62 / 100
第六章 鬼神龍魔呂、ハーレムをしてしまう
EP 2
しおりを挟む
オーダーは「私に似合う一杯」
地下3階、『BAR 煉獄』。
カウンターには、世界の支配者クラスの美女たちがずらりと並んでいた。
空気は重い。香水の香りと、女たちの火花散るマウント合戦の気配が充満している。
その中心で、鬼神龍魔呂は静かに氷を砕いていた。
アイスピックを扱う手つきは、かつてナイフで敵を屠った時と同じくらい鋭く、しかし繊細だ。
「さて、龍魔呂」
沈黙を破ったのは、魔王ラスティアだった。
彼女は妖艶に足を組み、扇子で口元を隠しながら、上目遣いで龍魔呂を見つめた。
「メニューにあるお酒なんて飲みたくないわ。……今の私の気分に合わせて、最高の一杯を作ってくださる?」
面倒くさいオーダーである。
だが、龍魔呂は眉一つ動かさず、低く答えた。
「……承知した。今の気分とは?」
「フフ……。そうね、『燃えるような情熱』と、『隠しきれない独占欲』かしら?」
ラスティアは隣のルチアナをチラリと挑発しながら言った。
龍魔呂は一瞬だけ思考し、すぐにバックバーから赤いボトルを取り出した。
シャカシャカシャカッ……。
リズミカルなシェイク音。
彼がカクテルグラスに注いだのは、鮮血のように美しい深紅の液体だった。縁には、氷細工で作られた一輪の薔薇が添えられている。
「……『クリムゾン・ローズ(深紅の薔薇)』だ。ベースはローズ・リキュール。口当たりは甘いが、度数は高い」
龍魔呂がグラスを滑らせる。
「……アンタに似合う色だ」
ドクンッ。
ラスティアの心臓が跳ねた。
「ば、薔薇……? それに『私に似合う』ですって……?」
(これって……薔薇の花言葉は『愛』! つまり、これはプロポーズ!? 私の独占欲ごと受け入れるっていう愛の告白なの!?)
ラスティアの顔が、カクテル以上に赤く染まった。
「も、もう……龍魔呂ったら、情熱的すぎるわ……♡」
ラスティアはふにゃふにゃになってグラスを抱きしめた。
龍魔呂は単に「赤いドレス着てるから赤でいいか」と選んだだけなのだが、効果は抜群だった。
†
「ちょっと! ラスティアだけズルいわよ!」
黙っていないのは女神ルチアナだ。
彼女は身を乗り出し、カウンターをバンと叩いた。
「私にも作りなさいよ! 私のオーダーはねぇ……『頂点に立つ者の孤独』と『甘えたい本音』よ! さあ、これに応えられる!?」
さらに面倒なオーダーだ。
だが、龍魔呂は「やれやれ」と小さく吐息を漏らすと、今度は透明なボトルと、カイト農場のハチミツを取り出した。
ステア(撹拌)。
静かに、しかし力強くマドラーを回す。
出されたのは、氷が入ったロックグラス。液体は無色透明だが、とろりとした粘度がある。
「……『堕天使の涙』。ベースはスピリタス(度数96%)だ」
「ス、スピリタス!? そんなの飲んだら喉が焼けるわよ!」
「……だが、たっぷりのハチミツとレモンで中和してある。最初はキツいが、後味はどこまでも甘い」
龍魔呂はルチアナの目を真っ直ぐに見た。
「……強がってばかりでは疲れるだろう。たまには甘えればいい」
ズキューンッ!!
ルチアナの胸を何かが貫いた。
(嘘……。私の「キツい性格(スピリタス)」を、「優しさ(ハチミツ)」で包み込んでくれるっていうの……? 私の全てを理解してくれてるのね……!)
