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第八章 スローライフな学校を作る
EP 9
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男たちのヤニ休憩(スモーキング・ブルース)
完成したばかりの「カイト分校(要塞)」の裏手。
世界樹の壁と、サルバロスの石垣の隙間に、その場所はあった。
カイトが「大人の休憩所」として設置した、ただのベンチと灰皿だけの空間。
通称――『聖域(サンクチュアリ)』。
「……ふぅ。あー、腰いてぇ」
魔族宰相ルーベンスが、重い音を立ててベンチに腰を下ろした。
眉間のシワは深く、その表情には「建設予算の計上」と「カイトの暴走抑制」で磨り減った疲労が滲んでいる。
彼は懐から緑色のパッケージ――『マールボロ・メンソール』を取り出し、慣れた手つきで一本くわえた。
シュボッ。
紫煙と共に、メンソールの清涼感が疲れた肺を満たしていく。
「何を言うか若造が。そんな事を言ったら、現場監督のワシはどうなる?」
隣にドカッと座ったのは、ドワーフ王ガンテツだ。
筋肉痛など無縁に見える鋼の肉体だが、流石に「世界樹の加工」は骨が折れたらしい。
彼は『ラッキーストライク』のソフトパッケージを無造作に取り出し、フィルターのない端を噛んで火をつけた。
ガツンとくる重い煙を吐き出し、満足げに髭を撫でる。
「……火、借りますよ」
そこに、静かな足取りで男が現れた。
鬼神・龍魔呂だ。
彼は『Lark(ラーク)』の赤いパッケージを指で弾き、一本取り出す。
ルーベンスのライターから火を貰い、深く吸い込んだ。
「……ふぅ。ルチアナ経由だが、こうして異世界(ちきゅう)のタバコが吸えるのはありがたいな」
龍魔呂がしみじみと呟く。
この世界には本来存在しない銘柄たち。全ては創造神ルチアナが地球から「転移」させている横流し品だ。
「全くだ。……だが、あの駄女神、相当儲けてるな」
ルーベンスが忌々しげに煙を吐く。
「仕入れもあいつが担当してるのをいいことに、我々に売りつける時のレートがおかしい。『メンソールは特別料金よ』とか言いやがって……金貨何枚分だと思ってるんだ」
「……査察でも入れるか? 叩けばホコリどころか、横領の証拠が山ほど出てくるだろ」
低い声と共に、甘い香りが漂ってきた。
竜王デュークだ。
彼は『キャスター・マイルド』を優雅にくゆらせている。見た目は渋いイケオジだが、吸っているのはバニラの香りがする甘めのタバコ。このギャップが彼の拘りらしい。
「違いねぇ。あいつ、この前『送料』とか言って俺の宝物庫から宝石持ち出しやがった」
デュークの隣に、狼王フェンリルが座り込んだ。
彼は自分のタバコを持っていない。当然のように龍魔呂の方を見る。
「……ほらよ」
龍魔呂は何も言わず、自分のLarkを一本投げてやった。
「サンキュ、龍魔呂」
フェンリルはそれを受け取り、指先から出した小さな火種で着火する。
「……龍魔呂さぁん。俺にも一本、頂戴できないかなぁ?」
情けない声と共に、ひょっこりと顔を出したのは、元勇者リュウ(鍵田 竜)だ。
仕事(警備員)をサボっているのか、あるいは妻セーラ(スーパーのレジ打ち)の目から逃げてきたのか。
「……お前なぁ」
龍魔呂が呆れた目を向ける。
「自分のくらい買え。ルチアナにツケがきくだろ」
「いやぁ、それがさぁ。今月の小遣い、パチンコの新台『CR 異世界転生』に全部突っ込んじゃって……セーラにバレたら殺されるんだよぉ」
リュウはへらへらと笑いながら、揉み手をしていた。
かつて魔神王を倒した英雄の姿は、そこにはない。ただの「パチンカスのおっさん」である。
