゃ良いんだ!?闘気って、一体どうやって出すんだよ!?」
マモルは、光獅子ラオンの猛攻を、必死の体捌きだけで避け続けていた。その動きは、もはや合気道の流麗さではなく、ただ生き延びるための必死の回避行動だ。
手にしたただの三節棍で反撃を試みるが、ラオンの神気を帯びた肉体には、カツン、と乾いた音を立てて弾かれるばかり。全くダメージを与えられない。
その焦るマモルの姿を、デュラスは冷静に見つめていた。
「マモル、理屈で考えるな。感じるんだ。お前は、この家で、俺やエルミナ、そしてフィリアと、常に一緒に居た。その時、何も感じていなかったわけではあるまい?」
「え……?」デュラスの言葉に、マモルの脳裏に、仲間たちと過ごした日々の感覚が蘇る。
「確かに……心地良かったような……。フィリアの隣にいる時の、太陽みたいな温かさとか……エルミナの、心が洗われるような清らかな感じとか……お前の、ピリッとするけど、なぜか落ち着く空気とか……」
「そう!それよ!」フィリアが、ポンと手を打った。「マモルはね、心の中に、もうたくさんの綺麗な『色』を持ってるの!それをね、外に出してあげれば良いのよ!マモルは先生でしょ?できるよ、きっと!」
「もう少しですわ、マモル様!」エルミナも、祈るようにマモルを見つめる。「あと少し……!ご自身の内なる声に、耳を澄ませて……!」
仲間たちの言葉が、ヒントになる。
そうだ、俺は、彼らの力を真似る必要はない。フィリアの闘気でも、エルミナの神気でも、デュラスの魔気でもない。
彼らと共にいることで感じた、あの心地よさ。温かくて、清らかで、そして気高い、全ての光が混じり合った、あの感覚。
それが、俺自身の――。
「――見つけた!これが、俺の『気』だ!」
ラオンが、渾身の力で爪を振り下ろしてきた、その瞬間。
マモルの全身から、淡く、しかしどこまでも澄んだ、蒼い光が溢れ出した。それは、灼熱の太陽でも、禍々しい闇でもない。夜の暗闇を静かに照らし、道を示す――月光の色だった。
蒼いオーラは、彼が手にしていたただの木の三節棍に流れ込み、まるで伝説の武器「王帝」のように、力強い輝きを放ち始めた!
「行くぞ!」
マモルは、迫りくるラオンの爪を、もはや避けない。合気道の理合で、その攻撃の力を受け流し、自らの回転運動へと変換する。そして、蒼く輝く三節棍に、覚醒したばかりの全闘気を乗せて、がら空きになったラオンの胴体へと、渾身の一撃を叩き込んだ!
「――月円(げつえん)の、竜撃渾(りゅうげきこん)ッ!!」
ゴォンッ!!
凄まじい衝撃音と共に、神獣ラオンの巨体がくの字に折れ曲がり、数度痙攣した後、気を失ってその場に崩れ落ちた。
「はぁ……はぁ……やった……。出来た……ぞ……」
マモルは、膝に手をつき、荒い息を繰り返す。闘気を使い果たし、立っているのもやっとだったが、その顔には確かな達成感が浮かんでいた。
「すごーい!マモル!やったじゃない!」
フィリアが、満面の笑みで駆け寄ってくる。
「はい……!予想を遥かに超える、素晴らしい一撃でしたわ!」
エルミナも、その威力に驚きながらも、誇らしげに微笑んだ。
デュラスは、気絶したラオンと、蒼いオーラの余韻を残すマモルを交互に見つめ、分析するように言った。
「……恐らく、我々の闘気、神気、そして魔気を、常日頃から無意識に浴び続けていたことで、お前の中でそれらが融合し、全く新しい、お前独自の『気』が生成されたのだな。面白い。実に興味深い現象だ」
マモルが、自らの勝利の余韻に浸っていた、その時だった。
「よし」デュラスが、冷たく言い放った。「今の力を忘れないよう、次の魔獣を出すぞ」
「そうですね♡ 今度は、もう少し歯ごたえのある子にしましょうか」
エルミナも、にこやかに同意する。
「……………ちょっと待てぇぇぇぇぇぇいっ!!」
マモルの悲痛な叫びが、再びアルニアの空に木霊した。
彼の、本当の意味での「天国と地獄のスパルタ特訓」は、どうやらまだ、始まったばかりのようだった。
「くそっ、どうすりゃ良いんだ!?闘気って、一体どうやって出すんだよ!?」