「龍魔呂ぉぉ……! あんたって奴はぁぁ……!」
ルチアナはグラスを煽り、その強烈なアルコールと甘美な優しさに酔いしれ、カウンターに突っ伏した。
龍魔呂は「強い酒を飲ませて黙らせる作戦」が成功したと思い、満足げに頷いた。
†
「次は私ですわ!」
「私も!」
不死鳥フレアと天使長ヴァルキュリアも続く。
フレアには、燃え上がる炎をイメージした『ボルケーノ・ショット』。
「……火遊びはほどほどにな」と囁かれ、フレアは「火傷させられたい……♡」と悶絶。
ヴァルキュリアには、純白のミルクカクテル『スノー・ホワイト』。
「……純白だが、中には強いジンが隠れている。お前と同じだ」と言われ、ヴァルキュリアは「私の隠れた欲望を見抜いているのですか……!?」と顔を覆った。
†
数分後。
カウンターの美女たちは、全員がとろんとした目で龍魔呂を見つめていた。
店内はピンク色の吐息で充満している。
(……ふむ。全員、静かになったな)
龍魔呂はグラスを拭きながら、心の中で安堵していた。
面倒なオーダーを適当に(プロの技術で)あしらった結果、なぜか全員が乙女モードに入ってしまったことには、微塵も気づいていない。
「……ルナ。おかわりはどうだ?」
龍魔呂は、端っこでメロンソーダを飲んでいたルナに声をかけた。
「いりませんわ! 皆さんズルいです! 私も『大人な一杯』が欲しいです!」
ルナが頬を膨らませる。
そこへ、カランカランとドアベルが鳴った。
現れたのは、疲れ切った顔をした聖女セーラだった。
「あら……混んでるのね。……ごめんなさい、出直すわ」
勇者リュウの借金と育児に疲弊した人妻の登場。
龍魔呂はすかさず動いた。
「……待て。席ならある」
龍魔呂はスッと椅子を引き、温かいおしぼりを手渡した。
「……顔色が悪いぞ。無理をしているな」
その一言と包容力が、お疲れ人妻の心に火をつけるとは知らずに。
次回、聖女セーラ、人妻のときめき!
「聖女セーラ、人妻のときめき」へ続く!
地下3階、『BAR 煉獄』。
カウンターには、世界の支配者クラスの美女たちがずらりと並んでいた。
空気は重い。香水の香りと、女たちの火花散るマウント合戦の気配が充満している。
その中心で、鬼神龍魔呂は静かに氷を砕いていた。
アイスピックを扱う手つきは、かつてナイフで敵を屠った時と同じくらい鋭く、しかし繊細だ。
「さて、龍魔呂」
沈黙を破ったのは、魔王ラスティアだった。
彼女は妖艶に足を組み、扇子で口元を隠しながら、上目遣いで龍魔呂を見つめた。
「メニューにあるお酒なんて飲みたくないわ。……今の私の気分に合わせて、最高の一杯を作ってくださる?」
面倒くさいオーダーである。
だが、龍魔呂は眉一つ動かさず、低く答えた。
「……承知した。今の気分とは?」
「フフ……。そうね、『燃えるような情熱』と、『隠しきれない独占欲』かしら?」
ラスティアは隣のルチアナをチラリと挑発しながら言った。
龍魔呂は一瞬だけ思考し、すぐにバックバーから赤いボトルを取り出した。
シャカシャカシャカッ……。
リズミカルなシェイク音。
彼がカクテルグラスに注いだのは、鮮血のように美しい深紅の液体だった。縁には、氷細工で作られた一輪の薔薇が添えられている。
「……『クリムゾン・ローズ(深紅の薔薇)』だ。ベースはローズ・リキュール。口当たりは甘いが、度数は高い」
龍魔呂がグラスを滑らせる。
「……アンタに似合う色だ」
ドクンッ。
ラスティアの心臓が跳ねた。
「ば、薔薇……? それに『私に似合う』ですって……?」
(これって……薔薇の花言葉は『愛』! つまり、これはプロポーズ!? 私の独占欲ごと受け入れるっていう愛の告白なの!?)