「……はぁ」
龍魔呂は短く溜息をつくと、Larkをもう一本取り出し、リュウの口に突っ込んだ。
「お前はパチカスになりすぎだ。少しはアレンの手本になれ」
「へへ、申し訳ない! う~……染みるぅ~!」
リュウはありがたそうに煙を吸い込み、至福の表情で空を見上げた。
夕暮れの空に、男たちの吐き出した煙が昇っていく。
魔族の宰相。
ドワーフの王。
元・最強の処刑人。
世界の調停者たる竜王と狼王。
そして、伝説の勇者。
世界を動かせるはずの男たちが今、学校の裏で小さくなって肩を並べている。
「……それにしても」
デュークがキャスターの灰を落としながら言った。
「カイトの奴、また妙なものを作りおって。学校だと? 我々を教師にするだと?」
「付き合いきれませんよ、全く」
ルーベンスが頭を振る。
「だが……まあ、悪くはない。ここでの飯は美味いし、こうして一服する時間もある」
「そうじゃな。ワシの国で玉座に座っておるより、よほど気楽じゃ」
ガンテツが豪快に笑う。
フェンリルもニヤリと笑った。
「ま、退屈はしねぇしな。明日からガキどもの相手か……腕が鳴るぜ」
「お手柔らかに頼むぞ、フェンリル。校舎を壊したら、修理費は全部ルチアナのツケにするからな」
ルーベンスが釘を刺すと、全員がドッと笑った。
「さて……」
龍魔呂が短くなった吸い殻を携帯灰皿に押し込み、立ち上がった。
「行くか。そろそろ夕飯の仕込みの時間だ。今日はハンバーグだからな」
「おっ、龍魔呂さんのハンバーグ! 俺、手伝いますよ!」
リュウが現金に立ち上がる。
他の面々も、最後の一口を惜しむように吸い込み、それぞれの吸い殻を消した。
「……よし、戻るか」
「書類の山が待っている……」
「スープの火加減を見ておかねば」
男たちは背中を丸め、それぞれの戦場(職場)へと戻っていく。
タバコの匂いと、少しの哀愁を残して。
カイト農場を支えているのは、神々の力でも、カイトのチート能力でもない。
案外、この男たちの「ヤニ休憩」によって保たれている精神的余裕なのかもしれない。
完成したばかりの「カイト分校(要塞)」の裏手。
世界樹の壁と、サルバロスの石垣の隙間に、その場所はあった。
カイトが「大人の休憩所」として設置した、ただのベンチと灰皿だけの空間。
通称――『聖域(サンクチュアリ)』。
「……ふぅ。あー、腰いてぇ」
魔族宰相ルーベンスが、重い音を立ててベンチに腰を下ろした。
眉間のシワは深く、その表情には「建設予算の計上」と「カイトの暴走抑制」で磨り減った疲労が滲んでいる。
彼は懐から緑色のパッケージ――『マールボロ・メンソール』を取り出し、慣れた手つきで一本くわえた。
シュボッ。
紫煙と共に、メンソールの清涼感が疲れた肺を満たしていく。
「何を言うか若造が。そんな事を言ったら、現場監督のワシはどうなる?」
隣にドカッと座ったのは、ドワーフ王ガンテツだ。
筋肉痛など無縁に見える鋼の肉体だが、流石に「世界樹の加工」は骨が折れたらしい。
彼は『ラッキーストライク』のソフトパッケージを無造作に取り出し、フィルターのない端を噛んで火をつけた。
ガツンとくる重い煙を吐き出し、満足げに髭を撫でる。
「……火、借りますよ」
そこに、静かな足取りで男が現れた。
鬼神・龍魔呂だ。
彼は『Lark(ラーク)』の赤いパッケージを指で弾き、一本取り出す。
ルーベンスのライターから火を貰い、深く吸い込んだ。
「……ふぅ。ルチアナ経由だが、こうして異世界(ちきゅう)のタバコが吸えるのはありがたいな」
龍魔呂がしみじみと呟く。
この世界には本来存在しない銘柄たち。全ては創造神ルチアナが地球から「転移」させている横流し品だ。
「全くだ。……だが、あの駄女神、相当儲けてるな」