マモルは、光獅子ラオンの猛攻を、必死の体捌きだけで避け続けていた。その動きは、もはや合気道の流麗さではなく、ただ生き延びるための必死の回避行動だ。
手にしたただの三節棍で反撃を試みるが、ラオンの神気を帯びた肉体には、カツン、と乾いた音を立てて弾かれるばかり。全くダメージを与えられない。
その焦るマモルの姿を、デュラスは冷静に見つめていた。
「マモル、理屈で考えるな。感じるんだ。お前は、この家で、俺やエルミナ、そしてフィリアと、常に一緒に居た。その時、何も感じていなかったわけではあるまい?」
「え……?」デュラスの言葉に、マモルの脳裏に、仲間たちと過ごした日々の感覚が蘇る。
「確かに……心地良かったような……。フィリアの隣にいる時の、太陽みたいな温かさとか……エルミナの、心が洗われるような清らかな感じとか……お前の、ピリッとするけど、なぜか落ち着く空気とか……」
「そう!それよ!」フィリアが、ポンと手を打った。「マモルはね、心の中に、もうたくさんの綺麗な『色』を持ってるの!それをね、外に出してあげれば良いのよ!マモルは先生でしょ?できるよ、きっと!」
「もう少しですわ、マモル様!」エルミナも、祈るようにマモルを見つめる。「あと少し……!ご自身の内なる声に、耳を澄ませて……!」
仲間たちの言葉が、ヒントになる。
そうだ、俺は、彼らの力を真似る必要はない。フィリアの闘気でも、エルミナの神気でも、デュラスの魔気でもない。
彼らと共にいることで感じた、あの心地よさ。温かくて、清らかで、そして気高い、全ての光が混じり合った、あの感覚。
それが、俺自身の――。
「――見つけた!これが、俺の『気』だ!」
ラオンが、渾身の力で爪を振り下ろしてきた、その瞬間。
マモルの全身から、淡く、しかしどこまでも澄んだ、蒼い光が溢れ出した。それは、灼熱の太陽でも、禍々しい闇でもない。夜の暗闇を静かに照らし、道を示す――月光の色だった。
蒼いオーラは、彼が手にしていたただの木の三節棍に流れ込み、まるで伝説の武器「王帝」のように、力強い輝きを放ち始めた!
「行くぞ!」
マモルは、迫りくるラオンの爪を、もはや避けない。合気道の理合で、その攻撃の力を受け流し、自らの回転運動へと変換する。そして、蒼く輝く三節棍に、覚醒したばかりの全闘気を乗せて、がら空きになったラオンの胴体へと、渾身の一撃を叩き込んだ!
「――月円(げつえん)の、竜撃渾(りゅうげきこん)ッ!!」
ゴォンッ!!
凄まじい衝撃音と共に、神獣ラオンの巨体がくの字に折れ曲がり、数度痙攣した後、気を失ってその場に崩れ落ちた。
「はぁ……はぁ……やった……。出来た……ぞ……」
マモルは、膝に手をつき、荒い息を繰り返す。闘気を使い果たし、立っているのもやっとだったが、その顔には確かな達成感が浮かんでいた。
「すごーい!マモル!やったじゃない!」
フィリアが、満面の笑みで駆け寄ってくる。
「はい……!予想を遥かに超える、素晴らしい一撃でしたわ!」
エルミナも、その威力に驚きながらも、誇らしげに微笑んだ。
デュラスは、気絶したラオンと、蒼いオーラの余韻を残すマモルを交互に見つめ、分析するように言った。
「……恐らく、我々の闘気、神気、そして魔気を、常日頃から無意識に浴び続けていたことで、お前の中でそれらが融合し、全く新しい、お前独自の『気』が生成されたのだな。面白い。実に興味深い現象だ」
マモルが、自らの勝利の余韻に浸っていた、その時だった。
「よし」デュラスが、冷たく言い放った。「今の力を忘れないよう、次の魔獣を出すぞ」
「そうですね♡ 今度は、もう少し歯ごたえのある子にしましょうか」
エルミナも、にこやかに同意する。
「……………ちょっと待てぇぇぇぇぇぇいっ!!」
マモルの悲痛な叫びが、再びアルニアの空に木霊した。
彼の、本当の意味での「天国と地獄のスパルタ特訓」は、どうやらまだ、始まったばかりのようだった。
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