ラスティアの顔が、カクテル以上に赤く染まった。
「も、もう……龍魔呂ったら、情熱的すぎるわ……♡」
ラスティアはふにゃふにゃになってグラスを抱きしめた。
龍魔呂は単に「赤いドレス着てるから赤でいいか」と選んだだけなのだが、効果は抜群だった。
†
「ちょっと! ラスティアだけズルいわよ!」
黙っていないのは女神ルチアナだ。
彼女は身を乗り出し、カウンターをバンと叩いた。
「私にも作りなさいよ! 私のオーダーはねぇ……『頂点に立つ者の孤独』と『甘えたい本音』よ! さあ、これに応えられる!?」
さらに面倒なオーダーだ。
だが、龍魔呂は「やれやれ」と小さく吐息を漏らすと、今度は透明なボトルと、カイト農場のハチミツを取り出した。
ステア(撹拌)。
静かに、しかし力強くマドラーを回す。
出されたのは、氷が入ったロックグラス。液体は無色透明だが、とろりとした粘度がある。
「……『堕天使の涙』。ベースはスピリタス(度数96%)だ」
「ス、スピリタス!? そんなの飲んだら喉が焼けるわよ!」
「……だが、たっぷりのハチミツとレモンで中和してある。最初はキツいが、後味はどこまでも甘い」
龍魔呂はルチアナの目を真っ直ぐに見た。
「……強がってばかりでは疲れるだろう。たまには甘えればいい」
ズキューンッ!!
ルチアナの胸を何かが貫いた。
(嘘……。私の「キツい性格(スピリタス)」を、「優しさ(ハチミツ)」で包み込んでくれるっていうの……? 私の全てを理解してくれてるのね……!)
「龍魔呂ぉぉ……! あんたって奴はぁぁ……!」
ルチアナはグラスを煽り、その強烈なアルコールと甘美な優しさに酔いしれ、カウンターに突っ伏した。
龍魔呂は「強い酒を飲ませて黙らせる作戦」が成功したと思い、満足げに頷いた。
†
「次は私ですわ!」
「私も!」
不死鳥フレアと天使長ヴァルキュリアも続く。
フレアには、燃え上がる炎をイメージした『ボルケーノ・ショット』。
「……火遊びはほどほどにな」と囁かれ、フレアは「火傷させられたい……♡」と悶絶。
ヴァルキュリアには、純白のミルクカクテル『スノー・ホワイト』。
「……純白だが、中には強いジンが隠れている。お前と同じだ」と言われ、ヴァルキュリアは「私の隠れた欲望を見抜いているのですか……!?」と顔を覆った。
†
数分後。
カウンターの美女たちは、全員がとろんとした目で龍魔呂を見つめていた。
店内はピンク色の吐息で充満している。
(……ふむ。全員、静かになったな)
龍魔呂はグラスを拭きながら、心の中で安堵していた。
面倒なオーダーを適当に(プロの技術で)あしらった結果、なぜか全員が乙女モードに入ってしまったことには、微塵も気づいていない。
「……ルナ。おかわりはどうだ?」
龍魔呂は、端っこでメロンソーダを飲んでいたルナに声をかけた。
「いりませんわ! 皆さんズルいです! 私も『大人な一杯』が欲しいです!」
ルナが頬を膨らませる。
そこへ、カランカランとドアベルが鳴った。
現れたのは、疲れ切った顔をした聖女セーラだった。
「あら……混んでるのね。……ごめんなさい、出直すわ」
勇者リュウの借金と育児に疲弊した人妻の登場。
龍魔呂はすかさず動いた。
「……待て。席ならある」
龍魔呂はスッと椅子を引き、温かいおしぼりを手渡した。
「……顔色が悪いぞ。無理をしているな」
その一言と包容力が、お疲れ人妻の心に火をつけるとは知らずに。
次回、聖女セーラ、人妻のときめき!