ルーベンスが忌々しげに煙を吐く。
「仕入れもあいつが担当してるのをいいことに、我々に売りつける時のレートがおかしい。『メンソールは特別料金よ』とか言いやがって……金貨何枚分だと思ってるんだ」
「……査察でも入れるか? 叩けばホコリどころか、横領の証拠が山ほど出てくるだろ」
低い声と共に、甘い香りが漂ってきた。
竜王デュークだ。
彼は『キャスター・マイルド』を優雅にくゆらせている。見た目は渋いイケオジだが、吸っているのはバニラの香りがする甘めのタバコ。このギャップが彼の拘りらしい。
「違いねぇ。あいつ、この前『送料』とか言って俺の宝物庫から宝石持ち出しやがった」
デュークの隣に、狼王フェンリルが座り込んだ。
彼は自分のタバコを持っていない。当然のように龍魔呂の方を見る。
「……ほらよ」
龍魔呂は何も言わず、自分のLarkを一本投げてやった。
「サンキュ、龍魔呂」
フェンリルはそれを受け取り、指先から出した小さな火種で着火する。
「……龍魔呂さぁん。俺にも一本、頂戴できないかなぁ?」
情けない声と共に、ひょっこりと顔を出したのは、元勇者リュウ(鍵田 竜)だ。
仕事(警備員)をサボっているのか、あるいは妻セーラ(スーパーのレジ打ち)の目から逃げてきたのか。
「……お前なぁ」
龍魔呂が呆れた目を向ける。
「自分のくらい買え。ルチアナにツケがきくだろ」
「いやぁ、それがさぁ。今月の小遣い、パチンコの新台『CR 異世界転生』に全部突っ込んじゃって……セーラにバレたら殺されるんだよぉ」
リュウはへらへらと笑いながら、揉み手をしていた。
かつて魔神王を倒した英雄の姿は、そこにはない。ただの「パチンカスのおっさん」である。
「……はぁ」
龍魔呂は短く溜息をつくと、Larkをもう一本取り出し、リュウの口に突っ込んだ。
「お前はパチカスになりすぎだ。少しはアレンの手本になれ」
「へへ、申し訳ない! う~……染みるぅ~!」
リュウはありがたそうに煙を吸い込み、至福の表情で空を見上げた。
夕暮れの空に、男たちの吐き出した煙が昇っていく。
魔族の宰相。
ドワーフの王。
元・最強の処刑人。
世界の調停者たる竜王と狼王。
そして、伝説の勇者。
世界を動かせるはずの男たちが今、学校の裏で小さくなって肩を並べている。
「……それにしても」
デュークがキャスターの灰を落としながら言った。
「カイトの奴、また妙なものを作りおって。学校だと? 我々を教師にするだと?」
「付き合いきれませんよ、全く」
ルーベンスが頭を振る。
「だが……まあ、悪くはない。ここでの飯は美味いし、こうして一服する時間もある」
「そうじゃな。ワシの国で玉座に座っておるより、よほど気楽じゃ」
ガンテツが豪快に笑う。
フェンリルもニヤリと笑った。
「ま、退屈はしねぇしな。明日からガキどもの相手か……腕が鳴るぜ」
「お手柔らかに頼むぞ、フェンリル。校舎を壊したら、修理費は全部ルチアナのツケにするからな」
ルーベンスが釘を刺すと、全員がドッと笑った。
「さて……」
龍魔呂が短くなった吸い殻を携帯灰皿に押し込み、立ち上がった。
「行くか。そろそろ夕飯の仕込みの時間だ。今日はハンバーグだからな」
「おっ、龍魔呂さんのハンバーグ! 俺、手伝いますよ!」
リュウが現金に立ち上がる。
他の面々も、最後の一口を惜しむように吸い込み、それぞれの吸い殻を消した。
「……よし、戻るか」
「書類の山が待っている……」
「スープの火加減を見ておかねば」
男たちは背中を丸め、それぞれの戦場(職場)へと戻っていく。
タバコの匂いと、少しの哀愁を残して。
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