異世界転生×ユニークスキル マイホームで無双する!?【TOP10入り感謝!】

月神世一

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第二章 神竜の守護者

EP 46

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天上の驚愕、女王の諦観、そして化粧水
【神界 - 天空の聖域セレスティア】
神王セラフィナは、玉座の間にある巨大な水鏡に映し出された光景に、言葉を失っていた。
そこには、遥か南方の海域に、巨大なクレーターのような海と、立ち上る水蒸気だけが映し出されている。かつて、そこにドルノ島という名の島があったことなど、信じられないほどの、完全な「無」。
その傍らには、腹心の戦闘団長ヴァルキュリアが、息を呑んで控えている。
「……神竜アルカが、成長されましたわ」
セラフィナは、静かに、しかしその声には隠せない動揺を滲ませて告げた。
「何と……!あれほど幼かった御方が、もう……?」
ヴァルキュリアが驚きの声を上げる。
セラフィナは、ゆっくりと頷いた。
「ええ。そして、その力の暴走によって、島を一つ、吹き飛ばしました」
「……っ!?」ヴァルキュリアは絶句した。
「お、恐ろしい……。なんという、力の持ち主……。それが、あのマモルという男の側にいると……?」
「その通りです。そして、完全に彼の庇護下にあり、彼に懐いている」
セラフィナは、ふぅ、と深いため息をついた。その表情には、これまで決して見せることのなかった、諦観の色が浮かんでいた。
「……最早、この件は、わたくしの手に余る事案となりました。管理も、保護も、封印も、不可能です。下手に手を出せば、この世界そのものが、あの幼き神の気まぐれで消し飛びかねない」
彼女は、玉座から立ち上がると、窓の外に広がる雲海を見つめた。
「……後は、かのマモル公爵の手に、委ねるしかありますまい」
「そ、そんな……!セラフィナ様!一介の人間に、世界の命運を委ねるというのですか!?」
ヴァルキュリアが、悲痛な声を上げる。
しかし、セラフィナの決意は固いようだった。彼女は、ふと、全く違う、明るい声色で言った。
「――それよりも、ヴァルキュリア」
「は、はい?」
「先日、アルニアの街で買った『化粧水』ですが」
「け、化粧水、でございますか?」
「ええ。あれ、中々良いですわね。昨夜、使ってみたら、今朝はお肌も艶々になりましたもの」
突然の話題転換に、ヴァルキュリアは目を白黒させたが、すぐに主君の意図を(半分くらい)理解し、ぱあっと顔を輝かせた。
「そうでございましょう!わたくしも、こちらの『乳液』を使ってみたのですが、お化粧のノリが、いつもと全然違うのです!さすがはマモル様の世界の技術ですわね!」
「まあ、本当?その乳液、今度わたくしにも少し試させてくださらない?」
「はい、喜んで!」
世界の存亡に関わる重大な危機。
その全てを、一旦棚上げにして。
天界で最も気高く、そして最強であるはずの二人の女性は、アルニア公爵領から持ち帰った「コスメグッズ」の話題で、キャッキャと、いつまでも楽しそうに盛り上がるのだった。
マモルがもたらした「文化」という名の力は、神王の戦略すらも、いとも容易く覆してしまったのかもしれない。
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