「聖女セーラ、人妻のときめき」へ続く!
50
あなたにおすすめの小説
追放されたので田舎でスローライフするはずが、いつの間にか最強領主になっていた件
言諮 アイ
ファンタジー
「お前のような無能はいらない!」
──そう言われ、レオンは王都から盛大に追放された。
だが彼は思った。
「やった!最高のスローライフの始まりだ!!」
そして辺境の村に移住し、畑を耕し、温泉を掘り当て、牧場を開き、ついでに商売を始めたら……
気づけば村が巨大都市になっていた。
農業改革を進めたら周囲の貴族が土下座し、交易を始めたら王国経済をぶっ壊し、温泉を作ったら各国の王族が観光に押し寄せる。
「俺はただ、のんびり暮らしたいだけなんだが……?」
一方、レオンを追放した王国は、バカ王のせいで経済崩壊&敵国に占領寸前!
慌てて「レオン様、助けてください!!」と泣きついてくるが……
「ん? ちょっと待て。俺に無能って言ったの、どこのどいつだっけ?」
もはや世界最強の領主となったレオンは、
「好き勝手やった報い? しらんな」と華麗にスルーし、
今日ものんびり温泉につかるのだった。
ついでに「真の愛」まで手に入れて、レオンの楽園ライフは続く──!
メインをはれない私は、普通に令嬢やってます
かぜかおる
ファンタジー
ヒロインが引き取られてきたことで、自分がラノベの悪役令嬢だったことに気が付いたシルヴェール
けど、メインをはれるだけの実力はないや・・・
だから、この世界での普通の令嬢になります!
↑本文と大分テンションの違う説明になってます・・・
『しろくま通りのピノ屋さん 〜転生モブは今日もお菓子を焼く〜』
miigumi
ファンタジー
前世では病弱で、病室の窓から空を見上げることしかできなかった私。
そんな私が転生したのは、魔法と剣があるファンタジーの世界。
……とはいえ、勇者でも聖女でもなく、物語に出てこない“モブキャラ”でした。
貴族の家に生まれるも馴染めず、破門されて放り出された私は、街の片隅――
「しろくま通り」で、小さなお菓子屋さんを開くことにしました。
相棒は、拾ったまんまるのペンギンの魔物“ピノ”。
季節の果物を使って、前世の記憶を頼りに焼いたお菓子は、
気づけばちょっぴり評判に。
できれば平和に暮らしたいのに、
なぜか最近よく現れるやさしげな騎士さん――
……って、もしかして勇者パーティーの人なんじゃ?!
静かに暮らしたい元病弱転生モブと、
彼女の焼き菓子に癒される人々の、ちょっと甘くて、ほんのり騒がしい日々の物語。
聖女として召還されたのにフェンリルをテイムしたら追放されましたー腹いせに快適すぎる森に引きこもって我慢していた事色々好き放題してやります!
ふぃえま
ファンタジー
「勝手に呼び出して無茶振りしたくせに自分達に都合の悪い聖獣がでたら責任追及とか狡すぎません?
せめて裏で良いから謝罪の一言くらいあるはずですよね?」
不況の中、なんとか内定をもぎ取った会社にやっと慣れたと思ったら異世界召還されて勝手に聖女にされました、佐藤です。いや、元佐藤か。
実は今日、なんか国を守る聖獣を召還せよって言われたからやったらフェンリルが出ました。
あんまりこういうの詳しくないけど確か超強いやつですよね?
なのに周りの反応は正反対!
なんかめっちゃ裏切り者とか怒鳴られてロープグルグル巻きにされました。
勝手にこっちに連れて来たりただでさえ難しい聖獣召喚にケチつけたり……なんかもうこの人たち助けなくてもバチ当たりませんよね?
魔の森に捨てられた伯爵令嬢は、幸福になって復讐を果たす
三谷朱花
恋愛
ルーナ・メソフィスは、あの冷たく悲しい日のことを忘れはしない。
ルーナの信じてきた世界そのものが否定された日。
伯爵令嬢としての身分も、温かい我が家も奪われた。そして信じていた人たちも、それが幻想だったのだと知った。
そして、告げられた両親の死の真相。
家督を継ぐために父の異母弟である叔父が、両親の死に関わっていた。そして、メソフィス家の財産を独占するために、ルーナの存在を不要とした。
絶望しかなかった。
涙すら出なかった。人間は本当の絶望の前では涙がでないのだとルーナは初めて知った。
雪が積もる冷たい森の中で、この命が果ててしまった方がよほど幸福だとすら感じていた。
そもそも魔の森と呼ばれ恐れられている森だ。誰の助けも期待はできないし、ここに放置した人間たちは、見たこともない魔獣にルーナが食い殺されるのを期待していた。
ルーナは死を待つしか他になかった。
途切れそうになる意識の中で、ルーナは温かい温もりに包まれた夢を見ていた。
そして、ルーナがその温もりを感じた日。
ルーナ・メソフィス伯爵令嬢は亡くなったと公式に発表された。
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
限界勇者のスローライフ〜田舎でのんびり暮らそうと思ったら、元魔王を拾ってしまった件〜
みなかみしょう
ファンタジー
現代日本から転生し、魔王を倒した勇者クウト。
なんとか平和な世界を取り戻したはずが、彼だけは戦い続けていた。
その期間、120年。しかも年中無休、24時間営業である。
「さすがにこれは、ちょっとおかしくないか?」
戦いに疲れ果て、クウトはようやくそのことに気づいた。
自分を道具としてしか見ていない、かつての仲間の子孫にも飽き飽きだった。
会議の場で引退を宣言し、勇者の証も放棄。清々しく立場を強引に捨てることに成功。
遂に手に入れた自由な日々。
そんなクウトの前に、転生にも関わった女神が現れる。
想像よりも酷い状況を見て、女神は新たな力を授け言う。
「とりあえず、スローライフでもしてなさい」
そんな言葉と共に送り出された元勇者は、田舎でのんびり暮らすべく新生活を開始した。
しかし、そんな彼の前に現れたのは別世界に行ったはずの二代目魔王。
似たような事情を抱えた彼女の話を聞き、クウトは同居生活を提案する。
こうして、元勇者と元魔王の田舎暮らしが始まった。
無理のない範囲での畑仕事。
冒険者としての活動。
町の人々との触れ合い。
慣れない普通の生活に苦戦しつつも、二人は穏やかな日々を少しずつ手に入れていく。
たまに起きるトラブルは、その有り余るパワーで粉砕しながら……。
最強陛下の育児論〜5歳児の娘に振り回されているが、でもやっぱり可愛くて許してしまうのはどうしたらいいものか〜
楠ノ木雫
ファンタジー
孤児院で暮らしていた女の子リンティの元へ、とある男達が訪ねてきた。その者達が所持していたものには、この国の紋章が刻まれていた。そう、この国の皇城から来た者達だった。その者達は、この国の皇女を捜しに来ていたようで、リンティを見た瞬間間違いなく彼女が皇女だと言い出した。
言い合いになってしまったが、リンティは皇城に行く事に。だが、この国の皇帝の二つ名が〝冷血の最強皇帝〟。そして、タイミング悪く首を撥ねている瞬間を目の当たりに。
こんな無慈悲の皇帝が自分の父。そんな事実が信じられないリンティ。だけど、あれ? 皇帝が、ぬいぐるみをプレゼントしてくれた?
リンティがこの城に来てから、どんどん皇帝がおかしくなっていく姿を目の当たりにする周りの者達も困惑。一体どうなっているのだろうか?
※他の投稿サイトにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる